二次創作小説(映像)※倉庫ログ

実食 七番&八番 前書き ( No.604 )
日時: 2015/11/16 22:10
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: 7hab4OUo)

前書き de 注意事項



( ・ω・)<我が家のナナドラⅢにおける13班、いつか載せたい。そして鏡君とランデブーしてhsp

※しばらくお待ちください。


「何か言い残すことはあるかしら?」


( TДT)<ごめんなさい悪のりしました。
※三倍アイスクリーム


「で? 前書き使って何。」


( ・ω・)<早い話が、ちょいR指定ギリギリブッ込みすぎた。ちょっと危ないものが出てくるから、閲覧注意ね。


「ぬるぬる相撲とかでお馴染みのあれか。とりあえず作った奴は後でブッコロ。じゃ、本編どうぞ、っと。」

実食 七番&八番 ( No.605 )
日時: 2015/11/16 22:17
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: 7hab4OUo)

採点方法
六段階評価を下す。内訳は以下の通り。

五、いい意味で何をしたらこうなったか教えてほしい。貴方、もう店を開いた方がいいよ。

四、まだまだレシピ寄りだけど、ちゃんと遊び心はあるのがわかる。店レベルにはもう一歩。

三、完全にレシピ見て作りましたレベル。次はアレンジに挑戦してみよう。

二、レシピに沿ったのはわかるけどちょっと失敗が目立つ。高評価から聞いたりして修行をしよう。

一、反省してるし、改善しようとしているのはわかるレベル。まずは高評価のメンバーの簡単なお手伝いから始めましょう。

零、貴方、この小説を発禁物にさせる気? 人の話はちゃんと聞いてた? 後で説教部屋へ来て頂戴。土下座で済むと思わないでね。貴方の大好きなアレをたーっぷり堪能させてあげるから、死 ぬ が よ い(By昴)


±要素
・+…あともう一歩で上位のレベルに上がれるくらいにおしい品。五+は五段階評価じゃ足りません。

・無印…妥当なレベル。惜しい部分もなければ、マイナス要素も特になし。

・−…ミスが多いのでお情けでこの評価に。零−? もう知らん。


お題:『パンに合うもの』
普通の料理でもスープでもジャムでも、パンに合えばok。
ただし、パンは理乃と由梨が作ったパンに固定する。
トーストさせたり挟んだりと、簡単な調理をさせる物や、パンに塗る物もok。要するにパンに自分達での細工は許可しないが、審査員に簡単な調理をさせる物は許可。

※注意
・既製品やレトルトは許可。しかし、既製品をそのまま料理として出したり、温めるだけで出すのは不可。材料を何か加えるなり焦げ目をつけるなりする事。
・ガイストのアンドゥで一発でバレるので、不正は行えないものと思え。


役割
固定(で必ず)死(ぬ)んさ員:
昴、パステルくん、ジョーカー、にゃぐわ、MZD

変動審査員兼挑戦者:
烈、風雅、氷海、鈴花、茜、大牙、タクト、ミチル、ニコラ、イオ、ロア、トア、桐生、美結、弓弦、乱麻、ラーズ、ヴァイス、まどか、ジェイド、ジェダイト、ファントム、エクリプス、ヴォルフガング、ハーピア、ゼルハルト、ラズリ、翠里

救援:
黒、紅、アイギス、ガイスト、風花

材料・成分分析:
ガイスト、アイギス

通信:
風花

医療班:
冷一、クマ、理乃、由梨、ユウ、アニエス、ホーリー、ヴィクター、ニコライ、ユマ(YUMAさんから)、ディミトリー、青年トゥーン(Haruさんから)ヴァイス、風雅、パステルくん、美結(りゅーとさんから)+α



「あら、今回は問題児でも暴れるのかしら?」


—あの、めっさ怖いんですけど。つかこの時点で女子化してるし!?

実食 七番&八番 本日の救援 ( No.606 )
日時: 2015/11/16 22:25
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: 7hab4OUo)

『とまぁ、今回は当たりが多い回だったな。』
「良かったじゃねぇか。ハズレの後の当たりが来てよ。」

定期報告がてら、DTOとの通信をする昴。その表情は笑顔に満ちていた。どうやら余程嬉しかったと見える。

「つか、腹減ったな…。美味い料理の話聞いていたら。」
『後でそっちにも何か持ってくよ。…ん? 先生、何か騒がしくね?』
「ん? あー、確かに何か騒がし…って、何か来るぞ!?」

ズドドド…! と音と煙を立てながら、こちら目掛けて一直線に走ってくる影が、複数。
そして来客用の出入り口を潜り抜けた人達は、辺りを見回していた。

「よかった! まだ被害はない!」
「よ、よかったですー…。」
「いや、もしかしたらどこかに隠れてるかもしれないぞ!?」
「いえ、ですが変な気配は感じませんが…。」
「何だ何だ一体!!」
『え、教授、どうしたんだよ! 落ち着けって! 英国紳士があわてふためくなって!』

訳もわからず混乱するDTOを他所に、その一団の中に知り合いの姿を見かけた昴が声をかけると、シルクハットの紳士が何かに気づいたのか、はっと息を飲むと、恥ずかしそうにシルクハットを深く被った。

「す、すみません、昴さん。お見苦しいところをお見せしました。ところで、今は平和ですか?」
『ああ、平和だけど…。Haruさんとこのレイトン教授、今日はどうした?』

紳士—レイトンは顔をあげ、昴の方を見た。

「いえ、まるで未来を予言したかのような風の便りがありまして…。回復薬とこちらの料理対決で出たトゥーンのナポリタンを持って来ました。念のためレイピアも持ってきましたが、必要ないとよいのですが…。」
『その嫌な予感云々についてはスルーしとく。成程な、その便りがあったから一斉に来たのか。(あいつ、もしかして何か見たか?)』

風の便りを出した相手を即座に理解したのか、昴は何かを考え込むも、まずは次の救援を確認しなければ。

『で、そっちの一団は?』

昴は別の一団に話を振る。一人は大きな機関銃を持った男。一人は悪魔のような翼が特長の槍を持った男。一人は紫色の髪を持ったよくわからない杖のようなものを持った科学者のような女性。それから、花のような杖を持った桃色髪の女性がいた。

『あ、あの、貴方はノアさんとおっしゃるのでは?』

突然、アニエスが通信に割り込んできて、話始める。どうやら一団の中にいた謎の杖を持った女性—ノアの事を知っているようだ。

「そうだが、貴方は…?」
『私はアニエス・オブリージュと申します。直接の面識はありませんが、以前、少し噂を聞いて…。』
「ああ、私も貴方の話を聞いたことがある…気がする。まあいい、私達も同じく救援だ。私は[廻造王]ノア。こっちが」
「[戦王]G.S。よろしくな。」

ノアの横にいた機関銃の男—G.Sが自己紹介をする。どこかちょっとホストっぽい雰囲気がその大きく開けられた上着のボタンからかいまみえた気がしたが、スルーしておこう。

