二次創作小説(映像)※倉庫ログ

依頼8:本命の依頼人の依頼を解決せよ!(その1) ( No.49 )
日時: 2016/03/11 02:19
名前: りゅーと (ID: WeBG0ydb)

久々の依頼ネタです。今回はゆめひめさんの依頼に挑戦!今回の依頼はとある田舎町に帰郷した夫婦からの依頼であり、皆はそこへ向かうのだが・・・?ジャンルは神和系オカルトホラーです。
なお、オカルトホラーと書いてますが、ルイージやナカジがやるシリアスホラーではありません。要するにギャグホラーです。依頼5及び依頼7と読み比べると、差がありまくりです。





マルス「んでね、カムイ、WSTでは・・・」
カムイ「しかし、こんなに覚える事が多いと大変ですねー・・・;」


WSTのギルドでマルスが新しく入ったカムイに指導をしていた。幾度と戦いや依頼をこなしたマルスは後輩に必要な事を教え、カムイは先輩の話をしっかりとメモしていた。ちなみにりゅーとサイドのカムイは女の子です。
この後、依頼人に会うのだが、実は二つの国の姫君は今回が初任務である。元の世界やスマブラの大乱闘で多く戦ってきた彼女でも不安はある。


カムイ「初の依頼だから、正直言うと不安だわ・・・」
マルス「大丈夫だよ。今回の依頼は僕もついてるから安心してね。」
マリオ「マルスー、カムイー、依頼人を連れて来たぞー」
カムイ「え?今回の依頼にマリオも同行するの?」
マリオ「ああ、一部のメンバーが他の依頼や用事で不在だから、たまたま俺がする事になった。しかし、今回の依頼にカムイが担当するとなると、別の意味でやる気が湧くんじゃないか?」
カムイ「え?」


どういう事かと思うも、マリオを含めた三人は待合室へ向かう。そこにいたのはゆめひめサイドのリョウマとタクミとエリーゼがいた。同じFEif関係者がいる事にカムイは驚きの声を上げる。


エリーゼ「あ!りゅーとサイドのお姉ちゃんだ!もしかして、お姉ちゃんが担当するの!?」
カムイ「別世界の兄妹と言えど、ちょっと緊張しますね;」
リョウマ「大丈夫か?固くならなくていいからな?」
カムイ「安心してください!依頼の方は全力でします!」
タクミ「そっちのカムイはしっかりしてるな(うちも見習えよ・・・;)依頼の件について話したいが、一つ言わせてくれ」
マルス「いいよ。まあ、みんなが思ってる事だけど・・・」





タクミ「このメンツで大丈夫か不安なんだが」
マルス「うん、僕も正直言うと帰りたい」





※マルスとタクミ以外が裸族とギャグカオス組(うちのカムイ、ギャグカオス組です)





『白夜王国サイドの依頼:知人の相談に乗ってほしい!』
リョウマとタクミの知人でもあり本命の依頼人が結婚をし、その依頼人が生まれ故郷の次期統治者になった。だが、相手の方で問題が発生しており、相談に乗ってほしいと頼まれた。どうやら、訳ありの依頼なのでWSTに依頼をした模様。なお、こちら側の依頼人は女性であり、懐妊している。


『エリーゼからの依頼:古文書の解読をお願い!』
あたしの知人からの依頼なんだけど、ある古文書の解読を頼まれたの。古文書の解読の手伝いをお願い!こっちの依頼人さんは男性で、上記の依頼人さんと結婚してるの!


報酬:50万円(本命の依頼人が支払います)&依頼人の故郷の名産物
挑戦者:マリオ、マルス、カムイ


補足1:本命の依頼人は結婚しており、妻の方が白夜王国関係者、夫の方は暗夜王国関係者と知り合いである。今回の依頼でお互い協力してます。優先度が高いのは白夜王国側である。
補足2:妻の方は現在、夫と共に生まれ故郷へ帰郷している。理由は産休と生まれ故郷での儀式のため。
補足3:カムイは今回が初任務なので若干緊張気味。なお、オカルトホラー系が絡んでますが、ルイージやナカジがやる内容とは全く違いますので、別の意味で覚悟を決めてください!(笑)





リョウマ「俺等の方は女性であり、結婚祝いと懐妊祝いと継承祝いを贈らないといけないんだよな・・・;」
エリーゼ「あたしの場合も同じ!だけど、異性だから何を贈るか迷うんだよねー;それと、マークスお兄ちゃん達のお手紙も渡さないといけないし・・・;」
マルス「これは買い出しから大変だね。今日はプレゼントや必要なものを買うのに集中しようか。場所は遠くの田舎町だよね?」
タクミ「依頼人は次期統治者になるのと育休のために故郷へ里帰り・・・。赤ちゃんが喜ぶものも・・・うーん・・・」
エリーゼ「子育てにいいものや産まれてくる子供のおもちゃなど・・・あそこのお店に何かないかな?あ!可愛いアクセサリーとぬいぐるみがあるー!どっちにしようかなー?」
カムイ「エリーゼ、どこに行くの!?って、フェアもやってる!しかも、明後日が最終日!?買わなきゃ!」
タクミ「ちょっと待て。本題から逸れてるぞ・・・あ、珍しい人形がある。」
マリオ「これは時間かかりそうだな;なあ、待ち合わせの場所と集合時間を決めておいた方がいいんじゃねーか?」


本命の依頼人の元へ行く前に依頼人へのプレゼントと旅に必要なものを購入するべく、この日は準備をメインにするようだ。だが、本来の目的と私情が合わさり、買い物は時間がかかりそうである。真っ先に待ち合わせの場所と集合時間を決め、最後に各自で購入や食事をするようにと告げ、全員解散した。


マルス「僕の行きつけのアンティーク屋だけど、どうかな?女性が喜ぶものもあるし、和や洋のものもあるよ。」
タクミ「これ、母上や姉さんやサクラやアクアが喜びそうだな。個人的に欲しいものもあるな・・・」
マルス「いいカップが入ってる!値段は・・・うわ高い;しかも、最後の一つ;うーん・・・」
タクミ「この簪、オボロに似合いそうだな・・・ん?この寄せ木細工も中々・・・」


今回の依頼でまともな方に分類されるアリティアの王子と白夜王国の弟王子はアンティーク屋でプレゼントを探していた。職人技が光る美しい商品に個人的に購入したい感情も勝り、一つ一つじっくりと見る。二人がお店の商品を褒めたのか、店員が気に入った相手や常連さんにしか売らない商品を取り出す。思わぬ掘り出し物に出会った二人はしばし悩んだ後、購入を決めた。店員もいいお客さんに出会ったため、少しだけオマケをする。二人が買ったものは相手の事を考慮しているので、受け取った相手は確実に喜ぶだろう。





エリーゼ「お姉ちゃん、プレゼント選び手伝ってくれてありがとうー!時間かかっちゃってごめんね!」
カムイ「ううん、エリーゼのお手伝いが出来てよかったわ。私も若干緊張が解けたからね。お菓子の方はプレゼント用を買うつもりが、自分用のも買っちゃったw」
エリーゼ「午後はあのブティックに行こうかな?ところでお昼ご飯どうする?」
カムイ「あそこのバイキングにしない?今、新作のスイーツフェアがやってるの!」


カムイとエリーゼのW王女は年頃の女の子らしい部分も勝り、お買い物を楽しんでいた。プレゼントは彼女達のセンスが光り、プリザーブドフラワーと髪飾りとお菓子などを購入し、可愛いラッピングを頼む。流行のお洋服やアクセサリーを買ったり、スイーツバイキングでたくさんケーキを食べたり、衝動買いをして両手に荷物を増やしていく。
そして、現在は人気のクレープ屋で買ったクレープを食べ歩きしながら次はどこへ行こうかと迷っている。


