二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 対戦パート4 ( No.62 )
- 日時: 2015/04/16 16:10
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: RHpGihsX)
- 参照: https://www.youtube.com/watch?v=wRE8W3utwXE
【ユレイドルのギガドレイン!】
刹那、ニョロトノを拘束する触手とはまた別の触手が伸び、ニョロトノに絡み付く。
さらにそのままニョロトノを引っ張り、自らの顔面に押し付けるように引き寄せ——吸い付いた。
「……え?」
その様子に唖然としていたのは誰だろうか。少なくとも雷切やラグナロクではない。ちーちゃんやトンベリも目を塞がれている。
であればココロか雪姫だったのだろうか。いや、どちらもだったのかもしれない。
しかしそんなことはどうでもよかった。
「ちゅる、ちゅ……ちゅ、ん、んく……んふ、ん、ふっ、ちゅ、ぴちゅ………」
ぴちゃぴちゃと無数の蠢く触手の中で、水音がくぐもって響く。
さらにニョロトノを吸いながら、みゆりの声も聞こえてくる。
「くちゅ、ん……こういう経験は初めてなんでしょうか? 初々しくて可愛いですね。慣れなくて戸惑っているかもしれませんが、もう少し、お付き合いください……」
と言って、先ほどよりも激しくなった水音が再び響いた。
【効果は抜群だ!】
【ニョロトノから体力を吸い取った!】
[ユレイドルHP:188/193]
「うわぁ……」
「ユキが素でドン引きしてる……えっと、ライ、これは一体……?」
「……だから嫌だったんだよ、この人に対戦させんのは……」
げんなりと頭を押さえながら、雷切は溜息をつく。
「もう分かってるかもしれねーが、みゆり先輩は——レズだ」
「…………」
「それも性格が控え目だったり、臆病な女ばかりを付け狙うガチレズだ」
どこまでがガチで、どこまでがそうではないのか、そんな線引きにツッコミを入れたい気もしないでもないが、しかしこの衝撃的な光景を見てしまえば、そんなことはどうでもよくなる。
いまだみゆりは、相手のニョロトノ(♀、性格はたぶん穏やかとか)に一心不乱に吸い付いたままだ。少し前までの落ち着いていて大人びた彼女はどこへ行ったのか。
「普段は、全然そんな風には見えなかったのだけれど……」
「素行自体は品行方正だし、良い人ではあるんだけどな……」
だが女に発情するレズだ、と雷切ははっきり言い放つ。
その一言が、ココロと雪姫にはこの上なく突き刺さった。
「……怖いわ」
「レズちゃん怖い……怖いよ……」
「ああ、そうだ。みゆり先輩は恐ろしい人だ。だからお前らも気をつけろ」
「そんな無責任な!」
「俺から言えるのはこれだけなんだよ……分かってくれ」
雷切がみゆりに対して強く出れないというのは今までのやり取りを見て概ね察していた。
「あうぅ……ココロちゃん、私、ガチレズちゃんが怖すぎて仲良くできそうにないよ……」
「大丈夫よ、ユキ……あたしもだから。一緒に気を付けましょう」
「あぁ、本当に気をつけてくれよ。お前らはうちのパーティーで貴重な特殊アタッカーなんだからな」
【ニョロトノは倒れた!】
「ん……ふぅ。ごちそうさまでした。美味しかったですよ」
と、そこで相手のニョロトノは遂に力尽き、ドサッと地に落ちた。その表情は、苦悶と恥辱に塗れ、世界に絶望でも抱いているかのように凄絶だった。
一方みゆりは、にっこりと微笑んでいた。心から本当にそう思っているのだろうが、しかしそれまでの光景を見るに、その笑みには恐怖以外のなにも感じることができない。
乱れた呼気、上気してほんのり赤らんだ頬、先ほどまでの行為で少しはだけた着衣——本人の容姿も相まって非常に艶っぽく官能的なみゆりの姿だったが、しかし先ほどまでの様子を目の当たりにした雷切たちの顔は真っ青に青ざめていた。
「ひぇ……っ」
「ユキが怯えきっている……あの人、とんでもないわね……」
「まさか本当によい子には見せられないものが出てくるだなんて思わなかったよ……レズちゃん怖い……」
「お前さっきからそれしか言ってないな……気持ちは分かるが」
それほどにみゆりの恐怖が雪姫の脳に焼き付いているのだろうか。
二人とも、他人事ではないだけに、仕方のないことではあるのだが。
「……と、とりあえず、次で最後だな」
「メタグロスが出て来て欲しいですねぇ、ここは……」
これ以上、あんな光景は見たくない。
それはココロや雪姫も同意だった。
だが、願望というものは往々にして思った通りに叶うことがないものなのだ。
【橙はフシギバナを繰り出した!】