「わ、私は竜巫女エルフィです。よ、よろしくお願いします!」

緊張しているのか、桃髪の女性—エルフィはどこかおずおずと挨拶をする。

「俺は[悪魔王]ディアブロだ。よろしく。」

悪魔の羽の男—ディアブロが自己紹介したあと、DTOは「よろしく。」と答えると、ふと、エルフィの手に握られていたものを見て首を傾げる。

「エルフィ、それなんだ? 袋と本と…?」
「あ、これははちみつキャンディです。回復魔法がかかっているので美味しいですし回復効果もありますよ。それからこの本は私達を救援に寄越した作者のユウカさんが念のため持ってけって…。それとこちらは肉がじゃです。」

決して肉じゃがではありません。肉がじゃです。さて、本の方に戻ろう。

「この本はクトゥールの禁書。うちのゲテモノ処理班である[悪食王]クトゥールを呼び出せる本だ。」
「うん、何となく名前で察した。」

DTOはゲテモノ処理班が増えることに安堵するが、とりあえずできれば使われたくないなぁ、とも思っていたりした。
ちなみに彼ら四人はロード・トゥ・ドラゴンというアプリゲームの住人で、最近コメントを下さるユウカロードさんからの救援である。アニエスが彼らを知っている理由は、以前BDFtSとロードラでコラボした縁であったりする。

「で、お前らは…?」

次に、DTOは双子のような印象と、どこか知り合いに似たを受ける二人を見た。

「初めまして、DTO先生。僕は留衣(るい)と申します。」
「私は零寿(れいじゅ)! よろしくお願いしまーす!」
「あ、ああ、よろしくな。…つかお前ら、なんだろうな、あの吸血鬼に似てね?」

あの吸血鬼というのは、ポップンパーティーで何度か一緒になっているユーリのことだろう。
それを聞いた男子—留衣は小さく笑い、

「ええ、僕らの世界でのユーリさんとは、親戚なので。」
「あー、なるほどな。だから似てるのか、あいつに。」
『えっと…お前達は暁桜さんからの救援でいいんだな?』

と話した。そして通信越しに昴が問いかけると、留衣と女子—零寿は頷いた。どうやら彼らは暁桜さんからの救援のようだ。

「はい、よろしくお願いします、昴さん、MZD様。」
『留衣、こんな馬鹿に様付けする必要なんかないって。むしろ呼び捨てでいいよ。』
『酷くないかお前!』
「そ、そうもいきませんよ。僕達は神守護という仕事についている以上、神様は敬いませんと…。」
『大丈夫だ。うちの巫女も法王も、こいつを敬っちゃいねぇから。』
『ええ、敬っていないので大丈夫です。』

巫女は葉月、法王はアニエスのことだろう。確かにアニエスはさん付けはしているが敬いはしていないし、葉月に至っては呼び捨てである上に、昴に対してはさん付けしている。
MZDは『ひでぇ!』と訴えるが、自業自得なのでスルーしておく。

「それと、お前は…。(うわ、モノホンの医者が来たぞ…。)」

最後に、青鼻と茶色い毛並みとばってん印の帽子が特徴の生き物を見て、DTOは苦い顔をした。
そう、ついに救援として回復スキル持ちの存在ばかりか、本物の医者が来てしまったのだ。ヴァイス先生? あの人は医者は副業で主な仕事は黒い仕事でしょ?

「オレはトニー・トニー・チョッパー! Ehさんから頼まれて救援に来たぞ!」
「ああ、うん、お前の事は十分知ってる。凄腕の医者が来てくれて心強いよ。よろしくな、チョッパー。」

生き物—チョッパーはにへらと笑い、DTOにどこからか取り出したかわからないお茶を出した。

「コノヤロー! オレは誉められたってうれしかねーぞ!」
(十分嬉しそうですはい。)

どこからか取り出したかわからないシュークリームを頬張りながら、可愛いなぁ、と見つめるDTOだった。

「じゃあ、アニ…いや、ユウ…は、今は三番に完二と一緒についちゃってるか。ニコライ、頼んでいいか?」
『かしこまりました。では、また後程。』

その言葉を最後に、ニコライの姿は消えた。

『あの、先生。』
「ん?」

次に映し出したのは、アニエスの姿。

『何故、私に道案内を頼まないのですか?』
「絶望的な方向音痴で察しろ。」
『うぐ。』

そんなやり取りを他所に、迎えに来たニコライの案内で救援の人達は保健室へと向かっていった。

実食 七番 ( No.607 )
日時: 2015/11/16 22:34
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: 7hab4OUo)

とてつもない量の救援に、全員嫌な予感を感じずにはいられなかった。

「ああ、これ来るね。ここか、次くらいに。教授が言った嫌な予感がする風の便りの件もあるし。」
「来るな。多分ここじゃなくて次じゃないか?(なんとなくそう思った。つかあいつは何を見て何を載せた。)」

とにかく、警戒はしつつ、次なる審査員を待った。

「できれば鈴花は審査員で来てほしくないねー。」
「今回料理の腕が判明しているのは、つぎドカ!メンバーだけだからな。審査員に鈴花が来るという事は、かなり絶望的な状況だろう。」
「何故だ?」

パステルくんやジョーカーの言葉に、ガイストが首を傾げて訊ねた。

「大当たりである事が判明している鈴花がこちらに来るという事は、大当たりの可能性が一つ潰えたという事だ。何人大当たりがいるかわからないこの状況で確実な大当たりが消えるという事は、絶望でしかない。」
「ああ、なんとなくわかったが…。」

ガイストはちらりと、扉の方を見る。

「…。」

そこには、次なる審査員だろうか、扉の端を掴んで様子を窺うようにこちらを見ている。
ガイストの視線の先に気付いた昴達も、その方角を見る。恐らく今の状況を顔文字で表すなら…。

(*'ω')      ('ω';)

( 'ω')      ('ω';)

(´・ω・)     (・ω・;)

( ;ω;)    Σ(・ω・;)

( TДT)ヽ(д;ヽ)Ξ

だろう…。
昴達固定審査員は全員、机に突っ伏して泣き出してしまった。

「何でお前がこっち来ちゃったんだよおぉぉぉぉぉっ!!」
「私だってあっちに行きたかったよ!!」

次なる審査員も、反論するかのように食って掛かる。が、これはすべて籤が悪い。
昴達が泣くほどの次なる審査員。勘のいい人はもうわかっただろう。

「うわあぁぁぁぁぁぁんっ! 鈴花のばかあぁぁぁぁぁぁぁっ!! こっちでくるなんてひどいよおぉぉぉぉぉっ!!」
「パステルくん、酷くない!? 私のせいじゃないから!!」

そう、あろう事か今話題に出ていた鈴花が変動審査員として来てしまった。
つまり、大当たりが一つ消えたという事である。何人大当たりを出すかわからないこの状況で、確実に大当たりを出せる鈴花が来たのは大きな痛手だった。
鈴花も鈴花で、当たりが何人いるかわからないこの状況での、確実な当たりである自分が変動審査員で来る事がどう言う事か、重々承知していたので、反論はするも申し訳ない気持ちで一杯だった。

