二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 本編前のひとりごと ( No.522 )
- 日時: 2015/10/07 22:35
- 名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: lQjP23yG)
ぷちすばるのひとりごと
( ・ω・)<ひっさびさに更新しますよー。でも料理対決じゃないんだ、ごめんね。
(´・ω・)<ちょっと色々あって気分変えたくて、またしつこくパロディーものだけど、料理対決の方も近々更新しますね。できたら。
( ・ω・)ノ<では、アンジャッシュパロ第三段、ヒーローショーをブレイブリー組の三銃士の子達にやらせてみた、始まるよー! 閲覧場所にはご注意を!
- アンジャッシュパロ その三 ( No.523 )
- 日時: 2015/10/07 22:40
- 名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: H6c/o5GF)
これは、とある日の物語。
「はぁっ!? 全員代役のヒーローショーに出られないだぁっ!?」
「ほんとごめん、ジャン!」
目の前にいた陽介の言葉に、ジャンは絶句した。
理由はそう、彼らに代役として頼まれていたヒーローショーが、共演者やサンプラ役含めて全員出られないからだ。
ちなみに、このヒーローショーはBEMANI学園の初等部の学童を楽しませる為にMZDがその専門の人に依頼したのだが、その人達が事情があって出られなくなってしまい、急遽陽介にメンバー集めと代役を頼んだのだが…その仕事を頼まれた本人以下出られないようだ。
「ほんとごめん! 急にばーちゃんから店番頼まれていけなくなったんだ…。」
「僕もおじいちゃんから仕事の依頼が…。」
「俺と里中はジュネスでバイトの追加救援頼まれて…。」
「アタシもちょっと野暮用ができて難しくなった。」
サンプラ係の直斗、下っ端役の烈と陽介、ヒロイン役の千枝、悪の親玉役の由梨も、全員何か用事ができてしまったようだ。残るは、ヒーロー役のジャンのみ。
というか、全員カオスクラッシャー枠で固めたのかよ。抜かりないな陽介。
「つっても、いきなり代役頼むだなんて…。」
「大丈夫です。代役の方に話はついていますし、このサンプラに声を登録しておくので、後はスイッチを押すだけで大丈夫なようにしますから。」
「なら大丈夫かな…。で、代役って誰だ?」
ジャンが訊ねると、直斗はにこりと笑って、
「ジャン君がよく知ってる方々です。多分、やりやすいかと思いますよ。」
「なら少しは安心かな。で、誰だ?」
「まず悪の親玉はニコライさん、それから、悪の下っ端にユウ君とティズさん。ヒロイン役としてアニエスさんを頼んでいます。」
「アニエス様は上司というかそんな感じだし、おっさんとユウは一応俺の同僚みたいなもんだし、ティズもまぁ、ユウが世話になったしな。やりやすい面子か。で、サンプラは? ここ一番重要じゃねぇか?」
サンプラ役の話になった時、直斗の顔が青ざめた。それにジャンは嫌な予感がする。
「…サンプラは…デニー陛下です。」
「あのクソ皇帝にそんな重要ポジ任せていいのかおい。」
そう、あろう事かジャンとニコライの現在の上司で、ユウの腹違いの兄。ギャグカオス大好物組のデニー・ゼネオルシアを最も重要な音響係に抜擢したようだ。
「まず何であいつを抜擢した。他にいなかったのか? せめてマグノリアかリングアベル辺り抜擢しろよ。あいつらならまだ同じギャグカオス組だが、機械には強いだろ。」
「えっと、僕もマグノリアさんに頼もうと思っていたのですが、ユウ君に頼んでいる間に聞かれたようで…。」
「ああ、うん、即座に『私がやってやろう!』とかほざかれて有無を言わさず台本持ってかれたか。」
「お察しの通りです。」
どうやら反論を許さずに勝手に仕事を奪っていったようだ。
「…不安だ。」
「だけど、やるしかねぇだろ、ジャン。まぁ、頑張れ。」
不安しか見えないが、何とかやるしかない。ジャンは諦めて腹をくくったそうだ…。
- アンジャッシュパロ その三 ( No.524 )
