二次創作小説(映像)※倉庫ログ

対戦パート3 ( No.18 )
日時: 2015/03/02 21:18
名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: RHpGihsX)

『Information
 ちーちゃん(DM:クチート)

 性格:天真爛漫で明るく元気な年相応の少女。幼さゆえの無邪気さだが、対戦とはいえ笑顔で相手をぶっ飛ばす。ただし可愛いは正義。

 性質:メガシンカ後の圧倒的破壊力ですべてを粉砕する重火力エースアタッカー。小技もそこそこ揃っている。

 攻撃性能[S+] 防御性能[B] 機動性能[E] 多様性[C]

 悩み:学校で一人だけ握力検査をさせてもらえないこと。
                         End』



 遂に登場、我らがちーちゃん。
 作者の嫁ポケというのは言うに及ばず、それと同時にこのパーティーにおける火力の支え、エースアタッカーである。
 彼女がなすべきことはたった一つ。ただひたすらに——


【クチートのクチートナイトと、メガバングルが反応した!】


 ちーちゃんのメガストーンが反応する。それにより、彼女が結わえていた一房は二房に、大顎のような一本角は二つの大顎に変化した。


【クチートはメガクチートにメガシンカした!】


「メガシンカ……完了です……っ!」

 これで火力、耐久共に上昇した。
 トンベリでも耐えられたシャワーズの一撃。今のちーちゃんならば、耐えられる見込みは十分ある。
 シャワーズはまたも大波を放つ。ちーちゃんもトンベリのように、その波に飲み込まれるが、


【シャワーズの波乗り!】
[クチートHP:27/157]


「……耐えた!」
「……ちーちゃん……」
「はいっ! いきます!」

 ちーちゃんはグッと踏み込む。一直線に、シャワーズ目掛けて、突貫する。

「てーいっ!」

 そして——


【クチートのじゃれつく!】


 ——目の前の敵を、粉砕するのみ。


【シャワーズは倒れた!】


「やりました!」
「シャワーズ突破ですねぇ! HAHAHA!」
「……まさか本当に一撃とはな。一応これでも、少しAを削ってるはずなんだが……」
「流石はちーちゃんとしか言いようがないわね」

 やはりこの火力は癖になるほど凄まじい。
 その分、鈍足なので扱いは難しいが、なんだかんだでこのパーティーはちーちゃんのサポートには事欠かない。


【エヌアードはキレイハナを繰り出した!】


「相手の三体目はキレイハナか。またなにするのか分からん奴を……」

 キレイハナは実況動画などでも見たことがない。本当になにをするのか分からないポケモンだ。

「そもそもなに覚えるんだ、こいつは」
「確か、今作からムーンフォースが使えたはずよ」
「ムンフォなぁ……まあスピアーが出せないからとりあえずこっちを出したと見るべきか。ちーちゃんにはまだスピアーに不意打ちする仕事が残ってるし、ちーちゃんを残してこいつを突破できればほぼ勝確だ」
「つまり、どういうことですかぁ?」
「雪姫、出番だ」
「あいさー、雪姫ちゃん、出撃するよー!」


【クチート! 交代! 戻れ!】

【行け! ユキメノコ!】



『Information
 ゆきひめ(DM:ユキメノコ)

 性格:お気楽で飄々としているが、不意に見せる怪しげな雰囲気など、掴みどころがない。パロディ含むネタ担当。

 性質:紙耐久ゆえに高い素早さから範囲の広い技を撃てるが火力が足りないため補助技も絡めていく。必殺技は道連れ。

 攻撃性能[C] 防御性能[E] 機動性能[A] 多様性[D]

 日課:入院中の父親の見舞い品に菊の花を持っていくこと。
                        End』



 ちーちゃんはまだ残しておきたいため、ここで雪姫を繰り出す。キレイハナの火力は知らないが流石に一発は耐えるはず、それに襷があるので不意の急所も問題ない。
 単純に考えても氷タイプは草タイプに強く、一致弱点を突けるので有利はなずだ。

「それに、ここで麻痺を撒いておけば、ちーちゃんで先手を取って倒せるからな」
「大分半端な状態だけど、麻痺撒きで鈍足高火力アタッカーの無双をサポートする形ね」

 とはいえキレイハナを一撃で倒せるかどうかは分からないので、できれば雪姫で削っておきたいところ。
 そして、相手が動いた。


【キレイハナの痺れ粉! ユキメノコは麻痺して技が出にくくなった!】


「げ……痺れ粉か」
「うわ、ビリビリするぅ……」

 雪姫も雷切のように、素早さが唯一の取柄のような存在なので、ここで足が奪われたのはややきつい。
 幸いこちらも電磁波があるので、相手の攻撃を耐えればまだワンチャンあるが、

「一応道連れも視野に入れていたんだが、麻痺すると不安定だな。素直に削った方が無難か……?」

 ここで道連れを決めればほぼ勝ち確定だが、道連れに失敗し、ちーちゃんがキレイハナを落としきれなければ、残り体力が僅かなちーちゃんは削りきられる可能性がある。
 となるとやはり、堅実にちーちゃんが倒せる圏内まで削るべきか。


【雨が上がった】

【キレイハナのギガドレイン!】
[ユキメノコHP:88/145]


