二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 妖怪ウォッチ小説&妖怪対談 ( No.146 )
日時: 2015/12/11 14:01
名前: のらねこ (ID: b5YHse7e)

「それにお嬢さん、どうしてナクネは君をここに連れてきたと思う?」
「え……それは、妖怪ウォッチを持っているから……」
「じゃあ、ケータやフミカがいないのは?
どうして君だけがって不思議に思わない?」
キュウビは虹花を試すように問う。
虹花はそれにどう返答していいか
助けを求めるように虹歌姫を見た。
「…………都合の良い人間ということか」
ボソッとオロチが呟いた。
「おい、女……お前はナクネに協力を求められたのだろう?」
「え…あ、はい…そ、そうです。ナクネがウチに来て———」
虹花は緊張しながら答えた。
キュウビと違ってピリピリとした空気に息が詰まる。
「その様子では、その協力の意がわかっていないようだな?」
「———ッッ!」
オロチの言葉を聞いた虹歌姫がハッとした。
オロチの言わんとしていることを理解したようだ。
「お前は可能性の一つだ。
キュウビが言った推測が違(たが)わなければ、
その若い肉体を『雷鳴者』は欲するだろう、
次世代の憑代(よりしろ)としてな」
「もしくは、その肉体を乗っ取った瞬間に、
虹花さんもろとも滅ぼすつもり……ですか?」
虹歌姫がナクネを睨んで言った。
ナクネは何も言わず、皆の意見に耳を傾けている。
「……つまり、お嬢さん…君は『雷鳴者』を呼び寄せる為の
囮ってトコか生け贄かな?」
キュウビが何時の間に後ろに回ったのか、
虹花の両肩をぽんと手を置いた。
『身体能力が高くて———』『天涯孤独の身———』『適材』
『貴女がいなくなっても誰も悲しまないでしょう』」
ナクネの吐いた言葉が守神達の言葉によってパズルの
ピ−スの様に繋がっていく。
「ま、もっとも———オロチ、キュウビの見解も
推測の域を出ないじゃろうが?」
「マスターニャーダの意見に賛同する。
そんな露見しやすいもくろみで怪魔の娘が動くとは思えん。
キュウビ、少女を脅すのはそのあたりにしておけ」
土蜘蛛がキュウビを非難した。
「脅す?ボクはそんなつもりじゃないよ。
お嬢さんに関してはあくまで可能性の話さ
オロチ、君もそうだろう?」
「………………」
オロチは沈黙した。それは『肯定』を意味しているようだ。
「ともかく、その『雷鳴者』に対しては全員で立ち向かう事が
最善と思うが…どうじゃ?」
ニャーダの提案にナクネが口を開いた。
「フフフ、いいじゃない。やる気のない連中と思っていたけど、
意外と骨はあるのね。
蜘蛛さんの言うとおりよ、そんな見え透いた手を使うわけない。
しかも不確かな手段に虹歌姫のパートナーを使うなんて
リスクが高すぎるわ。
そもそも狐さんの情報知ったのは今が初めてだし。
それに全員で立ち向かうなら、役割分担が必要よね?」
「それはそうじゃの?」
「本体に対しては誰が向かう?最も強敵だろう」
「怪魔に手こずっていた連中は論外よね?
怪魔より強いだろうし……爺様はこっちの
ヘッドだから除外……となると私達しかいないわよね」
「つまり、君達3人で立ち向かうと?」
「もちろん、そうさせてもらうわ。余計なちゃちゃさせ入らなければ」