二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 依頼7:幻覚騒動を解決せよ!(後半)(その1) ( No.29 )
- 日時: 2015/08/27 19:26
- 名前: りゅーと (ID: 7Qg9ad9R)
>八雲さん
WST2最初の話はガチシリアスの依頼です。幻覚騒動といじめと来ると、今までと雰囲気が違いますからね・・・。ルイージも知らないうちに幻覚に巻き込まれ、さらには依頼人のお店が怪しいと言う展開になりました。
次回で全てが明らかになりますので楽しみにしてくださいね。
ここから更新
依頼7後半。ルイージは幻覚の原因に候補に挙がったキノットのお店に行く。長年の友を疑いたくないものの、幻覚騒動を解決しないと被害者が増え続けてしまう・・・。だが、そこでとんでもない真実に辿り着いてしまう・・・!ルイージは幻覚騒動を解決出来るのか・・・!
ルイージ「資料をある程度見直したんだけど、被害者達はジャッファの方に行き、その直後に幻覚が発症した・・・。昨日、僕達はジャッファに行ったでしょ?僕が向かった病院に来た被害者達も店で食事をしていた・・・」
ルイージの推測では依頼人が精密検査に引っかからず、体に害のない何かを料理にかけるか混ぜ込むかしたのだろう。お店に来ると確実にキノットの料理を食べる事になる。更新されたデータや今までの資料を見た結果、被害者の大半がジャッファに向かっていた。
肝心のお店は依頼人の自宅を兼ねており、この地域では少し大規模で町から離れている。その上、立地条件もいいので裏で何かをするのにはうってつけ。その点も考えると、ますます怪しい・・・
ルイージ「それに彼は学校に呼ばれる特別講師だし、そこでも同じように食事に何かした。学校関係者が幻覚を見たのも納得いく・・・」
デイジー「・・・」
ルイージ「デイジー、信じたくないのは分かるよ・・・僕だって信じたくない・・・だけど、今回は被害者が多くいる・・・その中に僕もいる・・・」
信憑性のある情報に雛菊の乙女は言葉を失う。まさか、長年の親友が事件の黒幕なんて、誰も思ってないだろう・・・。この考えをした緑の人気者でも正直信じたくなかった。だが、依頼がある以上、解決はしないといけない・・・!
ルイージ「で、ここからが重要なの。今日の夜、僕はジャッファに行く。そこでお店の中を徹底的に調べる・・・」
今からやる事はあまりしたくない事だ。人の行動が少なくなる夜、ルイージとデイジーが長年通う親友の店に突撃すると言う事だ。簡単に言うと、夜襲を仕掛けるのだ・・・!本来はこんな事はしたくないものの、幻覚の被害はどんどん広がっている。依頼の解決と言えど、確実に穏便に済むはずがない。場合によっては戦闘もあるし、最悪な場合は・・・!
ルイージ「デイジー、これは早急に解決しないといけないんだ・・・ここからは僕一人でやる・・・」
デイジー「ルイージ、あなたは正気で言ってるの・・・?」
ルイージ「キノットが黒幕の可能性、僕がとんでもない事をしようとしてるのは信じたくないもんね・・・僕だって英雄やWSTの一員や参謀と言われるけど、中身は普通の人間だよ。悲しいや辛いと言う感情はあるもん・・・」
WSTに所属する者達はこういう葛藤にも悩まされる。長年冒険して来た緑の人気者でも多少は躊躇(ためら)いが生じてしまう・・・
ルイージ「覚悟は決めた・・・だから、君はここに残って・・・」
バチン!
恋人の身を案ずる彼の頬に衝撃が走った。デイジーがビンタをしたのだ。急な痛みに驚くも、目の前にいる女性は怒りの表情であり、彼をしっかりと見ていた・・・
ルイージ「デ、デイジー・・・?」
デイジー「あんたね・・・何で無茶な事を一人でやろうとすんのよ!何のためにあたしがいるのよ!」
ルイージ「だけど、今回は思った以上に危険なんだよ!?君を巻き込むわけには・・・!」
デイジー「分かってるわよ!だけどね、ルイージが先へ進む度にあたしは置いてけぼりになってるのよ!」
ルイージ「・・・!」
雛菊の乙女は長年、彼の事を知ってるので大人しくするなんて出来なかった。ルイージは大人しくて優しい性格であり、相手の気持ちを察して困ってる人には手を差し伸べる。少し臆病なところはあるものの、兄と似た勇気を持っており果敢に立ち向かうと、自分にはもったいない。じっとする事が苦手な自分の突発的な考えや行動に驚くも、何だかんだ言っては付き合ってくれる。今までのを振り返ると、幾度となく助けられた事もザラにあった・・・。
だが、その恋人がスマブラや冒険で遠くに行く事が多く、彼女はずっと待っていた。離れた場所で彼が怪我してないか、ちゃんと元気でやってるか、何かに困ってないかと心配していた。電話やメールで多く連絡するものの、実際に一緒にいる事は前よりも少なかった・・・。
デイジー「離れ離れがどれだけ辛いか分かってるの!電話やメールが多くても、直接でしか出来ない事や伝えられない事もあるんだよ!あたしだって、もっとルイージの役に立ちたいのよ・・・!短い時間でももっといたいの・・・!近くにいてもずっと待つなんてそんなのは嫌だよ・・・!」
今回の依頼でサラサランドにいると聞いた時、デイジーはルイージのために手伝いをすると名乗りを上げた。少しでも彼の負担を減らそうと、出来る事はなるべくやろうとした。だが、依頼は中々進展せず、自分がいないところで肝心の相手が情報を入手し、さらには大事な恋人が幻覚騒動に巻き込まれてしまった・・・。
ルイージ「デイジー、ごめんね・・・。まさか、僕の優しさや思いやりが君を苦しめてたなんて・・・。」
デイジー「・・・ぐずっ」
自分の優しさや相手を思いやる気持ちで大事なものを傷つけてた事にルイージは心に何かが刺さった気がした。それはちくりと一点を刺し、同時に痛みがじわじわと残る・・・。
後半!書き込みまだ。
- 依頼7:幻覚騒動を解決せよ!(後半)(その2) ( No.30 )
- 日時: 2015/08/27 19:32
- 名前: りゅーと (ID: 7Qg9ad9R)
ルイージ「僕ももう少し考えるべきだったね・・・デイジー、君は助けられないと言ってるけど、僕は十分に助けられたよ・・・」
デイジー「よしてよ・・・」
