二次創作小説(映像)※倉庫ログ

ビターソングとシュガーステップ ( No.318 )
日時: 2016/08/29 17:36
名前: ユリカ (ID: vEgGwqGr)

夏もそろそろ終わりということで(?)、息抜きに書いてみました。基本ほのぼのギャグも少々(?)。あと全体に渡ってなんとなくノマカプっぽいのでご注意ください。



監督「…はいカット!今日の撮影はこれで終わりです!皆お疲れ様ー!」



ポップンワールドのとある撮影現場。ここではつい先ほどまで雑誌の撮影が行われていた。特にトラブルもなく無事に撮影は終了し、アーティスト・スタッフ問わず次々現場から出て行く。だが、ここで監督がある人物を呼び出した。



監督「…ああ、そうだ!君、ちょっとだけ時間良いかな?」
カミュ「監督?…構わないが、俺に何か問題が?」
監督「いや、そういう訳じゃないよ。特に今日の撮影は完璧だった!さすがはユーリさん直々にスカウトされた期待の星の1人なだけあるね」
カミュ「ふっ、当然だ。俺はいずれクロスオーバー音楽界の頂点に立つ男。アイドルユニット『QUARTET NIGHT』の一員なのだからな。…それで用件というのは?」
監督「あー、長くなってごめんね。実は次回の撮影のことなんだけどね。君たちメインで記事を組んでみようかってスタッフさんの間で決まったんだよ。君たちは今話題だし、とても輝いているからね。前に雑誌ですごく評判の良かったテーマでやってもらうことになったんだ」
カミュ「ほう…。そのテーマとやらは何なのだ」
監督「ズバリ、『ドコ行く!?』!1アーティスト×1シチュエーションでもし彼女とデートしたらどうなるかっていうコーナー。これは前にミラクル☆4の皆を特集してやったんだけど、反響がとっても大きかったんだよ!これを君たちでやってみたらどう転ぶかなーってスタッフ皆がワクワクしてるんだ!…あ、このコーナーなんだけどね。1人1人担当するシチュエーションが別なんだ。くじで決まったんだけど、今回君はテーマパーク担当ね!」
カミュ「…俺がか。問題はないが、少しアンバランスなのでは?こういう類は寿の方がイメージに合うだろう?」
監督「ちょっとアンバランスな方が面白いじゃないか。だからくじで決めてるの。正直全部意外な組み合わせだし今回もどうなるか全く予想がつかないしw…あ、他の3人には既にユーリさん通して伝えてあるからね。君は今日撮影があったから直接言った方がいいよなって話したんだよ。あとこれ、その時の特集載ってある雑誌。資料として持っていきなよ。はい」
カミュ「…感謝する、受け取っておこう」
監督「…クロスオーバーワールドの頂点、取るんでしょ?出来ることは全部やってみなよ。僕らも君たちには期待してるからさ。…それだけ!んじゃ、お疲れ様!」



雑誌を手渡した後、監督は鼻歌交じりに部屋を後にした。それを横目で見つつ着替えを済ませ、撮影現場を後にする。今日の撮影はこれで終わりだが予想以上に早く終わったため時間が余ってしまった。それを利用して資料である雑誌を読んでみるも…。



カミュ「…分からん。これを寿ではなく俺にこなせというのか。しかも前回のモデルとやらがこのいかにも軽薄そうな男…。『ハートをバキューンでズキューンだせ!』とは一体どういうシチュエーションだこれは;」



珍しくイメージが掴めず苦戦する。しかも自分の担当する項目に写っていた人物がおバカでお調子者で女の子大好きなフォースだったため余計に混乱する羽目になった(笑)。しかし自分はクロスオーバーワールドの頂点を目指すアーティスト、この仕事もしっかりこなさなくては頂点どころか数多くいるライバルたちにも追いつかない。現にミラクル☆4はナンバーワンユニットであるDeuilほどではないにせよ、現在ポップンワールド及びクロスオーバーワールド全体で強く支持されている男性アイドルユニットであり、言わば大きな壁なのだ。



カミュ「いっそ自ら出向いてみるか?実際現場を歩いた方が掴めるものがあるかもしれん。問題は1人だと意味がないことだ。特に今回は…ん?」



ふとここである考えが彼の脳裏をよぎる。その発想に至った自分に驚き少し葛藤するも、結局はスマホを弄り…。



1時間後…



凛音「どうしたの、カミュさん?急に『今日時間があるなら来い』って…?」
カミュ「話があったから呼んだまでだ。それとも何か予定があったのか?」
凛音「ううん、大丈夫!何にもなかったよ。ただ急だったから何かあったのかなってちょっと心配になっちゃった。…あっ、新しいものが入ってる!どれにしようかな?…あっ、見てこれ!カミュさんこれ美味しそうだと思わない?」
カミュ「『厚切りパンケーキ生クリームふんだん乗せ〜アイスとソースもあるよ!〜』か。ふっ、悪くない。…おい天宮、今日は奢るぞ。呼び出した俺の責任だからな」
凛音「平気平気、この間の依頼で貰ったお金があるから大丈、夫…」



ポップンワールド某所の喫茶店に2人はいた。いきなり呼ばれたことに驚いたものの、呼ばれたこと事態に問題はなかったらしくメニューを見て顔を綻ばせている。だが、それはこの間の依頼の話になりふと消えた。楽しい祭典の最中起こった騒動、そしてその裏に隠された信じがたい真相…。思い出したのか珍しく表情が暗くなる。



