二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 忘れないでね〜 ( No.677 )
- 日時: 2015/12/17 23:47
- 名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: vWRv9TUU)
近頃、姿を見せなかったパステル仮面。そんな彼女は、今日、久しぶりにゲームセンターに姿を現した。
「氷海〜! こっちこっち〜!」
「パステルくん、しーっ!」
パステル仮面、もとい、氷海はバレてないと思っているのか、口元に人差し指を当て、静かにするよう促した。それに従い、パステルくんは口に両手を当て、お口チャックした。
(やだ、可愛い…! はっ、いけない。早く行かないと。)
氷海はそそくさとパステルくんの導きに従い、すぐに目的の、リフレク筐体の前にやってきた。
「はぁ、なんでまたこんな格好をしなければならないのかしら…。昴さんからこの格好は自粛するよう言われたのに…。」
「でも、桐生に見つかったら後々また面倒になるよね〜。」
「うぅ、あの風紀委員さえいなければ普通にここに通えたのに…。」
どうやら、パステル仮面で来るようになった理由は、ここに頻繁に来ている事を桐生にバレたからのようだ。それを隠すために、こうしてまたパステル仮面で来たのだろう。
怒られるのが嫌なら通わなければいいではないかと思うが、ゲーセンでポップンもしたいし、リフレクだってしたい。まぁ、主だった理由はポップンのハート集めだろう。キャラ? 烈に決まってるじゃないか。
「さて、と。今日はリフレクでもしましょうか。」
「そう言えば、リフレクもかなりご無沙汰じゃない? ここのところずっとポップン漬けだったし。」
「エクラルが稼働してハートが凝縮されたからよ。烈とのハートがアップグレードしてからいきなり九個になったのは軽くショックだったわ。」
「凝縮と言うか、十分の一くらいに減少したみたいだね〜。」
「まぁ、またハートの稼ぎ甲斐があるからいいわ。」
「前作では、満タンになってもずっと選んでたよね〜。」
パステルくん、それは言わないお約束である。ちなみに私は烈とのハートがMAXになってからは、彗星のように現れやがったあの神(ラピストリアの絵柄で)を選んでいたり。どうでもいい情報失礼しました。
「さて、久しぶりのリフレクね。ヴォルツァになってから触ってないけど、仕様が変わった点がちょっぴり不安なのよね。」
「仕様というか、レベル表記が10+表記がなくなって、11と12に分かれたのとあのオブジェクトだよねー。」
「そうそう。チュウニズムのスライドノー」
「言わせないよ〜。あとせめて出すならボルテのアナログラインを例に出そうよ。」
新しいオブジェクトであるスライドオブジェクト。個人的にどう見てもチュウニズムのスライドノーツにしか見えない。故に、氷海はそっちを例に出したようだ。つか氷海、チュウニズムにも手を出したのか。
「さて、話を戻して、リフレクリフレク、っと。」
氷海は手馴れた様子でPASELIを使い、料金を支払う。筐体から\パッセー/ともはや聞きなれた声が聞こえた。そしてグルーヴィンからの引継ぎを行い、プレイ開始だ。
「そうね、まずは肩慣らしに私の曲から行こうかしら。」
snow prism(MEDIUM)を選択し、マッチング画面に入る。マッチング待ちの間に遊べるミニゲーム、REFTISを遊びながら、開始する時まで待つ。徐々に早くなるオブジェクトに翻弄され、REFTIS内のパステルくんにオブジェクトがぶつかり悲しみ、終に誰ともマッチングしないまま曲が始まった。
仮面の中で余裕の表情をしながら、レート100%を叩き出した。視界が悪いにもかかわらず。
「ふう、肩慣らしにもならないわ。」
「氷海、さっすが〜♪」
二人は、遠目で見つめる烈とリリィの存在に気付かず、喜びを露わにした。
「流石はリフレクランカークラス。余裕のオールジャストだな。つか即座に自分の曲かい。いや俺もポップンでよくやるけど。」
「氷海さん、かっこいい…。あ、確かにお兄ちゃん、最初に紅焔か煌選ぶの多い…。自分の曲、大好きなの…?」
「いや、まぁ、好きだけど…改めてそう言われると恥ずかしいな。しっかし、何でまたあいつパステル仮面で来てんだし。まぁ、いいや。なんか面白そうだからここで見守っていようぜ、リリィ。」
「うん。」
久しぶりにパステル仮面で来ていた氷海に近づく勇気がなく、このまま陰ながら見守る事にした烈達だった。
「さて、次は何をしようかしら。」
「新曲やろうよ! スライドオブジェクトを体感してみよ〜!」
「そうね。何をしようかなー。あら、パステルくんのデビュー作だわ。」
「譜面が新しくなって登場したよ〜。」
そうして、RENEWAL譜面のカラフルミニッツを微笑みながら選曲する。え? レベル? HARDだよ。
「やっぱりスライドは楽しいわね。どう見てもチュウ」
「言わせないよ〜。」
「ちゅう…。」
パステルくんに咎められた氷海は、ネズミの鳴き声のような声で誤魔化した。
少ししょんぼりとしていたが、すぐに立て直し、次の曲を選ぼうとしていた。
「新しいものを楽しむのもいいけど…やっぱりアレはやっておきたいわね。」
「アレだね〜!」
最終曲に迷わず選んだのは…。
「CLAMARE〜♪」
なんと、パステルワンダートラベラー時のジョーカーが担当し、リフレクの最難関譜面の一つと名高いあのCLAMAREだ! しかも難易度は勿論HARDである。
圧倒的な数のオブジェクトに翻弄されることなく、悠々とした表情で叩く氷海。無論、仮面のせいでその表情は見えないが、指先の動きが軽いうえに、余裕なのか、鼻歌まで混じっている。
そしてリザルト画面までいった。その評価は…。
「AAA+…鳥A+ね。これくらいは余裕よね、パステルくん。」
「そうだね〜。」
(いや、常人には無理だかんな!? お前らが化け物ってだけだから!)