「うう…我が名はMAX PASTEMIZER...ゲテモノとバケモノの最後の番人...」
「パステルくんはゲテモノもバケモノも作らないでしょ?」

希望が潰えたことが余程ショックなのか、パステルくんはおかしなことを口走った。

「パステルくん、正気に戻ってくれ。俺だって現実逃避したいんだから。…とってくる。」

現実逃避したいのは全員一緒だ。と言わんばかりに昴が言ってから、次なる料理を取りに向かう昴だった。

「…希望が潰えると、人はここまで落胆するものなのだな。料理ひとつといえど。絶望の味には私にも覚えがあるが、これは…。」

ガイストは死んだ目であからさまに落胆する一同を見ていた。

「ガイストさん、無理もない事であります。この料理対決は、生きるか死ぬか。生と死が紙一重の戦い。ただ単なる料理バトルとはひと味も二味も違うのであります。時に激辛に苦しまされ、毒の味を覚え、しまいには料理と言う名の生物による暴挙。そして審査員が詰め込まれる医務室で行われる治療行為という名の戦争。それが、この料理対決なのであります。そして固定審査員は確実に死ぬので、もう固定で必ず死ぬ審査員。略して固定死んさ員と改名してもいいくらいであります。」
「すまぬ、私が想像していた料理対決とは随分かけ離れているのだが。まるで暗殺合戦だな。一つ間違えれば、大怪獣合戦になるな。」
「あーあーははー。七海センパイみたいな料理人が多く集うとそうなりそうだねー。」
「…やめてくれ。マジで今、異世界のを含めると、それが現実味を帯びてきそうで怖いんだからよ。」

アイギスとガイストが話し込んでいるのを聞き届けた鈴花は遠い目を浮かべ、料理を持ってきた昴は落胆しながら告げた。その言葉に、ガイストの目が淀んだのは言うまでもない。

「さて、鈴花。」
「大丈夫。胃薬も千枝センパイから借りた脚甲も装備済み。種もいっぱいあるよ!」
「飯が出るか魔が出るか。ちょっと重かったから心配だが…。」
「できれば飯希望。」
「にゃぐ。」

どうやら、蓋付きお盆の中身は重かったらしい。昴は武装する全員を見てから、一思いに蓋を開けた。
中は、鍋と七枚の皿とアワーグラスγ。特に今のところ危険そうな物質は見受けられない。だが、油断はできない。鍋の中身がわからない以上は。

「…開けるぞ。」
「…。」

全員、その後に起こるであろう出来事に備え、攻撃体制を整えた。
昴はそっと、蓋を開ける。

「…何か大丈夫みたいだな。」

その昴の言葉に、全員警戒を解く。
そこにあったのは、黄色い液体。…カレーだった。

「よかったー…。でもカレーかー…。」

鈴花の脳裏には、第四回の裏回が甦ってきているのだろうか。辛いものの代表格であるカレーと聞くと苦い顔を浮かべる。
それは昴達も一緒だ。ここにいる固定審査員全員、激辛料理にはいい思い出がない。

「今回はあいつみたいなバ辛党はいないはずだし、安心していいんじゃないかな? 特に学生系は常識ありそうなやつらばかりだし。乱麻とか弓弦とか。」
「うん、確かに一応常識はあると思う。ただ一人を除いて。」
「ああ…。」

その誰かがわかったのか、昴は遠い目をしながらアワーグラスγを使って時間を動かした。
ほどよいカレーの香りが鼻をくすぐる…が、何故か熱気が感じられない。とろみもないし、柔らかい地面を抉るような感覚がする。

「…冷たいね。このカレー。」

ひんやりとする鍋に触れながら、鈴花はぽつりとつぶやいた。

「ガイスト、後で【アンドゥ】頼むわ。風花、伝言。」
『ええ、例のごとく預かってます。“レシピ通りにカレーを作ったのだけれど、カレーって一日置けば美味しいって前に聞いた事があって、それを思い出して私の能力で凍らせたのですが…調理室がいきなり破壊されて、そちらに気を取られて温め直すのをすっかり忘れていました。評価は下げて結構ですので…。”と…。』
「ふむ、確かにカレーの材料のようだ。カレールーは市販の固形ルーのようだな。」

伝言を読んだ風花の言葉の後、ガイストの目の前に並べられた小間切れの豚肉、じゃがいも、ニンジン。それから、バー○ントと書かれた箱(中辛)の固形のカレールー。

「ねえ、私達で温められないかな?」
「そうだな。温めなおしすれば美味しいと思うし。このまま低評価も勿体ないしな。」

作った人物が分かったのか、昴は黒をちらりと見る。

『はぁ…。仕方あるまい。相棒の未来の嫁の為だ。神、烈のスキルを使え。』
「そう言ってくれて助かる。スキルコンバート、赤羽烈。」

烈のスキルを使えるようにした昴は、黒に向けて焔を飛ばす。
精霊の姿に戻った黒は、昴が用意した台(耐熱性)の下に潜り、とどまった。それにより、カレーが徐々に温まっていく。

「あったかいねー。」
『我を焚き火代わりにするな、鈴花。…こんなものか?』
「うん、よし。…水っぽさがあるのはもうこの際気にしないでおこう。」

どうやらカレールーの比率よりも水の比率の方が多かったのか、水っぽさが残っているが、パンにつけて食べると考えると、これくらいが丁度いいだろう。

「温め直しさせた点はマイナスだが、味は全然問題ないな。」
「うん! うちのクソお兄ちゃんが起こしたトラブルがなければ今頃一応完璧な形で出せたんだね…。」
「カレーの前でクソとか言うな。」
「うん、ごめん…。」

昴の発言に、鈴花は委縮しながら謝罪をした所で、評価用紙に記入した。












総評:三−


昴:評価…三
温め直しをさせた点と水っぽさはちょっとマイナスポイントかな。だがそれ以外は普通に食べられるからこの評価だ。次はこの評価を安定してとれるように。
しかし、この後鈴花が兄貴に話し合い(物理)しないかが不安だ…。

パステルくん:評価…三−
うーん、あの事故は仕方がないとはいえ、温め直しする羽目になったのは痛かったかなー。その気の周りは正しいけど、今回は普通に提供しても大丈夫だったよ?
今度また何かやらかしたら日常的に、ユマさんの所みたく、クソ兄貴って鈴花がそろそろ呼びそうで怖い。

にゃぐわ:評価…三−
美味しいけど、ひんやりしたカレーはちょっとごめん被るニャ。でも、一歩一歩着実に美味しくなっててオイラ嬉しいニャ! この調子で未来の旦那と義妹に近づいてほしいニャ! 義妹の方は手ごわいけど、頑張るニャ!
うちの暴走男児がもうほんとごめんなさいニャOTZ三番にも謝らないとニャ…;

ジョーカー:評価…三
うむ、第二回の料理対決から着実に成長しているようだな。その調子で周囲に教わりながら、一歩一歩前進して、いつかリリィを驚かせてやれ。カレーの方は皆が書いているから、特に我から言う事はない。
これ、今回の件でローズやリリィだけでなく、フランシスやセシルもキレるんじゃないか…?