- 日時: 2015/10/07 22:46
- 名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: H6c/o5GF)
そして翌日。BEMANI学園体育館のステージにて、舞台衣装に着替えたジャン、アニエス、ユウ、ニコライ、ティズは、位置の確認をしたり、台詞のタイミングを確認して待っていたが…。
「ジョブチェンジ、暗黒騎士! ティズさんも暗黒騎士になったし、ニコライさんは着替えたし、アニエス様も法王の衣に着替えましたし、ジャンもいつもの正教騎士団の服に着替えたけど…。」
「お前の兄貴、遅いな。ったく、しゃーねぇな。リハなしでやるしかねぇ。お前らは反対側の舞台袖に待機してろ。あの皇帝が来たら合図出すから。」
台詞を合わせるために必要な、肝心のサンプラ役のデニーが来ない。
「すまん!」
もうリハーサルの時間がない、そんな時になってようやくデニーがやってきた。が、みんなは既に反対側の舞台袖に引っ込んでいた。
「遅いぞこのクソ皇帝!」
「すまんすまん、ちょっと用があって…。」
「ったく…。もうリハーサルの時間がないから、ぶっつけ本番になっちまうが、大丈夫かよ。」
「うむ、抜かりない。これでパンチやキック、それからアニエスの声やニコライの声を出せばいいのだな。」
目の前にあるサンプラを見てキラキラと目を輝かせつつ、自信満々のデニーに不安は残るが、やるしかない。
「じゃあ、もう本番行くぞ。お前ら、行くぞ! アニエス様、準備!」
小声でジャンは反対側にいるアニエスに合図を出した。
「うむ。あ、ジャン。私のヘルメットは?」
「お前裏方だからいらねぇだろ! さっさとブザー音出せ!」
そう言ってジャンはさっさとデニーを椅子に座らせ、ブザー音を出させた。
『お待たせしました! ウルフレンジャーショー、始まるよ!』
「アニエス様の台詞。」
ジャンはデニーに小声で指示し、その声を受けたデニーは聞こえてくる足音を頼りにボタンを押した。
『きゃーっ! うぅ、このままではやられてしまいます…!』
アニエスから撮った声なので、まるでアニエスが演じているような感じを受けるが、全て録音である。かなり迫真の演技をしているが、気にしない。
『いー。いーいー。いー。』
『いー! いーいー! いー!』
が、それに対してティズのどこかやる気のない声と、やる気満々のユウの声がスピーカーから流れる。ティズ、もっと本気出せや。とジャンは思うも、後の祭りだ。
さて、そんな中、二人の暗黒騎士はアニエスを捕まえる。
「あ、アニエス、ごめんね。」
「アニエス様、ごめんなさい…。」
「だ、大丈夫ですよ、ティズ、ユウ。(あわわわ…! ティ、ティズに腕を…!)」
あまり痛くしないようにしているが、仲間や上司のような存在に一言小声で詫び、アニエスは何とでもないように答える。おい、アニエスが満更でもなさそうなんだが。
『い、痛い!』
押さえつけられ、身動きが取れなくなったアニエスを確認したジャンは、登場シーンの都合上、ヴァルキリーのアビリティである【ジャンプ】で上空に飛んだ。余談だが、ジャンとニコライは体験版にて使用できたジョブのスキルの一部を扱えるのだ。
BGM:ダース・ベイダーのテーマ
ここで悪の親玉であるニコライが登場。ちなみに二コライの服は帝国時の軍服にダース・ベイダーの仮面を装着している。
『我こそは、ダークビショップ様だ! この世界を破壊しつくして見せよう! はっはっはっはっ!』
ニコライの迫真の演技が、ここに集まってくれた子供達を怯えさせるのに十分だった。
「やめろ!」
と、そこに、上空からジャンの声が響く。
「(えっと、この場合はアニエス様だから…。)アニエス様、今お助けします!」
『やりました…!』
ここで、ジャンはアニエスの横に着地する…。
- アンジャッシュパロ その三 ( No.525 )
- 日時: 2015/10/07 22:57
- 名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: H6c/o5GF)
BGM:やる気のないダース・ベイダーのテーマ
—ガスッ、ズンドゴロゴロガッシャーン!!