ルイージ「僕も君同様に離れ離れになった時は辛かったよ・・・そんな時に君からの電話やメールが来た時は嬉しかった・・・電話越しから君の声が聞こえたり、手書きの手紙が届いた時は何度か涙が出たよ・・・何気ない会話や下らない話でも相手へのパワーにもなるんだよ・・・デイジーの声を聞いた時、僕はもっと頑張ろうと思った・・・特に直接会った場合だと、今まで以上に元気が出たよ・・・」
デイジー「ルイージも辛かったんだね・・・確かに別世界で強敵との戦いや生死をかけた依頼もザラにあるもんね・・・わがまま言ってごめん・・・」
ルイージ「ううん。君には僕に対してわがままを言う権利はあるよ?むしろ、君らしくした方が一番だよ。大好きなスポーツでの対決やコンビでの参加、趣味のお買い物や植物園をはしごしたり、そして・・・今みたいに一緒にいたいもだよ?」
デイジー「ちょっと待ってー!あたしがわがままだって言いたいの!?」
ぎゃいぎゃいと言い合いになる中、気が付くと二人は笑顔になっていた。お互いの顔を見ると、自然に噴き出して最後は大笑いをした。
デイジー「ふふっ・・・今日一番に笑ったかもw」
ルイージ「僕達いいコンビだよねw」
お互いに心の余裕を取り戻す中、本題を思い出す。再度同じ質問をするも、答えは決まっている。
デイジー「覚悟は決めた、あたしも行く。キノットが悪い事をしてるなら、あたしも止めに行く!最後まで一緒にいるんだから!」
ルイージ「デイジー、一国の姫である君に無理な事をさせてごめんね・・・そして、ありがとう・・・」
夜・・・
デイジー「今の時刻は?」
ルイージ「11時半少し前。」
あと少しで次の日に変わる時間帯、ジャッファが見える位置に二人はいた。お店の方は完全に閉店しており、シャッターや裏口は完全に閉まっている。自宅スペースには灯りが少しあり、一人分の人影が見える。あれはキノットか、もしくは別の誰かだ。
ルイージ「店までは少し距離があり、身を隠す場所はないね。相手に見つかる可能性が大きいのでこっそりと移動を・・・」
デイジー「周囲には誰もいないね・・・抜き足・・・差し足・・・忍び足・・・」
周囲や相手の動きに注意しつつ、店の入り口前にたどり着く。ここまでの間、誰にも遭遇しなかったのと相手にばれなかったのが奇跡。だが、これは作戦の第一弾段階だ。中からはキノットの声しかしない。
デイジー「他には誰もいないわね・・・もし、最悪な場合は・・・」
ルイージ「キノットとの戦闘もあり得る・・・」
最悪な事態にならない事を願いつつ、次の作戦を実行しようとデイジーは携帯を取り出す。電話の相手は言うまでもなく、店の中にいる人物だ。
キノット「デイジー様からだ。もしもし・・・」
デイジー「・・・」
キノット「あの?デイジー様?」
デイジー「あれ?聞こえないわね?電波が悪いのかしら?」
キノット「え?作業中で書庫にいるからでしょうか?ちょっと移動してみますね・・・」
作戦通りにキノットは移動する。耳を澄ませると、店スペースの方へ移動する音が響く。ルイージは音を聞くなり、近くの窓付近に身を潜める。
キノット「これなら聞こえますか?」
デイジー「聞こえるわ。本人の声が聞こえるほどね」
キノット「え?」
ドォン!!!
デイジー「今の音は何かまずくない!?」
ジャッファを揺るがすほどの巨大な音が夜の静寂を裂く。その音は何かを叩きつけたような音であり、今ので誰かに気づかれてもおかしくない。周囲にばれたのが心配になるが、それ以前に中にいる二人は無事なのかが気になる。最悪な結末が脳裏によぎる中、彼女は大急ぎで店内へ!
急いで窓から店内に入ると、ルイージが依頼人に関節技を決めていた。相手の顔は全く見えないものの、口からもれるのは痛みによる呻き声だ。
デイジー「ルイージ、やり過ぎ!何をしたの!?」
ルイージ「ごめん・・・;ちなみにやったのは背負い投げと関節技だけだけど、力は弱めたから・・・;」
デイジー「一応は力加減したのね・・・;って、騒がれるとまずいわ!」
相手が無事であっても、自分達の目的は果たしていない。騒ぎが大きくなる前にすぐさま窓を閉めて、室内にあった防犯グッズや武器になりそうな物を遠くにやる。長年通っているお店なので警棒や催涙弾やカラーボールがある場所は把握しているので手短に済んだ。また、場所が場所なので調味料やキッチン用具も武器や凶器になるのでこれも遠ざける(調味料は言うまでもなく視覚や嗅覚に刺激を与える。フライパンは強度があるのと相手に攻撃する武器や身を守る防具にもなる(専門家も強盗対策にオススメ武器と紹介されてる&ピーチやポーラなどの任天堂女子の武器だからね)。
デイジー「尖った物や刃物は遠くにやって・・・!ん?この黒いものは何かしら?これも投げておかなきゃ!」
自分と相手の安全のために防犯グッズや武器になりそうなものを遠ざける中、近くにあった黒いものを投げ飛ばす。それの正体は確認してないものの、特殊な素材で作られたのか手触りがよかった。だが、この行為が思わぬ悲劇を招く事に・・・
ルイージ「キノットさん、僕達だってこんな事はしたくないの。お願いを聞くなら・・・え?」
デイジー「これで異常はないね・・・外は大丈夫だし・・・」
ルイージ「いや・・・その・・・異常あり・・・;」
デイジー「え?何を言うの?外には人影もなかったわよ。店の方もキノットのみだし・・・」
店外や店中には異常はない。防犯グッズや危ないものは遠くにやった。何よりも、ジャッファには三人しかいない。だが、異常は一つだけあった。外を見るデイジーはその異常を見ていないから気付いてない。一方、事の発端であるルイージはその異常を間近で目撃し、言葉を失う・・・。
ルイージ「そう言えば、背負い投げした時に何かが落ちたような・・・;」
デイジー「外には変なものはないわよ。あたしがここにはいる際に警報装置も警戒はしたけど・・・」
ルイージ「いや・・・あれ・・・片っ端から投げた時に手にあったような気が・・・;ねぇ、デイジー。さっき投げた物の中に黒いものを投げなかった・・・?」
デイジー「黒いもの・・・?確か、黒いものは投げてたわ。何かは分からなかったけど。何か、触ったらふさっとしてて・・・つか、さっきから何言って・・・あ;」
一体何が?書き込みまだ
- 依頼7:幻覚騒動を解決せよ!(後半)(その3) ( No.31 )
- 日時: 2015/08/27 19:39