カミュ「…平気か」
凛音「…うん、大丈夫。ありがとう。…でもカミュさんたちも大変だったんでしょ?ほら、ヴェニシリンで起こった…。美園ちゃんから聞いたよ」
カミュ「まあな。だが特に問題はなかった。怪我人等は出なかったし、被害者のアフターケアも済ませたしな。…それより本題に移るぞ。お前は今週の日曜に何か予定はあるのか」
凛音「日曜日?ちょっと待ってね…。うん、大丈夫。何もないよ?金曜日は真理子ちゃんたちとカラオケに行くけど…」
カミュ「田名部らと?…おい、楽しいのか?」
凛音「すっごく楽しいよ!この前は真理子ちゃん、『チルノのパーフェクトさんすう教室』をヲタ芸?付きで歌ったり『HOT LIMIT』をコーラ振りながら歌ったりしたんだ!他の皆もハッスルして物凄く楽しかったー!!!」
カミュ「そうか;いや、今それは良い。…フリーパスはお前もあるだろう。次の撮影に関係があるのだ、少し付き合え。ジュエルランドに行くぞ」
凛音「ジュエルランド!!!うん、行こう!…あれ?撮影のことなら私と一緒じゃなくても良いんじゃ…?」
カミュ「ただでさえこの暑い中に寿や愛島のような輩と行くのはまっぴらだからな。…それに俺がお前を誘っているのだ。問題ないな?」
凛音「…うん!じゃあ早く待ち合わせの時間も決めないとね!」



話が弾む2人を尻目にとある2人組が喫茶店を後にする。その2人組は急ぎ足で店を離れ、少し経ったベンチに腰掛けた。短い間だが汗をかいており1人は明るい茶髪にショートカット、もう1人は銀髪に白い肌の少女たち。手には新発売の特典付きゲームの箱。…ここまで言えば分かるだろうが彼女たちはゲーマー組の一員、サーニャだ。



サーニャ「はあ、はあ…。疲れた…。真理子ちゃん、何で急に出ようって…;」
真理子「…サーニャちゃん、今の聞いた?」
サーニャ「うん、聞いたわ。日曜に凛音ちゃんたちがジュエルランドに行くんでしょ?…それがどうかしたの?」
真理子「『どうかしたの?』じゃないよサーニャちゃん!あのカミュさんが女の子誘って遊園地に行くんだよ!?絶対面白い予感しかしないよ!!!…凛ちゃんには悪いけど、これはぜひ尾行しないとね。日曜日は新作ゲームのコンプをしようかと思ってたけどそれ以上に良い予定が出来て良かったよwww」
サーニャ「真理子ちゃん…;」






真理子ェ…www

ビターソングとシュガーステップ ( No.319 )
日時: 2016/08/29 20:31
名前: ユリカ (ID: yOB.1d3z)

そして当日…



凛音「…おおおおお、やっぱり人がすごく多いね…!早めに待ち合わせして正解だったね」
カミュ「だから言っただろう。開園時に行くのは間違っていると。ただでさえ今日は休日なのだ、混むのは道理と言って良い。まあそれでも予想よりはマシだがな。…天宮、お前は購買や限定品の販売時に時間通りに並ぶタイプだろう?こういう風に覚えておけ?いずれ後悔するぞ」
凛音「はーい;…今日は誘ってくれてありがとう。ちょっとでも役に立てるように頑張るね。あと、今日1日思い切り楽しもうね!」
カミュ「…それは後に取っておく言葉だ馬鹿者め」



ゲート前に並んで談笑する2人のやや後方。帽子を被り無地のワンピースにレギンス姿のサーニャと星型ヘアピンにTシャツ、ショートパンツ姿の真理子がその姿をしっかり見張っていた。やや気まずそうな様子のサーニャとは違い、真理子は完全に尾行する気満々で目を爛々と輝かせている。



真理子「いやー、それにしても本当良かったよね。あたしたち逃走中1に出場しててさ。…おかげでここの無期限フリーパス貰っちゃってるんだからwwwまさかこうやって使う機会が来るなんて思ってなかったよwww」
サーニャ「それは私もだよ;というか真理子ちゃん、いつも以上に目がキラキラしてるし;」
真理子「当たり前じゃん!だって楽しいんだもんwww…そーれーに?いくら良い子のサーニャちゃんでもさすがにこういうのは気になるでしょ?」(ちらっ
サーニャ「…うん、実はちょっと…。何となく否定出来ないのが悔しい;でもどうするの?私たちは魔力や特別な力を持つ組織のメンバー。でもそれは相手も同じ。尾行なんて普通にしてたらすぐにバレちゃうわよ?」
真理子「チッチッ、甘いねリトヴャク中尉?ここは人気テーマパークなんだよ?木の葉を隠すなら森の中!人を隠すなら人の中だよ!わざわざどこにでもいそうな目立たない服装してきたのはそのためじゃん!どうせ100メートルくらい間隔置いとけばバレやしないってwww」
サーニャ「うーん、そうかなあ…?」
真理子「…それにさ、こうしてせっかく来たんだよ。尾行だけじゃなくてあたしたちも目一杯楽しまなきゃ損だよ!今日は女子2人だけど、楽しんで行こうね!」
サーニャ「真理子ちゃん…。…ええ!こうなったら思い切り楽しまなきゃ損よね!私も気合い入れるわ!」
真理子「その調子その調子!…さーて、見失わないようにはどうしようか。そうだ、最近取得した探索用の新しいスキルを使っちゃおっかなー?」
サーニャ「…やっぱりさ、真理子ちゃんっていい子なんだけど…。結構悪い子な部分もあるよね?;」
真理子「最高の褒め言葉ありがとうwww」