MZD:評価…三−
最初からホカホカの状態で提供してほしかったが、まぁ、あの一件があったんだったら仕方ねぇな。
あのー、鈴花の評価用紙が恐ろしい事になってんだけど、オレ、無視していい?

鈴花:評価…三−
美味しいのは美味しいんだけど、温め直しを忘れたのは痛かったなー。ううん、君のせいじゃないんだよ? 悪いのは、ク、じゃなかった、やんごとなき馬鹿のお兄ちゃんだからね。だから、あんまり自分を責めないでね?
これからも、未来の旦那さんに驚きと感動を与えるくらい、腕を磨いてね!



「ああ、うん、何か話し合い(物理)のフラグが立ったなこれ。」

鈴花の評価用紙を見ながら、昴はぽつりとつぶやいた。

実食 八番 ( No.608 )
日時: 2015/11/16 22:55
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: 7hab4OUo)

幸せそうな顔をして鈴花が去って行った後にやってきたのは、少し病弱そうな少年—二コラだった。

「ああ、二コラ。次はお前か。」
「うん! どんな生物がでるかなー? 動くお魚とかラスボスとか、面白そうだねー。」
「何、生物フラグ期待してるの!?」

何故かワクワクしているニコラに、パステルくんは思わずツッコミをいれてしまう。

「ニコラ、その寿命を縮めたくなければ、そんなフラグたたせるな。ワクワクするな。期待するな。」
「えー、大丈夫じゃないのかなー? だって、生物料理での被害は烈君から聞いたけど、何だかんだでみんな死んでないよねー?」
「そうだけどさ…。まぁいい。取ってくる。」

昴はニコラとの会話を打ちきり、次なる料理を取りに行った。

「何だろうな。ワクワクするなー。」
「ニコラ、これ以上フラグを乱立させないで…。」
「えー? 実験室から何個か理乃先輩が作った薬品がなくなってるっていうのもダメなのー?」
「何、恐ろしくて馬鹿でかいフラグを立ててるの!? え、てか薬品が消えてるってどういう事!? しかも理乃が作った薬って危険じゃん!」

どうやら、理乃が作った薬品が一部紛失しているようだ。

「それから、るー先輩が何かの実験に使おうとしていた大量の油が消えてるのも話しちゃダメー?」
「お前もう口を閉じろ!」

どんどんフラグを立てていくニコラに、戻ってきた昴は口を閉ざすように言った。

「はぁ…。フラグ折れてくれマジで。ニコラ、(死ぬ)準備はいいか?」
「うん! おばあちゃんのお薬用意しておいたから大丈夫!」
(あー、うん、生きる準備万端だなー。)

ともあれ、ニコラの準備もできているので、昴は蓋を開けた。

「」

と、同時に、目の前に現れた料理に、昴達は絶句。が、ニコラは対照的にワクワクしてた。

「わー! これ、チョココロネかな? ミミズみたいだけど、動くかな?」
「ミミズ食うとか嫌だ! それより…。」

昴はツッコミをいれた後、再び料理に向き直った。
何を作ったかはわからないが、どこからどう見ても…かなりの太さを持った、ミミズ…の、ようなもの。それが七匹、いた。

「なぁ、俺、今頭の中で“彼の者の名は”が流れてんだけど。」
「奇遇だな。私は“試練の戦い”が流れている。」
「我も“CLAMARE”の再生が余裕なのだが。」
「ボクも“鬼天”の再生が余裕だよ。」
『我は“曼珠沙華”だな。黒は?』
『同じだ。』
「オレは“Innocencee”がエンドレスループ。」

何かを察したのか、ニコラ以外全員なんかしらの戦闘曲やボス曲、戦闘曲に合いそうな曲が頭の中でループしているようだ。
おい、何で全員中ボス戦的な曲を思い浮かべる。昴のはBDFF及びBSELでの公国軍アスタリスク所持者、ガイストのは帝国軍のアスタリスク所持者とのバトルテーマだよな。そしてジョーカーはワンダートラベラーでの自分の担当曲で、パステルくんは幻獣イベントの奴だな。そして鴉達は色違い鈴花の担当曲で、MZDはあろう事か理事長のかよ。

「私も“Master of Shadow”が延々と流れているであります。」
『うん、私も“F.O.E”が余裕で再生できる。』

アイギスのは満月シャドウ戦で、風花がPQでのF.O.E戦での楽曲か。二人して強敵や中ボス戦の曲を再生しないで。

「…全員、武器用意。」

昴はヒメルを弓モードにし、構える。その横ではパステルくんがスパナを構え、ジョーカーが力をいつでも発動できるよう身構えた。

「【アンドゥ】でなんとかできれば良いがな。」

そう呟くガイストの手には、ドゥームズデイが握られており、アイギスは銃弾を装填した。

「うーん、使わないと思うけど、僕も用意しておこうかなー。」

ニコラも怪しげな液体が入ったフラスコや、怪しげな色の煙を充満させた試験管を取り出し、構える、昴達はそのフラスコやら試験管をちらりと見るが、すぐに料理へと向き直った。

「さぁ、みんな。生き延びるんだ!」
「おーっ!」
「おー?」

昴は片手で、アワーグラスγを動かした…。

実食 八番 ( No.609 )
日時: 2015/11/16 23:02
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: 7hab4OUo)

そして次の瞬間、ミミズが…。

『ギャピー!』
『ギャー!』
「え…!?」

なんと、共食いを始めたのだ! まるでパンでも食べるかのように、互いが互いを食べ始める。
突然の事で呆気に取られ、呆然とする昴達。その間にも、ミミズ達は互いを食べる。

『…あー、くったくった。ごちそうさまー。』

やがて、残った一匹が、ゲップと共に発言する。
その姿が最初に比べて遥かに大きくなり、今では昴達を悠々と呑み込める程の大きさになった。
ここで、ようやく昴達は正気を取り戻したが、既に手遅れだ。

「っ、やべっ…!」
『あー、なんか、おいしそー。』

ミミズは、昴に狙いを定めた。
昴は牽制のために矢を放つも、のけ反ることもなく着実に近づいてくる。

『いっただっきまーす。』

そして、その大きな口のような器官を開き…。

—パクッ。

と、効果音が出そうな感じで、食べた。頭から、パクッ。と。
全員、これには呆然として動けなかった。ただ、目の前で起こった出来事が信じられず、昴の足が飛び出ているミミズを見ていた。

「嫌あぁっ! なんか舐められてっ、てかぬるぬるするー!! わぷっ…、口の中に、何か…。」

直後、昴の叫びが木霊するが、それは唐突に消えた。…昴の足と共に。

「…す」
「昴さあぁぁぁぁぁぁんっ!!」
「昴殿おぉぉぉぉぉっ!!」
「昴うぅぅぅぅぅっ!!」
「にゃぐうぅぅぅぅっ!!」
『か、神が、神が食われたあぁぁぁあぁっ!?』