- 名前: りゅーと (ID: 7Qg9ad9R)
訳の分からない事を話す恋人に彼女は相手の方を振り向く。そこでデイジーも異常に気づく。そう、異常の正体は・・・
キノット「あいたたた・・・」
BGM:ハゲの歌
ジャッファで怪しい動きを調べるつもりが、まさかの秘密に二人は言葉を失う。ゆっくりと起き上がる相手を二人は目で追うが、視線はキノットの頭に集中する。彼の頭は頭皮が見えるバーコードであり、おでこが輝いていた・・・。
ここまでくればもう分かるだろう。そう、異常の正体はキノットがヅラであった事だ(爆弾投下)。先ほどデイジーが投げ飛ばした黒いものの正体はキノットのカツラ・・・;ずっと見慣れていた髪型が偽物の髪の毛である事にどうしていいか分からない・・・;ある意味最悪な結末です・・・;おい、BGMに悪意があり過ぎだろ
※このシーンのルイージとデイジーのセリフは小声です
ルイージ(デイジー、どうしよう・・・;)
デイジー(ルイージが背負い投げと関節技を決めたからじゃないの!?)
ルイージ(素早く制圧するためにはああするしかないの!)
デイジー(やり過ぎでしょ!ここはスマブラ世界じゃないし、相手はあんたのお兄さんじゃないのよ!それよりも本体を・・・)
ルイージ(本体とか言うのはやめて!)
二人はかなりの小声で会話中。一方のキノットは馴染みの相手が急に自分へ攻撃して来た事に驚くが、件の幻覚騒動に巻き込まれて暴走していると思っている。彼は敵意がない事を示し、二人に優しく話しかける。
キノット「デイジー様、ルイージ様、どうされましたか?大丈夫ですよ、私は味方です」
デイジー(どうしよう。あたし達が幻覚のせいでキノットを怪しんでいると思い込んじゃってるOTL)
ルイージ(いい人過ぎて涙が止まらないんだけどOTL)
キノット「どうかしました?」
デイジー(とにかく、さらなる悲劇を招く前に本体をドッキングさせないと・・・)
ルイージ(そう言うセリフ回しはや め ろ や)
依頼人の優しさに二人はかなりダメージを受ける。だが、これは別の意味で気絶させた方がいい・・・;
ルイージ「あの・・・投げ飛ばして関節技を決めた僕が言うのも何だけど、休んだらどうかな?」
デイジー「その方がいいわ・・・;」
キノット「大丈夫です、強盗対策に体を鍛えますので」
デイジー(ハートと毛根はすでに死んでるけど・・・;)
ルイージ(デイジー、口を閉じようか;っと、隙あり!)
キノット「ぶげぇ!」
すぐさまにチョップで気絶させ、投げられた本体をドッキングさせる(ナレーションも酷い)。気を失った彼をクローゼットに隠し、鍵束を回収して店内を改めて調べる。一応念のために警報装置の対策もしておく。
ルイージ「警報装置のスイッチは確かここに・・・あった。スイッチは僕達が一時的に預かるね。」
デイジー「ボタンを間違って押さないようにしまって・・・」
ルイージ「それと今見たのは幻覚の効果だと思って忘れるように(・ω・;)」
デイジー「うん、あたし達は幻覚を見た(・ω・;)」
ルイージ「さてと、今からお店を調べるよ・・・」
やってる事は完全に強盗染みてるが、依頼の解決のためには多少の覚悟は必要。罪悪感に押し潰されながらも、大急ぎで調べる。最初にお店のスペースを調べるも、あるのはお客さんが使うテーブルとイスのセット、レジやカウンター、お土産用のクッキーやジャムが乗った棚などがある。その中には怪しいものは全くなかった。次は厨房。厨房にはキッチン用具やレシピ、翌日に出す仕込んだ食材などがある。
ルイージ「流石は一流シェフ。食材の扱い方は手馴れてるね。食材の切り口も綺麗だし、食材を無駄にしてないね。食品の保存方法や新作レシピも真似したくなるね。おおっ!包丁も切れ味が抜群じゃん!」
デイジー「しかも、これは手書きだからキノットの本気が分かるね。もし、これがシロだったら・・・;」
ルイージ「うん、本気で土下座しないといけない。あとでお店の掃除なども・・・OTL」
依頼人がシロだったら、切腹して詫びないといけないクラスでもある。自分達はとんでもない事をやらかし、そして、キノットのアウトな秘密を知ってしまった・・・;今後、会うのが気まずい・・・;厨房の方は冷蔵庫やシンクの下や収納棚も細かく調べるも、同じく怪しいものはなかった。
ルイージ(くれぐれも頭の方を直視しないように)
デイジー(うん、普段通りに接するように)
ルイージ「次は倉庫の方。業務用の小麦粉や正しい保存方法でしまわれた野菜があるね。あ、ワインセラーもある!」
デイジー「酒好きの人や貴族の人は喜びそうだね。こっちの方は特定の食材に使う機械やマシンはあるよー!あ、これ、チーズを溶かすマシンだ。テレビで見た事ある!アルプスの少女のハイジに出るチーズが食べれるあれ!」
ルイージ「ラクレットチーズだよね。あれは美味しいよね。こっちは壊れたマシンか。このメモは・・・業者さん宛てのメモだね。倉庫の方はもう少しで奥の方に・・・!」
倉庫を調べる中、頑丈にロックされた小さな金庫があった。その金庫は鎖でグルグル巻きにされており、頑丈な錠がついている。どこからどう見ても怪しすぎる・・・。
ルイージ「この金庫の中にもしかしたら、幻覚騒動の元となる何かがある・・・?」
デイジー「この金庫の鍵は・・・あった!」
鍵束から金庫の鍵を見つけ、ロックを解除する。鍵を回すと同時にガチャリと音がして、鎖が床に落ちる。後は開けるだけ。だが、今回は幻覚騒動があるので、普通に開けるわけがない。
ルイージ「検査でも引っかからなかったのと魔術的な効果もあるから、警戒した方がいいかも・・・少しだけ力を解放して・・・」
デイジー「あたしも魔法を放てるようにしておくわ・・・一応、逃げ道も確保をして・・・」
頑丈な金庫の中に何がある・・・?危険な麻薬・・・?禁断の果実・・・?怪しい像・・・?呪われたマジックアイテム・・・?危険な生物・・・?どれも金庫に入っていてもおかしくないものばかりだ・・・。
ルイージ「鬼が出るか蛇が出るか・・・せーので開けるね!」
デイジー「うん・・・!」
この金庫の中に何かが隠されていようと、二人は受け止める覚悟はある・・・!これ以上の被害が増えないためにも何としてでも喰い止めないといけない・・・!深呼吸をして整えると、金庫の扉に手をかける!