…はずだったのだが、何を間違えたか悪の親玉と登場曲が同じになってしまった。いや、厳密にいうと同じではない。ええ、何故かジャンの方にはリコーダーで吹いている、ある意味やる気の失せる曲が流れた。
これにはジャンも動揺し、何故か着地地点がニコライが今出てきた反対側の舞台袖・資材置き場にずれた。当然、置いてあった資材に盛大に頭をぶつけ、更には下敷きになっただろう。
「ユウ、アニエス、笑っちゃだめだよ、笑っちゃ…!」
「わ、わかっています…! プフッ…!」
「お、オレ、もう、これ、聴けない…!」
突然の登場曲とジャンの着地ミスに、全員笑いをこらえるしかできなかった。
「…。」
やがて、資材置き場から脱出したジャンは、一目散に反対側の舞台袖、つまり、デニーのいる場所まで歩いて行った。
何かを察知したニコライは、どこからか立て看板を出し、ジャンに“お話し合い”をする前に何か曲をかけるよう指示を出す。そして、舞台装置を管理する生徒に、舞台の幕をすぐに下すよう頼んだ。
BGM:踊るフィーバーロボ/pop’n music 14 FEVER!
ちなみにその立て看板には、
“ただいまお取込み中。トッテモ! スンゴーク! カッコイイ!! 曲を聞きながら暫し待たれよ。”
と書かれていた。ジャン、本当にトッテモ! スンゴーク! カッコイイ!! 曲(踊るフィーバーロボ)を流しやがった。
「おいクソ皇帝何してやがるふざけんな悪の親玉と登場曲一緒じゃねぇか紛らわしいったらありゃしねぇ。」
「厳密には一緒ではないではないか!」
「俺の登場曲を間違えたお前がそれ言うか! しかも何で俺の方はやる気のない方なんだよ! お陰で俺も何か気が抜けたわ!」
「緊張するよりはいいではないか!」
なお、舞台裏ではお話合い(物理)が行われているのか、スパーンスパーンとハリセンのような音が聞こえる。それが暫く続いた後、すぐに幕が上がり、ジャンが何事もなかったかのように出てきた。
すみません、幕が上がった瞬間に見えたアニエスの口元が完全に歪んでいるのですが。これ絶対彼女を掴んでいるユウとティズの顔面も歪んでるだろ。
- アンジャッシュパロ その三 ( No.526 )
- 日時: 2015/10/07 23:00
- 名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: H6c/o5GF)
「地球の平和を守る為、悪は絶対許さねぇ!」
そして、何事もなかったかのように演技を続けるジャン。
「この俺が、ウルフレンジャー!」
ジャンが決めポーズをした時、キラーン! と効果音が鳴った。これは本来の音なので、今回はきちんと成功したようだ。
音を聞き届けたジャンはホッと胸をなでおろし、悪の下っ端に捕まるアニエスを指さした。
「その手を離せ!」
ジャンは悪の下っ端に向かって突っ込んでいく。そして、悪の下っ端達はニコライと共に、先程までジャンがいた場所まで、移動する。
「くそっ、かかってこい!」
(最初に動くのは、オレだね!)
ユウはアニエスを離し、模擬刀を持ってジャンに向かう。そして、ジャンも応えるように剣を抜いた。
「たあぁぁっ!」
気合一閃、ユウが剣を振るう。
カキン、カキン、と打ち合いの音が響く。もちろん、デニーが出しているのだ。
「っ、くそっ…! たあぁぁっ!」
今度はジャンから攻撃を仕掛ける。だが…。
—…。
(あり?)
「(あれ? 兄さん、音ー。)今度はこっちから行くよ!」
ユウが再び攻撃を仕掛ける。ジャンは親友のユウがどう攻撃をするかをなんとなく把握しているので、読むのは容易だ。
再び、カキンカキンと音が鳴り響く。
「くっ、なろっ、お返しだ!!」
そして再びジャンから攻撃を仕掛ける。だが…。
—…。
「プフッ…!」
再び、音が鳴らない。あ、アニエスが堪え切れずに笑い出した。
「何で俺の方だけ剣の音鳴らねぇの!? 効いてねぇような感じがするんだけど!」
流石にこれはジャンもキレて、デニーに訴える。その彼は手ですまんすまん、と訴える。
だが、演技は続けなければならない。
『もっとやりなさい!』
ニコライはユウに命じる。ユウは命じられるがままに、ジャンに突っ込んでいった。
「っ、どりゃあっ!」
—ザシュッ!
