二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 対戦パート1 ( No.34 )
- 日時: 2015/03/25 02:45
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: RHpGihsX)
【スーパー秘密団の団員たちが勝負を仕掛けてきた!】
【行け、ラグラージ!】
「さて、対戦開始だな。先発はとりあえず幅広く戦えるラグナからだ」
「……レートでも、いつも、思うんだけど……」
「なんだトンベリ」
「……ラグナロク、先発の時って……——」
【団員たちはゲッコウガを繰り出した!】
トンベリが最後まで言い終わる前に、相手のポケモンが飛び出した。
「……大抵、こうなる……」
先発ラグラージは読まれやすいのか、こちらがラグナロクを先発にすると、大抵相手はゲッコウガを出してくるのだ。
単純に、こちらのパーティーに刺さっている、という理由かもしれないが、こういう風に出て来るゲッコウガの多くは、草結びを持っている。
「……ま、別に構いやしねーさ。このくらいは予想の範疇。一旦ココロに退いて、様子を見るぞ」
「了解ですよぉ! ココロさん、頼みました!」
「はいはい。素直に特殊型だったらいいんだけどねぇ……」
【ラグラージ、交代! 戻れ!】
【行け! サーナイト!】
【サーナイトのトレース。サーナイトはゲッコウガの変幻自在をトレースした】
草結び警戒でココロを繰り出し、変幻自在をトレース。
サブウェポンの火力が上がるのはいいが、メインウェポン二つしか攻撃技がないこともよくあるココロにとっては、そこまで嬉しい特典ではなかったりする。
それより問題はここでの相手の行動だ。
「特殊型なら、ここで草結びを撃つはず。テンプレなAS両刀なら、それ以外の技だろうな」
「……つまり、草結びなら、ココロで相手……違うなら、ラグナロクに、戻す……って、こと……?」
「その通りだ」
とはいえAS両刀でも草結びを持っている可能性はあるので、過信は禁物だが、ある程度決め打ちしなければまともに相手はできない。
しかしこの時の相手の行動は、雷切の予想外のものであった。
「よーし、行け! 団員№2、『闇の暗殺者』!」
「了解でござる!」
【ゲッコウガのグロウパンチ!】
「……グロパン……」
「これは……物理型……?」
「そりゃそうだろうが、それよりなんだよ今の。なんとかアサシンって」
「コードネームだ。カッコイイだろ!」
「……中二……痛い……」
「中二じゃないもん! あ、違う。中二じゃないでござる」
「キャラぶれまくってんじゃねーか」
ともあれ相手のゲッコウガは、予想外にも物理型。相手は物理気質なアタッカーが多いので、特殊型の線が濃厚だと思っていたが、虚を突かれてしまった。
【ゲッコウガの変幻自在。ゲッコウガは格闘タイプになった】
【効果はいまひとつのようだ……】
[サーナイトHP:132/143]
【ゲッコウガの攻撃が上がった!】
しかしそれでも、ココロへのダメージは微々たるもの。攻撃が上がろうがそこまで大きな痛手ではないが、
「物理型ってことは、持ってるわよね。ダストシュート」
「物理ベースのゲッコウガの最大火力技だからな。持ってるはずだろうし、持ってるならここで撃ってくるはずだ。交代続きだが、退け、ココロ」
「言われるまでもないわ、あたしだて物理ゲッコウガなんて相手したくないもの。それより退き先は? ラグでいいのかしら」
「いや、ゴミ箱が来るってんなら、こいつだ。行け、久々のバトルだぜ! スパコンピ!」
【サーナイト、交代!】
【出て来い、メタグロス!】
『Information
スパコンピ(DM:メタグロス)
性能:高度な演算能力、情報処理速度に加え、思念を飛ばすことでインターネットに接続できる。自然生物となんら変わりないAIを持ち、単独で戦闘も可能。
性質:高い攻撃力と耐久力で相手を殴っていくスタイル。鋼技の耐性弱体化による弱点増加が逆風だが、メガシンカ取得が追い風。
攻撃性能[A] 防御性能[B] 機動性能[C] 多様性[B]
注意:高温や霊気の当たる場所は避けてください。また激しく揺らしたり、悪意を持って使用しないでください。戦闘不能の原因になります。
End』
ココロの退き先として繰り出されたのは、スパコンピことメタグロス。
ダストシュートが来るならば、鋼タイプで無効化できる。
「おい、『闇の暗殺者』! ここはあれを使う時だ!」
「え、えー……あれを使うの?」
「そうだ! ここで使うしかないんだ!」
「で、でも失くしちゃったら……」
「いいから! さあ、はやく!」
「うぅ、しかたないなぁ……」
……そう、ダストシュートならば。
【ゲッコウガの投げつける!】
「は……?」
「……投げつける……」
「凄い技覚えてるわね……あり得ないほどでもないけど……」
物理ゲッコウガが稀に持っているらしい技、投げつける。
手持ちの道具を消費して、その道具に対応した威力の攻撃と追加効果を与える技だ。
「だが問題は、ここで投げつけるを使われたことだな。ダストシュートを持ってないってことはねーだろうが、交換を読まれたのか……?」
