二次創作小説(映像)※倉庫ログ

対戦パート1 ( No.16 )
日時: 2015/03/02 21:04
名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: RHpGihsX)
参照: https://www.youtube.com/watch?v=UzNgZYEh1oI

【ポケモントレーナーのエヌアードが勝負を仕掛けてきた!】

【行け、ヤミラミ!】


「対戦開始だぜ。こっちの先発はとりあえず出しとけなトンベリだ」
「なんて適当な……というか、オレ、最後に選ばれたんじゃ……」
「細かいことは気にするな。そんで、相手の先発はなんだ?」


【エヌアードはスピアーを繰り出した!】


「……スピアー、か……」
「十中八九メガスピアーだろうな。有利対面だ」

 メガスピアーは特性の適応力で、自分と同じタイプの技——いわゆるタイプ一致技の威力を1.5倍に底上げする。
 そしてこれは、元々あるタイプ一致補正と重複する。つまり、実質的にメガスピアーが放つ虫と毒技は、威力が二倍に膨れ上がっているのだ。
 メガシンカして火力自体も上がっているので、その破壊力は凄まじい。ともすればメガクチートにも迫る勢いかもしれない。

「だが、それはなにも異常がないときに限っての話だ。火傷状態で火力が落ちれば、その機能も半減する。やってやれ、トンベリ」
「……まあ、やることは、やるよ……」



『Information
 トンベリ(DM:ヤミラミ)

 性格:根暗でひねており、会話もぼそぼそと話すが、言いたいことはしっかり言うほどには毒舌な少年。しかし責任感はそれなりに強い。

 性質:悪戯心を利用し先制で補助技をかけて相手を妨害、引っ掻き回したり抑え込んだりして粘り強く戦う。

 攻撃性能[F] 防御性能[A] 機動性能[E] 多様性[A]

 悩み:身長がちーちゃんを超えないこと。
                        End』



「……どうせ、ここは守る、だろうけど……とりあえず、鬼火で……」


【スピアーのスピアナイトと、エヌアードのメガバングルが反応した!】

【スピアーはメガスピアーにメガシンカした!】


 相手のスピアーは当然の如くメガシンカ。これでメガバクーダの線はなくなった。選出されていないとは限らないが。
 ここまでは予想通り。しかし、次が予想外の出来事であった。


【ヤミラミの鬼火! スピアーは火傷を負った!】

【スピアーのドリルライナー!】
[ヤミラミHP:132/157]

【スピアーは火傷のダメージを受けた!】
[スピアーHP:割合的に7/8]


「……ドリルライナー?」
「守るやとんぼ返りではなく、ドリルライナーか」
「鬼火……入ったから、いいけど……少し、不気味……」
「大方、こっちの守る読みクチート交換を読んで撃ったんだろうな。メガスピアー程度の耐久なら不意打ちで一撃だからな。だが」

 わざわざちーちゃんに出てもらわなくとも、メガスピアーなどという単純な速攻アタッカーは、トンベリ一体で事足りる。相手の深読みが功を奏したようだ。
 そもそも守るを切ってる可能性もあるが。


【スピアーのとんぼ返り!】
[ヤミラミHP:83/157]

【スピアーはエヌアードの元へ戻っていく!】


「流石に居座れないから、とんぼで逃げたわね。火傷したメガスピアーじゃ、もうほとんど機能停止したようなものだけど」
「火傷してもなんて火力だ、トンベリのHPを三分の一も持っていきやがった」
「A150の適応力は伊達じゃありませんねぇ」

 そもそもこのトンベリ自体、耐久をBDに振り分けているので物理耐久が若干脆いというのもあるのだが。
 ともあれ、相手のスピアーが逃げ、次なるポケモンが出て来る。


【エヌアードはシャワーズを繰り出した!】


「おにゃのこシャワーズだね」
「……ブイズの、雌雄の比率って……どう考えても、悪意的……」
「相手は♀を厳選したんかね。だったらご苦労なこったな」

 作者もねむカゴニンフィアは♀がいいからと粘ったものの、調整が思いつかないでずっと放置、BOHパを始めたせいでお蔵入りになりましたがね。

「シャワーズってなにをするポケモンなんでしょう?」
「さて……あまり見ませんからねぇ」
「溶けるバトンとか、特殊受けとか、やれそうなことはいくつかあるが、いまいちこれっていうのが絞り込めねーな。とりあえず殴って様子を見るか」
「ん……」


【ヤミラミのイカサマ!】
[シャワーズHP:8割ほど]


 トンベリのイカサマが叩き込まれるも、ダメージは微々たるもの。しかも、


【シャワーズは食べ残しで少し回復】
[シャワーズHP:8割+α]


「残飯……少なくともアタッカーではないな。耐久型か」
「そうだろうことは確定的に明らかだね」
「とはいえ残飯だけじゃ、居座るタイプということしか分からないわ。もう少し探ってみないと」
「だな。とりあえず、残飯なら定数ダメージを入れておいた方がいいか」
「……なら、鬼火で……」


【ヤミラミの鬼火! シャワーズは火傷を負った!】


 トンベリは複数の火の玉をシャワーズへと放ち、火傷を負わせる。
 やはり悪戯心は強い。ほぼ素早さに関係なく補助技を撃ちこみ妨害できるため、必ずなにかしらの仕事をしてくれる。反射的に選出もしたくなるというものだ。
 だが今回は、それが良かったことばかりとは言い切れない。


【シャワーズのアクアリング! シャワーズは水のリングを纏った!】


「……アクアリングだと?」
「これまた珍しい技ですねぇ」
「えっと……アクアリングって、どんな技だっけ……?」
「……毎ターン、体力を、ちょっとずつ回復していく技……残飯と、同じ……」
「今回は残飯と重複しているから、毎ターン八分の一回復するわけね。鬼火の定数ダメージを完全に相殺されたわ」


【シャワーズは食べ残しで少し回復】

【シャワーズは水のリングで体力を回復】

【シャワーズは火傷のダメージを受けた!】
[シャワーズHP:結果的に8割+αに戻る]


 火傷のダメージは残飯+アクアリングの回復量と同じ値、つまりこのまま粘っていても、火傷のダメージは増えていかないのだ。
 とはいえ逆に考えれば、相手の回復も追いつかないわけで、そう考えると悪くない気もする。
 本当に、相手の回復が火傷で相殺され続けるのなら、だが。

(しっかしアクアリングか……貯水のシャワーズなら、普通は水を受けるサイクル戦仕様になっていそうだが、こいつは明らかに居座るタイプ。いや、貯水だからサイクル戦しかないって決めつけも良くないか……いや、待てよ、なにか見落としているような……)
「……とりあえず、そろそろ、殴ってきそう……回復……」
「あ、待てっ」


【ヤミラミの自己再生!】
[ヤミラミHP:満タン]


 トンベリは自己再生で回復。体力がギリギリ半分だったので、少々危険だったが、満タンまで回復すれば問題ない。
 ……と、思うのはあまりにも愚かである。
 なぜなら、


【シャワーズの雨乞い!】