ユウの突撃を避け、一閃。いや、模擬刀なのでダメージはないのだが、ユウはよろけて後ろに下がっていった。そして、ドサリと倒れる。勿論演技だが、かなりの迫真の演技だ。かなり練習したのだろうか。
『大丈夫ですか?』
ニコライはそんなユウを心配する演技をする。かなり本気で心配していそうだが、今はスルーしておこう。
「かかってこい、ダークビショップ!」
ジャンはニコライを挑発し、挑発されたニコライは、手に持っていた杖を振り下ろした。
ガスッ! と鈍い音が響く。
「ぐあっ! くそっ、やられた…!」
痛みにうめく演技をするジャン。だがここで思わぬ事態が彼を襲った。
- Re: 神様のノート 二冊目 ( No.527 )
- 日時: 2015/10/07 23:06
- 名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: H6c/o5GF)
『やりました…!』
「やりましたはダメだろ!? アニエス様、味方だよな!? 喜んじゃダメだろ!!」
なんと、アニエスの声で喜ばれた! ヒーローが悪の親玉にやられて喜ぶヒロインって何!? どんだけSなの!?
これにはジャンも思わず叫ぶ。あぁ、会場に集まった子供達が大爆笑だよ。もう腹抱えて笑っちゃってるよ…。
「ダークビショップ、やりやがったな!」
だが、こんな状況でも演技は続けなければならない。
ニコライはジャンに追い打ちをかけようと近づくが…。
『大丈夫ですか?』
「優しいなおい! 優しいぞ凄く! 気を付けて!?(いや、普段のおっさんならやりかねないけど…。)」
デニーが盛大に間違えたので、何か悪の親玉が味方のように思えてくるよ!? そしてニコライさん、手を差し伸べるな! 間違いに合わせないでいいから!!
ちなみにだが、もう笑っていない子供達はいない…。あぁ、アニエスの口角がもう真一文字を結んでいるし、倒れたユウがプルプル震えているよ…。必死で笑いをこらえているのがよくわかりますはい。
「くそっ! 食らえっ!!」
ジャンはその後、ニコライに剣撃を二度程食らわせ、地面に倒す。
「おまけだっ!」
その後、丁度尻の辺りを蹴る動作を二度程した。
「どうだ! まいったか!」
自信満々に言うジャン。だが…。
『もっとやりなさい!』
「おっさんがMに目覚めやがった!? ケツ出してもっとやれってドMの変態かよおい! やだよただでさえドルオタ属性あるのに加えて変態属性を持つおっさんと仲間って嫌だぞおい!!」
「ジャン、私も変態属性は持ちたくありませんぞ。」
またもデニーのミスで今度はニコライが変態になりました。一応言っておきますが、ニコライは公式でアイドルオタク縮めてドルオタですが、変態ではありません。大切な事なので二度申し上げます。公式でアイドルオタクですが、変態ではありません。
ああ、もう子供達がニコライを指さして「変態変態大変態!」とか言って笑っているのが聞こえるよ…。責任とれ皇帝。自分の責任を肯定しろ皇帝。
「否。私はそれを否定する!」
誰に言ってるし皇帝!? あと否定すんな!
- アンジャッシュパロ その三 ( No.528 )
- 日時: 2015/10/07 23:12
- 名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: H6c/o5GF)
「(と、とにかく…おっさんは後で慰めとこっと…。)あれを出すしかないな…。」
ジャンはニコライに憐れみつつも、こっそりとトマホークにジョブチェンジをし、自分が崩した資材置き場からエイミー愛用の武器であり、カプカプの里提供である、Sアクスライフルを何とか見つけ出し、持ってきた。
「これを食らうんだ! アク…じゃなかった、ウルフライフル!」
斧とライフル銃が一体化したその武器の銃口を、ニコライに向けた。
「食らえ、ウルフライフル!」
そして、その引き金を引く。ちなみに弾は入ってませんのでご安心を。
—…。
「…あり?」
しーん、と静まり返る会場。そう、ここで本来なら発射音が出るはずなのだが、それが全くでない。
「く、食らえ、ウルフライフル!」
ジャンはもう一度引き金を引く。だが、また音が鳴らない。
「ど、どうなってんだよ皇帝!」
流石にこれにはジャンも心配して小声でデニーに訴える。そのデニーは、手をバツ印に組み、首を横に振って小声でジャンに訴えていた。
「駄目だ、ジャン。ライフルの音が出ない!」
「え、音が出ない!?」
どうやら、サンプラの調子が悪かったのか、その部分だけの音がボタンを押しても出ないようだ。
流石に使えない音を使うわけにもいかない。ジャンはどうしようかと迷った挙句…。
「よし、今日はウルフライフルを使わないでやる。」
なんと、使う事自体を放棄した! この後の演技で何とかしようと考えたのだろう。
そして、Sアクスライフルを置いた瞬間…。
—チュドーン!!