キノットェ・・・;書き込みまだ
- 依頼7:幻覚騒動を解決せよ!(後半)(その4) ( No.32 )
- 日時: 2015/08/27 19:45
- 名前: りゅーと (ID: 7Qg9ad9R)
二人「せーの!」
ガチャ!
金庫の中身は・・・!?
中身:育毛剤
ルイージ&デイジー(脳内BGM:ツィゴイネルワイゼン)
金庫の中には大人気の育毛剤のボトルが数本入ってました(爆弾投下)。先ほどのヅラの件もあるので、再び言葉を失う・・・;
余談であるが、先ほど厨房にあった巨大冷蔵庫の中にワカメや牡蠣などの魚介類、ニンジンやカボチャなどの緑黄色野菜、ビターチョコレートなどの髪の成長を促すものや髪にいい成分が入った食材がぎっしり入ってました・・・;
ルイージ(そう言えば、この間食べたランチにこの食材が使われたものがなかったっけ・・・;)
デイジー(あったわ。お野菜とミルクたっぷりクリームシチューに魚介類のカルパッチョやサラダ、デザートにチョコムース(ミルクアイス添え)だったっけ・・・?)
過去に食べた人気メニューや限定ランチも髪の事を研究した際に偶然の産物で生まれたのだろう・・・;二人は「夜襲をするんじゃなかった」と激しく後悔したOTL脳内で余裕に再生されるツィゴイネルワイゼンのBGMがより悲しい気分にさせる・・・;ちなみにBGMはバラエティで絶望的な場面や悲愴的なシーンでよく流れます(皆さんも聞いた事あるはず)。
二人はそっと金庫の扉を閉めると同時に、鎖をかけてロックし直しました・・・;
ルイージ「アヤシイモノガミツカラナイネー」
デイジー「ナカナカミツカラナイネー」
セリフがカタコトになるほどかなり動揺してます・・・;何とか、心を落ち着かせると他の場所も調べる。あったものは店長が大会で入手したトロフィーや賞状、取引相手からまとめ買いで購入したお米や小麦粉、旅先で入手した貴重な種や調味料、コレクションした料理本やレシピ本といたって普通(ただし、道中に髪に関するグッズや情報もちらほらあった・・・;)。
ルイージ「やっぱり、違ったのか・・・あとで謝りに行こう・・・;」
デイジー「危険な賭けで突入した結果が、まさかのヅラ・・・;」
ルイージ「今日のは幻覚や夢だと思い込んで忘れよう・・・;最後は・・・庭だね!」
気が滅入る中、最後に調べたのは外の庭。庭には害獣や害虫対策が施されており、店長が育てた野菜や果物、ハーブやスパイスなどがある。
ルイージ「小さな畑だけど、環境もいいからどんなものでも育てられるね。」
デイジー「一部は学校で貰ったものや購入したものもあるんだね。一つ一つ手間をかけて育ててるから、安心して食べられるね。」
ルイージ「無添加無農薬は体にいいけど、こういう手作業で育てたお野菜って怪しいもんね。どこか異変がないか・・・」
最後の畑も念入りに調べる。畑の方は土や水から何かが混ぜられた水や汚染された土壌から危険物を吸収する可能性があると踏み、少しだけ力を解放して調べる。一方、デイジーは肥料や使用する機材の方を細かく調べる。
ルイージ「ニンジン、ホウレンソウ、ラディッシュ、ミント、バジル、ローズマリー・・・異変がないね・・・えっと、次は果物の方だね。イチゴ、ブルーベリー、レモン・・・!?」
ある果物を調べた瞬間、ルイージの右手に雷に打たれたような痺れが走った。急な激痛に襲われるも、それは一瞬だけだった。
ルイージ「今のは・・・?まさか・・・!?」
怪しいと踏んだ彼は力を最大に解放させて調べる。力を大幅に開放した瞬間、果物を触る右手を通じて体に何かが流れ出した!それは一瞬にして、緑の人気者の脳へ行き届く。だが、この痺れがルイージの脳を刺激し、同時に幻覚騒動の全てが判明した・・・!
ルイージ「そうか、こういう事だったんだ・・・!」
デイジー「ルイージ、どうしたの・・・!?」
ルイージ「幻覚騒動の謎が全部解けた・・・!」
デイジー「ええっ!?幻覚騒動が分かったの・・・!?」
ルイージ「ああ・・・これは僕がこの依頼を受けなかったら、絶対に解決しなかったと思う・・・」
ルイージ(これはバレンシアのSOSなんだ・・・!)