カムイ「えっと、次はー・・・あ!マリオとリョウマ兄さん!買い物は済んだの?」
マリオ「こっちもいろいろと買ってるぜ。ちなみに今からお酒を買いに行くところだ。一緒に行くか?」
カムイ「お酒!?」
エリーゼ「え?お姉ちゃん、お酒好きなの?」
カムイ「YES!」


※うちのカムイ、ガチ酒豪です(アイアンレバー&双国の兄と姉も酒豪です(マークスは酒に強いが、支障が出ないように量は調整する。つまり、他は・・・;)


リョウマ「そっちのカムイとは別の意味で気が合いそうだなうん。今後、そのお店を利用するかもしれないから教えてくれないか?」
マリオ「もち!ちなみに穴場スポットであり、たまに掘り出し物があるぞ〜。あ、お店は少し裏路地にあるから、はぐれんじゃねーぞ」


マリオがオススメするお酒専門店は裏路地にあり、万が一が起きないように一緒に行く。お店に着くと、そこには皆が知るお酒や世界中のお酒が揃っており、酒好きにとっては聖地である。


カムイ「お酒はいろいろとありますね〜。お祝いにピッタリのもあるはず・・・!」
エリーゼ「お姉ちゃんの目がやばい事になってるwwwあ!女性に人気があるワインがある!カミラお姉ちゃんが美容にいいと、笑顔で話してた!」
リョウマ「しかも、どのお酒も試飲が可能だって!」
マリオ「よーし、ガンガン飲むぞ〜!」


四人は贈り物のお酒を選ぶべく、試飲をする。お酒はどれも美味しく、ソムリエが相手の好みに合うものを用意するので、飲む量と飲むスピードがどんどん増す。ワイン、焼酎、日本酒、ウイスキー、ビール、カクテル・・・。おい、お前等。酒飲みすぎじゃねぇか?
しかし、EF組の女子はかなり目立ち、多くの人達の注目を集める。そのせいか、ガラの悪そうな男達が四人に絡んで来た。

依頼8:本命の依頼人の依頼を解決せよ!(その2) ( No.50 )
日時: 2016/03/11 02:27
名前: りゅーと (ID: WeBG0ydb)

チンピラA「なあ、そこの姉ちゃん、美人だな。いくらなんだ?」
カムイ「逆 に 私 は い く ら だ と 思 い ま す の ?(超笑顔」
リョウマ&エリーゼ「聞き返したーwwwファーwww」
マリオ「え?カムイ、酔っぱらってんの?まあ、俺も人の事は言えないが。ヒック」
チンピラB「そうだな、姉ちゃん達のような美人なら奮発して7万円でどうだ?」
カムイ「分 か り ま し た 。 出 直 し て く だ さ い(夜刀神を構える」


全員、完全に酔ってますよね?つか、酔っぱらい集団を見ると、裸族とギャグカオス組ですよね?何か、嫌な予感しませんが・・・;


チンピラA「そんなつれない事を言うなよ?な?」
エリーゼ「あたしやお姉ちゃんに釣り合わない安っぽい男はお断りだよ!(°Д°#)」
チンピラB「このアマ、可愛いからって馬鹿にしてんのか!いいからちょっと付き合えよ!」
マリオ「流石にこれはまずいぞ!新メンバーや依頼人を怪我させる前に何とかしないと!」
リョウマ「別世界の妹や暗夜の姫さんに何かがあったらまずい!しかし、暴れて大丈夫か?」
マリオ「いいんじゃね?お前が無双すりゃいいじゃん」
リョウマ「それもそうだな。じゃあ、暴れよう」
カムイ「え?戦うの?じゃあ、私も戦っちゃいますね!」
エリーゼ「あたしもやるー!」


おいコラちょっと待て。酔っぱらい集団が戦闘態勢なんですが。穏便に解決する気はないのか?この騒ぎに周囲にはギャラリーが出来ており、「お、ケンカか?」「兄ちゃん達、やっちゃえ!」「ピー!ピー!いいぞ〜!」と囃(はや)し立てる。


マリオ「やめろ!彼女達、嫌がってるだろ!」
チンピラA「ああん?ヒゲとエビは引っ込んでろよ!ケンカ売ってんのか!!?」
チンピラB「これでも俺等は中学の時に荒波の支配者と呼ばれたんだぞ〜?沈む前に逃げたらどうだ〜?」





マリオ「裸族DVDなら売ってます!あと、新作の予約も受け付けてます!(裸族DVDの予約用紙所持」
リョウマ「沈む前に素潜りで泳ぎます!そのついでに鮭も捕りに行くぜ!(贈り物用の巨大サーモンを構える」
チンピラA「こいつ等、俺達を馬鹿にしてんのか!?」
チンピラB「あっちの男なんか、巨大なサーモンを片手で振り回してるぞオイ!!?」





完全にケンカ売ってますよねwwwって、マリオは裸族の宣伝すんじゃねぇよwwwおい、ギャラリーもばら撒かれた予約用紙をキャッチすんなよwwwつか、リョウマのはガチじゃねぇかwww(特技は素潜りで素手で魚を捕る)しかも、中の人のネタを絡ませたのかwww(しろくまカフェのグリズリー&鮭を捕るのが得意)


チンピラA「あ、あの・・・;ちょっと急用を思い出した・・・;」
チンピラB「見逃してはくれませんか・・・;」
カムイ「皆さんの期待に応えるべく、全力でやりましょう!」
エリーゼ「OK!」


BGM:北斗の拳 テーレッテー


チンピラ達はケンカを売った相手を間違えた事に気づくも、時すでに遅し。この数秒後、マリオがチンピラに裸族技をかましたり、リョウマがサーモンで無関係の通行人や店員の顔をビンタしたり、カムイが何故かあった裸族像の尻を刀で刺したり、エリーゼが近くの薬局にあるサ○ちゃん人形にタイキックをかましていた。これは完全に酔っぱらいですはい。って、ツッコミがいないとここまで酷くなるのか!?


タクミ「何じゃこりゃああああああああああ—————!!!」
マルス「待ち合わせの時間になっても来ないと思ったら、何をしてるの!?」


集合時間になってもマリオ達がおらず、携帯で連絡しても出ないので、マルスとタクミは心配になって探しに行った。しかし、そこで見たものはガラの悪そうな男や通行人に変な行為をする知人の姿だったー!!ボコボコにされたチンピラ達は二人の姿を見るなり、素早く移動して土下座をした。


チンピラA「お前等、あいつ等の知り合いなのか!?元々は俺達が悪かったです!!」
チンピラB「ちゃんと警察にも行きますので助けてください!!」
マルス「うわあ、悪人がマジで土下座しちゃってるよ・・・;」
タクミ「誰だってあんなのに絡まれたら、自首したくなるわ(白目」
マルス「だけど、騒ぎが大きくなる前に騒動を収めるよ!そこまでだ!これ以上の騒ぎを起こすと、僕達が黙らないよ?(ファルシオンを構える」
タクミ「僕も何かがあってもいいように武器は持ってるからな?(風神弓を構える」


二人の王子がマジだったため、多くの人達が急いでその場から去った。チンピラ達は言葉の通りに即座に警察に駆け込み、素直に自首した。その場に残ったのは服を脱ぎ捨てたり、○トちゃんの人形に羽交い絞めをしたり、巨大な鮭を振り回す知人の姿があった。





マリオ&カムイ&リョウマ&エリーゼ(/・w・)/\(・w・\)ウェーイ!
タクミ「何が、「(/・w・)/\(・w・\)ウェーイ!」だ馬鹿!!任天堂の顔と王族関係者が何してんだよ!!?」
マルス「正直言うと、FE組のこんな姿は見たくなかったOTL」





