二次創作小説(映像)※倉庫ログ

実食 十一番&十二番 ( No.638 )
日時: 2015/11/28 22:38
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: HW2KSCh3)

前書き de 注意事項



—次に更新する料理対決なんだけど、ちょっぴり表現は柔らかくしているけどグロっぽいシーンがあるからちょっと注意ね。なんか、料理対決をする度に凄いシーンに力を入れてる気がする。


「回数が増える度、他の人が真似る度、マンネリ化してるからつい"他の人にはない展開を!"とか思っちゃってついつい凄いの生み出しちまうんだよな。負けず嫌いの性格、直したらどうだ? このままいくと理音でさえもビックリする展開が生まれんじゃないか?」


—一番こだわりが強い…えー、彼? 彼女? ですらビックリする展開ってなんなの…。


「人によっては嫌悪感MAXな代物だろうな。」


—だけど、やっぱり飽きさせたくないし。つー訳でごめん、昴。アンタ、私が料理対決をやめない限り、死ぬかも。つか死ぬ。


「よーし、腹をくくってやろうじゃないか。ありがたく思えよ? つかガチで思えこのクソババァ。んじゃ、次レスから本編スタート、っと。」

実食 十一番&十二番 ( No.639 )
日時: 2015/12/02 09:42
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: rBo/LDwv)

採点方法
七段階評価を下す。内訳は以下の通り。

五:いい意味で何をしたらこうなったか教えてほしい。貴方、もう店を開いた方がいいよ。

四:まだまだレシピ寄りだけど、ちゃんと遊び心はあるのがわかる。店レベルにはもう一歩。

三:完全にレシピ見て作りましたレベル。次はアレンジに挑戦してみよう。

二:レシピに沿ったのはわかるけどちょっと失敗が目立つ。高評価から聞いたりして修行をしよう。

一:反省してるし、改善しようとしているのはわかるレベル。まずは高評価のメンバーの簡単なお手伝いから始めましょう。

零:ポッパーの皆さんや貴方を持ちキャラにしている人全員に私と一緒に土 下 座 で 謝 罪 し や が れ 。

neu:なにこれ? とにかくあたらしい。


±要素
・+…あともう一歩で上位のレベルに上がれるくらいにおしい品。五+は五段階評価じゃ足りません。

・無印…妥当なレベル。惜しい部分もなければ、マイナス要素も特になし。

・−…ミスが多いのでお情けでこの評価に。零−? もう知らん。


お題:『パンに合うもの』
普通の料理でもスープでもジャムでも、パンに合えばok。
ただし、パンは理乃と由梨が作ったパンに固定する。
トーストさせたり挟んだりと、簡単な調理をさせる物や、パンに塗る物もok。要するにパンに自分達での細工は許可しないが、審査員に簡単な調理をさせる物は許可。

※注意
・既製品やレトルトは許可。しかし、既製品をそのまま料理として出したり、温めるだけで出すのは不可。材料を何か加えるなり焦げ目をつけるなりする事。
・ガイストのアンドゥで一発でバレるので、不正は行えないものと思え。


役割
固定審査員:
昴、パステルくん、ジョーカー、にゃぐわ、MZD

変動審査員兼挑戦者:
烈、風雅、氷海、鈴花、茜、大牙、タクト、ミチル、ニコラ、イオ、ロア、トア、桐生、美結、弓弦、乱麻、ラーズ、ヴァイス、まどか、ジェイド、ジェダイト、ファントム、エクリプス、ヴォルフガング、ハーピア、ゼルハルト、ラズリ、翠里

救援:
黒、紅、アイギス、ガイスト、風花

材料・成分分析:
ガイスト、アイギス

通信:
風花

医療班:
冷一、クマ、理乃、由梨、ユウ、アニエス、ホーリー、ヴィクター、ニコライ
ユマ(YUMAさんから)
ディミトリー、青年トゥーン、レイトン、大人テトラ、ジョージ(Haruさんから)
ヴァイス、風雅、パステルくん、美結(りゅーとさんから)
チョッパー(Ehさんから)
ディアブロ、G.S、エルフィ、ノア、グレン、サヤ、リヴィオ(ユウカロードさんから)
留衣、零寿(暁桜さんから)



「生でもうまけりゃいい。ワライダケでも幻覚がなければいい。」


—一体何を悟ったお前。




「 料 理 は 感 性 の 壁 を 超 え る 」



—だから一体何悟ったのあんたはあぁぁっ!! つかそれうちらの親友が好きなアーティストさんの格言を改変したやつじゃねぇか!