キノット「デイジー様、幻覚騒動が解けたって本当ですか!?」
デイジー「ええ。午後にベルガモット専門学校でルイージが全てを明らかにするの。だけど、キノットにはちょっと用意してもらいたいものがあるけど、いいかな?」
キノット「ええ、構いませんよ。しかし、昨日の記憶が飛んでてまったく分からないのですが・・・」
デイジー「幻覚を見たんじゃないかしら?(目をそらす」
ルイージ「バレンシア、今日はやけに収穫が大変じゃない?」
バレンシア「何か、今日は皆さんを呼び出して話し合いがあるみたいです。」
ルイージ「オレンジをたくさん収穫するって事は大事になりそうだね。僕も手伝おうかな?」
バレンシア「ルイージさんに無理な事はさせたくないのですが・・・今回は急なのでちょっとだけお願いします。」
ルイージ「オレンジの収穫ってどうやるの?美味しいオレンジの見分け方と収穫方法を教えて・・・」
バレンシア「えっと、枝のところを・・・」
ルイージ「ふむふむ・・・」
翌日、ベルガモット専門学校の会議室に多くの人達が集まった。生徒達は指定された席に座り待機していた。前方には特定の人が使うテーブル席があり、そこにバレンシア、リチャード、エレナ、アルフレッド、シルヴィアが座る。何事かと多くの生徒達が何事かとざわめくも、ルイージとデイジーが一番前の特等席に座る。
ルイージ「皆さん、お忙しい中本当にごめんね。」
リチャード「ルイージ君、一体何事なのかね?」
ルイージ「実を言うと、例の幻覚騒動の全てが分かったんだ。」
アルフレッド「マジか!?どういう事なんだよ!!」
みんなを悩ませていた幻覚騒動の謎が明らかになったと聞き、場にいる全員がさらに落ち着かなくなる。何が原因で起きてるかと気になるも、ルイージがそれを制する。
ルイージ「みんなが気になるのは分かるけど、このオレンジのソルベをどうぞ。ちなみにこのソルベは学校のオレンジを使って、キノットが調理したものだよ。」
シルヴィア「キノット先生のシャーベットですの?ここのは美味しいけど、私、まったくお腹が空いてないのよ。」
ルイージ「まあまあ、食事をしながら話をしようね?」
全員にキノットが作ったオレンジのソルベが出される。黄金の果実から搾った果汁がふんだんに詰まった氷菓にスライスされたオレンジが乗っているとシンプルなもの。特別講師の知ってる味に全員は口にする。味は当然美味しい。
真相が分かった。書き込みまだ
- 依頼7:幻覚騒動を解決せよ!(後半)(その5) ( No.33 )
- 日時: 2015/08/27 19:51
- 名前: りゅーと (ID: 7Qg9ad9R)
ルイージ「まずは幻覚騒動の件にある一件が関わってるんだ。」
キノット「ある一件・・・?」
ルイージ「その一件はね・・・リチャードに話さないといけない事があるんだ。・・・実はね、リチャードの家族がバレンシアや特待生や一部の生徒をいじめてるんだ。」
バレンシア「!?」
ルイージのさらっと出た爆弾発言に場が凍りつく。今の発言に何人かが驚き、特にアルフレッドとシルヴィアは大きく反応する。その発言に心当たりがある生徒達は言葉を消すかのようにコホンと咳払いをしたり、今の発言をスルーするかのように料理にがっつく。当の本人であるバレンシアも少しは反応をするがすぐに落ち着く。今の発言に最も黙らなかったのはリチャードだ。
リチャード「エレナ、今の発言は本当なのか?」
エレナ「おほほ。何を言い出すの?こんなのは軽いジョークじゃありませんの?」
キノット(ルイージ様、あなたは・・・!?)
ルイージ「(キノット、少し黙って)その発言は後に意味があるんだよ?まあ、その前に幻覚を起こした原因を言おうか。みんなを非日常へ陥れた幻覚を引き起こしたものの正体は・・・」
ルイージ「バレンシアが育てたオレンジだよ」
幻覚を引き起こす原因は学校で育てられているオレンジだった。そのオレンジを育てているのは同じ席にいる女性。そのオレンジは調理実習や加工はもちろん、町や市場にも出回る。当然、キノットのように学校から取り寄せる人もいる。それをお店の料理なんかに使ったら、被害が大きくなるのは当たり前。当然、それを取り寄せた人は必ず試食はする。
ルイージ「この学校の生徒やジャッファのお店に来た人達はオレンジをたくさん食べたため、幻覚を見ちゃったんだよ。依頼人は料理人だし、お客様に出す場合はまずは自分から口にしないとね?デイジーが幻覚を見なかったのはオレンジをあまり食べていなかったからだけど、オレンジをずっと食べ続けたら、それが蓄積されていつかは幻覚を見てしまう・・・。エレナ達が見るのはバレンシアが住み込みで彼女が作るため、それを必ず口にする。・・・いや、作らせたと言った方が早いかな?」
的確な答えをバンバン出すルイージは一つ一つを話す度に金のスプーンでソルベを食べていく。思い返すと、この場にいる全員がオレンジを口にしていた。今までのケースを合わせると、オレンジを食べて幻覚を見たのは納得出来る。だが、ここで一つ問題が発生。それは・・・
アルフレッド「ちょっと待てよ!オレンジが原因だったら、検査で何か出るだろ!つまり、バレンシアが犯人じゃねーか!」
シルヴィア「そうよそうよ!オレンジを育ててるのは彼女なのよ!一番怪しいんじゃないの!」
エレナ「今のは適当な発言じゃありませんよね?出まかせの嘘だったら、どうなるか分かってますの?」
ルイージ「まあ、オレンジを扱ったバレンシアが犯人だと思うけど、先ほど言った通りにある一件が関わってるんだよ。ちなみにオレンジは美味しいオレンジだよ?」
オレンジの方は普通に調べた結果、異常なものはなかった。「普通」に調べればの話だが。だが、このオレンジはルイージのような人から調べると、異常があった。その異常は幻覚騒動を解く鍵であると同時に余裕ぶっているリチャードの妻にダメージを与えるのは十分だ。
ゆっくりとソルベを堪能するルイージは最後の一切れを残し、真相を告げようと口を開ける。
ルイージ「オレンジにも異常がないにも関わらず、幻覚が起きちゃったんだ。どうしてだと思う?それはね・・・」
ルイージ「このオレンジの中にバレンシアの負の感情が流れ込んでたんだよ・・・」
そう、あの黄金の果実の中にはバレンシアの負の感情が込められてたのだ・・・。日の光をたくさん浴び、綺麗な水と栄養が豊富な土で育ち、しっかりと行き届いた手入れで育った黄金の果実は分厚い皮の中に甘酸っぱい汁と果肉を持ったオレンジとなる。だが、その果実の中にはどす黒い感情の毒が忍び込んでいた・・・。
バレンシア「え・・・?私の負の感情・・・?」
ルイージ「僕はこう見えてもオカルト関係に強いからね?キノットのお店に届いたオレンジや君が一生懸命育てているオレンジを調べたら、とんでもない禍々しいオーラが察知できたんだ・・・。優しい君の心の奥底に溜まっていた憎悪・・・。妬みや憎悪や苦痛・・・それらのは全部、エレナ達のいじめや差別や嫌がらせから来てたんだ。本人は無意識のうちに心の奥底にしまいこんでたんだけど、大好きな果物を介してその毒が流れ込んだ・・・」
いくら弱音を吐かずにひたすら耐えてたと言えど、心の底ではどこかそんな感情があったかもしれない。それは心の底で淀んで蓄積され、やがては膿のように腐って徐々に肥大化していく。その感情の捌け口が無いまま、いつかは破裂してしまい、気づかぬうちにその毒が溢れ出す・・・。
ルイージ「それが幻覚の正体なんだよ・・・」
全てを述べたルイージは金のスプーンで最後の一切れを食べる。緑の人気者の話にバレンシアやリチャード家の者や生徒達はハッとする。何気なく食べていた料理はキノットが作った氷菓であるが、その氷菓の材料は・・・!?