突然の出来事に、一切の反応ができずに呑み込まれていった昴を見てようやく正気に戻ったものの、流石にこの状況には叫ぶしかできない一同。

『ほう、これは見事な丸呑み。ミミズの様な体だが、こやつは蛇なのか?』
「でも、あのような蛇は見たことがありません。」
「昴さんって美味しいのかなー?」

が、黒、アイギス、ニコラは通常運転でした。

『黒、貴様ぁっ! 神が食われている時に、何を呑気なことをいっておるかっ!』
『仲間のピンチに呑気に観察をして、動こうとしない体はいらないね。後で分解してあげる。』
「ニコラ、いっぺん、死んでみる?」

あまりにも呑気に構えるので、紅は黒に怒鳴り付け、風花はチャキッと音を立てて工具を用意しながら静かに切れ、パステルくんは静かに眉間にシワを寄せた笑顔でスパナを構えた。

「にゃぐぐっ! にゃぐっ!」
『む、そうだな。仲間割れをする前に、神を助けるぞ!』

全員ミミズのいる方に向き直るも、そこには陰も形もない。

『む、いかん! 争っている間に消えたか!?』
「あんな巨体で動きが素早いとは…。風花、奴は今どこに!?」
『えっと、ここは…あっ、まずい…! 試食が終わった人達の控え室に向かっています!』
「ちょっ、それまずくない!?」
「風花、とりあえずみんなに注意を促せ! オレはこの学園に結界を張ってくる!」
「…って、もう張ってたでしょ! バレてないと思ってたの!?」

突然、どこからか影が現れ、そのド頭に創世ノートを叩きつけた。

「やべっ、バレてたか。」
「みんなが逃げないように張ってたことくらい分かってたんだからね! それと、結界を張ると言って逃げようったって、そうはいかないんだからー!」

影は何度も何度もノートを叩きつける。…ん? ノート?

「…か、影、それ…。」
「え、これ? 落ちてたから拾って丁度いいからハリセン代わりに…。」

全員、一斉に影の手に握られた創世ノートを見た。

「…全員! 急いで昴を救出するぞ!」
「イエッサー!」

ノートがない以上、昴の攻撃手段はヒメルのみ。一同は一層慌ててミミズを追いかけた。

「…。」

ただ一人、ガイストを除いて。

実食 八番 ( No.610 )
日時: 2015/11/16 23:08
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: 7hab4OUo)

その頃、試食が終わった人の控え室では、ミミズの出現により阿鼻叫喚の地獄に陥っていた。

「な、何これー!」
「随分、卑猥な生き物ね。引くわぁ。」
「皆、急いで避難してくれ! 美結君みたいに呑み込まれたくなければ!」

ヴァイスは銃を構え、ミミズと対峙する。どうやら既に美結が呑み込まれてしまったようだ。

「先生!」
「大丈夫だ! どうにか奴を抑える!」
「私も戦う!」
「ダメだよ鈴花ちゃん! 危ないよ!」
「ミチルくんは下がってて! 舞台の外では無能なんだから!」

鈴花のグッサリと来る言葉に、ミチルは落ち込んだが、そんな暇はない。

「私は外から誰かこられないか呼んでみる。ヴァイス先生、鈴花、ここは任せる。…生徒に頼むのは心苦しいが…。」
「気にしないで、校長先生! 私、こんな日のために…は、違うな。とにかく任せて! 鍛練は積んできたから大丈夫!」
「頼む。では、また後で会おう!」

ジェダイトはマントを翻し、出ていった。

「…校長先生、今の死亡フラあいたっ!」
「それは言うものじゃない! とにかく逃げるぞ!」

何かをいいかけたミチルは、ヴォルフガングに小突かれたのち、逃げ出した。

「ワタシも逃げないとまずいわねン。」

まどかも逃げる準備をしていた、が…。

『わーい! あまいのー!』
「えっ!? きゃあっ!!」

素早くミミズが回り込み、まどかを加えた。

『あまいのー! ペロペロー! あまいのー!』
「な、何かぬめぬめして気持ち悪」

まどかの言葉が終わらないうちに、その言の葉が途切れた。そう、昴同様、舐められてから丸呑みされたのである。

『あまいのー! おんなのこ、あまいのー!』
「え、もしかしてこれ…!」
「鈴花君、君は逃げろ! こいつはどうやら、女性を狙って食べているようだ!」

ヴァイスに言われずとも察知できた鈴花はすぐに逃げようとするが…。

『あまあまー! うまうまー!』
「いやあぁぁっ!」

すぐに回り込まれ、哀れミミズに丸呑みされました。

「鈴花!」

鈴花の悲鳴を聞き届けた固定審査員達がやって来たが、ミミズの姿は陰も形もなかった。

「また逃げられた! 風花、次はどこ!」
『か、かなり早くて察知しづらいけど、あちこち動き回ってるみたい!』
「風花君、奴は女性を狙っているようだ。とりあえず女子に注意をするよう促しておいてくれ!」

ヴァイスが先程気づいたことを、風花にリークする。

『わかりました! 私から注意を』
『いや、待て風花! 闇雲に逃げてばかりでは女性が逃げ切れないし、我らも奴に追い付けない!』

注意を促そうとした風花を、紅が止めた。

『そ、それもそうだけど…! 紅君、何か策があるの?』
『…少し心苦しいが、女性を狙う性質を利用し、体育館に誘導しよう。奴が体育館に入ったら、結界を張って逃げられなくし、一気に片を付ける。奴に対抗するには、これしかあるまい。』
「そうだな。なるべく早く片を付けるべきだろう。」

紅の作戦に同意したのは、ガイストだった。その手には何か握られている。

「だが、その作戦に烈のような火属性は参加しない方がいいだろうな。爆発する。」
『あぁ、【アンドゥ】で材料を調べたのか。だが、今は一分一秒が惜しい。移動しながら話すぞ。』
「ああ、わかった。」

全員、体育館に向けて移動する。その間に、紅がガイストの肩に乗り、訊ねた。

『して、何が出てきた?』

ガイストは紅に、持っていた二つの小さな小瓶を示した。

「今、お楽しみ中の理乃に確認した。ニコラが言っていた盗まれた薬を使い、あいつを強化したようだ。使われた薬は二つ。巨大化の薬と、素早さ増強の薬だ。」
(何、そのRPGにありそうな薬。)

パステルくんは何かを思うも、思うだけにして置いた。…後々の仕返しが怖いから。

「なるほど。あのミミズが大きくなって素早く動けたのも納得だ。だが、その二つだけならば別に火属性は除外しなくてもいいと思おうが…?」
「今言った薬は、僅かな量が入っていたくらいだった。問題はこれだ。」
「え。」

そして、ガイストが次に取り出した物を見て、ニコラ以外全員絶句。
それは、どう考えても今ここにあっちゃいけない、R-18的な油だった。

「ガイストさん、それ何ー? るー先輩が使おうとしていた油に似てるけど…。」
「子供は知らなくてもいいものだ。…とにかく、これが昴の言うぬめぬめと、爆発の原因だ。」
「うむ、よくわかった。後でこれを作った奴を締め上げなければならないことが。」
『材料以外の件、女性への連絡は完了しました。後で私にも一発ビンタさせてください。』