「何か出たけど!? しかも置いたタイミングで出すなよ! 何か暴発したみたいになってんぞおい!!」
「ジャン、何とか出た!」
「え、出たの? 出たならこれ持つよ俺。」
何と、調子の悪かったと思われた音源がうまく動いたのだ。丁度いいタイミングだったので、何だか暴発したみたいに聞こえるも、この際もう流しておく事にした。
ジャンは再びSアクスライフルを構え…。
「食らえ! ウルフライフル!」
その引き金を引いた。
—チュドーン!!
かっこよく決まったかに、思えたのだが…。
- アンジャッシュパロ その三 ( No.529 )
- 日時: 2015/10/07 23:20
- 名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: H6c/o5GF)
『い、痛いっ!』
「おい、狙い違うぞおい! 何でアニエス様に当たってんの!? なぁ、おっさんの方だろ!? アニエス様もノリノリで演技するな! 紛らわしいだろ!」
「す、すみません…。つい…。」
この皇帝の事ですから、そうは問屋が卸しませんでした。ここでニコライがやられた声を出す予定だったのだが、何故かそこでアニエスの声を出してしまった。
あの、アニエスがかなりノリノリに自分の腹部を押さえたのですが。アニエス、そこは別に演技しないでいいからね!? そしてユウとティズはプルプル震えないで!?
「(し、仕切り直して…!)食らえ、ウルフライフル!」
もう何度目かわからないくらいに、ジャンは引き金を引いた。
—チュドーン!!
そして、打ち合わせ通りの音も出た。ニコライのよろける演技も、かなりの気合が入っている。
—ボカアァァァァァァァァァンッ!!
(え、爆発音デカくない?)
だが、思いの他爆発音が凄く、これには鳩が豆鉄砲を食らったような目をする一同。直後、奇妙な曲が流れた。
BGM:盆回し
「えっ!?」
何と、人類滅亡シリーズでおなじみの“8時だョ!全員集合”で流れていたあの有名楽曲がいきなり流れ出したあぁぁぁぁっ!! おい皇帝! これもう、わざとだろ!?
「プッ、プフッ、も、もう、駄目、です…!」
「オレ、もう、このシリーズ、見れない…!」
「アニエス、ごめ、お腹、痛い…!」
「あははははははははははははははははっ!!」
突然の爆破からのコント曲に、流石のアニエス、ユウ、ティズも崩れ落ちた。会場の子供達は大爆笑だ。
「おっさん、ちょっと話し合いしてくる。」
「ジャン、曲はこのままでお願いします。」
「了解。」
あ、流石のジャンもこれには切れた。ニコライと言葉を交わすと、そのまま舞台袖に消えていく。ニコライはというと、再び立て看板を出し、幕を閉めるよう指示を出した。
ちなみに今回の立て看板には、
“ただいまお取込み中。コント芸の如くヒーローがハリセンでひっぱたいているので、暫し待たれよ。”
と書かれていた。用意がいいなニコライ。
「おい皇帝何で爆発音大きいだろみんな死んじまうだろ。そればかりじゃなく何で懐かしいネタ出した。今時の奴絶対わかんない奴だろこれ。(ああ、多分プレアでも名前だけ聞いた事あるぐらいだろ。)」
「人類滅亡シリーズ等で流れているからいいではないか!」
「そもそも何で流した! 予定にない音源勝手に流すな!」
「入ってたからいいではないか! 丁度爆発音出たし!」
はい、舞台袖ではまたもお話し合い(物理)が行われております。
ちなみに、8時だョ!全員集合が放送されていた期間は1969年から1985年であり、私はまだ生まれてません。当然、この番組自体を知っている人は少ないと思うが、ここで使われていた盆回しは人類滅亡シリーズでおなじみのあの曲だという事だけ覚えておけばいいだろう。
- アンジャッシュパロ その三 ( No.530 )
- 日時: 2015/10/07 23:25
- 名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: H6c/o5GF)
やがて、ジャンとデニーのお話し合い(物理)が終わり、幕が開かれた。