おい、せっかくのスキルを尾行に使うなよ、尾行に。途中せっかく良いこと言ってたのに。
…そんなことなど一切知らず、尾行されている2人はゲートを潜り抜け1度来たこと自体はあるものの、こうしてするのは初めてだ。現に凛音は入り口で楽しそうにキョロキョロ辺りを見渡している。



凛音「それでカミュさん、撮影のことだけど…。ざっくりに言うとモデルさんとか、そういうヒロイン役の女の子をカミュさんがエスコートするんだったよね?」
カミュ「ああ、そうだ。どうやら以前ミラクル☆4のフォースとやらも同じ企画に挑み成功、その反響は大きかったらしい。…だが俺とて引き下がる道理はない。それをさらに超えるため、今日という日を通して何かを掴まねば」
凛音「フォースさん…。ああ、あの人ね!会ったことあるよ!私たちカミュさんたちが来る結構前にユーリさんたちのお手伝いでポップンテレビ局に行ったの!そこの顔合わせで他の人たちと一緒に会ったよ。気さくで面白い人だったな…。あと私もだけど奏ちゃんとか芳佳ちゃんにも声を掛けてたよ」
カミュ「…ふん。それはどうでも良い。行くぞ天宮」
凛音「あっ、ちょっと待って!…ヒロイン役の女の子がいるってことでしょ?だったらまず、その子のイメージを作った方が上手くいくんじゃないかなーなんて思ったんだけど…ダメかな?」
「…ヒロイン役の?」
凛音「逃走中1の時にそうだったんだけどね、自分の中でシャーロット・ダイヤモンドってどんな子なんだろうって台本を読みながら考えてたの。考えてその中でシャロちゃんはこういう子なんだぞって思いながらやってたんだ。そうしたらすごく上手くいったの!…だからって言う訳じゃないんだけどザーッとしたものよりははっきりこういう子だ!って決めてた方が上手くいくかなーって。私だけの考えかも知れないけど」
カミュ「…まさに素人の意見だな。だが悪くはない。その意見、採用するぞ」
凛音「やったあ!…じゃあカミュさん、カミュさんと一緒に来た女の子はどういう子ですか?」
「そうだな…。その女はぼんやりしていそうに見えるが変わり者でな、普通女が悲鳴を上げて嫌がるようなでも喜んで乗ろうとするのだ。ちょうどお前のようにな」
凛音「それじゃあ早速行ってみようよ!」
カミュ「決まりだな。おい、どちらに行く」



パンフレットを見つつ廻るルートを模索する2人、それを少し離れた場所からさりげなく見つつアップルキャラメル味のポップコーンを2人で仲良く食べる真理子とサーニャ。ただしサーニャはジェットコースターという言葉が出てきたため少し苦笑いを浮かべている。



真理子「…へー、早速ジェットコースター乗っちゃうんだ。意外にヘヴィだね」
サーニャ「い、1番目にジェットコースター乗っちゃうの!?普通肩慣らしに何か別のものに乗ってからじゃない?;」
真理子「いや、うちの作者は某海の国では真っ先に某センターなアトラクションか某ハイタワーなアトラクションに乗るらしいよ?すごくテンション上がるんだってさwww夢の国では某プーさんの蜂蜜壺がトップらしいけどwww」
サーニャ「真理子ちゃん、正直もうそれ全然隠す気ないよね;…はぁー、そんなに得意じゃないけど、行くしかないか」
真理子「サーセンwww…あっ、動くよ!あたしたちもダッシュだ!」





ゲーマー2人組は何だかんだでノリノリ

ビターソングとシュガーステップ ( No.320 )
日時: 2016/08/30 18:01
名前: ユリカ (ID: Xr//JkA7)

一方、そのように追跡されていることなど露も知らない2人は方や軽快に足を弾ませ、方やそれを見守るかのように踏みしめつつ先へと進んで行く。その間にも凛音が話を続ける。