連絡、そして怒りの感情を、風花は言った。

「うむ、多分昴殿もこの一件で呑み込まれた者達限定で許可しそうだな。」
「スペッシャルなオシオキが必要かなー?」
『反省するとも思えんが、そのスペッシャルなオシオキはどうせ我らが止めてもあやつにやるつもりだったのだろう? パステルくん。』
「もち☆」

いい笑顔で返された紅は、もう何も言わないことにした。

実食 八番 ( No.611 )
日時: 2015/11/16 23:16
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: 7hab4OUo)

校舎内に悲鳴と怒号が響き渡る。逃げようとして呑みこまれた者。知略を駆使し足止めを試みる者。女も男も関係なく、ひたすらに事態を収拾する為に、生き延びる為に、奔走する。
だが、その抵抗も虚しく、次々に女は呑まれ、男は倒れる。そして今、体育館へ向かう女の数は、一人だけとなった。

「わ、わわ、後ろから来ますー!」
「口を閉じよ! 舌を噛む!」

ラーズは高速で飛び、エルフィを運びつつミミズから逃げている。

『ラーズ君、頑張って! もうエルフィちゃんしか残っている女子がいないの!(お楽しみ中の二人以外、だけど…。)』

どうやら通信を飛ばしている風花も、奇襲を受けて既に呑み込まれてしまったようだ。そして現在お楽しみ中の二人以外は、既に全員あのミミズの腹の中に収まってしまい、エルフィが最後の砦だった。彼女の幸運は高いので、運よく今まで逃げ切れたのだろう。

『甘いデザート寄越せえぇぇぇぇぇっ!!』
「じょ、女性は最早デザート感覚なのですか!? というか言動が何だかはっきりしていませんか!?」
『たった今、ミサコの日記で調べた。どうやらこいつは女性を呑み込む度、知能を増すみたいだ。』

腹の中から、風花の通信機能を利用し、ユマが解析スキルで調べた結果をエルフィに伝える。

『炎が弱点なのはわかってるけど、攻撃したら爆発するっていったい何を材料にしたらこうなるんねん。ウチ、ちょっとこいつを作った奴と話し合いしたいんやけど。』
「ゆ、ユマさん、穏便にいきましょー…。」

既に関西弁になってキレているユマに、エルフィは落ち着くよう促す。多分材料を知ったら中にいる人達、全員ぶちギレるだろうな。うん。風花でさえああだったし。

『とにかくラーズ、お前だけが頼りだ! エルフィを体育館まで送り届けてくれ!』
「承知した!」

ラーズはそう意気込むものの、距離は縮まりつつある。

(皆の期待に応えねば! しかし、このままでは追いつかれるのも時間の問題…。ならば…!)

何かを決意したのか、ラーズはエルフィに話しかけた。

「エルフィん!」
「は、はい!?(え、エルフィん…?)」
「この廊下を真っ直ぐ行けば、体育館はすぐそこだ! 降ろすから、全力で走ってくれ!」
「わ、わかりました!」

ラーズはエルフィを降ろすと、ミミズの方を向き、睨みつけた。

「私はラーズ! 女子を食らう物の怪よ、お前に抗おう!」
『ほほう? ならば、望み通り食ってやろう!』
「行くぞ!」

ラーズはミミズの頭上へ飛び、急降下して蹴りを繰り出した。

「必殺・流星蹴り!」

速度を乗せたブーツのヒールが、ミミズの頭に刺さる。多少ダメージを与えたようだが、身体が頑丈である為に、ヒールが折れてしまった。

『流星○りが完全に入った!?』

昴は風花の通信を使い、発言をする。

『昴さん、貴方、歳いくつで…いえ、何でもないです…。』

中で睨まれたのか、風花は何かを言いかけるも、すぐに黙った。
一方、女以外は眼中にないと思われていたミミズは、ラーズの方を見る。

(よく分からないが、私に意識が向いたようだな。これならば、より多くの時間が稼げるだろう!)

好機とばかりに、ラーズは続けて攻撃を繰り出した。

「必殺・惑星投げ!」

先程の蹴りでヒールの折れたブーツを、ミミズに投げつけるラーズ。だが、当然ながら効き目は全くない。ポコン、と、ブーツは跳ね返り、廊下に落ちた。

『惑星と言う割にはしょぼいですね。隕石にすらならないんじゃ…。【メテオ】の方が効き目がありそうな気がします。』
『それは言わないであげて、アニエスちゃん。』

アニエスと風花のやりとりを脇に、ミミズは勢いよくラーズに食らいついた。

「くっ!」
『中々面白かったぜぇ! お愉しみの時間だぁっ!』

ミミズはラーズを咀嚼する。が、暫くしてラーズを吐き出し、勢いよく叩きつけた。

「ぐはぁぁ!!」
『お前、女じゃねえのかよ! 道理で変な味がすると思ったぜ!』

ペッ、ペッ、と、不快そうな顔(?)をしてラーズを睨み付ける(?)ミミズ。どうやら奴にとって男は不味いらしい。

『ケッ、男に用はねぇよ! さて、あの嬢ちゃんでも食べて』
「させるものか!」

痛む身体を奮い立たせ、ラーズはミミズにしがみ付いた。だが、容易に振り落された。

「くうぅっ!」
『男に用はねぇんだよ!』
「お前にはなくとも、こっちにはあるんだよ! 風雅!」
「ああ! 合わせろ、烈!【ディメンションゲール】!」
「だあぁぁっ!!」

ミミズの前に、二人の男が現れた。りゅーとサイドの風雅が風を放ち、烈が手に持っていた剣を振るう。

『ぎゃあっ!』

風を纏った剣が切り裂いたのは、ラーズが残した、ブーツのヒールが残された部分。ミミズはかなりの痛みからか、のけ反った。

「あそこが弱点なのか?」
「わからねぇ、けど、何か効き目はありそうだな。」
『烈、風雅、ビンゴだ! そこがあのミミズにとって弱点だ!』
『ユノでもそうデータが出てるよ! 烈君、りゅーとさんの風雅君、そこを集中的に狙って!』

解析スキルで調べたユマの返答に、風花が更に付け加える。解析スキル持ちの二人の返答に、烈もりゅーとサイドの風雅も確信を持ち、再び技を放とうとする。

『邪魔だ、どけえっ!』

が、ミミズが口のような器官から液体を放ち、烈と風雅にぶちまけ、すぐに消え去った。

「うわっ! ちょ、うわぁっ!」
「きゃあっ!」
「な、何だこれ! 滑る…って、きゃあ?」

ぶち巻かれた液体に足を取られ、滑る烈と風雅。その際、小さな悲鳴のようなものも聞こえ、どこかと探す。

「あ、あれ? 出れた!?」
「風花さん!?」

視線の先にいたのは、風花だった。

「まさか、さっきので一緒に吐き出されてきたのか?」
「た、多分そうだと思う。急にぬるぬるが鉄砲水のように襲いかかってきて…。」
「通信で大体想像ついてたけど、消化はされていなさそうだな。無事でよかったよ、風花さん。」
「う、うん。ただ、ちょっとぬるぬるで足を取られたりしてぶつかり合っちゃって大変だったけど、消化はされてないよ。」