「ねぇ、新しい評価、これボクの担当曲じゃない…? 何が来るの…?」

実食 十一番&十二番 ( No.640 )
日時: 2015/11/28 23:14
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: HW2KSCh3)

風雅とフランシスは、二人仲良く女性陣から預かった服を、家庭科室にあった洗濯機をフル回転させて洗っていた。
これといった汚れ等はないのだが、クリーニング屋の息子とその居候らしく、元々ついていた服の汚れまで落とすように染み抜きをしたり、洗い終わった服を丁重にアイロンかけたりと、元通り以上の仕上がりで片付けていく。流石は洗濯させたら右に出る者がいない二人。普段は不運だがこの時ばかりはとてもかっこよく見えた。

「ふー、こうしてお洗濯し終わったあとの服を見るとなんか清々しいねー。」
「ああ。特に頑固な汚れが綺麗に落ちた時とか最高だな。」

ヒラヒラとはためく洗濯物の羅列を見ながら、風雅とフランシスはそよぐ秋風に微睡んでいた。

「でも、まだ終わってないよ、フランシス。次のも染み抜きが終わったのなら、洗濯機に放り込んじゃおうよ。あ、TAG…じゃなかった、タグの表示見るのを忘れないでね。」
「わかっている。」

どうやら終わったのは一部だけのようで、まだまだ洗濯物は溜まっているらしい。
フランシスは言われた通り、染み抜きの終わった服をタグの表示を確認してから分け、抱えて持っていこうとするが…。

「うわ、わっ!」

あまりにも量が多かったのか、フランシスの体は洗濯物に埋もれてしまった。

「もー、何やってるのさ、フランシス。僕が持ってくよ。」

そう言って風雅はフランシスが落とした洗濯物を持っていき、そのまま洗濯機に投入した。
そしてスイッチを入れ、ゴウンゴウンと回す。

「さてと、次の染み抜きしちゃわないと…。」

風雅は次なる作業に取りかかるために、後ろにあった染み抜きセットの置いてある机に向かった。
えー、みなさん、お忘れではありませんよね? 風雅の持っていた洗濯物に埋まっていた、彼の存在を。

「…。」

ぬっ、と、その存在はゆっくりと洗濯層の中から現れた。ちなみに、ドラム式ではなく、上にカパッと開くあのタイプです。
その存在は、濡れたままの服が被さっていることを厭わずに、ゆっくりと、ゆっくりと、風雅に近づく。

「…ん?」

風雅が後ろをくるりと振り向いた瞬間、その異形と目があった。次の瞬間…。

「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

叫び声をあげて、脱兎のごとく逃げ出したとか。

「まーちーやーがーれー!!」

異形—フランシスは、服がそのままなのにも関わらず、振り落とすことをせずに四枚の刃を取り出し、風雅を追いかけたとか。ちなみに服は一切傷ついていません。ご安心を。

実食 十一番 ( No.641 )
日時: 2015/11/28 23:20
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: HW2KSCh3)

「…あいつら、何してるし。」
「まぁ、多分風雅の自業自得っていうか、不運にフランシスが巻き込まれたんじゃん?」

家庭科室から聞こえてくる喧騒に、昴とMZDはのんびりと会話をする。

「ホンマうるさいわぁ…。静かに洗濯でけへんのか?」

そんな会話を割くようにやってきたのは、商人風の女性、ラズリだった。

「あぁ、ラズリ。次はお前だったか。」
「せや。あ、昴はん、楽しいお食事の前に、この癒しの壺を紹介したるわ。」
「謎生物が出てくるクソ高い壺なんて何つけられても買わねぇよ。」


昴がラズリの取り出した壺を見て即座に拒否すると、彼女は「そんな殺生な!」と驚き嘆きながらも壺をしまった。売れないと察し、諦めたのだろう。

「どんな害があるかわからない謎生物がいる時点でアウトだわ。しかも法外な値段で売ろうとすんなし。取ってくる。」

そういって昴は次なる料理を取りにいった。

「昴はんも容赦ないわあ…。あ、みんなはこの壺いりまへんか?」
「いらない。」
「いらん。」
「にゃぐ。」

ラズリは矛先を変えると、その人物たちは一斉に拒否した。

「まあ、即答せんと、よう見てみい。こいつは」
『嫌と言っておるだろう! 押し売りセールスはお断りだ! 神殿にもステッカーが貼られているだろう!』
「そこまでバッサリ切らんでもええやないか…。」

次々に拒否されたラズリは、逆に火が点いたのか、本格的に売り込みをした。

「ほんなら、このランプは」
「いらないよー。」
「この絨毯は」
『必要ない。』
「これならどうや! その」
「いい加減にしなさいね、ラズリ。しつこいと嫌われるわよ?」

成立しそうにない商談を繰り広げていると、昴が料理を持って戻って来た。廊下にまで聞こえていたのか、やや乱暴に料理を置き、女子化している。


「なんや、邪魔せんといてや。簡単に諦めたら、商人はやってけへんのや。」
『“過ぎたるは及ばざるが如し”ということわざを知っているか?』
「“雨垂れ石をも穿つ”とも言うで? …ん? なんや、この圧力…。」

ラズリは圧力を感じるという場所を見て、視線をすぐにそらした。

「いい加減にしないと、貴方の頭これでブチ抜くわよ?」

そう、いい笑顔をした昴が、エイミーの武器であるSアクスライフルをラズリに銃口を向けていたからだ。なお、どこから取り出したかはスルーしておいてください。

「わ、分かった分かった、降参や…。」
「わかったならいい。」
「おっそろしい御婦人やな…。」

これ以上昴を怒らせないように、さっさと審査をする事にする一同だったとか。

「さて、オープン、っと。」

持ってきていたお盆の蓋を取ると、そこには温野菜とたこさんウインナー、そして、目玉焼きがあった。
そしてそれらがある皿とは別に、大量の調味料が用意されていた。

『昴さん、伝言を預かっています。“シンプルでごめん。料理に慣れてないからこういうのしか作れなくて…。目玉焼きには味が付いていないから、各々好みの調味料をつけて食べて。目玉焼きに合う調味料って何気に種類多いから、どれがいいか悩んだ。あ、目玉焼きは某天空の城のあのパンみたくしても面白いかも。まぁ、その辺りは任せるよ。”との事です。あー、でも確かに目玉焼きに何かけるかっていうの、好みが分かれるもんね。』