凛音「ねえ、カミュさんはこのクロスオーバーワールドにはもう慣れた?」
カミュ「…異常過ぎて苦痛だ、と言ったらどうする?」
凛音「…えっ?ええっ!?」Σ(°д°;)
「冗談だ、間に受けるな。…おいその顔…!くくっ」
凛音「だ、だってびっくりしたもの!冗談って…!恥ずかしいからこっち見ないで!?そんなに笑わないでー!?」
カミュ「お前の反応が一々おかしいからだ。笑われるような反応をする方が悪い。…で、クロスオーバーの世界についてか」
凛音「ううっ…;それで、本当のことを聞かせて?」
カミュ「俺は以前までは異世界など信じてもいなかった。…だがここで目にしたのは行き交う異世界の人間たちに科学と魔法の共存に獣人に魔族。挙げ句の果てには別の異世界からの来訪者たち。普通の者から見れば明らかに異常だが悪い気はしない。それに俺はクロスオーバーワールド音楽界の頂点を目指すと決めた。当分この世界から離れることはないし離れようとも思わん」
凛音「楽しい?」
カミュ「…そうだな。まあ、やり甲斐はある。そのことに否定はせん」
凛音「良かった!…そういえば今までずっと気になってたんだけど…。クロスオーバーワールドの頂点ってどうやって掴むものなの?今はユーリさんたちが頂点に立っているんだって、皆言ってるけど…?」
「カミュ…実を言うとだな。俺たちやST☆RISHの奴らやシアンたち、その他の者もよく理解していないのだ。今現在ポップンワールドやサウンドワールド、その他大勢のアーティストたちがクロスオーバーワールドの音楽を牽引するナンバーワンアーティストの座を目指して日々研鑽…努力を重ねている。だが今現在、トップに立っているユーリらに挑戦する資格を持つ者は現れていないのだ」
凛音「…え?そ、そうなの?」
カミュ「そうだ。かつて生ける伝説とも言われたアイドル1人と究極のロックンローラー1人がそれぞれかなり惜しいところまで支持を集め、追い上げたとは聞いている。だがその2人でさえ結局は頂点に立つことはなかった。…だからこそ俺たちは頂点から見る景色を望み、その座を求めるのだろうな」
凛音「そうなんだ…。やっぱり厳しい世界なんだね…」
カミュ「己で決めて挑戦しているのだ、何も問題はない。…これはオフレコだが次回の撮影を担当する監督だが、かつては今の俺たちと同じように音楽界の頂点を目指して挑戦するバンドマンの1人だったそうだ。だが歴然とした実力の差と演出という他の目標を見つけ、それを追い求めようと決意して今に至っていると聞いた。…だからだろうか、他の世界からわざわざ来て挑戦を始めた俺たちに一目置いているらしい。その人物が言ったのだ。自分に出来ることは全てやってみろと」
凛音「…そっか。それなら絶対に成功させないとね!」
カミュ「当たり前だ。課題は納得の行くところへ至るまでこなし、目標へと進まなくてはいけない。それは同胞もライバルも同じだ。だからこそ今回こうしてお前の力も借りている。あらかじめ言っておくが俺は普通はこういったことはしない。…頼むぞ」
凛音「うん!ちゃんとお手伝いが出来るように頑張るね。…あっ、着いたよ!あそこにいるお姉さんにフリーパスを渡して…」
カミュ「急いで走ろうとするな!お前は早速…!おい、俺の横に並べ」



早速走ろうとして躓きかける彼女に呆れつつも、掛けた声は穏やかなものだった。これをざっくり耳にしつつ、真理子とサーニャは顔を見合わせる。



真理子「…聞いた?」
サーニャ「ええ、聞いたわ。…その伝説のアイドルさんとロックンローラーさんってどんな人だったのかしら?情報は載ってないのかな…」
真理子「ちょwww確かに気になるけどwww…ま、あたしたちも乗ろー!でさ、待ち時間にちょっとポケモンGOでもやらない?ここレアなポケモンたくさん出るらしいよー」
サーニャ「本当に!?」



カミュ「…相変わらずオクタヴィアの演出は見事だったな。だが分かっていても最後は…」
凛音「うん、落ちる時はビクってなっちゃったよー;あ、私たちのところの…。カミュさん見て!カミュさんすごい顔で映ってる!?…ふふふっ」
カミュ「大声で言うな馬鹿者め!すごい顔とは何だ…おい、笑うな!!!」
凛音「ごめんなさい、我慢出来なくて…。あ、でもさんもさっき笑ったでしょ?これはそれのお返し!」
カミュ「ほう、貴様言ったな…!?お前は笑っているが別にこれも先ほどのお前と比べれば普通だろう?」
凛音「えっ、違うよ!?もう、カミュさんの意地悪!」
サーニャ「何で真理子ちゃん落ちる時に手を挙げられるのー;」(こそこそ
真理子「見よリトヴャク中尉!これこそ写真撮影の格式美なのだよ!」(こそこそ

凛音「…見てカミュさん。あの人たちデートで来てるのかな…?」
カミュ「見なくても分かることだろう。男が女に密着していて相手も嫌がる様子を見せない。あれは深い仲の男女でなければまずあり得ん。…おい天宮。そういえば気になることを思い出したのだが」
凛音「え?なあに?」
カミュ「…クロスオーバーで有名な話だが、別の世界にある人物がいる。多分お前も知っているだろうが敢えて名は伏せる。そいつは名の知れた歌手で恋人がいるらしい。仲間に脅しやコネの効く輩がいるのか世間一般的には広まっていないようだがな。…その者は恋人のことが大好きで仕方ないと仲間に公言しており休暇は恋人の別荘で過ごす、その惚気っぷりはその世界では俄然有名で名物にもなりつつある…。などと聞いたのだが、お前の意見が聞きたい。例えば幾ら何でも惚気過ぎていると批判する輩もいるが…」
凛音「うーん、どうなんだろう?難しいな…。ユーリさんとかアンちゃんたちのこともあるし、人に迷惑をかけ過ぎなければ大丈夫なんじゃないのかな?あっ、でも別荘は行ってみたい!」
カミュ「…おい、食いつくのはそこか;」
サーニャ「…ねえ、今の話私少し思い当たるところがあるんだけど…;」(こそこそ
真理子「確かに。それよりサーニャちゃん、あの男の人!顔が純和風過ぎてアロハシャツが全く似合ってないしwwwアンバランス過ぎてヤバいwww」(こそこそ
サーニャ「い、言われて見れば確かに…www」(こそこそ



カミュ「ここのアトラクションは気に入ってるぞ。辺りに漂う蜂蜜の香りは悪くない」
凛音「私も!…そうだ!この間食べたパンケーキの生クリーム乗せ、美味しかったよね!メープルシロップ掛けて正解だった!」
カミュ「そうだな、あの店の商品にはハズレがない。…だがこの前撮影帰りに愛島と出向いた時はあいつが…」
サーニャ「…うわっ!真理子ちゃん真理子ちゃん!見て!ビークインが出たわ!!!」(こそこそ
真理子「マジで!?…あっ、こっちはペロリームだったよ!」(こそこそ