知り合いの暴走する姿は見たくないので、二人は「話を聞くからあっちに行こうか」と連行するふりをして回収する。


タクミ「そこの女主人公とレッド伊勢海老とツインドリルは問題を起こすんじゃねぇよ(^ω^#)ビキビキ」
カムイ「だって、私を7万円と言ったのよ!私は安い女じゃないわよ!マルスはどう思う!!?」
マルス「怒るポイントはそこ!?確かにここまで魅力的で美人の姫君なら、もっと出るレベルで・・・つか、お酒臭くない!?」
エリーゼ「フルーツ酒美味しかった〜!(°∀°*)」
タクミ「酔ってるよな!?」
リョウマ「酔ってないぜよ〜」
マルス「酔っぱらいはその常套句を使うよ;必要なものは十分買ったし、一旦帰ろうか;みんな、行くよー・・・;」
酔っぱらい集団「はーい!(/・w・)/\(・w・\)」





翌日・・・


マリオ&カムイ&リョウマ&エリーゼ「頭がガンガンする・・・OTL」
タクミ「自業自得だ」
マルス「もう少しで目的地に着くから気を引き締めて;」


あの後、酔っぱらい集団は見事に二日酔いコースに突入しました。一同は現在、依頼人が住む地元の人が運転する車に乗っている。酔っぱらい集団は車の窓を全開にして新鮮な空気を吸い、残った二人は目的地の地図や依頼内容を再度確認する。それと、ここからは依頼に取り組むので、日数を記しておく。つまり、この日は依頼初日扱いとなる。
一同は長い時間をかけ、目的地に到着した。自分達をここまで送迎してくれた運転手に礼を言い、車から降りる。


運転手「帰りも送るから、いつでも呼んでくれ!しかし、お偉いさんがここに来るとは珍しいねぇ。ミノリちゃんは今、ドタバタしてるから夕方には戻って来ると思うぞ。あ、そうそう。外から来たあんた等に忠告する。ミノリちゃんが次期統治者になるから、蛇姫様の魂が現世に戻られてるからね。くれぐれも・・・」





運転手「蛇姫様の呪いに気を付けるんだよ」





運転手は意味深な一言を述べると、車を発進させた。さて、一同の現在地兼依頼人がいる場所は都心から離れたのどかな田舎町。大きな山と広大な畑、長く続く舗装されてない道、昔ながらの家屋がポツリポツリと並ぶ。多少、交通の便に困るものの、必要なお店や施設はちゃんとある。また、ある風習があるのが特徴的だ。


リョウマ「呪い・・・?」
マリオ「今のを聞くと、洒落にならないな・・・ルイージが聞いたら黙らないと思うぞ・・・」
タクミ「やめろ;お前の弟はガチで洒落にならん;」
カムイ「あー・・・酔いが覚めたー・・・何か、懐かしい感じがするねー」
エリーゼ「ひなビタの故郷もこんな感じだったよね!」
マルス「生まれ故郷で暮らすと言うのも悪くないよ。誰だって、望郷の気持ちはあるからね。」
マリオ「望郷か・・・。ん?今、草むらに何かいたぞ!」


任天堂の英雄の言葉の通りに草むらからがさがさと音がし、一同は身構える。しばしの睨み合いになるも、草むらから出て来たのは一匹の蛇。細長い体を持つ動物が出るのはこの土地故にありがちであるが、皆はまだ警戒する。理由は蛇が毒を持っているのと、先ほどの言葉があるからだ・・・。蛇は一同を凝視した後、何食わぬ顔でその場から去った・・・。


カムイ「行っちゃった・・・」
タクミ「それよりも依頼人の元へ行くぞ!相手を待たすのは失礼だ!」
リョウマ「ん?タクミ、もしかして怖いのか?」
タクミ「んな訳あるか!ほら、行くぞ!」


一同は渡された地図のとおりに長い道のりを歩き、依頼人がいる場所に向かう。そこあったのは田舎ならではの古民家であるが、木で造られた建物はかなり大きく、庭園風に彩られた庭もかなり広い。移動だけでも時間をかなり使い、着いた時には空は茜色に染まっていた。
一同が家に近づくと、誰かがこっちに向かってやって来た。相手は丈が長く袖が広いアレンジした魔導服を着たメガネの男。その男にエリーゼは見覚えがあり、真っ先にダッシュして彼に飛びつく。





ギャグがwww

依頼8:本命の依頼人の依頼を解決せよ!(その3) ( No.51 )
日時: 2016/03/11 02:32
名前: りゅーと (ID: WeBG0ydb)

エリーゼ「アルジャ、お久しぶりだね!約束通りにやって来たよー!」
メガネの男性「エリーゼ様、お久しぶりです。元気なのはいいですけど、少し落ち着きましょうね;リョウマ様とタクミ様も妻のためにお越しいただき、ありがとうございます。」
リョウマ「いやいや、遠慮なんてしなくていいぞ。しかし、お前は誰にでも敬語だなー。歴史好きのやや堅物なお前の奥さんがミノリなのが信じられないが・・・」
タクミ「兄さん、黙って。本来ならちゃんとお祝いをするべきだったけど、遅れてすまない。」


男の名前はアルジャと言い、本命の依頼人の一人である。三人とは顔見知りであり、特にエリーゼとは仲が良かった。最初に話した通りに暗夜王国の出身者だから、知っててもおかしくないだろう。また、逆も同じ。談笑をする彼はWSTのメンバーに気づく。


アルジャ「ん、そちらの方は・・・?って、ヤヤ様(ゆめひめサイドの女主人公の名前)も来られたんですね。」
カムイ「ヤヤ?私の名前はカムイだよ?そっちの世界にいる私に似てるけど、違うからね。えっと・・・」
アルジャ「アルジャです。お気遣いなく。つまりは別世界の人が来られたという事ですね(こっちとは違いますね・・・;)。混乱を避けるため、ミノリさんとメリルに伝えておきます。」
エリーゼ「メリルもいるの!?」
アルジャ「はい、メリルもいますよ。あとで彼女に会ってあげてください。喜びますよ。立ち話もなんですので、皆さん、上がってください。」


一同は家に上がり、荷物を置いて一息つく。少し休憩した後、全員は居間の方に集合し、そこで軽く自己紹介をする。


アルジャ「改めて。皆さん、よく遠いところからお越しいただきました。俺の名前はアルジャ、暗夜王国の出身者であり、この家の持ち主であるミノリさんの夫です。お恥ずかしいのですが、俺は婿養子でここに住まわせてもらってるんですよね・・・」
マリオ「つまり、マスオさんか。なあ、依頼人の一人であるミノリって、ここの生まれだよな?何で白夜王国に?」
リョウマ「そこは俺が説明する。ミノリは巫女の修行のため、白夜王国にやって来たんだ。サクラやアサマの元で勉強もしてたし、少しの間は同行もしていた。そんな中、仕事でアルジャと出会い、結婚に至った。」
カムイ「何か、運命的ですね・・・」
マルス「話は理解出来た。ふと気になるけど、アルジャの服装、ちょっと変わってるね。ここに住む人達や両国とは違うけど・・・」
アルジャ「それは俺が考古学者だからです。元から歴史や旅が好きだったので、バック一つを持って異国へ行ったり、その地へ向かうために必要な資格を取ったり、一日中図書館や歴史資料館にいる時もあります。そのおかげか、夢だった考古学者にもなれました。その際に現地でその民族の服をお土産に持って帰ったり、気に入った衣服を取り寄せてるんです。たまに自分流にアレンジして、プライベートでも着ます。もちろん、白夜王国の服や装飾も買いました。」
タクミ「筋金入りの考古学者だな。この間、白夜王国の歴史の本を読んでたのは覚えている。何か、FE組のだけじゃなく、ゼル伝のやマリオのや別世界のも広げてそうだな。」
アルジャ「まあ、生きているうちにいろんな事を調べたり、誰も見た事がない地とかにも行ってみたいです。」
リョウマ「夢や目標を持つ事は悪くないぞ!感心する(ふむふむ」
マリオ「じゃあ、ぜひ俺達裸族の事にも関心を持ってほしい」
アルジャ「旅や歴史を勉強し、いろんな民族の服を着る俺でもその格好はしません;」