どうやら十一番は目玉焼きにかけるための調味料の好みが分かれているのを知っており、あえて審査員に任せる事にしたようだ。

「ちなみに風花は何派? 俺は塩コショウだな。最悪でも塩あればいい。」
『うーん、私はお醤油ですね。醤油を垂らした卵かけご飯とか結構好きなので。』
(牛丼屋に来て卵とご飯を注文するくらいだからな…。余計な味付けはしないのか。)

風花に何かを言いたそうになった昴だが、ぐっとこらえて塩を振り、食パンの上にのせて食べた。いわゆるラ○ュタパンだ。

「我も醤油だな。この下に溜まったのがしみ込んでいい具合に塩辛くなっているのが好きだ。」
「ボクはシンプルに何もつけないで食べるかなー。こうすると卵本来の味が出て美味しいんだよねー。」
「にゃぐー!」
『ほう、にゃぐわはケチャップか。変わっているが、確かにうまそうだな。』
「ウチはコショウやな。ピリリとした刺激がええ感じや。」

和気藹々と、好みの調味料について語る一同。だが…。

「分かってないなーお前ら。目玉焼きにはソースに決まってんだろ?」

ドボドボと、目玉焼きにソースをかけるMZD。予想以上に多い量に、全員目が点になった。

「パステルくんにもかけてやるよ。シンプルすぎて味がないだろ?」
「あっ! やめてよー!」

そう言ってMZDは許可なくパステルくんの目玉焼きにソースをドボドボとかけた。

「あーっ! ひ、ひどいよMZD…ううっ…。」
「味がついていいじゃないか。」
「目玉焼きには目玉焼きの味があるの! こんなにソースがかかってたら、目玉焼きの味が消えちゃうよー!」

今にも泣きそうな顔で、パステルくんは訴えた。

「え、ソース込みで目玉焼きの味じゃないのか?」
「いや、それ絶対違う。つかソースをかけるのはまだいいが、量が多すぎだ。これじゃ目玉焼きじゃなくてほぼソース食ってるようなもんだろ。俺でもここまで濃くしないっつーの。」
「我も少しかける程度だ。流石に量を考えろ。それから、自分の好みを他人に押し付けるな。」

MZDのやり方に、昴とジョーカーは目玉焼きとパンを食べながらそう言った。

「ソースかけた方がうまいのに…。」
「にゃぐ。」
『人には人の好みがある。それを捻じ曲げるのはやってはいけない事だ、と言っている。創造神、流石にこれは神として、いや、知性ある者としてやっていけない行為だぞ。』

呆れたように昴とジョーカーに賛同するにゃぐわと紅。確かに好みを押し付けるのは、神として以前に、人としてどうかと思う。

「まーまー、落ち着いてーな。この癒しの壺を見ながらついでに購入を検討してみ」
「いいや、ソースは譲れねえし、壺もいらねえ。」
「おお、うまい返しやな。…って、感心しとる場合やない!」

あまりの切り返しのうまさに、ラズリは一瞬感心しかけたが、すぐにブンブンと首を振った。

「ええか、創造神はん。好みは人それぞれ違うんやから、押し付けたらあかんよ。」
「ラズリがそれを言う?」
「あとな、昴はん。あんた、さりげなく自分の主張を押し付けとるで。なんもかけんも、ソースを濃くかけるんも、その人の自由や。」
「いや、お前も壺買えっていう主張、俺達に押し付けてるよな。つかパステルくんの話を聞けよ。」

華麗にスルーしまくるラズリに、パステルくんも昴もツッコミを入れるも、多分スルーされるだろう。

「だがまぁ、俺も大人げなかったな。悪かった。」
「ボクもごめんね。」

昴とパステルくんは素直に謝罪するも…。

「謝ってもソースは譲れねぇぞ!」
(神様、いじわる!)
「うぼぁっ!」

あくまでも自分の主張を捻じ曲げないので、怒りの言葉と共にどこからか飛んできた何かは、MZDを体当たりで黙らせたとか。

「え、何だ何だ!?」

訳もなく突然沈んだMZDに、全員何故そうなったかの理由を探るも、わからずじまいだった。

『…紅、創造神が沈んだのは…。』
『あ奴の体当たりだろう。そうか、神達にはあ奴が見えないのか…。』

その何かが見えた黒と紅、以外は、だが。
彼らの視線の先には、ゆらゆらと漂うピアノの鍵盤のような前髪を持った存在がいたとか…。
とりあえずMZDは無視し、昴達は評価用紙へと向かう事にした。











総評:三


昴:評価…三+
シンプル・イズ・ベスト。この言葉に尽きるな。もう少しアレンジとかしてもいいと思うぞ。
調味料を沢山用意してくれたのはありがたかった。軽い調味料戦争が起こったが、お前は悪くないから気にするな。

パステルくん:評価…三+
目玉焼きもほどよい半熟で、調味料も沢山あって、とっても美味しかったよ! あの馬鹿神が余計なことしなければ、もっと楽しんで食べられたのに…。
目玉焼きの調味料って好みも分かれやすいし、調味料だけじゃなくて、底がちょっと焦げ付いていたりとか、黄身が半熟か完熟とかでも分かれるイメージがあるよね。シンプルだけど、だからこそこだわりを持つのかな?