相手の真意に気づいた時、世界は歪み始める・・・!
ゴゴゴゴゴ・・・
女子生徒「きゃああああー!!!蟲のような生き物が・・・!!」
男子生徒「何だよこれは!?壁から目玉がぁぁぁぁぁー!!」
先生「何か、異形の悪魔が空を飛んでたんだけど・・・!!?」
乱雑に赤い絵の具をぶちまけた血のように真っ赤な空、花のように少し熟れた甘ったるい異臭、人や獣の形を留めずに奇声を発する異形、導くかのように自由気ままに飛び回る黄金の蝶、美しい緑に囲まれた澄んだ秘境の湖、食い散らすかのように無造作に山積みになった腐乱死体、心を見透かすかのように己を見つめる無数の目玉と常人には耐えがたい世界だ・・・。
黄金の果実によって導かれた世界は現(うつつ)と幻の境界線を失い、人々を別世界と恐怖へと導く。幻覚であると言えど、非日常な出来事が起きてしまうと人は正常な判断が出来なくなる・・・。オカルトに強いルイージさえも倒れそうであるが、頼りになる恋人が手を掴んでいるので辛うじて保てる。雛菊の乙女が握る手には温かい温もりが伝わっており、それが彼を正気に留めている・・・。
デイジー「ルイージやキノットはこの世界を見たんだ・・・怖いよ・・・」
ルイージ「デイジー、ずっと握ってて・・・全てが解決するまで我慢してくれる?」
デイジー「うん・・・」
何か策があるらしく、緑の人気者は歪んだ世界をじっと見据える。幻覚の被害はどんどん大きくなり、エレナ達にも襲い掛かる。だが、どこかがおかしい・・・
書き込みまだ
- 依頼7:幻覚騒動を解決せよ!(後半)(その6) ( No.34 )
- 日時: 2015/08/27 19:57
- 名前: りゅーと (ID: 7Qg9ad9R)
アルフレッド「何だこの怪物は!来るな!来るな!来るな!来るなぁぁぁぁぁー!!!」
シルヴィア「ちょっとあなた達!私を助けなさいよ!」
取り巻きA「何だよこれは!!?ウツボカズラのような生き物が襲い掛か・・・うわあああー!!!」
取り巻きB「これは夢よ・・・!悪夢よ・・・!目を覚ませば、私のお部屋・・・!」
取り巻きC「外への出口はどこだよ!出してくれぇぇぇぇぇ—————!!!」
エレナやアルフレッドやシルヴィアを筆頭に、バレンシアや特待生や一部の生徒をいじめていた人達が怪物に襲われてたのだが、その怪物はエレナ達をかぎ爪がついた手で摘まみ上げたのだ!他にも伸ばされた触手で足を掴んだり、のしかかる体に重さがあったりと、感触があった。そう、幻覚が実体化してたのだ・・・!
幻覚が実体化した事でエレナはパニックになり、悲鳴を上げながら助けを求める。
エレナ「あなた、助けてぇぇぇぇぇー!!!いやぁぁぁぁぁー!!!バレンシア、あなたが原因でしょ!何とかしなさいよ!」
バレンシア「嘘でしょ・・・そ・・・そんな・・・」
リチャード「バレンシア君、君は妻や子供達から酷い目に遭わされているって本当なのか!?それに君と同じ特待生の子達や一部の生徒もいじめられているってのも・・・!!」
バレンシア「これが私の心の闇なの・・・私、知らないわ・・・エレナ様やシルヴィア様やアルフレッド様を恨んでなんかいないわ・・・何かの間違いよ・・・」
自分が今回の事件を引き起こした事にショックを受けるバレンシアは否定をするが、自分の心の底に溜まった負の感情とその感情のどす黒さを目にして言葉を失う。あまりにも信じられない事が起きたため、彼女は限界を迎えて気を失った。バランスを崩して倒れる彼女をキノットが支える。
キノット「ルイージ様、これ以上すると被害が・・・!」
ルイージ「分かってる。だけど、もう少しだけ我慢して。ここが正念場だから・・・!」
エレナ「ねぇ!そこのあなた!私達を助けて!あとでお礼をたくさん出すから・・・!」
ルイージ「・・・元はあんたらが原因でしょ?元は君達が撒いた種じゃん。でも、僕は他人を見殺しにするほど悪魔じゃないし、ちゃんと助けるから安心して。だけど、その前にやる事があるんじゃないの?」
エレナ「!?」
助けを求めるエレナ達をルイージは一蹴。容赦しない緑の人気者だが、一応は手を差し伸べる。確実に助かる道があるものの、エレナ達は相手の意味のある言葉に一瞬だけ心の迷いが生じた。確実に助かるにはある事をしないといけないが、その事は分かっているが同時にそれを認める事になる・・・。
ルイージ(オカルト関係に強い俺でも流石にこれは・・・)
デイジー「実体化を起こすほど、彼女は相当苦しんでたんだ・・・」
バレンシアの心の底に溜まった負の感情は全て曝け出され、形となって現れた。それは美しくて優しい彼女に似合わない醜い心の澱みだった・・・。
憎悪、妬み、嫉(そね)み、苦痛、悲嘆(ひたん)、欺瞞(ぎまん)、怨嗟(えんさ)、呪詛、それらのはずっと一人の女性の心の中に蓄積されていた。彼女はひたすら我慢し、その感情を無意識のうちに心の奥底に無理矢理しまい込んだのだろう・・・。それは開けてはいけないパンドラの箱のように・・・。
しかし、無理矢理しまいこんでいた感情は箱(心)の中に全部入りきれない場合がある。しっかり閉じ込めたつもりでも、長年の限界で少しばかりは開いていた。入りきれなかった分や箱からあふれ出した分はカティアが育てた果物や野菜に流れ込んだ・・・。そして、ある人物の手によってパンドラの箱はついに開き、心の中に溜まっていた負の感情が一斉に溢れ出した・・・!