お茶とお菓子をつまみながらお喋りをした後、玄関の戸を叩く音がする。その音を聞いたアルジャはすぐに立ち上がる。


アルジャ「リョウマ様、タクミ様、ミノリさんが帰って来ました。」
リョウマ「本当か!」
アルジャ「はい。今日はお腹の子の検診日でしたので、俺が皆様を待ってました。その間にいろいろとおもてなしの準備や部屋の清掃をしてました。」
カムイ「頼りになる旦那さんがいると、奥さんも幸せ者だよね〜。私も将来は幸せな家庭を気付きたいな〜・・・」
エリーゼ「お姉ちゃんなら絶対にいい旦那さんが見つかるよ!奥さんを待たすといけないし、みんなで行こう!」


もう一人の本命の依頼人であるミノリを迎えるべく、一同は玄関へ。玄関には二人の人物がいた。狐耳と狐尻尾が特徴的な美しい女性がおり、大きなお腹を大事にしていた。彼女こそがアルジャの妻であるミノリであり、お腹には新たな命が宿っている。もう一人は着物を着た初老の女性であり、多くの荷物を持っていた。


ミノリ「アルジャ君、今帰ったわよ。あら、靴が多いわね?もしかして、リョウマ様とタクミ様が来たの!?」
アルジャ「ミノリさん、お帰りなさい。お二人だけじゃなく、他にもお客さんが来てます。体は大丈夫ですか?」
ミノリ「お腹の子は大丈夫よ。リョウマ様とタクミ様、お久しぶりです。エリーゼ様もお越しいただき、ありがとうございます。」
リョウマ「かしこまらなくてもいい。それと、結婚と妊娠、おめでとう。俺等が結婚祝いや懐妊祝いや継承祝いを持って来たので、みんなで食べてくれ。あと、ヒノカとサクラ達の手紙を預かった。」
ミノリ「まあ!ヒノカ様とサクラ様達の手紙も!?本当にすみません!あとで返事を書かないと・・・」
タクミ「返事は後でいい。今はお腹の子のためにも安静にした方がいい。それよりも、後ろの方は・・・」
ミノリ「この人はマコさん。この土地の統治者なの。今日は赤ちゃんの定期検診に同行してくださったの。マコさん、朝から本当にすみません・・・隣町にある病院まで同行してくださって・・・」
初老の女性「いいんだよ。次期統治者であるあなたに何かがあるといけないからねぇ。困った事があったら、私や頼りになる旦那さんに言いなさい。それとお客さん、ここは何にもないところだけど、ゆっくりして行ってねぇ。」


ミノリの故郷の現統治者であるマコは一同に軽く挨拶をし、外から来たWSTやリョウマ達を歓迎する。彼女は依頼人の用事のため同行してたらしく、彼女の面倒を見ていた。荷物を玄関に運び終えると、マコは一例をして家から去った。


マルス「ここの人達って優しいんだね。あ、今回の依頼を担当する事になったWSTの者だけど・・・」
ミノリ「話は聞きました。依頼について話をしたいけど、今日は遅いから明日にしない?あなた達も長旅でお疲れでしょう?今日はゆっくりと休んでください」
マリオ「そっちもドタバタしてるもんな。気持ちが落ち着いてからでやった方がいいんじゃないか?」


時間的にも依頼に取り組むのは遅すぎるため、一同はそのまま夕飯を食べる事に。夕飯はアルジャが用意したため、すぐにありつく事が出来た。テーブルの上にはミノリの故郷の郷土料理や白夜王国の定番料理や暗夜王国のごちそう、さらにはここに来る前に購入した贈り物が並ぶ。なお、ミノリは妊娠中のため、お酒は飲めない。


カムイ「美味しそう・・・(じゅるり」
タクミ「よだれ;よだれ;」
マリオ「しかし、いいのか?俺達はよそ者なのに・・・」
ミノリ「いいんですよ。こっちが依頼人ですし、何よりも私達を祝福しようと、リョウマ様達が来て下さったからね。」
アルジャ「皆さん、遠慮はしなくてもいいですよ〜。あ、お酒もありますのでどうぞ」
マルス「そうだね。人の行為を無駄には出来ないからね。あと、酔っぱらい集団は自重するように;」
リョウマ「細かい事は気にするな!二人の幸せを祝して・・・かんぱーい!」
エリーゼ「かんぱーい!(/・w・)/\(・w・\)」


初日は移動に時間を費やしたため、一同は腹ペコだった。夕飯は軽く宴会状態になり、例の如く酔っぱらい集団が暴れました;


マリオ&カムイ&リョウマ&エリーゼ「ユーロ!ユーロ!ユーロ!(*°∀°*)(肩を組んで踊る」
タクミ「VISAのCMの真似をしながら机の上で踊るのはやめろぉぉぉぉぉー!!!」
マルス「これ、凄い古いCMなんだよね・・・;(作者、年齢がばれちゃう;」
ミノリ「タクミ様のストレスが・・・;」
アルジャ「皆さん、落ち着いてください・・・;」





カムイ「あー・・・極楽・・・極楽・・・」
エリーゼ「足の疲れが抜けていくぅー・・・」


夕飯の後、カムイとエリーゼは風呂に入っていた。風呂はかなり大きく、今回の依頼に来た人達が全員入っても十分に余る。お湯の温度はそこそこ熱かったが、疲労回復の効果がある薬草が詰められた袋を湯に浮かばせているおかげで気持ちいい。


カムイ「何か、旅をしているような気がするねー・・・依頼の事を忘れそうだー・・・」
エリーゼ「お城にいた分、解放感が半端ないねー・・・眠い・・・」
カムイ「エリーゼ、寝ちゃダメ。湯冷めして風邪をひいちゃう;」


二つの国の姫君は疲れとお湯の温かさで眠くなる暗夜王国の妹王女を起こし、風呂から上がる。持参したパジャマに着替えると、エリーゼを椅子に座らせ、カムイは彼女の長い髪をドライヤーで乾かす。





ギャグ濃度がwww

依頼8:本命の依頼人の依頼を解決せよ!(その4) ( No.52 )
日時: 2016/03/11 02:38
名前: りゅーと (ID: WeBG0ydb)

カムイ「エリーゼ、熱くない?」
エリーゼ「平気。お姉ちゃん、ありがとう。」
カムイ「どういたしまして。」
エリーゼ「そっちのお姉ちゃんはあたしと同じギャグカオス組であるけど、面倒見がよくて強くて家事が得意なんだね。すっごい意外だよ!さっきのお酒好きもだけどw」
カムイ「みんなからよく言われるわ。まあ、こっちのFE組は個性的な人が多いけどねw」
エリーゼ「お姉ちゃんに一つ聞いてもいい?」
カムイ「いいよ、何かな?」
エリーゼ「お姉ちゃんは兄妹や家族とは仲がいいの?そっちにいるマークスお兄ちゃんやカミラお姉ちゃんやレオンお兄ちゃんとはどんな感じ?白夜王国側はどうなの?」


同一人物であると言えど、中身や性別は全く違う。FEifは主人公の生い立ちが複雑であり、それは白夜王国と暗夜王国を巻き込むほど大規模なものになった・・・。特にエリーゼは家族思いなので、相手の気持ちは痛いほど分かっている・・・。