それから彼らは当初の予定通りテーマパークを満喫していた。撮影のヒントになるようにというのが目的なのでデートに来ていたカップルを観察したりすることはあったものの、基本的には自分たちも十分楽しんでいた。

ビターソングとシュガーステップ ( No.321 )
日時: 2016/08/30 19:18
名前: ユリカ (ID: yOB.1d3z)

だが…。



テーマパーク内でテンポ良く言葉を交わしつつ廻る2人だが、楽しそうに笑顔を浮かべるに対していつもより柔らかい表情で対応するカミュというとても和やかな空気だった。それを見ていた儚いナイトウィッチは一旦ポケモンGOをやめ、少し頬を赤らめる。これに親友が気付かない訳がなく、暑さが影響してしまったのかと心配そうにサーニャを気遣う。



真理子「…どうしたのサーニャちゃん?顔赤いよ?熱いなら日陰行く?それとも何か飲もっか?」
サーニャ「だ、大丈夫よ!平気、ありがとう!…ねえ、真理子ちゃん?」
真理子「何?どしたの?」
サーニャ「あのね、私気付いちゃったんだけど…。何だかこれ、すごくいけないことをしているような…///」
真理子「え、マジ?そんなの今更じゃんwww熱じゃなくて良かったwww」
サーニャ「良かったじゃないわよ、もう…;私すごく恥ずかしくなって来たんだから「ねえねえ、そこのお姉さんたち!」…はい?」
チャラ男1「君たちすっごく可愛いじゃん?彼氏とかいないの?2人で来てるのー?」
真理子「あー、そうですね。残念だけどこの子はともかく、あたしは縁が無くって」(うわっ、頭悪そうなチャラ男が2匹www服もダサいし似合ってないwwwこいつら絶対彼女いない歴=年齢の奴らだwwwww)
チャラ男2「なら俺たちと一緒にサマーランデブーに行っちゃおうよ!お金とかは俺らがサービスするからさ!」
サーニャ「あの、すみません!そういうのはちょっと困ります!」
チャラ男1「つれないなー!可愛い顔してるんだからそんなに怒んないでよ!夏の思い出ってことで1つ!どうよ?」
真理子「まあまあちょっと落ち着いて!…あー、ごめんなさい!実はあたしたち、ここで友達と待ち合わせしてて!あそこのパレード見るところで落ち合う約束なんです!だからちょっと今回は…」
チャラ男2「友達ってどうせ女の子でしょ?ならその子たちも一緒に行こうぜ?あといい加減名前を教えてよー!」(キラッ☆



だがここで最悪なことにいかにも頭の弱そうなチャラ男たちのナンパに引っかかってしまった。憤慨するサーニャを諌め、真理子が上手いことデタラメを言って離れようとするも、チャラ男たちはかなりしつこく一向に引き下がらろうとしない。しかも走って逃げようとしたのを悟られたのかガッと腕を掴まれた。



真理子「すみません、友達って男子なんです。学校の…」(うわっ、しつこっ!?こいつら悪い意味でナンパ慣れしてね?つかあたしにここまで言わせるってどうよ?)
チャラ男1「ならそいつら振り切って俺たちと一緒に廻ろうぜ!ほらほらほら!!!」
サーニャ「うう…;」(真理子ちゃん、どうしよう…;)
真理子「えーっと、あのですねー…」(楽しい時間を潰してこいつらどうしてくれようか…?大声で「変態!痴漢です!」って叫んで怯ませるか?スタンガン代わりに電撃流して気絶させるか?…あっ!あそこに凛ちゃんたちが!こうなったら偶然を装ってヘルプ頼もう!)



何かチャラ男たちを引き剥がす方法はないかと周りを見渡し、偶然彼女たちがパレードを見ていくことに気がつく。こうなったら仕方ないと少しずつチャラ男たちを誘導するように動き、談笑している凛音とに助けを求めようとしたのだが…。



凛音「今日は有名な大道芸人さんの演舞で、夏場だからシャワースプレーをかけながらのパレードだって!」
カミュ「ほう、さすがに気が効くではないか。早速手並み拝見と見るか」
真理子「ほらほらあっち!あっちにもあたしなんかより綺麗なお姉さんとかたくさんいるじゃないですかー!」(よーし、あともうちょっと…!)
サーニャ「そ、そうですよ!あはははは…;」(凛音ちゃん、こっちに気付いてー!!!)





牙山・ヴィズル「ズンドコズンドコズンドコイエー!!!!!」
カミュ・サーニャ・チャラ男共「」
凛音(・ω・)?
真理子「ちょwwwここであいつらが出てくるとかマジなのwww」





はい、ここでユリカサイドの裸族である牙山とヴィズルがリオのカーニバル衣装で腰を振りながら現れましたよコンチキショウ(爆弾投下)。お前らはこの間までせっかくオリンピックやっていたのに全部台無しにするつもりなのか。ちなみに需要はないと思いますが一応説明しておくと、こいつらの衣装は大量のスパンコールやスワロフスキーで彩られたあこや貝と真珠を用いた痛ビキニを主体とするカーニバル衣装です。そして褌にはお馴染みR-18イラストの代わりに今年開催されたリオデジャネイロオリンピックのシンボルマークが描かれていると違う意味で最悪である。