ルイージ(バレンシアには酷な事をしちゃったけど、これは見過ごす事が出来ない事態だからね・・・いっその事、心の底に溜まった感情をぶちまけた方が一番いいんじゃないかと思って、オレンジにちょっとした術を施したんだ・・・)
ルイージ「バレンシア、今日はやけに収穫が大変じゃない?」
バレンシア「何か、今日は皆さんを呼び出して話し合いがあるみたいです。」
ルイージ「オレンジをたくさん収穫するって事は大事になりそうだね。僕も手伝おうかな?」
バレンシア「ルイージさんに無理な事はさせたくないのですが・・・今回は急なのでちょっとだけお願いします。」
ルイージ「オレンジの収穫ってどうやるの?美味しいオレンジの見分け方と収穫方法を教えて・・・」
バレンシア「えっと、枝のところを・・・」
ルイージ「ふむふむ・・・」
実はオレンジを収穫する際にある術を施していた。それは対象者の心の底に溜まった負の感情を吸収する術式であり、相手がやらかした事を露見するのと彼女を苦しみから解放するためにかけたのだ。裏を返すと、相手の心の底にある負の感情を使ってる。当然、罪悪感を感じたものの、目の前で苦しんでいる人を見過ごすわけにはいかなかった。
今回はいつもの優しさを封印し、依頼に対して徹底的にやると決めた。真剣な目をする緑の人気者の目には迷いはなく、長年彼を見て来た雛菊の乙女も何も言わずに彼に無事を祈るしかなかった・・・。
エレナ「バレンシアー!許しておくれー!あなたに対してすべての家事や嫌な事を押し付けるだけじゃなく、特待生達に対して大会の出場停止をしたり、推薦を取り消した件は悪かったわ!」
アルフレッド「一般生徒のストレスをお前らにぶつけたりするのはもうしないから!だから、助けてくれぇぇぇぇぇー!!!」
シルヴィア「あなたを学校や家で無視したり、物を隠したり、お父様からのプレゼントを横取りをして本当にごめんなさい!二度といじめたりしないからぁぁぁぁぁー!!!」
リチャード「お前達・・・!!」
ルイージ「ようやくボロが出たみたいだね。リチャード、これが三人の本性なんだよ・・・」
相手が本性を見せた事を確認すると、何かの術を唱えた。それと同時に眩しい光が辺りを包み、世界は元に戻った・・・。
デイジー「今回の依頼、いろんな事が起き過ぎて未だに整理が出来ないんだけど・・・」
ルイージ「オカルトに強い僕でも今回のは流石にきつかった・・・しかも、生きてる人間の憎悪がここまで引き起こしたからね・・・オレンジを介して見えた負の感情は凄くどす黒かった・・・」
この世でありえない事を引き起こすのは死者や幽霊や呪(まじな)いが使える者だけではない。人の感情でも起こり得るのだ。生きる者の怨念は別の意味では凄まじく、それが無意識だとなおさら悪化する・・・。「生きてる人間が怖い」と一言述べると、今回の依頼を作者に報告した。
依頼解決!書き込みまだ
- 依頼7:幻覚騒動を解決せよ!(後半)(その7) ( No.35 )
- 日時: 2015/08/27 20:03
- 名前: りゅーと (ID: 7Qg9ad9R)
キノット「バレンシアさんの心の闇・・・パンドラの箱のようでしたね・・・」
ルイージ「パンドラの箱は箱が空くと災いが襲い掛かるんだけど、箱の底にはあるものが残ってたはず・・・」
あの後、学校中が大騒ぎになり、エレナや一部の生徒達がやらかした事が明らかになった。特待生や一部の生徒へのいじめや差別や嫌がらせだけじゃなく、レシピや論文の盗作、大会や品評会編の推薦の取り消し、さらには賄賂などが発覚した。自分の家族が若者達の未来や希望を自分勝手な理由で潰していた事で、二人と特待生の子達に全力で土下座する事する騒ぎになった。もちろん、キノットのお店でも大騒ぎになり、サラサランド中が騒がしくなった事は言うまでもない。
キノット「こちらの方は罪が軽かったので大丈夫です・・・。あの後、エレナさんは主宰の座を解任されて追放。アルフレッドさんとシルヴィアさん、二人の取り巻きの子達は単位が全部取り消されたり、大会の推薦や大手レストランの契約などが全部破棄になりました。何人かの生徒や先生方が消えましたが、同時に大会や品評会の一部の役員が消えるのは間違いないでしょう・・・。」
ルイージ「たった一人の女性の感情でここまでこうなるとは思わなかった・・・;でもさ、バレンシアや特待生の子達は大会の出場が認められるようになったんだよね・・・噂に聞いたんだけど、留学の話や大手企業の契約なんかも・・・」
デイジー「これで未来の料理人達が世界へと羽ばたくんだね。さっき言ってたパンドラの箱に残ってたのは希望・・・!」
依頼が解決した事により、バレンシアにとって嬉しい事がたくさん舞い込み、ずっと耐えて頑張った努力が報われたのだ・・・!