カムイ「私もいろいろとあったから本当に信じられなかった・・・どっちの国も大事だし、みんな大好きだよ・・・私と似た境遇を持つアクア、タクミやサクラやレオンやエリーゼ、リョウマ兄さんやヒノカ姉さんやマークス兄さんやカミラ姉さん、みんな大好きなの・・・」
エリーゼ「お姉ちゃん・・・」
カムイ「国や血が違うと言えど、私にとっては大事な家族だよ!上の方は私にベッタリだったり、時には厳しく時には優しく稽古や指南もしてくれたり、私に何かあると即座に駆けつけたり相談に乗ってくれるの。下の方はみんな私に懐いてるし、年頃故に少し意地っ張りな子や素直な子もいるけど、気が付くと私にベッタリだもん。兄さんと姉さんは尊敬してるし、弟と妹は可愛い!」
エリーゼ「(あ、ブラシスコンだ;)こっち同様に凄いね;だけど、楽しく過ごせる家族がいるのは一番いい事だよ!お姉ちゃん、みんなを大事にしてあげてね!」
カムイ「もちろん!はい、ドライヤー終わったよ!」
エリーゼ「じゃあ、交代でお姉ちゃんの髪の毛を乾かすね!」


カムイ自身もいろいろと経験しており、精神面はかなりタフだった。生まれや育ちは関係なく、家族の事は大事に思っている。エリーゼも彼女の気持ちを察し、優しく微笑んだ。その後、席を交代して今度はエリーゼがカムイの髪を乾かす番。
二人が髪の毛を乾かし終え、用意された部屋へ戻ろうとした時、玄関から二人分の声がする。気になって玄関の方へ行くと、一人はミノリで、もう一人はポニーテールの少女だ。少女の年齢は10代半ばだろう。見た目は可愛らしいのだが、表情は可愛らしい顔とは裏腹に凄い形相だった。


カムイ「あの子は誰なの・・・?もしかして、アルジャの妹のメリル・・・?」
エリーゼ「うん、アルジャと同じ暗夜出身だよ。あたしの友達なの。何か、様子がおかしくない・・・?」
ミノリ「メリルちゃん、こんな夜遅くまでにどこに行ってたの!?心配したじゃない!」
メリル「ミノリさん、私がどこに行こうと関係ないじゃない・・・」
ミノリ「関係あるわ!今、物騒な事が起きてる中で年頃の女の子が夜一人で歩くなんて、何かあったらで遅いのよ!帰りが遅くなる場合は連絡して・・・」
メリル「私に必要以上に係わらないでよ!うっとおしい!」


少女、メリルはミノリに拒絶の言葉をぶつけると、そのまま家の中へ入った。道中にいる二人に目もくれず、二階のある部屋へと走った・・・。


ミノリ「メリルちゃん・・・あ、エリーゼ様、カムイ様、お見苦しいところを見せてすみません・・・」
カムイ「いえ・・・あの・・・一体何が・・・」
ミノリ「ここで話すのもなんですし、私の部屋に行きましょう・・・」


二人はミノリの自室に案内され、そこで話を聞く。そこでメリルの事が語られる・・・。


ミノリ「メリルちゃんはアルジャ君のかけがえのない妹であり、私にとっては義理の妹なの・・・」
カムイ「かけがえのない妹・・・?アルジャとメリルは・・・」
エリーゼ「二人とも幼少期の時に両親を亡くしてるの・・・。アルジャは忙しい身でありながら、大事な妹を養おうと必死で働いてたんだ。どんな時でもメリルの事を考えてたし、学校の行事にも積極的に参加してたし、あたしや女性メンバーに誕生日プレゼントの事も相談してた・・・」
ミノリ「私も二人の家の事情は知ってたわ。アルジャ君に妹がいると聞いた時、最初はうまく付き合えるのかなと不安もあったけど、同時に私に妹が出来る事に希望もあった・・・。だけど、現実は・・・」
エリーゼ「・・・」
ミノリ「私にアルジャ君を取られて恨んでるのは間違いありません・・・。大事なお兄さんが見ず知らずの女の人に取られたとなると、恨むのは当然だからね・・・」


結婚では嬉しい事がある半面、悲しい事もある。その上、依頼人の腹の中には新たな生命が宿っているので、双方の問題が解決するのはより困難である・・・。





依頼を受けてから二日目。居間には依頼人の夫婦がおり、一同は詳しい話を聞く。


マリオ「俺達や白夜王国や暗夜王国に頼むほどの依頼って、何かあったのか?」
アルジャ「はい、俺の依頼はお伝えしたとおりにこの古文書の解読です。」


アルジャはテーブルの上に古びた本を出す。その本が件の古文書だろう。本を開くと、解読が不可能な文字がつらつらと書かれており、最後の数ページには白紙が続いている。


タクミ「これは・・・」
ミノリ「実を言うと、この本に書かれている文字は私の先祖が使っていた文字らしいのよ。歴史を極めているアルジャ君に頼んだんだけど、彼でもさすがにちょっと厳しかったみたい・・・;」
マルス「なるほど・・・。ちなみにこの古文書はどうやって入手したの?」
アルジャ「仕事場で本の整理をしてたら見つけました。ちなみにこの本は依頼を終えた後にミノリさんの故郷に寄贈します。もちろん、暗夜王国にはちゃんと申請しました。」
リョウマ「そっちの依頼は時間が十分あるし、後でもいいだろう。ミノリの方の依頼は?」
アルジャ「ミノリさんの依頼はその・・・」


ミノリの依頼の方はかなり訳ありであり、二人の表情が重くなる・・・。場を少しの沈黙が支配する・・・。そして、彼女が口を開く。


ミノリ「私の依頼は直接見た方がよろしいかと・・・。ちょうど、女性の方がいるね・・・。エリーゼ様、カムイ様、こちらへ・・・」
カムイ「私達だけ・・・?」
エリーゼ「どういう事・・・?」


女性陣だけ呼び出すと、ミノリの自室に案内される。部屋に女性しかいないと、彼女は突然服を脱ぎ始めた。予想外の事に二人はぎょっとするが、それよりも最も驚くべき事があった。


カムイ「ミノリ、その体・・・!?」





下着姿になった依頼人の妻の美しい体には何かに絞めつけられた痕があった・・・!痕をよく見ると何かの模様が規則的に並んでおり、それは蛇の鱗と同じだった・・・!





エリーゼ「これって・・・呪いの類(たぐい)・・・!?」
ミノリ「これが私の依頼です・・・。故郷に帰ってから数日経ったある日、突然体にこんなものが現れたの・・・。隣町の病院や町一番の魔法に長けた人に診せたけど、全く分からないって・・・。」
エリーゼ「痛みはない・・・?赤ちゃんは・・・!?」
ミノリ「痛みはないし、赤ちゃんは大丈夫よ・・・」
カムイ「もしかして・・・蛇姫様の呪いじゃ・・・」


体に出現した謎の痕に関係するのは、ここに来る際に聞いた蛇姫様の呪いしかない。その言葉を聞いたミノリは無言で小さく頷く。


ミノリ「蛇姫様の呪いと言うのは、この地に伝わる言い伝えなの。詳しい事は分からないけど、統治者関係の問題、欲に眩んで現統治者がいる屋敷に忍び込んだ者、儀式について知ろうとする者、この村で悪い事をした者に災いが降りかかるの・・・。不治の病や不慮の事故、一家心中や一家の滅亡・・・そして、奇形児の誕生や赤子の流産など・・・。そして、何かが起きる度に蛇がいるのが特徴なの・・・。」


依頼人の話にカムイとエリーゼは言葉を失う。同じように居間の方でも男性陣が絶句している。ミノリの依頼は言うまでもなく・・・


ミノリ「皆さんにお願いがあります・・・!この呪いを解いて・・・!オカルトまがいのもので皆さんが信じたくないのは分かるけど、私は大事な家族を失いたくないの・・・!例え、私が死ぬとなってもこの子だけは・・・!」


自分達にも災いが降りかかる可能性が大きく、下手すると命にかかわるものがある。WSTでもオカルトに強いメンバーが度々危険な目に遭っているのを目撃した・・・。今回のメンバーは依頼向きではないものの、困っている人達を見過ごすわけにはいかない・・・!



