二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 妖怪ウォッチ小説&妖怪対談 ( No.158 )
- 日時: 2016/04/02 17:23
- 名前: のらねこ (ID: uepMa0k9)
>>146の続き
「問題なのは本体より。周囲の奴らよ。この街に住む妖怪達に、
本体が連れてくる災厄や呪い達、そっちの排除をお願いしたいわ」
ナクネが各々に向かって言った。
「言われなくとも。ボクはこの街が気にいっているし」
「お師匠さんに修行の成果をみせるには丁度ええで」
キュウビ、鬼食いが。
「災厄か……どれほどのものか」
「何百年の呪いか………」
大ガマが、土蜘蛛が。
「—————来たか」
オロチが立ち上がった。
お堂の外で大ツノノ神と大クワノ神の怒声が上がった。
激しくぶつかり合う怒号が開戦の狼煙となった。
「行くぞ」
オロチが先陣を切り、お堂の扉を開け放った。
そこには呪いに触れた野良妖怪が、
また見たこともないような妖怪が溢れていた。
「ふ、大陸の妖怪もちらほら見えるな……おい、大ガマ」
「わかっている!」
大ガマ、土蜘蛛の周囲の空気が変わった。
す、すごい、青い気の塊と赤い気の塊が大ガマ、土蜘蛛に絡みついていく
「鬼蜘蛛!いざ参る!」
土蜘蛛の額に角が生え、まさしく鬼、それも赤鬼を模した姿に変身した。
「鬼ガマ、推参!」
そして大ガマも同じように角が生え、青鬼の模した姿になり、呪いに触れた
妖怪達の中に飛び込んだ。
「うおおおおおッ!真空鬼神拳!」
「雑魚共が!鬼術ガマ瀑布」
ものすごい風圧と共に宙に舞い上がる妖怪達。
す、すごい、腕を一振りする度に妖怪が吹き飛んでいる。
まさに『鬼』って感じだ。
「お嬢さん達、はやいところ行った方がいいんじゃないかな?
ボクの術って見境無いからさ」
キュウビの身体の色が段々と黒くなっていく。
「お主ら、あとは頼んだぞ!行け、鬼食い」
「へぇ、じゃあボクも『オワリノハジマリ』」
「さっきのこと、まだ怒っているの?」
「聞かないでもらえますか?」
虹歌姫はナクネを見ようとはしない。
「さっきのエレベーターでの事でちょっとは感謝したけど、本当に最低なヤツね」
「あら、お褒めにあずかり光栄ですわ」
……うわ、人の神経逆なでする天才だ…むかつく!
「でも、言ったでしょ。そんな見え透いた手なんて使うワケない」
神社の階段を降り、小学校横の道から道路へ飛び出したと同時に
深い霧に覆われた。
「な、なに?この霧、急に———」
その時、私の前を何かが横切った。
「——————いっ!?」
骨だけの魚が宙を、お…泳いでいる!?
それも1匹だけじゃない、あちこちにフワフワと様々な骨の魚が。
「虹花……気をつけて、この霧…現世(うつしよ)と隠世(かくりよ)とが
重なり合った狭間の空間よ。呪いの力で現世と隠世が重なり合っている」
要するに、2つの世界が重なり合った狭間ってことなのだろう。
ナクネの言葉に虹歌姫が問う。
「これほど強い呪いの力…その源はどこにあるか見当はついているのですか?」
「あるでしょ、隠世にもっとも近い場所…貴女達も何回か行っているんじゃない?
有り得ない現象が起こるなが〜いトンネルに」
「トンネルって……あっ!」
そんなトンネルは一つしかない。
「えんえんトンネ————」
「静かに!霧の中から何かが来ます」
虹歌姫が声を潜めて行った。
確かに複数の人影が……と見えたのは、異様な姿の行列だった。
藁で編んだ大きな頭笠(かぶりがさ)を目元まで被り
その笠の淵から何枚ものお札が垂れさがっている。
来ている服は大昔の貴族が来ているような長い着物。
それも全部、朱色だ。
「二人とも道の端によって目を瞑って!絶対に開けちゃダメ!」
ナクネがいつになく荒い口調で言った。
「あ、あれは何なの?」
「あとで説明するから!言う通りにして!」
反論の余地もないので言うとおりにした。
身体に触れるか触れないかのギリギリのところで
何人もの気配が通って行く。口々に
『チョウダイ…チョウダイ』と繰り返し、繰り返し呟いている。
うう、気持ち悪い…何なのよ、この妖怪は…そもそも妖怪なのこの集団?
そして5分くらいしたろうか、ナクネが
「もういいわ…たぶん、大丈夫」
と言ったのがまだ怖いから、私は瞑っていよう。
「ナクネ、一体あれは何なのです?」
虹歌姫が問う。
「あれは大陸の死霊の行列。あの列に『加わる』
もしくは『加えられてしまう』と、そのまま、あの世行きよ」
……それって洒落にならない。
「『目を瞑る』ということは?」
「あいつらは生ある者の『眼』しか認識できないの。
理由は知らないけど、耳なし何とかっていうお坊さんの耳が
眼になったバージョンってカンジかしら?」
確か、耳なし芳一だっけ?
「ふぅ…」
と眼を開けた、しかし視界はすこぶる悪い霧の中、
ナクネ、虹歌姫は少し離れた位置にいるのか見えない。
2人位置を探ろうと、右を見た瞬間————
「ひ…ひやあああ!」
鼻と鼻がひっつくぐらいの距離に、あの笠を被った死霊が
私を覗き込んでいた。
「虹花さん!危ない!『大雨の術』」
虹歌姫の術で死霊が吹き飛んだ。
「大丈夫ですか!虹花さん!」
「う、うん……って…あれ…あれが!」
虹歌姫に抱えられるも、あの死霊がムクリと起き上がり
ぼろぼろになった衣装がずるりとその身体から落ちる。
『チョウダイ…キレイナ…目玉…チョウダイ…』
幾人もの声が重なりあったような声が耳をつく。
その身体は…あ、あれは…む、虫…それも何十本もある足
人の身丈くらいの百足が現れた。
「『千足虫(せんそくちゅう)』…ホントにいるとはね」
その百足がみるみるうちに大きくなっていく。
冗談じゃないって!高さが10メートルくらいはある。
私がじりじりと後ずさりすると、妖怪ウォッチが反応しだした。
「————ッ!妖怪ウォッチが、この反応は!」
「ナイスなタイミングね、『きまぐれゲート』!二人とも飛び込んで!」
『チョウダイイイイイ!』
千足虫が飛びかかってくるのと同時に私達はゲートに飛び込んだ。
場所は、駄菓子屋だった。
「まだよ!ゲートの入り口から離れて!」
ナクネが声を荒げた。
『目玉!目玉ヲクレエエエエ!』
ゲートの入り口から千本足の頭が突っ込んできた。
「い、いやあッ!何なのよ!これ!」
「虹花さん、落ち着いて!これならば、勝機はあります!」
さ、3人だけでこんな化けものと戦うって!?いや、無理でしょ!
マジでありえないって!
続