あの、アニエスの背中にいつの間にか酸素ボンベがあってシュコーシュコー言ってますが。あ、よく見たらティズとユウの背中にも同様の酸素ボンベがあって暗黒騎士のフルフェイスの兜の隙間からチューブが伸びています。あぁ、笑いすぎて酸素不足なんですね分かります。
「参ったか、ダークビショップ! なんとか言え!」
完全にすっきりしたような顔をしたジャンが、自信満々にニコライに指を突き付けてそう言った。
『我こそは、ダークビショップ様だ!』
「うん、名前はもういいよ。今更名乗られても困るから。」
最後の最後まで思いっきり間違えるデニー。さっきの話し合いの効果はないのだろうか。
「とっととここから消え去れ!」
『覚えておきなさい!』
シュコーシュコーと音を響かせたティズとユウをつれ、ニコライは舞台袖へと引っ込んでいった。
そして、自由になったアニエスは後ろに酸素ボンベを揺らしながら、ジャンへと向けて走った。
「アニエス様、大丈夫か!? 怪我は!?」
「は、はい、大丈夫です。」
「よかった…。もう大丈夫だ、俺がついてる。」
そう言ってジャンはそっとアニエスを抱きしめる。
『うぅ、このままではやられてしまいます…!』
「いや、ヤらないから! 何かやらしい意味になっちまうだろ! アニエス様のイメージが壊れちまうぞおい!」
「ジャン、やるとは?」
こてんと首を傾げてそっと訊ねるアニエス。そんなアニエスにジャンは「気にするな。」とだけ告げた。
「さぁ、最後の決めポーズ行くぞ!」
アニエスがこれ以上気にする前に、ジャンはさっさと次の場面に移るために、一人舞台の手前に出た。
「地球の平和を守る為、悪は絶対許さねぇ!」
ぐっと拳を握り、そして…。
「この俺が、ウルフレンジャー!」
拳を突き上げた、直後。
—ザシュッ!
「おい、最後の最後でなんかどこから切られたみたいになってんだけど!?」
何と、最後の最後で余計な音が鳴り響き、笑いが沸き起こったとさ。
そしてこの後、デニーがどうなったかは…うん、恐らく何も言わずとも予測できるでしょうはい。
- アンジャッシュパロ その三 後書き ( No.531 )
- 日時: 2015/10/07 23:30
- 名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: H6c/o5GF)
後書き de 雑談
私
—はい、アンジャッシュのヒーローショーパロでした。
ジャン
「皇帝絶対許さねぇ。皇帝絶対許さねぇ。」
私
—ジャン君、落ち着きなさい。気持ちはわかるが。
昴
「ちなみにこれ、ニコライとデニーの立ち位置を逆にして、デニーのあの名乗りをジャンにもやらせつつ出そうと考えたんだろ? BGMは"バトルオブオブリビオン"で。」
私
—うん。でも、理音に言われたのよ。まだブレイブリーシリーズの認知度が知ってる作者の中で低いしって。言われると確かにって思ってやめた。個人的にこのゲーム知ってる人ってわかる限りだと、エイヴさんと0の地平線さん、SUSUKIさんくらいなもんだし。他に知ってる人がいるかもしれないけど、とりあえずそれ関連のお話したのはこのお三方くらいだからね…。
ジャン
「いや、あの名乗りやるくらいならやる気のない方でいいや。」
昴
「だよな。あのBGMで名乗りやるくらいならそっちのがいいかな。で、次回は何考えてるんだ?」
私
—そうね…。アンジャッシュパロは二つかな。トレイン君ネタを、八雲さん宛ての返事で言った人選じゃなく、別の人でやるよ。丁度女の敵がいたからね、ブレイブリー組に。あの赤いおっさんでやろうかと。サンプラは狩人で。
ジャン
「元特務隊の二人か。確かにあのおっさんはなぁ…。」
私
—で、写真ネタを野上兄妹でやろうと思う。紅刃君と由梨ちゃんの兄妹で、後はどうなるかお楽しみに。それから、陣内さんの受験勉強ネタでやりたいと考えてるけど、誰にするかは未定。
昴
「ろくな事にならないのは確かだな。話題もないし、終わらせるか?」
私
—そうだね。では、またねー!
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感想OK