牙山「それは言いがかりだぞナレーション!俺たち裸族は常に流行の最先端に生きているのだ!流行を先取りするオシャレ裸族になることでユリカ裸族の品位と誇り高き裸舞を同志たちやファンに伝えているのだ!それに今回のコーデには大きな自信があるんだぞ!!!」
ヴィズル「今回は人気の裸族専門雑誌MAPPAでも取り上げられていた『夏に目立っちゃう☆カーニバル風ビキニコーデ』を参考にしているのだからな!これには忌まわしきハイランダーを始めとするお洋服愛好家たちも戦慄するに違いない!それに最近ワシは他の同志たちと比べて出番控えめだったんだ!ジャンルを知られていないなんてどうでも良い!今回は堂々暴れてワシの裸舞をあらゆる方面にアピールするのだ!」
牙山「うおおおおおー!!!!!同志ヴィズルよ、俺が付いているぞおおおおおおおおおおー!!!!!」



うっせえわ!お前らが知られていようがいまいがどうでも良いわ!つか裸族は相変わらず一々ナレーションに突っかかってくるんじゃねえよ!?





まさかの裸族wwwあ、感想まだ

ビターソングとシュガーステップ ( No.322 )
日時: 2016/08/30 20:52
名前: ユリカ (ID: yOB.1d3z)

これはひどい



牙山「そんなことはどうでも良いぞ!早速俺たちユリカ裸族の裸舞をアピールだ!まずは何から行こうか…?」
ヴィズル「良い子の裸族ファンの皆!アシスタント立候補やリクエストは勿論受け付けているぞ!」
女子高生「きゃー!久しぶりの牙山さんとヴィズルさんだわー!!!」
男子中学生「はい!はーい!俺裸族技のアシスタントやりたいでーす!!!」
真理子「…そうだ、良いこと思いついた☆あっ、ごめん牙山とヴィズルー?ちょーっと良いかな?」(めちゃくちゃ良い笑顔
サーニャ「ちょっ、真理子ちゃん!?裸族に何言う気なの!?」
カミュ「その声は…田名部!?サーニャを連れて来ていたのか!?」
凛音「え、真理子ちゃんとサーニャちゃんも来てたの?」
ヴィズル「む?…その声はいつも我ら裸族を応援してくれる良き友であり協力者の1人、真理子ではないか」
牙山「珍しいな、お前が遠慮しながら発言するなんて。お嬢さんに坊ちゃん、悪いな。ちょっとだけ時間をくれ。…どうした真理子?」
真理子「突然でごめんね?あんたたちに手伝って欲しいことがあるんだけど…」



ステージに現れた裸族を見て観客の多くが悲鳴をあげ何割かが歓声に湧き、ギャグカオス組である真理子は大爆笑。だがとても良いことを思いつき素晴らしい笑顔で手を挙げ、牙山とヴィズルに何かを申し出る。裸族たちもいつも自分を応援してくれる裸族ファンであり重度のギャグカオス組である彼女の頼みは放っておかず、聞く体制に入る。親友たちやQUARTET NIGHTの伯爵が聞く中、真理子はこう言い放った。





真理子「こいつらただのナンパ野郎の癖に嫌がるサーニャちゃんの腕を掴んでしつこく言い寄って来て!『君のハートが欲しいよ今すぐホテルへランデブーしようぜ☆』とかたくさん気持ち悪いこと言ってきたの!挙げ句の果てに他の人たちにも散々迷惑を掛けようとして…!!!」
チャラ男共「はあああああー!!!!?」
サーニャ・カミュ「」





…すみません、そこにいたのは実に晴れやかかつ爽やかな笑顔を浮かべて観衆の前でいろいろなことを大げさに吹き込む悪魔の姿でした(爆弾投下)。だがその背後には怒りのオーラが渦巻いており、こめかみには何本も青筋が立っている。一見晴れやかな笑顔とのギャップが凄まじい…おい、中指を立てるな中指を。それだと手にモザイクかかるぞ。
だが幸か不幸か効果は抜群だった。場の視線は一気に男たちに向き、「お前らこの女の子たちにそんなことしたのかよ」とばかりに空気は一気に冷ややかになる。チャラ男たちがやらかしたのは嫌がるサーニャの顔を見ればすぐ分かることであり、いくらか表現を大きくしてはいるものの嫌がる女子を無視して言い寄り続けたのは事実なのだ。勿論一部濡れ衣を着せられたチャラ男たちは真理子に怒り、掴みかかろうとする。



チャラ男1「ふざけんなこのアマ!デタラメ言ってんじゃねえよ!」
チャラ男2「あることないこと言いやがって「おい」…アアッ!?何だこいつ!?」
牙山「…お前たち、その分際でよく口が聞けるな?嫌がる少女に言い寄り腕を引っ張り無理強いさせようとしたんだって?」
チャラ男共「変態にあれこれ言われたかねえよ!」
ヴィズル「確かにワシらは服を脱ぐ裸族だ。…だがその主な目的はワシらを応援するファンに裸舞を伝えるため、そして自分自身を高めるためだ。裸舞はお前たちのように自分の欲望を満たすだけの身勝手さとは違うぞ?」
牙山「さて、こいつらには俺たちの熱いオシオキ♂が必要なようだな?…すまないファンの皆、今日のショーは中止になってしまうが埋め合わせは必ずするからな。裸族ホームページに今後の予定を載せるからぜひチェックしてくれ」
ヴィズル「少し違う形にはなったが、今日ここに来て良かったな同志よ。…さあ、ショータイムだ♂」
チャラ男共「え?あの、何を…うぎゃあああああー!!!!?」