カムイ「ミノリ、顔を上げて・・・!その呪いを絶対に解きます・・・!ミノリと赤ちゃんも助けるからね・・・!だから、私達に任せてください・・・!」



ここまで来たからには引き返す事は出来ない、いや引き返す気すらなかった。横にいるエリーゼも同じだ。居間の方に戻ると、男性陣も同じように覚悟を決めている・・・!
だが、そんな一同を監視するものがいた。それは一匹の蛇だった・・・。

依頼8:本命の依頼人の依頼を解決せよ!(その5) ( No.53 )
日時: 2016/03/11 02:46
名前: りゅーと (ID: WeBG0ydb)

マルス「まずはミノリの体の呪いについてこの古文書を解読する必要がある。他には・・・」
タクミ「古文書に出た何か重要なワードについて聞いたり、ミノリの故郷について調べたりする。」
リョウマ「あとは・・・マコに聞くのもありだな。あの人なら、何か知ってそうだし・・・」
アルジャ「皆さん、本当にすみません・・・。解読に使う用紙を用意しましたので、これを見ながらでお願いします。」
マリオ「サンキュー!じゃあ、解読するぞ!」


四時間後・・・


一同「すみません、頭がパンクしそうなんですがOTL」


かなり時間がかかったらしく、何人かの頭がショートしていた・・・;翻訳代わりの紙を使って読むも、短い単語でも集中力が大きく削がれた・・・。だが、重要な情報を入手する事が出来た。分かったのは・・・





「蛇姫様の伝説」
大昔、セイレン族は外から来た別の部族である。我々一族は独自の文明と技術を持ち、占いや呪術に長けていた。また、女性の方が魔力が高く、出産時に子供の方に大半の魔力が継承され、弱体化する。そして、子供は親の才と魔力を受け継いでセイレン族を未来へと導くだろう。
しかし、我々の生活に変化が訪れた。異教徒狩りや異なる部族の迫害が起き、セイレン族もその迫害の対象となった。我々は迫害から逃れるべく、外の者との交流を避けて山奥でひっそりと暮らした。しかし、閉鎖的な環境で暮らしたせいで時代が経過しても我々の文明は発達しておらず、一族は衰退の一途を辿って行った・・・。
そして、我々はついに見つかってしまった。時代の流れと共に外の者達の文明や技術は発達し、その際に未開の地を調べたり、開拓するのは人間の性(さが)だろう。一族の滅亡を覚悟するも、相手は見逃す代わりに交換条件を出した。その条件は「セイレン族に関するすべてを教える」「一時期だけ長にする」とそれだけだった。それだけではなく、相手は当時の文化や情報や技術、新たな魔法や呪術を教えると言って来た。これとないチャンスに我々は相手の条件を飲んだ。その相手が後の救世主となる蛇姫様だ。
一部の者は外の者である蛇姫様を警戒したが、彼女は奇跡とも呼べる魔法や術で自然の恵みを与え、我々を災害から守ったり、我々の文明や歴史を尊重し、セイレン族を繁栄させた。この時にはセイレン族への差別や迫害もなくなり、外の者と交流も盛んになった。
やがて、蛇姫様は役目を終える時期が来ると悟り、最後にセイレン族を導く次期統治者と決め、儀式も考案した。それが継承の儀式だ。当然、我々もこの案に賛成し、儀式を行った。我々は彼女の功績と彼女の教えを忘れないため、神社に祠、儀式を行う屋敷を建てた。


「蛇姫様」
衰退の一途を辿ったセイレン族を救った巫女。初代統治者。彼女は外の文明や技術、新たな魔法や呪術を身に着けていた。自身が身に着けた魔法や習得した技術を惜しまずに他者のために使った。祠にある像は彼女を模したもの。継承の儀式の考案者でもある。蛇姫様は多くの従者と共に屋敷に住んでいた。
また、彼女は黒曜石で出来た鏡を常に大事にしていた。


「継承の儀式」
蛇姫様が考案した儀式。これはセイレン族が住む土地を収める次期統治者に行う儀式であり、儀式を行う場所は蛇姫様が住んでいた武家屋敷の一角。現統治者はこの屋敷に住む事が許されている。また、この屋敷には専属の従者が何人か住んでいる。
統治者になれる者は統治者としての器がある魔力が強い女性であり、儀式はある周期の夜に行われる。この周期は蛇姫様の魂が大地に帰るとも言われる。儀式の内容は門外不出であり、他者に漏らしたり知ろうとした者には蛇姫様の呪いが・・・


「蛇姫様の呪い」
セイレン族が住む土地で起きる呪い。この呪いが起きるのは統治者関係の問題、継承の儀式を知ろうとした者、欲に目が眩んで屋敷に忍び込んだ者、セイレン族が住む土地で悪さをした者達が蛇姫様の怒りを買い、災いに見舞われる。なお、その際に蛇がどこからともなく出現するのが特徴。


「黒曜石で出来た鏡」
蛇姫様が常に持ち歩いている鏡。詳細は不明・・・





カムイ「頭がくらくらして来た・・・。分かった事はこの地にセイレン族と言う部族が迫害から逃れるためにここに来たって事だよね?んで、蛇姫様と出会って栄えたって事・・・。ミノリに詳しく聞いてみようかな・・・。」
マリオ「儀式は神聖なものであり、知ったらぶっ殺される・・・。屋敷の中には従者がいて・・・。つまり、マコとその従者だけか?」
リョウマ「話的にそうなるだろう。しかし、この鏡が気になるな・・・」
マルス「古文書で得られる情報はこれだけかな?いくつか余白があるけど、この後でやる事が決まったね。マコがいる武家屋敷に行って話を聞く、もう一つは蛇姫様の像が祀られている祠がある神社へ向かう。残りは古文書の解読と家での手伝い。」
タクミ「ざっとそんなんじゃないか?ちょうどいいタイミングで昼ご飯が出来たみたいだ。午後に備えておくぞ。」


午後からやる事が決まると、用意された昼食を食べ、目的地へと向かった・・・。





カムイ「エリーゼ、呪いの方は・・・?」
エリーゼ「ダメ!魔法を使っても変わらない・・・!」


暗夜王国の妹王女が魔法を使うも、ミノリの体は全く変わらなかった。いろいろな回復魔法や状態異常回復魔法を使うも、魔力がすっからかんになるのがオチ。ずっと精神がすり減っている一部の者達を用事のために外に出す。


マリオ「神社へ行ってくる!」
ミノリ「皆さん、夕飯にまで帰って来てね。美味しいご飯を作っておくわ。」
カムイ「行ってらっしゃーい!」


家に残るのはカムイとタクミであり、二人は家の家事を手伝ったり、古文書の解読を手伝う。当然、ミノリからセイレン族の話を聞く。


ミノリ「セイレン族?詳しい事は分からないけど、私達のルーツはその種族からだよね。私達の故郷のは風習や儀式はちゃんと残ってるけど、ちゃんとした文献は残ってないんですよね・・・。あ、セイレン族が残した魔法は使えます!主に回復系の!」
タクミ「そう言えば、ミノリのスキルも高かったな。サクラも感心してたし、戦いで回復班が必要な時にも走ってたからな・・・。次期統治者に選ばれたきっかけは?」
ミノリ「私は故郷を離れていても仕送りはちゃんとしてたし、休みの日にはちゃんと帰ってました。町での行事やイベントにも積極参加したかな・・・。あ!この力もちゃんと使ってるわ!」


「確かに人がよさそうですね。」と、野菜を切りながら二人は思う。確定となるものはないものの、大事な風習や儀式はちゃんと残っており、人々が守っている。椅子に座って魚に味を付ける狐の女性は優しくて思いやりがあり、外に来た人達に対しても寛容である。故郷を大事にしたり、家事スキルはちゃんと身に着け、修行も怠らないと、どれも完璧である。だが、どうして彼女が呪われているのだろうか・・・?


