二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- パート3:湖の決闘(5) ( No.25 )
- 日時: 2015/02/24 03:35
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: oLjmDXls)
「バ、バカナ-------------!!」
「う、うおおおお!!」
当然、一致等倍程度、余裕でレイドは受かる。
『レイド:残りHP126/193』
「引っかかりました!」
にやぁー、とアクアが笑みを浮かべた。内心は、うっそマジかよぉぉぉ、と信じられないような気持ちだったが。そして、次の瞬間だった。
レイドの触手がまるで、締め付けるようにエルレイドの首に絡みついた。
「吸い尽くしてやるぅぅぅーっ!!」
その触手は、エルレイドの命を吸い尽くす。
【レイドのギガドレイン! エルレイドから体力を吸い取った!】
【エルレイドは倒れた】
【レイドの体力が回復した!】
『レイド残りHP:132/193』
間一髪、ぎりぎりラッキー。見事、3タテされる危険性の高いメガシンカポケモンを処理することに成功する。
アクアは未だ信じられないといった顔をしていたが。
さらに、レイドは持ち物の食べ残しでHPを回復する。
『レイド残りHP:144/193』
「こいつは……まだ希望がありますね」
「う、うおおおお!! 生きてる!! 生きてるぞおおお!!」
「油断しないで下さい! 次が来ますよ!!」
ポケモンの指揮に戻ったエルレイドの影は、次のポケモンを繰り出す。
【番人はクロバットを繰り出した!】
クロバット。毒タイプでは、メガシンカを除くと最も合計種族値の高いポケモンだ。それだけ、能力が高い。
まず、目を引くのは130という素早さだろう。
「ホホウ、エルレイド様ヲ倒ストハ、ナカナカ見所ノアル小僧ネ……」
物理毒技はレイドに対してかなりきつい。押し負けるのは目に見えている。
「レイドさん! 残りは僕に任せてください!」
「ちょっと待て、アクア。コイツなんか、”俺の好きな匂い”がするぞ?」
「頭がイカれてるのは知ってますけど、鼻までイカれましたか。とっととやられてください!」
「やかましい! そうじゃねえんだよ!」
そうこうしている間に、相手のクロバットが急降下してくる。毒を帯びた羽を交差させながら。
【相手のクロバットのクロスポイズン! 効果は抜群だ!】
『レイド残りHP:101/193』
アクアは押し黙る。
これは、何かがおかしい。
「……耐久ポケモンのユレイドルにどくどくを撃たなかったあたり、どくまも型じゃない。にも関わらず、一致弱点でこれだけしか食らっていない。ということは、まさかこのクロバット----------!」
【レイドの纏わり付く! 効果はいまひとつのようだ】
【相手のクロバットは、レイドに纏わり付かれた!】
『クロバット残りHP:ミリ減った』
アクアが言い終わる前にレイドの触手がクロバットの羽を縛った。これで、もう逃げることはできない。
さらにターンの終わり。
【クロバットは纏わり付くでダメージを受けた!】
『クロバット残りHP:約7/8』
【レイドは食べ残しで体力を回復】
『レイド残りHP:113』
そして、こうである。
良い方向に進んでいるといえば進んでいる。あるとすれば、クロスポイズンで毒を貰ったらきついくらいか。
そして、今までの違和感の原因がようやく分かった。
【クロバットのギガドレイン! レイドから体力を吸い取った!】
『レイド残りHP:95』
『クロバット残りHP:ほぼ満タン』
両刀。それも、恐らくCSベースの両刀型なのだろう。クロスポイズンで殆どダメージを食らわなかったのが分かる。
そして、レイドは慌てず騒がず---------
「ほい、再生っと!」
【レイドは自己再生した!】
『レイド残りHP:192/193』
成る程、これは確かにレイドの好きな型、つまり特殊ベースに当たったようだ。
「うへへ、君って俺の好みなんだよねー。一緒にイイ事しようよぉー」