キノット「ますます私の仕事が忙しくなりそうですね。ルイージ様、デイジー様、今回は本当にありがとうございました・・・」
ルイージ「ううん。そっちも頑張ってね!デイジー・・・」
デイジー「・・・」
休暇が終わりに近づく事とまた離れ離れになる事に雛菊の乙女は少ししょんぼりする。緑の人気者も帰りたくないのだが、彼を必要とする人達は多くいる。その人達のためにも前へ進まないといけない・・・!
ルイージ「大丈夫だよ。僕達は離れ離れになっても、気持ちは通じあってるもん。あの時、手を握っててくれてありがとうね・・・」
デイジー「うん・・・」
最後に再び優しくデイジーの手を握る。その温もりはあの時と同じであったが、違うのは彼の顔が優しかった・・・。
デイジー「ルイージ、みんなにあった時にはよろしく言ってね!忘れ物はない?」
ルイージ「もちろん。二人ともまた遊びに来るからね?」
プライベートジェットの窓から見えるのは恋人と依頼人の姿。彼が座る座席には携帯用の私物が入ったカバンとサラサランドで購入した荷物、そして見慣れたオレンジがあった。このオレンジはバレンシアが育てたオレンジであり、食べても害はない。屋敷に帰ったらみんなで分けて食べ、食べ終わった後はスマブラ屋敷に種を植えて育てるのもいいだろう。
ルイージ「デイジー!キノット!ありがとね!」
デイジー「次会う時にはもっと料理の腕を上げるね!」
キノット「それではごきげんよう・・・」
別れの言葉を交わす中、ジェット機が飛び立とうとする。稼働するエンジンによって、強い風が吹く。が・・・
ヒュウウ〜
ルイージ&デイジーΣ(°Д°;)
キノット「あれ?頭が軽いような・・・(ツルピッカー」
おしまい・・・;
「あとがき」
元ネタは昔見てたパタリロから。死者や幽霊が怪奇現象や霊となって出てくるケースもありますが、生きている人間の負の感情でも怪奇現象を引き起こす場合もあります。負の感情が溜まったオレンジは普通に食べても大丈夫ですが、長い間にたくさん食べると、その毒はどんどん蓄積されて、いつかは幻覚を見るようになります・・・。バレンシアは知らず知らずのうちに心に溜めこんだ毒を果物を介してばらまいてました・・・。生きてる人間が恐ろしいのが分かりますね・・・。心霊番組でも似たケースがあるので笑えません・・・。
ちなみにヅラ事件はハゲの歌を聞いてで考えました。今回の話は一種のシリアスホラー系だからあえてギャグを挟みました。ホラーからいきなりのハゲに他の不意打ちに驚いた人は挙手
お気づきの方はいると思いますが、今回の地形や施設、人物名はオレンジの種類からです(キノット、ネーブル、ジャッファ、ベルガモット、バレンシアなど)。たまたま市場で働く親戚からオレンジがたくさん届いたので、キーアイテムやベースに考えました。
次で最後。書き込みまだ
- 依頼7:幻覚騒動を解決せよ!(後半)(その8) ( No.36 )
- 日時: 2015/08/27 20:09
- 名前: りゅーと (ID: 7Qg9ad9R)
あ、そうだ。新ジャンル加入の子の話、少しサンプルが出来ましたがどうぞ
ネス「新ジャンルの人がもう来てたんだ。ここで僕達のおそロシアを見せないとなぁ・・・ふっふっふ・・・」
リンク「おい、そこのクソガキ黙れ。つか、おそロシアって懐かしいギャグだな」
ウルフ「ったく・・・;ネス、お前も自己紹介しろ」
ウルフはネスに自己紹介をするように勧めるが・・・
ネス「はい!拙者は子供組リーダー!(°Д°)今年12歳で厄年、厄を取ってエイ!技あり〜!(σ°∀°)σどうも、ネスカフェスティックのオネット風味のネスです!!」
ウルフ「何故にゴッドタンのヒムコなんだぁぁぁぁぁぁー!!?」
ネスサン、アクセル全開ですねー。念のために言うけど、これは即席だからwww何故にヒムコなのwwwヒムコについては裸族回で裸族がやらかしたネタの中にありますので参照に。さらに詳しく知りたい場合は動画サイトで「ゴッドタン マジ歌」で検索を。ただし、腹筋崩壊しますので要注意wwwこの予想外の一撃に大半の人達が噴き出す。
ロイ「ネス、どっからそのセリフが出るんだwwwネスカフェスティックってwww」
ヤンリン「しかも、オネエ風www俺も真似してみようwwww」
シュウ☆ゾー「ちょwwwネス君、君はカイと同じレベルなんだねwww」
モア「無理ぴゅるwww何で即座に思いつくのwww」
ジャクリン「うち、もう無理www腹筋が壊れるwww」
マルス「とりあえず、そこのギャグカオス組は黙ろうね?」
先手を打つ事に成功した超能力少年はガッツポーズ。んで、次はカイの自己紹介。だが・・・
カイ「本物のスマブラファイターに会えた感動の気持ちを全部丸めてごっくん!(°Д°)テイクイットイージー!(σ°∀°)σトライクロニカのドラム担当のカイです!!」
クロウ&ロム「カイ、てめぇもかあああああ—————!!?」
カイ、お前もかwww何故にゴッドタンのヒムコ括りですかwwwそんな挨拶されたら、出演者が耐えられるわけがないwwwwつか、トラクロの二人はギャグカオス組ですかおい。まあ、この不意打ちには大半の人が撃沈しました。
ダーク「おいwwwツインズの兄もかよwwwクッソwww」
ラリー「大人気アイドル大丈夫なのwwwひっでぇwww」
イギー「ネスに認めてもらえるってヤバいよねwwwケキャキャキャキャwww」
パルテナ「短時間で分かり合えるって凄すぎますよwww他のギャグカオス組にも見せたいwww」
ブラピ「そこの駄目神と馬鹿共は黙りやがれ」
長かった。感想OK