カムイ「ミノリ、この村の人達に恨まれる事はしてませんか?例えば、他にも候補がいたとか・・・」
ミノリ「全くありません・・・。聞いた話だと、統治者関係の問題で有名な家が滅んだというのもありましたし、それが子孫延々と続いたとか・・・」
タクミ「洒落にならん・・・;」


相手から十分な情報を聞き出し、三人はひと段落つく。少しだけ休んでいいと言われ、二人は各々の時間を過ごす。カムイは何かないかと近くを散歩し、偶然に駄菓子屋を見つける。頭を使い過ぎた彼女は甘いものを購入。たくさん買った彼女はお金を払い、家へと戻ろうとするが・・・


メリル「お姉さん、自転車を返しに来ました。それと、日記帳の忘れ物はなかったですか?」
店員の女性「メリルちゃん、ありがとうね。そこの駐輪場にお願いね。忘れ物?ちょっと待って・・・」
カムイ(あ、昨日の・・・!つか、ここのお店は自転車をレンタルしてるんだ)


駄菓子屋にメリルがやって来た。彼女は自転車を借りており、それを返しに来たようだ(一部の地域ではレンタル自転車があります)。相手はこの駄菓子屋で何か忘れ物をしたらしく、忘れ物を女性から受け取る。手元に戻って安堵する彼女はカムイに気づく。


メリル「あれ?ヤヤ様・・・じゃない、カムイ様だよね?」
カムイ「うん、紛らわしくてごめん;それよりも昨日・・・」
メリル「昨日はエリーゼ様にお見苦しいものを見せてごめんなさい・・・」


昨日とは違って、メリルは優しい表情をしていた。夜に騒いだ事をちゃんと謝罪し、反省してるようだ。相手から話を聞こうとしたが、家族関係の話題は触れてはいけないと判断し、話題を別のに切り替える。





本格的に開始。感想まだ

依頼8:本命の依頼人の依頼を解決せよ!(その6) ( No.54 )
日時: 2016/03/11 02:53
名前: りゅーと (ID: WeBG0ydb)

カムイ「それって日記帳なの?」
メリル「うん!私、日記を書くのが趣味なの!毎日書いてるの!」
カムイ「毎日!?凄いじゃん!私なんか、すぐに飽きちゃうし・・・」
メリル「そうかな?その日にあった出来事を忘れないように書いてるの!文章だけじゃなく、絵を描いたり、写真やシールやその日に手にしたものを貼ったりしてるんだ!」
カムイ「普通に日記を書くだけじゃなく、色々と工夫してるんだね。それだと、日記を毎日書く力にもなるもんね。」
メリル「うん。私が日記を書くようになったのはお兄ちゃんが私の誕生日にプレゼントで可愛い日記帳をくれたの。幼少期に貰ったのがきっかけで、ずっと書いてるんだ。最初は日記を書くのを飽きてたけど、お兄ちゃんがくれたプレゼントを使わないのはよくないと思い、自分なりに工夫してみたんだ。結果ね、いつの間にか日課になっちゃったんだ・・・」
カムイ「その日記にはメリルのすべてが詰まってるんだね・・・」


駄菓子屋のベンチに座ってアイスを食べながら、しばし会話をする。メリルの手にある日記帳は表紙が可愛らしく分厚い本であり、中を読まれないように錠が付いている。いろいろと話をして分かった事は依頼人の妹は日記が趣味の兄思いの年頃の少女である。時間が経つのを忘れるほど話し、気が付くと夕方になっていた。


カムイ「あ・・・時間だ。そろそろ帰らないと・・・メリル、早めに帰った方がいいよ。最近、物騒だから・・・」
メリル「カムイ様、私に気をかけてくれるのは嬉しいけど、今日も用事があって帰りが遅くなるんだ・・・。」
カムイ「え・・・今日も・・・?だけど・・・」
メリル「それにあの人もいるんでしょ・・・?」
カムイ「・・・!」


楽しい会話はある人物を思い出したせいでメリルの表情は一変する。昨日の件を思い出した彼女は大事な日記帳を握りしめる・・・。


メリル「あの人と一緒にいると、心の奥が何かもやもやするの・・・。どうしていいのか分からず、ミノリさんと話をする度、高確率で口ゲンカになっちゃうの・・・。そのせいか、お兄ちゃんと最近うまくいってないし・・・」
カムイ「メリル、落ち着いて・・・!あなたの気持ちは分かるけど、ちゃんと帰った方がいいわ!あなたを心配している人がい・・・」
メリル「カムイ様は黙って!これは私の問題なの!邪魔しないで!」


彼女は大きな声で叫ぶと荷物をまとめて駄菓子屋から去った。ちゃんと言葉を選ぶべきだったと後悔し、カムイは気まずくなる・・・。


カムイ「何か、地雷を踏んじゃったっぽい・・・;どうしよう・・・;」
女性「あれ?メリルちゃんは?」
カムイ「あ・・・何か、用事があると言って行っちゃいました・・・;」
女性「行っちゃったの?実は彼女の忘れ物がもう一つあったの。」
カムイ「忘れ物?あの、私、彼女の家にいますので届けましょうか!」
女性「え?そうなの?ありがとう!これなんだけど、小さいから落とさないようにね?」


女性から手渡されたものは石が付いた小さなカギ。意識してないと忘れてしまうほどの小さなカギ。それは何のカギかと思うが、見当はついている。メリルが持つ日記帳のカギだ。カムイはそれを受け取ると、なくさないようにポケットの中に入れる。そろそろ帰らないと皆が心配するため、二つの国の姫君は急いで帰った・・・。


女性「返却された自転車のチェックをして・・・って、自転車が一つたりない!?おばあちゃん、まさか、修理に出す自転車を貸しちゃったの!?相手が怪我してなければいいんだけど・・・!?」





マルス「えっと・・・マコがいる武家屋敷は・・・」
エリーゼ「もう少しで着くよー!」


マコがいる場所に向かうと、古文書の通りにそこに巨大な武家屋敷があった。屋敷は木造でかなり古く、ミノリの家よりもはるかに大きく、屋敷を守るかのように高い塀が囲う。屋敷は蛇姫様の手によって建てられたその日からずっとセイレン族や彼等が住む大地と共に長い歴史を刻んだのだろう。そして、この屋敷でマコを含めた多くの統治者達がこの地を治め、その次をミノリが担当するのだ。
屋敷の圧倒感に二人は呆然とするが、マコから話を聞かないといけない。屋敷に入るべく、出入り口である門を探す。塀伝いに歩くと、門はすぐに見つかり、門には顔を隠した着物を着た人物が二人いた。あれが従者だろう。相手はマルス達が来るのに気づくと、前に出る。


マルス「すみません、マコとお話をしたくて来ました。マコには会う事は出来ますか?」
従者A「・・・」
エリーゼ「あのー、聞こえてるー・・・?」
従者B「・・・(スッ」


従者は何も言わず、二人を案内する。長い廊下を歩く二人に会話はなかった。ある部屋の前に着くと、相手は障子戸を軽く叩く。すると、中から現統治者の声がし、入室許可が下りた。


マコ「あら、ミノリちゃんのところの子じゃない。どうしたのかい?」
マルス「実はマコからちょっと聞きたい事があって・・・」
エリーゼ「手短に済ませるのでいいかな?」
マコ「構わないわよ。せっかく来たんだし、お茶でもいかが?あなた達、お茶とお菓子を用意して。」
従者A「・・・(頷く」


アリティアの王子と暗夜王国の妹王女は部屋に案内され、座布団に座る。従者はお茶とお饅頭をお盆に乗せて運び、主人と客に出す。彼等は役目を終えると部屋の前で正座して待機する。


エリーゼ「忠実な従者さんだね。無口だけど。マコは寂しくないの?」
マコ「最初から無口みたいだけど、仕事はちゃんとしてくれるんだよ。このお手伝いさんは蛇姫様の言いつけか、必要以上話さないみたいなんだよ。」
マルス「そうなんだ・・・」
マコ「それよりも、私に聞きたい事があると言ってたけど、どんな要件なんだい?」