【ゲッコウガの変幻自在。ゲッコウガは悪タイプになった】
第六世代に入って、鋼タイプの耐性が弱体化したため、メタグロスは悪技も弱点となってしまった。
なので、この一撃は効果抜群。加えて相手はグロウパンチで攻撃力を上げているのだ。耐久力の高いメタグロスと言えど、ただで得済むはずが、
【ゲッコウガは王者の印を投げつけた!】
【効果は抜群だ!】
[メタグロスHP:123/183]
「よっわ」
「……攻撃一段階上昇、タイプ一致、抜群攻撃……で、これ……」
「まぁ、威力30だしなぁ……印を投げて怯ませて、安全にアクロバットしようとか、そんなこと考えてんだろ」
「あぁ……おれの宝物が……」
「あとでひろえばいいだろ!」
「つーかこいつら、もうキャラを取り繕う気もねーな」
さて、では次の行動を考えよう。
相手は物理ゲッコウガで、技はグロウパンチと投げつけるが割れているが、投げつけるがあるならアクロバットもあるだろう。
「あと一つは、ダストシュートか岩雪崩、冷凍パンチあたりかね……?」
「……滝登り、とか、辻斬り、とかは……」
「変幻自在のゲッコウガは、わざわざ水技を持つ意義が薄い。悪技も、低威力とはいえ投げつけるがある。それなら高威力の技や、範囲の広い岩技や氷技が欲しいはずだ」
特性ですべての技がタイプ一致になるのだから、自分の元のタイプに合わせる必要がゲッコウガにはない。なので自分のタイプ以上に、純粋な技範囲を重視できる。
そう考えれば、残りの技はやはり先ほど雷切が挙げた辺りのはず。そして、そんな技構成であれば、スパコンピで打ち合える。
「よし、決めたぜ。スパコンピ、あの似非忍者をぶん殴れ」
「4249362」
「相変わらずなに言ってるのか分からないけど、ぶん殴れって乱暴な……相手は子供なんだから、加減してよね」
「子供以前にポケモンだ。一発殴ったくらいじゃ問題ねーよ」
「なんて無茶苦茶な……」
【ゲッコウガのグロウパンチ!】
相手のゲッコウガはグロウパンチ。やはり、こちらに有効打はないようだ。
「いけ、『闇の暗殺者』! ボクらの仲間を取り戻すんだ!」
「いやでも、おれじゃあいつには勝てない……」
「いいからいくんだよ! ほら、はやく!」
「うぅ……」
と、無理やり攻撃させられる『闇の暗殺者』だが、
【ゲッコウガの変幻自在。ゲッコウガは格闘タイプになった】
[メタグロスHP:81/183]
「かたい! 痛い! やっぱむりだよ!」
「そらそうだ。スパコンピの強度を舐めんなよ」
「それでも体力が半分切っちゃったんだけどねー」
しかし、ゲッコウガを倒すには、なんら問題はない。
【ゲッコウガの攻撃が上がった!】
【メタグロスのコメットパンチ!】
[ゲッコウガHP:1割未満]
「倒しきれなかったが……ま、問題はねーな」
この体力であれば、次で仕留められる。
【メタグロスのバレットパンチ!】
【ゲッコウガは倒れた!】
「うわあぁぁぁぁ!」
「『闇の暗殺者』よりはやいなんて、あいつ、いつの間にそんな技を……!」
「いや最初からインストールされてる技だからな」
通常のメタグロスであれば、バレットパンチは必須ではなくとも、普通に採用される確率の高い技だ。
ハッサム程の縛り性能はないものの、それなりに高い火力で先制技が使えるため、非常に便利である。
「くぅ、こうなったら次はおまえだ! いけ、『壁山』!」
「了解ッス!」
【団員たちはサイドンを繰り出した!】
「……なんか妙な名前だな」
「……ダークアサシン、の時点で、お察し……」
「いや、そう意味じゃなくて」
「超次元的なサッカーとかしてそうだよねー」
「そうなんスよ。自分、サッカーが趣味ッス!」
「いや聞いてねーよ」
それより、この場面をどうするかだ。
「サイドン……ドサイドンじゃなくてサイドンか」
「間違いなく輝石持ちよね。どうするの?」
「流石にスパコンピのコメパンじゃ倒せねーだろうし、返しの地震でやられるだろうな。ここでスパコンピを失うのも良くねぇ。ここはラグナに交代だ」
「HAHAHA! 了解ですよぉ!」
【戻れ、メタグロス!】
【行けっ! ラグラージ!】
「……そう言えば……今回の、ラグナロクの、型は……?」
「先発ってことは、いつもみたいにステロ欠伸かしら」
「いや、今回はだな——」
雷切が最後まで言い切る前に、『壁山』が地面を大きく揺さぶった。
「くらえッスー!」
【サイドンの地震!】
[ラグラージHP:113/207]
「……ちょっと柔らかすぎないかしら?」
「意外と火力あんな、あいつ」
「いや……ラグナロク、脆い……」
「まあ仕方ねーわな。今回はHDでのろいを積む型だしな」
「物理耐久には振ってないんだ」
火力と物理耐久に関してはのろいで補完するつもりなのだが、しかし予想以上に効いてしまった。
「この減りかただと、乱数二発でしょうかぁ」
「まあ、その程度なら大丈夫だろ。こっちは四倍弱点の水技がある。軽く捻ってこいや」
「はぁ、とりあえず了解しましたよぉ! ふんぬらばぁぁぁぁぁぁぁっ!」
と、勢いよく激流を纏って突っ込むラグナロク。
そして、相手のサイドンへと突撃するが、