にゃぐわ:評価…三
オイラはもうちょい完熟でもよかったニャ。でも、とっても美味しかったニャ!
付け合わせのタコさんウインナーも温野菜も相まって、何だか朝食を食べてる気分になったニャ。
君以外にも何回か言ったけど、料理対決での普通評価って一番誇っていいニャ。と言うか問題児達は何でこうしないニャ。もっと十一番を見習えニャ。
(※心なしか筆圧が濃い)

ジョーカー:評価…三
うむ、シンプルながらもうまかった。我はもう少し周りが焦げ付いたくらいが好きだな。
タコさんウインナーが精一杯のアレンジなのか? 次はもう少し積極的にいってみてもいいと思う。だからといってウインナーのバリエーションを増やされても困るがな。それはそれで見てみたい気がするが。

MZD:評価…三
まず一言。お前、自分の相棒にどういう教育してる。いきなりどてっ腹に体当たりかますなんざあり得ねえだろ! 今食ったものがヒュルッと出そうだったぞ!
それと、目玉焼きにはソース一択。異論は認めない。
(※サングラスの破片が落ちている)

ラズリ:評価…三
色んな調味料を用意して、あらゆる人のニーズに応えるあんたは、ええ商人になれるで。ウチには結構好みやったけど、この場では調味料を絞ってもよかったかもしれへんね。ケンカが起きてしもうたからな。
そんなシンプルで美味い料理を作ってくれたあんさんに、この壺を今なら特別価格で(※ここから先は書かれていない)

実食 十二番 ( No.642 )
日時: 2015/11/28 23:27
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: HW2KSCh3)

地面に突っ伏すMZDを、割れたサングラスごとガイストが適当に【アンドゥ】で治している横で、ずるずると何かに引きずられるようにして消えたラズリを見送った後にやってきたのは、悪魔フードの男の子—ゼルハルトだった。

「おー、ゼル、次はお前か。」
「うん! どんな料理が出てくるのかなー?」
「あはは、楽しみみたいだな、大分。」
「もうあのミミズは嫌だけどね。」
「同感。取ってくる。」

軽く会話をした後、昴は次なる料理を取りに行った。

「はー、お腹すいたー。」
「もう料理対決も半分が過ぎた。ただでさえあのミミズの襲撃もあって時間が経っているから、お腹が空くのも当たり前だろう。」

固定審査員達は常に食べているのでそういった感覚はないが、待たされる変動審査員としては特にする事がなければ暇で、更に空腹も襲ってくる。後半になればなるほどその感覚が襲ってきてもおかしくはない。

「ちょっと変動審査員についても色々と考えないとねー。待っている間暇だしお腹すくし。」
『そうだな。時も身体も拘束している身としては、考慮がなければ、な。』
「なんでオレを見ながら言うんだよ。心なしか目が怖いぞ。」
『気のせいだ。』

パステルくんの言葉に紅がMZDを睨みつけて言い放ったところで、昴が戻ってきた。

「とってきたぞー。んじゃ、ゼル、準備は?」
「だいじょーぶ! 早くご飯が食べたい!」

元気に返事をするゼルハルトを、昴は目を細めながら見た。

「あはは、食欲旺盛だな、お前も。んじゃ、オープぎゃあぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「うわあぁぁぁぁぁぁっ!!」
「ぎゃあぁぁぁぁぁぁっ!!」
「にゃぐうぅぅぅぅぅっ!!」

蓋を開けた瞬間現れたそれに、全員猛ダッシュで壁まで逃げた。
そこにあったのは…。

「く、首っ、生首いっ!?」
「な、何で腕があるの!? わーん、こわいよー!!」
「あの鉄骨何だ!? え、何で鉄骨があるのだ!?」
「飾りの扇子にセンスがあるのかないのか…。」
「-5ptだよ…。」

ジョーカーの呟いた言葉にマイナスポイントを加えたパステルくんを置いておいて…。そこにあったのは、女性のような生首と、生首から突き出した鉄骨。そして、古ぼけた腕のようなものと、扇子のような飾りだった。突然現れた生首に、ガイストでさえも逃げたという。

「おぉ、生首を料理にするなんて初めてであります。これも芸術でありますね…。写真写真、っと。」
『やめてアイギス! そんな恐ろしいのをデータに残さないで!?』

が、このメカ娘だけは通常運転でした。

「心配いりません。私が望まない限りは現像しません。」
『それでもアイギスのデータを整理したりするの私の仕事なんだよ!? 見ちゃうからやめて!!』
「それなら、こう、でしょうか…風花さんのエッチであります。」
『今夜分解していい?』
「拒否します。」