そう言い残すと裸族2人はチャラ男たちを引きずってどこかへと消えていった。男たちのとった行動は裸族の怒りの琴線に触れたらしく、抵抗虚しく連れて行かれる。これから何が起こるのかは分からないが、チャラ男たち2人が違う意味で再起不能になるのは間違いないだろう…。
さて、裸族たちが去ったことである者はホッとした様子で、またある者は非常に残念そうだがどこか爽やかな笑顔で次々去っていく。その有様をとても良い笑顔で見届ける真理子と唖然としたままのサーニャ、そしてその2人を視線に捉えこちらにまっすぐ向かってくると凛音。彼らが合流してしまった。



サーニャ「…真理子ちゃん?」
真理子「てへぺろ☆…でもあいつらすっごくしつこかったし絶対色んな子が被害に遭ってるって!これで再起不能になればもう迷惑掛けられる子もいなくなるでしょ」
サーニャ「まあ、そうなんだけどね;…それにしても裸族ってたまには良いことするのよね。格好はアレだったけど」
カミュ「全くだ。あ奴らもいつかの外道大根共よりはマシということか…。田名部、お前のハッタリはある意味凶器にもなり得るな;…それでどうして今日この場にいるのだ貴様ら?」
真理子「(ヤベッ!?)え?えーとあのですね、あたしとサーニャちゃんはここの巨大ゲームセンターで遊ぶために来たんだよ!あとアトラクションも!…ね、サーニャちゃん?」
サーニャ「え、ええ…」
カミュ「ほう?…とでも騙されると思ったかこの愚民め。どうせ田名部のことだ、サーニャを巻き添えにして俺たちを尾行しようなどと考えていたのだろう!こういう事柄は田名部がよく思い付きそうなことだからな…。最初は本当にゲームセンターに行こうとしていたのかもしれんが『ゲームより面白そうなことがある!』とでも考えたのだろう!」
真理子(何でバレるの!?つかあたしの信用低くない!?)
サーニャ(日頃の行いのせいじゃないかな…;)



ゲーマー少女、日頃の行いのせいで疑われる(笑)。そんな真理子を冷ややかな視線で見つめる彼だったが、ここで真理子側に取って助け舟が出た。



凛音「カミュさん、それはちょっと考え過ぎじゃない?きっと偶然だよ!メンバーが同じ場所に遊びに行ってる、なんてよくあることだもの。私よくあるよ?出掛けて奏ちゃんや美園ちゃんたちと一緒になるもの」
真理子「そう!そうだよそんなの考え過ぎだって!凛ちゃんはいつも優しいねー!」
凛音「えへへ、でも真理子ちゃんだっていつも優しいじゃない!…ね、カミュさん?分かったら早く行こう?今度はあっちのエリアでチュロス食べるんでしょ?」
カミュ「…おいサーニャ、そういうものか?」
サーニャ「うーん…。そう、なんじゃないかしら…;」
カミュ「…まあ良い。今回はそういうことにしておこう。いつまでもこいつらに構っている暇はない。行くぞ天宮」
凛音「うん!…真理子ちゃんもサーニャちゃんも良い1日を!楽しんできてね!」
真理子「そっちもねー!またねー!」
サーニャ「う、うん!またね!」



上手く友達のアシストがはまったことで疑いが晴れた真理子。こうなったらどうしようかと苦笑いしつつサーニャと向き合う。



サーニャ「…で?真理子ちゃん?今度こそどうする訳?」
真理子「こうなったらさすがにもう尾行は出来ないでしょー。これでまたバレたらあたし今度こそ氷漬けにされちゃうよ(笑)。…そしたらサーニャちゃん、助けて…」
サーニャ「助けない;」
真理子「デスヨネーwww分かってたwww…ま、良いもの見せてもらったしこれ以上邪魔するのは悪いでしょ?ここまででも十分だったし!…ねね、サーニャちゃん!せっかくだし本当にゲーセン行こうよ!久しぶりに音ゲーガチサドンデス決定戦と行こうじゃないか!!!」
サーニャ「そう言うと思った!望むところよ!今回は私秘策があるの!負けないからね?…あとちゃんと凛音ちゃんに感謝しておいてねー?おかげで氷漬けにされずにすんでいるんだからね?」
真理子「言わなくても分かってるって!今回出たレアカードは凛ちゃんにあげるし!あたしも負けないよー!」





真理子ェ…。感想まだ

ビターソングとシュガーステップ ( No.323 )
日時: 2016/08/31 21:35
名前: ユリカ (ID: yOB.1d3z)

投稿直前に書いた文章が全部消えたOTL



…こうして色々あったものの、ゲーマー組からの追跡を逃れた2人。その後は特にハプニングといったことは起こらず、取材の調査という名目でテーマパーク内を散策し尽くした。…そして気がつくといつの間にか空がオレンジに傾きかけている。最後は定番だということで名物の巨大観覧車に搭乗していた。