ハイタッチしながら喜ぶ一人と一匹に、烈は心の中で思ったが、そういう自分もポップンにおいては同様の事を盛大に突っ込まれそうなのは、この時気付かなかったろう。
何て事を言っているうちに、EXTRA ROUNDまでもつれ込んだ。
「氷海〜。最後は何選ぶの〜?」
「勿論、俺嫁曲よ。俺妻じゃないわよ。俺嫁よ。」
氷海の言った俺妻という単語に、烈は一瞬首を傾げるも、何故か頭に出てきていた人物のお陰ですぐにそれは思い出された。
(俺妻? …ああ、“She is my wife”か。)
「俺妻?」
「風雅。」
「あぁ、納得。」
どうやら思い浮かんでいた人物の名前を言った瞬間、訊ねてきたリリィも理解できたようだ。つか風雅で思い浮かべんな二人とも。
「氷海の俺嫁っていったら、あれしかないよね〜。」
「ええ、勿論あれしかないわ。」
そう言って氷海は迷わずある曲を選択する。それは…。
(ん、このメロディ、聞き覚えが…つかこれ…!)
「あ、お兄ちゃんのデビュー曲。」
(マジで!? え、何で紅焔!?)
「難易度は勿論ー…SPECIALよ!」
なんと、烈のデビュー曲でありつぎドカ!バトルをしていた時のいい思い出でもある紅焔だ。しかも、この曲最難度でありグルーヴィン時代に追加されたSPECIAL譜面で行くようだ。
「はー、まさか烈の曲がこうしてSPECIAL譜面として新しく現れるとは思わなかったわ。グルーヴィンで追加されたと聞いた時には真っ先にゲーセンに向かったわね。」
「真っ先にアツイ検定やってかっぱらってたよね〜。」
「違うわパステルくん。貰ったのよ。」
にこやかに訂正を要求する氷海だが、パステルくんの内心は…。
(最近の氷海なら“かっぱらった”でも間違いではない気がする…。)
と、失礼ながらも思ってしまっていた。
「さーて、景気づけに一発行くわよー。」
氷海は腕を捲り、気合を入れたところで曲が始まった。仮面の奥では、その目の色を変えてかなりの本気モードだ。
そして、慣れた手つきで次々とオブジェクトをはじいていく。あの、すみません。恋人の曲を即座に選んで本気でプレイしている姿に、その恋人は凄く冷めた視線で見つめていますがここは気にしない方がいいのでしょうか。知らぬが仏でしょうか。
やがて曲が終わる。勿論評価は余裕の鳥A+だ。
「ふー、満足満足。」
そんなこんなで、解禁イベントであるどき研とガレージを速攻で終わらせ、コンテニューせずに終わらせる。
(はー、今日もいっぱい烈の姿を拝めたわ。満足満足。)
最後にパステルくんが横のフックにある荷物を忘れないように注意を促したので、氷海はすぐにフックにかけてあったかばんを手に取り、画面を切り替えてから去っていった。
「…あれ〜?」
…烈の事で頭をいっぱいにさせたせいか、パステルくんを筐体の上に置き去りにして。
「わ〜ん! 氷海〜! 待ってよ〜! 降りられないよ〜!」
(あー、あれ、何か考えてるな…。まったく…。)
パステルくんがそう泣きじゃくるも、氷海の姿はすぐに消え去った。
仕方がないので、烈が後で筐体に近づいてパステルくんを回収し、氷海が仮面を外したところで彼女に渡したとさ。
おーしまい
- 忘れないでね〜 後書き ( No.678 )
- 日時: 2015/12/17 23:52
- 名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: vWRv9TUU)
後書き de 雑談
私
—久し振りに書いてみた、日常的な短編だね。今回は氷海ちゃんを主役にしてみた。
昴
「氷海のリフレク話か。」
私
—だね。ちなみに、ヴォルツァになってからクラスチェックモードで何とかクラス6までこぎつけてます。あと、今はリリィちゃんの曲に挑戦中。勿論赤譜面で。
昴
「人間やめる一歩手前とか理音に言われてたよな;」
私
—うん;でも、十分にクリアはなんとか狙える範囲には来てるから…余計に言われてもおかしくないんだよね;大体60以上は安定してとれてるし…;
鏡
「すーさん達も人間やめるレベルまで来たんだねー。」
昴
「いや、まだまだだから;」
私
—とまぁ、現状報告で話が変わっちゃってるし、特に話題もないからこの辺りで。じゃ、またねー。
★
感想OK