あーあ、風花が多分いい笑顔で工具持ってるよ今頃…。

「どこで覚えたのだ、あのような言葉。」
「どーせ七海か雪子だろ。おんなじ寮だし。」

ゼルハルトの耳を塞ぎながら、昴は訊ねてきたジョーカーに答えると、彼は納得していた。

「しかし、あれ食うのかよ…。アワーグラスで動かすのも嫌なんだけど…。」

恐怖心を押さえつけながら、昴達は再び料理の前に行く。
どこからどう見ても生首にしか見えず、とても恐ろしい。凝視するのも躊躇われる。

「こ、これ、ホラー嫌いな人やゼルみたいな子供にはトラウマだよね…。」
「夜中一人でおトイレに行けなくなりそうなんだけど。」

昴の服を掴んで離さないゼルハルトは、涙ながらに言う。

「…なぁ、昴。このまま捨てるって選択肢は…。」
「ない。」
「えーっ!?」
「責任持って食え。お前が言いだして巻き込んだのだからな。我々が食べなかったとしても、お前だけでも食え。」

全員、食べる気満々のようなので、MZDはしぶしぶ席に着いた。

「これ、【アンドゥ】するのも怖いのだが…。」
「いきなり変なのが目の前に出てきそうだよな。下手すると…。」

何かを想像しかけた昴は、そっとその考えを打ち消した。
その横では、パステルくんが腕を見て何か考え込んでいた。

(うーん、思い出したくないけど、この腕…どこかで見たけど、どこだっけ…うーん、うーん…あ。)

皿の上に転がっているように見える腕を見回したのち、何かを見つけたパステルくんは、ようやく思い出す。
視線の先には、“K”の文字。そして、弔鐘の音。恐らく、幻視と幻聴だろう。だが、それを見て思い出せた瞬間、パステルくんはブルブルと震えだした。

「ぱ、パステルくん、どうした?」
『か、顔が凄い真っ青だぞ。いや、元から青いネズミだが。』
「これ、とっても怖いものだよー! ねえ、やめようよー!」

ガタガタと震えながら、パステルくんは昴に訴える。

「ほ、ほら、パステルくんもこう言っていることだし、やめようぜ!」
「パステルくんがそう言うなら、やめてもいいぞ。」
「や、やったー!」
「ただし馬鹿神、テメェは駄目だ。」
「何で!?」

反論するMZDに、全員「当たり前だ。」とだけ返す。

「うーん…でも、みんなが食べるなら、ボクも食べるよ!」
「よし、ゼル、お前も怖いと思うが、覚悟を決めてくれ。」
「わ、わかったよ!」

パステルくんが決心を固め、ゼルハルトにも賛同を得た昴は、アワーグラスγを持った…ところで、手を止めた。

「なぁ、パステルくん。お前が思い出したこと、聞かせてもらっていいか?」

得体の知れない何かなのはわかったが、少しでも手掛かりがほしい昴は、パステルくんに訊ねた。

「食欲がもっとなくなると思うけど…いいの?」
「今はこの…料、理? の、手掛かりがほしい。つか何でこの形になったのか本気で知りたい。これ何だ?」
「それじゃあ、言うね…。」

固唾をのみ、パステルくんを見つめる。いやに緊張感が増す。

「この腕…あの人形の腕にソックリなんだよね…。」
『ど、どの腕にだ?』
「えっと…これ。」

パステルくんはタブレットを駆使し、とある絵を見せた。
全体的に灰色をした、廃墟に人形のジャケット—Knellだ。パステルくんはリフレクのマスコット兼、元締め。彼が思い出すのは無理もない。だってリフレクの曲だもん。

「」

腕の正体を知った全員、絶句。そして昴は扇子と生首、鉄骨の件も理解してしまった。

「…日天悦扇紊舞(にってんえつせんみだれまい)…。」
「…“紊”の字は“びんらん”を変換すると“紊乱”と出るから便利だよー。twitterで見たー。」

昴がある曲名を呟くと、パステルくんが壊れたようにぽつりと呟いた。でもその知識、今必要か?

「昴殿、何だその、にってん…。」
「日天悦扇紊舞。指のアリーナモード十週連続新曲キャンペーンの五週目の曲だ。パステルくんが言ったKnellを作った人の別名義とまことしやかに囁かれている人が作った曲。」
「曲調が似ているだけでは断定できないぞ。赤サンゴのピアスとか、入れ墨とか、そういったものはないのか?」
「お前何歳だよ…。」
「つか唐突にロマサガ3ネタ出すなし。懐かしいけど。」
「お前も何歳…あ、お前は(ピー)歳だっけ。」

同じくぶっ壊れたジョーカーが変な知識を話したので、MZDと昴はツッコミを入れた。最後の砦の崩壊である。ちなみにMZDのお尻は、神弓デア・ヒメルから放たれる光の矢の餌食になりました。