「ウワアア、離レロ、ニュルニュルスル、気持チガ悪イィィィ!!」
【クロバットは纏わり付くのダメージを受けている】
『クロバット残りHP:約7/8』
『レイド残りHP:食べ残しで全快』
敵のクロバットの方が可愛そうに思えてくる。運が悪いことに、このクロバットは♀だったのだ。
触手で体中のあらゆる場所を触られている。
「……最も、クロバットとか誰得ですけど」
「これは……引くしかないね」
「あはははー、触手isジャスティス! はっはっはー!」
さて、次のターン。相手はクロスポイズンでも大したダメージにならないと思っているだろう。
だからギガドレインで粘り強く戦ってくるはずだ。
「そこに狙いを定めます。あれを使ってください」
「あれだね? オーケー!」
レイドは意気込む。
しかし、相手のクロバットも黙ってはいられない。
「落チロォォォーッ!!」
【クロバットのエアスラッシュ!】
『レイド残りHP:163/193』
しかし、運は時に非情である。
【レイドは怯んで動けない!】
これは一体どういうことであろうか。自覚が欠けているのではないか、とは思うかもしれないが読者の皆様、レイドはこれでも実戦では活躍してくれる方なのだ。それを称えて自覚Aを差し上げたまでで。
【クロバットは纏わりつくのダメージを受けている!】
『クロバット残りHP:70%』
『レイド残りHP:食べ残しで175/193』
結局、このターンは殆ど何も起こらなかった。
進展なし、だ。
「あっくんとれーくん、何しようとしてたの?」
「見れば分かります。トゲキッスじゃあるまいし、次は動けるでしょう」
「おう!」
そして次のターン。逃げられないクロバットは、今度は悪の波動を放ってきた。命中安定だろうか。
「来たな? その程度!!」
【クロバットの悪の波動!】
『レイド残りHP:156/193』
しかし。特殊技を撃ってきた時点で、相手は既にレイドの術中に嵌っていたのだ。
「もがいてる? もがいてる? 苦しそうだねー、じゃあ俺が楽になるお手伝いをしてあげるよ-----------!!」
【レイドのミラーコート!!】
それは、特殊技を跳ね返す鏡の壁。
これにより、さっきの悪の波動は、倍の威力になってクロバットへと還っていく。
『クロバット残りHP:40%』
「やりました、結構削れましたよ!」
「すっごい! これを狙ってたんだ!」
しかも、ミラーコートは攻撃技。レイドはギガドレイン、纏わり付く、ミラーコート、自己再生という技構成なので、挑発がそこまで痛くない。
つまり、ユレイドルは特殊受けという点ではかなり強い部類に入るポケモンなのだ。
『クロバット残りHP:纏わり付くで30%程』
『レイド残りHP:食べ残しで168/193』
そして、次のターン。
「相手もミラコを見た以上は、再びクロスポイズンで攻撃してくるでしょう。とりあえず、自己再生してください」
「おっけー!」
とは言ったものの。現実はなかなかそう上手くはいかない。
【クロバットの悪の波動!】
『レイド残りHP:167/193』
【レイドは自己再生した!】
『レイド残りHP:全快』
『クロバット残りHP:纏わり付くで10%程』
「うーむ、読まれたんですかね?」
「相手は完全にクロバットを捨てる気でいるんじゃない?」
「うへへへ、もうちょっと楽しませてよぉー」
ダメだこの変体、早く何とかせねば。
【クロバットの悪の波動!】
『レイド残りHP:172/193』
【レイドのギガドレイン!】
『クロバット残りHP:赤突入』
『レイド残りHP:178/193』
うむ、何故此処でギガドレインを選択したのか、謎である。
「ですが問題ありません。纏わり付くのダメージで、このターンで落とせるはずです」
「でもあっくん、確か今何ターン目だっけ?」
「……あ」
【クロバットは纏わり付くから開放された!】
『レイド残りHP:食べ残しで190/193』
そういえば、既に5ターン相手に纏わり付き続けていた気がする。
となると、相手はクロバットを引っ込めてくるだろう。
「一体、相手は何を繰り出してくるんでしょうか-------------」