今の今まで消化されているんじゃないかと心配していた男子だったが、これで消化されずに全員の身体が無事なのがわかって安堵していた。精神は分からないが。
風花や呑まれた女子が無事なことに安堵していると、風花のポケットが青く光る。アニエスのペンダントを通じて、誰かが通信してきたようだ。

「あ、通信が…。はい、こちら風花です!」
『あ、風花! 烈と風雅が一緒ってことは、出られたんだね! どうやって出たかは今は聞かないけど、無事でよかった! 風花からみんなに伝えてもらおうと思って、連絡したの!』

通信相手はパステルくんだった。

『エルフィが体育館に無事到着したよ! で、ミミズも追い込んでMZDが結界を張ったからもう大丈夫! エルフィも無事に逃げ出したよ!』
「そうですか、わかりました。私から男性の皆さんに体育館に集まるよう連絡をしておきますね。」
『うん、お願い!』

パステルくんのその言葉を最後に、通信は切れた。

「ここからが正念場だな。」
「ああ。風花さんはエルフィと合流したら、とりあえずシャワー浴びてきた方がいいと思う。あと、ラーズも保健室に運んで先に治療させておいた方がいいな。俺が運んでおくよ。どうせ材料からして俺が行っちゃ危険だからな。」
「うん、ちょっと服がベトベトするから着替えたいしシャワーも浴びたい。それから烈君はいかなくて正解。」

どうやらヌメヌメのせいでかなり不快なようだ。風花は烈の言葉に素直に従うことにして、ツルツル滑りながら体育館に向かう風雅と、同じく滑りながらラーズを保健室に送る烈を見送った。

実食 八番 ( No.612 )
日時: 2015/11/16 23:22
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: 7hab4OUo)

その頃、体育館ではMZDにより縮小された結界内で、男達は思う存分暴れていた。だが、爆発する危険性があるので、火属性であるディアブロとG.S、烈、そして、雷属性である完二は来ていない。そして、女を狙うと言う不埒な特性を持つ以上、ユウやチョッパーのような純粋組は参加させられなかったので、保健室においてきた。

「でやぁっ!」
「はぁっ!」

青年トゥーンとレイトンの一撃が、ラーズの残した弱点にヒットする。

『うぎゃぁっ!』
「おまけだ!」

パァン! と銃声が鳴り響く。その風上にいたのは、ディミトリーだ。二人が離れたと同時に銃弾を放ったのだ。

『うぐぅ! こしゃくなっ!!』
「! うわぁっ!」

ミミズは大きく尻尾(?)を震わせ、足元で偃月刀(えんげつとう)を振るっていた留衣を吹き飛ばした。彼自身強化の術は持つものの、咄嗟の事でうまく反応できなかったようだ。
彼は壁に叩きつけられ、痛む体を引きずり、動こうとするもダメージは大きかったようですぐに崩れ落ちる。

「今お助けします!【ベネディクション】!」

それを見たニコライがすかさず完全回復効果を持つ神聖魔法を放つ。

「あ、ありがとうございます!」

留衣はすぐに立ち上がれるようになり、再びミミズに向かっていった。

『女ー! 女はどこだあぁっ!! 見つけたら食べて(※自主規制)してやるー! びぎゃっ!』
「卑猥な言葉を使わないでください!!」

弓弦は部室から持ってきた和弓で弱点を狙いつつ、ツッコミをいれる。ぬかりない。

「ガイスト殿、何とか【アンドゥ】で奴を材料に戻せないか!? その、ぬるぬる相撲でお馴染みのアレに!」
「既にやっている! だが、奴が素早い所為で、なかなか成功しないのだ!」
『ならば、何とかして動きを封じないとダメか…! こんな時に鈴花か氷海がいれば…!』

相手を束縛する術を持つ鈴花も氷海も、ミミズの胃袋の中。

「そういえば、さっき風花が烈達と一緒にいたんだ! 多分、何とかして出られたと思うんだけど…。」
「! そういえば、奴は何か液体を吐き出していた。その際に風花も一緒に出てきたんだ。」

丁度その時一緒にいたりゅーとサイドの風雅が、自分の見た状況をパステルくんに話す。

「つまり…風花さんを吐き出したと言うことでしょうか? 風雅先輩。」

一度後退してきた留衣が訊ねると、風雅は頷いた。

「おそらく…。あの時みたいにあのぬるぬるの液体を吐かせれば、もしかしたらまた誰か出てくるかもしれない。それが束縛の術を持つ誰かならいいんだが…。」
「狙ってみる価値はありそうだね。でも、どうやって吐かせるの?」

試しに吐かせてみる方針に決まり、一同は次なる議題に頭を抱えた。そう、どうやって吐かせるか、だ。

「あ、じゃあこれ使えるかなー?」

その発言をしたのは、ニコラ。彼はごそごそと鞄を漁ると、何やら怪しげな、混沌とした色の液体が揺れるフラスコを取り出した。気のせいだろうか、なぜかまがまがしい霊魂のようなものが漂っている気がする。しかもフラスコにはドクロマークが描かれており、完全に危ない薬だぞおい。

「大丈夫かそれ。女性にも影響があるのでは…。」
「大丈夫ー。これは、カダ先生が作った、嘔吐を促す薬だからー。」
「アカン、それはアカン奴が作った、アカン薬や。」

一応補足しておくと、薬師のアスタリスク所持者、カ・ダはカミイズミの下で働いていた奴。詳しいことは忘れたが、ぶっちゃけどうでもいいので思い出さなくていいや。
だが、これだけは覚えておいてほしい。彼は大量殺戮兵器を平気で作れる、毒物生成者である牡丹以上の危険人物だと言うことを。

「大丈夫だよー。るー先輩や理乃先輩も関わってたからー。」
『不安しか残らないが、手がない以上これでやるしかない。できれば別の薬がよかったが。』

それしか手がない以上、危険人物が作った危険な薬に頼るしかなかった。

「よーし、ねーねーミミズさーん、僕ねー、女の子の成分が詰められた薬を持ってるのー。」
『なにぃっ!!』

ミミズはニコラの言葉に反応し、ニコラを見た。よほど女に飢えていたのか、その声はどこか嬉しそうだ。

『く、くれ! それくれ!!』
「じゃー、投げるよー。えーい!」

ニコラはその薬をぽーいと投げた。ミミズはその口で一気にフラスコごと飲み込んだ。

『うっしゃー! 元気百ば…!?』

はしゃいだかと思えば、急にプルプルと身を悶えさせ、そして…。

『うぼえぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!』

その口から、大量の液体を吐き出した! 呑み込まれた女性達も、全員一緒に吐き出されてきた。

「よし、成功だ!」
「だ、だけどボク達までつるつる滑るよー!」

大量のぬるぬるした液体に足を取られ、一同は思うように動けない。だが…。

「えっ!? ガイスト!?」
「すげえ! まるでスケートだ!」

ガイストはただ一人、スケートの要領でぬるぬるの上を滑っていき、一気にミミズとの間を詰め寄らせる。

『わ、わわ、すべるー!』

女子を吐き出して知能が低下したのか、言動が幼い子供のようなものに戻っており、更にこのぬるぬるに足を取られ、思うように動けなくなってるようだ。
その間にも、ガイストは間を詰めていく。