「となると、これを作った人物が特定できそうだな。偶然じゃなければ。」

尻を突き出して倒れるMZDを軽くスルーして、昴はまず真っ先に相手の特定をする。

「日天のアーティストさんの担当曲、貰ってたもんねー…。あははー…。」
「彼には、日天なんとかのような狂気的(?)な曲は似合わんだろう。だが…。」
「…とりあえず、誰が作ったのかは分かったが、大丈夫かこれ? 変な物入ってねぇよな? ガイスト、動かすから【アンドゥ】。ゼルハルト、怖いなら俺の服握ってていいから。」

嫌な予感満載だが、ここでようやく時間を動かし、ガイストによる【アンドゥ】タイムが始まった。

実食 十二番 ( No.643 )
日時: 2015/11/28 23:29
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: HW2KSCh3)

「これは…\ハーイ/の物質だな。」
「私の\ハーイ/から判断する限りでは、地\ハーイ/に存在するものではありません。ですが、\ハーイ/検出されませんでした。」
「なんか放送禁止用語みたいに\ハーイ/! って、こいつの所為か! 誰だこいつに\ハーイ/成分入れたの!!」

そう、何故か生首から某CMのヘーベル君の\ハーイ/の声が連発したので、昴はキレてアワーグラスγをノートの力で出し、料理(?)の時間を止めた。

「…で、本当は何て言ったんだ?」
「ああ、これは未知の物質だが、恐らく食用だ。」
「私のデータベースには、このような食材はありません。地球上に存在しないものと思われます。ですが、人体に有害な毒は検出されませんでしたので、安心して食べられると思います。」
「頑なに隠しているが、あいつ確か宇宙出身だよな。何か納得…。つかへー○ルハウス成分まで入ってんだろこれ。」

昴は溜息をつき、再び料理(?)を見た。
未知の素材が入った、食欲を減退させるような謎な料理(?)。そして連呼されるヘーベル君ボイスの煩さ。

「本気で今この場で地面に埋めて捨てたいんだけど、一応食用らしいし、食うしかないか…。」
「みんな本気で嫌だよ…。Knellの腕なんか食べたくない…。」
「つか生首誰が行くんだよ…。こいつ食わないとずっとへー○ルハウスされっぞ。」

まず黙らせるために、時間を動かして、この首をどうにかしないといけないが…。

「…誰が食う? いやそもそもこれ食える猛者いる?」
「無理。」
「だよなー。」

口をそろえて拒否する一同。

「…仕方ない。我が食べよう。」

ジョーカーは時間を動かして目を瞑り、ナイフで首を切り分けた。中身は、皮に包まれた饅頭のようだ。

「…ゆっくりしていってね?」
「可愛く言っても怖いぞ。つかなんでゆっくり仕様になってる。」

パステルくんの呟きに、昴がツッコミを入れる。その間に、ジョーカーは目を瞑ったまま欠片を口に運ぶ。

「ぐっ…ぐああああっ!」
「ジョーカー!?」

突然、絶叫するジョーカー。

「な、なんだこれは!? 今までにない味だ! 奇妙で、それでいて心地良い…!」
「え、美味いのそれ!? え、どっからどう見てもアウトな代物だよな!?」

MZDが心配して訊ねるも、ジョーカーは驚きを隠さず、切り分けられた欠片を指さした。

「愚かなる幼神よ。答えを欲するならば、食せ。さすれば求めるモノは得られるであろう。」
「ジョーカーがキャラ崩壊起こしたあぁぁぁっ!!」
「でも、元々こんな感じじゃなかったかなー?」

余りの美味しさなのか、あるいは発狂を引き起こす味なのか、ジョーカーが酷い(?)キャラ崩壊を起こしたものの、パステルくんに言われて昴はどこか、(それもそうだな。)とか考えていた。

「え、じゃあ…これ見た目アウトだけどうまいの?」

昴は勇気を出して、食パンと人形の腕を持ち、挟んで食べた。

「…。」
「え、昴、固まっちゃってどうしたの?」

すぐに制止する昴に、ゼルハルトは心配になる。

「…少し変わった肉厚のソーセージ。しかも皮付き。はっきり言う。未だかつて、鈴花や理乃でさえも出したことのない味。つまりは美味しすぎて言葉が見つかりません。この料理を言い表すための言葉を、わたくしは持ち合わせておりません故。」
「昴さんまでぶっ壊れたあぁぁぁっ!!」
「にゃぐうぅぅぅっ!!」
『神のキャラ崩壊何ぞ見たくなかった。』

余りのぶっ壊れ具合に、パステルくんとにゃぐわは叫び、紅は項垂れてしまった。

「え、お、美味しいなら食べてみたいんだけど…。なんか人形焼きみたいだと思えば…。」
「いや、やめた方がいいぞゼルハルト。あんな風に壊れたくなければ。だがあれは私も食べてみたい。」
『壊れるの覚悟で我もちょっと食べてみたい。』

ゼルハルトが歩み寄ると、ガイストが引き止めるもその手は料理に伸び、黒も近づいて行って少しついばむ。

「おいしー! アッツアツのサックサクのトッロトロで、それでいてホッロホロで…よくわからなくなるほどの美味しさだニャスー。いいヒトにも食べさせたいニャスー!」
「うむ、確かにゼルハルトの言う通り、異界の風が口内に吹いた。その薫風は内なる穢れを浄化し、天の神の御許へと導くだろう。」
『聞こえる…”難しいことは考えず、謎料理を楽しんでいってくださいね!”と…。』
『パステルくん、すまん。我ちょっと吐いてくる。』