「相手はギガドレイン。まあ、そんなところか」
「そこそこ効いたけど、さっきビリビリしたお返しだよっ! バチバチッ、とな!」


【ユキメノコの電磁波! キレイハナは麻痺して技が出にくくなった!】


 雪姫は微弱な電磁波を発し、キレイハナを麻痺させる。
 これで互いに麻痺状態、種族値ではこちらが速いので、これからはこちらが先手を取れる。冷凍ビームで削って行けば、このまま落とせる可能性すら見えてきた。
 しかし、


【ユキメノコは体が痺れて動けない!】

【キレイハナのギガドレイン!】
[ユキメノコHP:30/145]


「おいコラ」
「うー、仕方ないじゃーん。体が思うよーに動かないんだもん」
「相手は動いてんのにお前は動かねーのかよ」
「働きたくないでござるー」
「うっせぇ! いいから少しでも削ってこい!」

 雷切に蹴りだされるようにしてフィールドに出向く雪姫。今度は体が動いたが、


【キレイハナは守るを使った! キレイハナは守りの体勢に入った!】

【ユキメノコの冷凍ビーム!】

【キレイハナは攻撃から身を守った!】


「守る……? どういうことだ?」
「様子見、かしらね。でもなんで守るが入っているのかしら。HBどくまもとかだったりするのかしらね」
「それなら痺れ粉は採用しないと思うが……なんか不気味だな」
「とりあえず私はもう殴ることしかできないし、冷ビ連打かな?」
「あぁ、そうしてくれ」


【ユキメノコの冷凍ビーム! 効果は抜群だ!】
[キレイハナHP:残り3割強といったところ]


 雪姫の冷凍ビームのダメージはそこそこ。しかし残り具合からして、やはり相手は耐久に振っているようだ。
 そして、相手は一度も麻痺バグを引かず、動き続ける。


【キレイハナのギガドレイン! ユキメノコから体力を吸い取った!】
[キレイハナHP:4割ほどまで回復]

【ユキメノコは倒れた!】


「ばたんきゅー」
「半分以上は削ったか……ま、仕事はしたな」
「えへへ、でしょでしょ? もっと褒めてもいいんだよ?」
「調子に乗んな。お前が麻痺バグ引かなきゃ押し切れてたんだぞ」
「それは言わないお約束」

 麻痺撒いて一度冷凍ビームを撃てただけでも十分仕事は果たした。相手の自覚が良すぎるだけだということにしておこう。
 と、いうわけで。
 舞台は整った。後は、エースが暴れるだけだ。

「さあ、後は全部任せたぜ、ちーちゃん」
「……頼んだよ……」
「おねーさんがお膳立てしてあげたんだから、跡形もなく消し飛ばしちゃって!」
「はい! もう一度……行ってきます!」


【頑張れ! クチート!】


 満を持して再登場したちーちゃん。
 相手の残りは、半分ほど削れ麻痺したキレイハナと、火傷状態のスピアー。
 一方、こちらは体力ミリのメガクチート一体。
 十分だ。十分すぎる。

「それじゃあ、まずは——これですっ!」

 ちーちゃんはダッと飛び出す。本来なら相手の方が速いはずだが、今のキレイハナは麻痺状態。素早さが低下している。
 その状態であれば、鈍足でも、ちーちゃんの方が速い。

「っと、えいっ!」

 キレイハナに肉薄した刹那、ちーちゃんはくるっと体を半回転させ、凶悪な牙が並んだ大顎を向ける。
 そしてその牙には、灼熱の炎が灯っていた。


【クチートの炎の牙! 効果は抜群だ!】

【キレイハナは倒れた!】


 炎の灯った牙に噛み付かれ、キレイハナはたまらずダウン。
 まずは一体。

「あと一体か……」


【エヌアードはスピアーを繰り出した!】


 相手のラスト一体はメガスピアー。火傷状態とはいえ、流石に今の体力のちーちゃんでは耐えられない。
 しかし、ならばやられる前にやってしまえばいいだけのこと。
 他のメンバーが麻痺を撒く以外にも、ちーちゃんには先手を取る術がある。
 唯一の懸念材料は、スピアーが身代わりなどを持っていた場合だが——深読みしすぎて足元をすくわれるわけにはいかない。
 ここは、思い切って——

「すぅ……はぁー……」


【クチートの不意打ち!】


 ちーちゃんは一度深呼吸して、踏み込む姿勢を取る。ただし、相手の出方を窺いながら。
 相手が突っ込んで来れば、こちらの勝ち。しかしそうでなければ——最悪のケースが一瞬、頭をよぎった刹那。

「! そこです!」

 スピアーの動きを目聡く察知し、一気に踏み込んだ。
 そして、スピアーの背後を取り、

「えい、やっ!」

 ——不意の一撃を、叩き込む。


【スピアーは倒れた!】


「っ……スピアー突破、です!」

 これで相手の三体のポケモン、すべてを倒した。

「ちーちゃん、一人で全部持って行ったか」
「……うちの、エース、だし……」
「あたしも一応特殊エースなんだけど……ま、あのこの火力には敵わないわね」

 ともあれ、これで試合終了。
 ちーちゃんの火力の前では、小細工など問答無用で叩き潰されるだけだった。
 そして、

「最後だ、きっちり締めろよお前ら」
「はーい」
「……それじゃ……」


『エヌアードさん、対戦ありがとうございました!』

【ポケモントレーナーのエヌアードとの勝負に勝った!】