「終わりだ!【アンドゥ】!」

手を翳し、ガイストは叫ぶ。すると、ミミズは緑色の光に飲み込まれ、消え去った。
…大量のR-18な液体が入った容器と、二種類の小瓶。そして、大きな鍋を残して。

実食 八番 ( No.613 )
日時: 2015/11/16 23:27
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: 7hab4OUo)

ニコライにそっと目をふさがれたアニエス以外は、その様を見ていた。そして昴は今自分が感じている不快感を与えた液体が何かを知り、無言で、そして笑顔で目の前の液体に手を伸ばした。

「…えー、被害者の皆様。」

液体の入った容器を弄びながら、いまだにぬるぬるで苦しんでいる女性達を見る。

「犯人を特定次第、ここに呼び出しますので、死なない程度のスキルを一発使うことを許可します。存分にお楽しみしちゃってください。ニコライ、貴方は結果発表前にこれ作った犯人と絶賛お楽しみ中の二番を治療して頂戴。【ベネディクション】か【リザレクション】でいいでしょ。」
「イエッサー!」
「わ、分かりました…。」

被害にあった女性陣は殺気立った目を浮かべて叫び、指示されたニコライはそんな鬼気迫る女性陣にかなり引きながら答えた。あのー、すみません。ここにいた男子全員震えてますけど。血走った目を浮かべる女子を見て男子全員怯えてますけど。…純粋組がいなくて正解かもしれない、これ。

「さぁて、犯人を特定するには…。」

ちらりと、昴はある方向を見る。そこにいたのは…。

「…? 騒ぎ…終わったのカ?」

なんと、エクリプスだった。どうやら近くで騒ぎがあったから駆けつけたようだ。

「丁度いいわ、エクリプス。貴方、この鍋とか液体とか、何か知らない?」

昴はエクリプスに液体の容器や、転がっている鍋を見せる。だが彼はこてんと首を傾げ、逆に昴に訊ねた。

「これハ…何ダ? 何に使うんダ?」
「(嘘をついて…いなさそうね。)知らなければいいの。さて皆さん、犯人は特定できましたので、今から影に捕まえにいかせますね。影。」
「ハイ、イッテキマス。」

彼女から感じる威圧感に気圧されたのか、影は敬礼の後、すぐに言われた通り犯人を捕まえに行った。

「あー、ダメだ。滅茶苦茶ヌメヌメが気になりやがる…。」
「【アンドゥ】で何とかなればいいが…。物は試しだ。やってみよう。」

ガイストは若干怯えつつも、昴達のヌメヌメをなかったことにしていった。
だがやはりまだ不快感は残っているので、MZDに頼んでシャワー室を借り、浴びることにした。評価用紙はその後に書くようだ。











総評:零−


昴:評価…零−
ねぇ、本当にあのぬるぬるはなに? しかも18禁ものの油を使わないでくれる? 何で黒魔術をしたの? 人の話を聞いてた?
女性人の攻撃食らったと思うけど、私からも言いたいことがあるから、後で説教部屋にいらっしゃい。お姉さんとたーっぷり、お話しましょ? 泣いて喜ぶくらい、いーい事をしてあげるわ♪

二コラ:評価…零
面白かったけど、あのヌメヌメは気持ち悪かったなー。でも、研究材料にはなりそう。今度また作ってよ! そしたらるー先輩と一緒に研究してみるから!

昴・二コラ以外全員:評価…零−
あ、死んだな八番。ご愁傷さま。それから二コラ、やめとけ。







今日はここまで。ではヒント。

七番:相変わらずな惜しい料理を出す会長さん。未来の夫が主夫になりそうな予感。そして鈴花が兄に対してフラグ立てました。

八番:準備回で問題発言連発の悪魔。絶対反省しない。被害女性の皆さん、スキル一発は見逃します。

実食 七番&八番 後書き ( No.614 )
日時: 2015/11/16 23:34
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: 7hab4OUo)

後書き de 雑談


『ラーズファンの皆様。彼を戦闘させることにより、原作の彼と人物像を乖離させてしまい、誠に申し訳ありませんでした。』



「といった理音の置手紙から始まった後書きですが…。まず言わせろ。何だあのぬるぬるミミズ。」


—私も何で思いついたか本気でわからない。ただ、頭の中に何故かぬるぬる相撲やアニメ版でのペルソナ4の完二君のダンジョンのワンシーンが出てきて、ぬるぬるにさせることが決定したの。


「ざ け ん な 。」


—で、次に思ったのが、八雲さんの料理対決でやっていた、料理に食べられるネタ。ここで食われるネタを参考にさせていただいて…それからは、

食べ物に食べられるネタにしよう

FFのサンドウォームにしよう

みたいなことを理音と喫茶店やメールでお話しして、サンドウォーム、もとい、ぬるぬるしたミミズが決定しました。

由梨
「で、何で女を狙った。」


—そこら辺は割とノリが強い。全員を狙うってても考えたけど、そしたら胃の中からの生還劇になるから、女性だけにしたら面白いかなーと。ちなみに知性が高くなるのは理音の案だった。ここでぬるぬるミミズのお復習をしておくと、

・最初は七匹の小さなミミズ。

・そこから共食いをして素早さの薬と巨大化の薬をひとつに取り込んだため、巨大化した上に素早さが大変なことに。

・女性のみが分泌する成分に反応して食べてくる。

・同時に理由は不明だが知性も上がる。言動が幼い子供のようなものから漢字混じりのケダモノになったのはそのせい。吐き出すと元に戻る。

・食用の成分は何一つ含まれておりません。(※これがゲテモノに耐性のあるりゅーとさん風雅とパステルくんに食わせる描写をいれなかった最大の理由。)

・黒魔術を使って産み出した。鍋があったのはこれが理由。

かな。

風花
「改めて見ると、何てものを思い付いたんですか貴方は。」


—これでも削った方なんだよ。油以外にももっとヤバイのいれようとしたから。流石にこれ以上入れたら確実に発禁ものになるから踏みとどまったの。


「敢えて何を入れようとしたかは聞かない。聞きたくもない。…確実に腐った女子が面白がりそうなもの考え付くんじゃねぇよ…。」


—腐ってるんだから無理も


「つかさ、料理対決のお約束に、明らかページ数やレス数、文字数が多かったら戦闘回か遺言回、裸族回が起こってるって付け加えた方がいいんじゃねぇか? あるいは一人しか試食しないとかでも展開の予測は可能そうだよな。俺んとこみたいな構成をしてるなら。」
※ノートぱたん。

風花
「今回、長かったですからね…;もしかしたらお約束ごとのひとつに加えられるかもしれませんね。長い=尋常じゃない何かが起こったパターン。」

由梨
「裏回みたくまとまって投稿しない限りはそう思ってもいいだろうな。」


「んじゃ、今回はこの辺で。あぁ、八番は近づいてきたら食われる前に燃やしてください。七番は普通に食えるのでご安心を。またなー。」







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