ゼルハルトはおろか、ガイストも、そして本体である黒もありえないキャラ崩壊したので、紅はトイレへと急行した。

「カラス用のトイレってあったの?」
「そこは気にしてはいけないであります。パステルくんとにゃぐわさんも食べますか? 未知の体験、楽しんでいってね! であります。」
「い、いいや…。未知の体験して壊れるのはやだ。」
「にゃぐー…。」

どうやらパステルくんとにゃぐわは遠慮するようだ。

「では、実力行使であります。そぉい!」
「おぶぅっ!」

アイギスはそう言って、無理矢理二匹の口にパンにはさんだ鉄骨を入れた。

「んっ、サックサクデウナギミタイナアジガスルー。フッシギー。」
「ぐ〜 ぐままままー ぐまー!」

すると、パステルくんは片言になり、にゃぐわは最早鳴き声が変わるという不可思議な現象が起きた。つかアナグマ語懐かしいなおい。

「ナレーター、貴方は何歳ですか。」

ツッコむなアイギス。つか、何故ナレーターを認識している。

「何故か認識できたであります。料理から発散される成分の影響でしょう。」

だからと言って外側の人に話しかけない。スルーしなさいスルー。

『…ごめん、私もよくわかんなくなってきたから吐いてくる…。』

余りのキャラ崩壊っぷりに風花ももう無理だったようで、通信を切り、部屋から出て行った。

「さぁ、みんなも未知なる体験、楽しんでいってね!」
「今宵は宴じゃ! 存分に楽しまれよー!」

まるで酒に酔った人のように、暴れまくる昴達。

「お前らそろそろ元に戻れやあぁぁぁぁぁぁっ!!」

そんな彼女らに、唯一料理を口にしていないMZDからたらいの洗礼が襲ったのは、評価用紙を書く数分前だったとか…。
それから、正気に戻った昴達によると、Knellの腕はパンに挟むと美味しかったそうだが、他のは微妙だったそうな。











総評:neu


昴:評価…neu
なんか、あまりのうまさに我を失ってた…。恥ずかしい…。
見た目はどう考えてもアウトだ。日天のジャケットを表現するな。ゆっくりはやめろ。怖い。あと、できれば地球の食材使ってくれ。
だけどあの見た目にしてこの味は何だ。今まで食った事ない料理の味だったぞ。
どう評価をつけていいか分からないから、評価はこれだ。もう?(ハテナ)だ。

パステルくん:評価…neu
あまりの美味しさでぶっ壊れるってどんな料理を作ったらこうなるの…。
もう見た目にも色々突っ込みたいし、Knellの腕はアウト。まぁ、多分君自身も予想外だったろうけど…。
うーん、これ、オシオキ対象にしていいか悩む…。見た目はアウトだけど美味しいし…うーん…。

にゃぐわ:評価…neu
サクサクした鉄骨なんてはじめてニャ。ていうかオイラの鳴き声が変わる料理なんて前代未聞ニャ。猫の鳴き声を熊に変える料理ってどこ探してもないニャ。
もうどう言い表せばいいかわからないニャ。とりあえず、味と見た目を合致させてほしいニャ。
とりあえず、お仕置き候補にならないよう、反省はするべきだニャ…。

ジョーカー:評価…neu
あー、うむ、どう言い表せばいいかわからないが、うむ、うまかったとは言っておこう。
味は格別だがこれはない。にゃぐわの言う通り、味と見た目を合致させてくれ。できれば美味い方で頼む。
まずはリュータに常識を習え。話はそれからだ。

MZD:評価…neu
はー、なんっつー料理だしてんだよお前は。何でオレがツッコミしてんだし。
見た目最悪、味食ってないからわかんねぇけど、まぁ、こいつらがキャラ崩壊するほど美味いっつーのは察した。
なぁ、料理って何だっけ? ここまで人をぶっ壊す事ができるもんだっけ?

ゼルハルト:評価…neu
神様、多分それ突っ込んじゃダメな奴。
見た目がすごい怖かったよー…。夜中一人でおトイレにいけなくなりそうなくらい。でも味が今まで食べたどのお菓子や料理よりも美味しかった!
でもこの場合って評価はどうつけていいかわかんないから、みんなの真似してみた。ここまで両極端な料理は本当に悩むんだけど…。








今日はここまで。ではヒント。

十一番:MZDに体当たりをした子の相棒。うちのこの子は相棒以外だと同じ精霊達や昴以外の神様にしか見えません。それから相棒さん、エクラルでの単独キャラ化おめでとう。

十二番:ちょっと変わった、地球外の人。反省するかわからない。そしてパステルくんとしてもお仕置きをどうしたらいいかわからない。

実食 十一番&十二番 後書き ( No.644 )
日時: 2015/11/28 23:33
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: HW2KSCh3)