カミュ「…そろそろ日が暮れるな。全く田名部の奴め、あいつがいると本当に碌なことが起きん」
凛音「え?そうかな?…だけど、何だかすぐに時間が過ぎちゃった気がするね!今日1日は特にあっという間だったな…あっ!?」
カミュ「…どうした天宮」
凛音「…今日ってそもそもカミュさんのお仕事の取材のために来てたんだよね…。何だか私、自分だけ物凄く楽しんじゃったような…;」
カミュ「そうだな。現にお前は今日何をしても喜び、はしゃいでいた」
凛音「うっ、ごめんなさい;全然役に立てなかったね…;これなら私じゃなくて他の人と一緒に来た方が良かったのかも…;」
カミュ「…何を言う。俺は今回お前を伴って廻ったことで自分の中になかったイメージを掴んだのだ。お前の一喜一憂する物珍しい反応が、な。今まではどう紙面に映るべきかばかり考えて自ら楽しむ心意気がすっかり抜けていたのだ」
凛音「…そう?本当に!?」
カミュ「思ってもいないことは言わん。俺は常に仕事には出来る限りを尽くしている。それこそ完璧にこなせるように。…だが次回の撮影で必要なのはそういうものではなかったのだろう。だから行き詰まった。言い訳になるかもしれんがイメージと違うものを要求されたのも大きかったのかもな…。だが今回のお前の反応は興味深いものが多かったぞ。これは上手い具合に撮影へと活かせそうだ」
凛音「良かったあ…!これで撮影、頑張れるね!上手くリフレッシュも出来てるみたいだし…」
カミュ「リフレッシュ?馬鹿を言うな、俺は常にプライベートで気分転換を図っている。特に各地のスイーツの食べ歩きでな!」
凛音「そっかあ…ああっ!!!」
カミュ「どうした?今度は何だ」
凛音「ねえ、外を見て?」



少女が満面の笑顔で窓の外を指差し、それにつられて視線を外へと向ける。するとそこには普段見ている空とは違う、濃い赤と澄み渡ったオレンジ、そしてほんの微かに残った青色が溶け合い、何とも言えない光景が広がっていた。これにはさすがの彼も息を飲む。



カミュ「…これは、見事なものだな」
凛音「そうだね。すっごく綺麗…!ね、カミュさん、カミュさんは今日は楽しかった?」
カミュ「…そうだな、思った以上に充実した時間だった」
凛音「本当!?良かった、嬉しいな。…あっ、そうだ!今度また私に手伝えることがあったら何でも言ってね!あの時はカミュたちにたくさん助けてもらったもの、私もカミュさんの助けになりたいから」
カミュ「どうせお前は俺たちに何かあれば嗅ぎつけて来るのだろう?一々分かりきったことを言うな。…機会があれば頼むぞ」
凛音「了解です!天宮凛音、出来る限り頑張ります!…それでね、今日は本当に楽しかったからまた今度一緒にどこかへ行こうよ!」
カミュ「どうだか。それは互いの予定次第だろう?」



言葉を交わしつつ、絶景を見やる2人。その表情は互いに晴れやかなものだった。
ちなみに後日行われたは何の滞りもなく無事に行われ、記事全体の評判もかなり良かったそうだ。



監督「おお、良いね!今回は想像していた以上じゃないか!…何か感覚掴めた?」
カミュ「自分の出来る全てをこなしたまでだ。…だが今回の仕事を行うに当たって良い助言を貰ったのでな、それを生かしたまで…」
嶺二「えーっ!?ちょっとミューちゃんどうしたのー?今回絶好調じゃん!何か良いことでもあった?リーダーの僕にも教えてよ!」
カミュ「黙れ愚民めが、貴様には何の関係もない。あと俺は貴様をグループのリーダーとは全く認めていない」
嶺二「ちょっ!?僕の扱い酷くない!?」



「おまけ」
真理子「やっほー千秋ちゃーん!千秋ちゃんはポケモンGO、どんな感じ?」
七海「そうだね、私もぼちぼち図鑑を埋めているよ。…あ、そっちは新しいポケモンがいくつか登録されてるね。休みにどこか行ったの?」
真理子「まーねwww…そうだ、千秋ちゃんは何してたの?」
七海「私は昨日ポケモンGOで伝説のポケモンをゲットしたよ」
真理子「嘘!?マジで!?」


おしまい





「あとがき」
という訳で今回は夏の終わりにほのぼの話を投下。最近お気に入りのカミュ凛に元々クロスオーバーで好きな(と言うよりもうある意味代表格になりつつあるw)マリーニャを賑やかし要員にして書いてみました。何故こんな風になったかと言いますと、前回・前々回とクズ野郎達関連の重い話が続いていたので我ながら清涼剤というか、気を楽にして読めるお話を書きたかったんです。…まあ一部ギャグだが何だかよく分からない展開があったけどwwwつか我ながら真理子は本当に動かしやすくて困る。いつも出ている感覚に襲われているから怖い(笑)。
2人共仕事のための取材というのが目的ですが、結局はただ駄弁りながら楽しんでいるだけのお話に。あと舞台がだったのはぶっちゃけ最後の観覧車シーンをやりたかっただけですごめんなさい(笑)。せっかくなのでメアリーちゃん出したかったけど収まりつかなくなりそうなので断念しました。またどこかで彼女は出したい。…何だかこの2人は書いていて色々なネタが浮かんで来るので好きです。皆さんも書いていて好きになる組み合わせってあります…よね?彼らはどうせこれからも互いに影響されていくと思うので興味があるなら見守っていってください。…いかんせん上手く言葉に表せない微妙な関係性も好きなもので。まあ日本に詳しい外国人と鈍い帰国子女ですが。
あと全く関係ないですがユリカサイドのポケモンGOは現実世界のものとは違い、全てのバージョンのポケモンが出る仕組みになっていたりします。違和感感じたようでしたらすみません;これだとゲーマーたちが余計熱くなるな…。それと友人がしているのを見させてもらったのですが、カントーのポケモンしか出てないのには驚いた。




投稿前に文章消えるのはやめて欲しい;今回はこれまで。感想OK