後書き de 雑談



「つか何だよあの日天悦扇紊舞。どうせこの展開考えたのこいつだろ。」
※手に理音ぷらーん

理音
「きゅう…。」


—何の前触れもなく親友捕まえてくんなし。いや当たってるけど。ほら、十二番はこいつの持ちキャラの一人だから。何か現在のエクラルではミシェル兄さんのメダルを狙っているみたいよ。あの人も持ちキャラだし。

理音
「わ〜い、ルミナがいっぱ〜い…。」

※しばらくお待ちください…。


「で、何で日天になったか教えてくれないか?」
※拳からぷしゅー

理音
「最近、わたくしの出番と暴行被害が多いですね。」
※三倍アイスクリーム


「出番はすまん、中々意欲が起きなくなってきててな。少しだけでも一緒に書いてくれて助かるよ本気で。だが暴行被害は少なくとも自業自得だよな。このボケしか仕事しない奴。」

理音
「ツッコミは貴方の…おっと、余白にも限りがあるのでお答えしましょう。十二番は地球人とは感性が異なる上、地球の文化に疎いので、“地球外では正常な”料理を作ると考えました。当初は、“地球人から見て”食欲が失せる程度の見た目として考えていましたが、どこをどう間違えたのか、モチーフがはっきりした料理になってしまいました。はっきりしたモチーフは、概ね昴の所為だったと記憶しています。粘土を捏ねくり返したような見た目とかで良かったのに。」


「そうだっけ? ごめん、そこは覚えてない。でも最初は確か、どう考えてもアウトなクトゥルフは想定してたけど。」

由梨
「クトゥルフは流石にワンパターンだろ。それで、同じ作曲者繋がりで色々やったのか。で、何で日天なんだ。他にもあったろうが。ニグラとかのり弁とか。」

理音
「違います。Noli Me Tangereです。意味は“私に触れるな”だそうです。それはそうと、日天悦扇紊舞的料理の件でしたね。Knell成分もありますが。とにかく、少なくとも地球人が忌避する見た目かつ、狂気に陥る美味の料理です。“奇妙で心地良い”とは、日天悦扇紊舞を聴いた、わたくし個人の感想です。」


「お前の場合、それだけじゃないだろ。このあ」

理音
「あー、あー、聞こえない聞こえない!」

風花
「で、あの…ヘーベル君、だっけ? あれって、何ですか?」

理音
「貴方は、ヘーベルハウスのCMをご存知でしょうか?」

風花
「あ、それなら聞いた事があります。確か、不動産のCMで、あの、最後に四角い箱みたいな子が\ハーイ/って言ってるやつですよね?」

理音
「その通りです。経緯は忘れましたが、日天悦扇紊舞の掛け声がヘーベル君の\ハーイ/に聴こえる呪いをかけたのです。わたくしにしか効果はありませんでしたが。」


「自分にしか効かない呪いをなぜ自分でかけたし。つか勝手に惚れ込んで勝手に復讐心というか負けん気出して、勝手に曲や作曲者に逆恨みというか何というか負けん気出して勝手に呪うなし。自分が惚れ込んだんだから自業自得だろそれで何呪ってんだしこのあ」

理音
「バカ! バカ! ビーム!」

由梨
「…話進めていいか?」

理音
「ええ。ちなみに、台詞のほん一部にも、ネタを仕込んでいます。どうでもいいことばかり覚えていたので、折角なので入れてみました。話はこれで終わりです。」


「(でもアナグマ語の元ネタ知らなかったよなお前。ロマサガ3も俺からじゃなかったか?)じゃあ、あの日天料理のおさらいしとこうか。


・日天悦扇紊舞のジャケットをイメージした外観と、Knellの人形の腕のみ。かなりホラー。

・時間を動かすと同時に料理自体が\ハーイ/と叫び始める。かなりうるさい。実は、生首部分だけ処理しても止まらない

・生首の中身は饅頭っぽい

・鉄骨はサクサクしたウナギみたいな味。要するにうなぎパイ

・Knellの腕はちょっと変わった皮付きウインナー。これが唯一お題に沿ったパンに合うもの

・共通して、どの評価五が束になっても出せないとてつもない美味しさの料理。故に今まで味わったことのない料理なので、“食べたら確実にキャラ崩壊を起こす”


かな。食った奴は確実にキャラ崩壊起こす料理だっていうのを覚えておけ。それから、十一番の料理は目玉焼きと一緒に調味料が出てくるから、喧嘩せずに選ぶんだぞ。それから十一番の相棒、エクラルで単独での登場おめでとう。まさかお前が単独で来るとは思わなかった。」

理音
「ラピストリアの登場人物での料理対決なのに、エクラルが稼働してしまいましたね。」

昴&由梨&風花
「そこはツッコミ不要で。個人的にもまさか最終話からこんなに早く終わるとは思わなかったんで。」

理音
「夏休みの宿題をサボって遊び回る学生ですか、貴方は。」


「アーアーキコエナイ。んじゃ、長くなったし、ここで終わらすぞ。」

理音
「そうですね。そうそう、エクラル稼働記念にエクレアを買っておいたので、ここに置いていきますね。」
※冷蔵庫を置いて去る


「普通ここではまたお会いしましょうとかじゃねぇの!? つかここまでぎっちりのエクレアとかどう食えと!? みんなで分けるしかねえじゃん! …はぁ。またなー。」







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