本来の目的を思い出した二人は聞きたい事を聞き出す。だが、得られるのは古文書の通りの情報であり、収穫はなかった。次は黒曜石の鏡についてだ。


マルス「この屋敷に黒曜石の鏡はないの?例えば、屋敷の家宝とか儀式に関係するとか・・・」
マコ「黒曜石の鏡・・・?ごめんなさいねぇ、儀式の事は言えないのよ;呪いが怖いからね;私が屋敷に住む時、一応はぐるっと見たりしたけど、怪しいものや気になるものはなかったわ。お手伝いさんに聞いても、そんなものはないって。まあ、お手伝いさんは無口だけど、しっかりしている人が多いわぁ。」
エリーゼ(ずっと従者はいるって事か・・・)


黒曜石の鏡も空振りで終わる。最後は蛇姫様の呪いについてだ。その言葉を聞いた時、マコは少し険しい表情をするも、すぐに会話に戻る。どうやら彼女はミノリの異変に気付いてるようだ・・・。


マコ「その呪いがどこで生まれるかは分からないけど、統治者関係や儀式について聞き出す者や屋敷に忍び込んだ者達が不幸な目に遭ってるわね・・・。私もこの呪いの恐ろしさを知ってるし、長年生きるババアでもたまげたわい。だけど、ミノリちゃんが・・・。あの子は結婚して旦那さんや可愛い子供がいるのと、次期統治者なのにどうして・・・」
マルス「お気持ちをお察しします・・・。ちなみにその儀式って、やる日をずらす事って出来たりは・・・?」
マコ「もちろん出来るわ。条件さえ合えば、大丈夫だからねぇ。蛇姫様を怒らすようなことをしなければ大丈夫よ。現段階ではその呪いが出ちゃってるけど、まずはミノリちゃんの方を優先にするわ・・・。母親に万が一の事があったらまずいわ・・・」
エリーゼ「ちゃんと考えてるんだね・・・よかった・・・」


儀式は母親の身が落ち着いた頃にやるべきと判断し、少しの間先延ばしにするようだ。話は十分聞き出せたし、長居をするのはよくない。時間的に帰る頃だと判断し、二人は帰る準備をする。帰ろうとした時、マコはある事を切り出す。


マコ「あ、そうだ!アルジャ君に古文書の事を伝えておいてくれない?時間がかかってもいいから」
マルス「分かった。ちゃんと伝えておくね」
エリーゼ「本の方はちゃんと申請したし、あとはアルジャが使い終わったら渡すから大丈夫だよ!」


現統治者は「統治者なのに役に立てなくてごめんなさい」と相手が謝るも、急な訪問におもてなしと対応してくれただけでも十分だ。行きと同様に従者に案内されて長い廊下を歩き、門まで送ってくれた。マコと従者が手を振って見送るのでこちらも手を振って返す。マルスとエリーゼは相手の姿が見えなくなるまで移動すると、口を開く。


マルス「思った以上に情報は得られなかったね・・・」
エリーゼ「うん・・・ミノリの呪いに関係する情報がなかったね・・・」
マルス「エリーゼ、あの屋敷の従者、何かおかしくなかった・・・?」
エリーゼ「あたしも思った・・・何か、人とは違う雰囲気を放ってたし・・・」


屋敷に着いた時から気になる従者。明らかに何か人とは違う。話しかけても反応はしないし、必要な事は喋らない。命令に忠実的かつ機械的な動きをする相手に不信感しか抱かない・・・。思い思いが話していると、エリーゼの横に何かが落ちる。気になってみると、そこには白い蛇がいた。

依頼8:本命の依頼人の依頼を解決せよ!(その7) ( No.55 )
日時: 2016/03/11 03:00
名前: りゅーと (ID: WeBG0ydb)

エリーゼ「きゃー!蛇ー!」
マルス「何か不吉なんだけど・・・!?急いで帰ろう・・・!」


蛇姫様の呪いもあり、二人は全力疾走で帰った。一方、どこからか現れた蛇は二人が逃げた方向をずっと見ており、何かを見通すかのように凝視していた・・・。





さて、マリオとリョウマは・・・


マリオ&リョウマ「・・・」


すみません、とある民家の庭で毒キノコ柄のトランクスの男と赤い褌の男がたき火で暖を取ってるんですが。最初の二人のシリアスをぶっ壊さないでください。その横には物干し竿で干された服と無残な姿になった自転車がある。まさか、カムイが行った駄菓子屋の壊れた自転車の話って・・・;





数時間前・・・


マリオ「うぃおおおおおおおおおおー!!!」
リョウマ「いぇああああああああああー!!!」


神社へ向かうマリオとリョウマは絶賛大ピンチです(爆)。神社までの道のりは長く、駄菓子屋で借りた自転車で向かっていたはずだが、どういう訳か、自転車の後輪だけで漕いでおり、バランスを保ちながら爆走中・・・;


マリオ「あのばあちゃん、俺達の話をちゃんと聞いてたのかあああああー!」
リョウマ「マリオ、頭を掴むな!バランスが崩れる!つか、ネジがまたぶっ飛んだあああああー!」


カムイが来る前、二人が来た時に店番をしてたのは女性の祖母ことヨボヨボのおばあちゃん。自転車を借りるついでに駄菓子を購入したのだが、年寄り特有の難聴があり、相手の話をうまく聞き取れなかった(お金はちゃんと置いた)。
そのせいで修理に出す自転車に乗ってしまい、道中で前輪が外れたり、いくつかのパーツが外れる・・・;しかし、一輪車で二人乗りでウィリー走行ってすげぇな。つか、リョウマ!お前は中の人的な意味で安全運転しないとダメでしょうが!!(中の人繋がりでワンパンマンの無免ライダー)
むちゃくちゃな運転をする二人に例のあいつが・・・


蛇「シャー!」
リョウマ「うおおー!蛇が草むらから出て来たあああああー!って、ブレーキがぶっ壊れてる!?」
マリオ「やばい!やばい!落ちる!くぁwせdrftgyふじこlp」





ガシャアアアアアン!!!





結果、蛇が出たせいでバランスを崩してしまい、畑に突っ込みました・・・;ちなみに二人は近くにいた農夫婦によって助けられました。時間はかなり経過しており、二人は農夫婦にお礼を言うと、乾いた服を着て神社へ向かう。


マリオ「神社へ行こうとした矢先に蛇が出るなんて普通にねぇよ!しかも、呪いの件もあるから洒落にならねぇし!」
リョウマ「先ほどの蛇の件は忘れろ!あれはたまたま出ただけだ!」


先ほどの事故はたまたま運が悪かったと割り切り、急いで神社へ向かう。神社は木々が生い茂る場所にあり、目印に赤い鳥居がひっそりと佇んでいる・・・。人々を迎える赤い鳥居の先には長い石畳の階段があり、先が見えない・・・。


マリオ「こんなに長いとは・・・」
リョウマ「体力がある俺等でもきついぞ・・・」


体力がある任天堂の英雄と白夜王国の第一王子でも根を上げる。少しずつ休憩をはさみ、神社の境内に着く。呼吸を整える二人の目に飛び込むのは目的の小さな祠があり、その背後には巨大なご神木がずっしりと己を主張している・・・。そこだけ時間が止まったかのように雰囲気が違っており、まるでそこだけが世界から切り離されたようだ・・・。


マリオ「あののどかな田舎町にこんな場所があるとは・・・」
リョウマ「何か、下手な真似は出来ないな・・・」
マリオ「せめて、崇拝ぐらいはしてから帰ろうか・・・」
リョウマ「ああ・・・蛇姫様を怒らせないためにも・・・」


まずは祠で手を合わせて崇拝する。祠にはお供え物の花や食べ物やお酒があり、蛇姫様が人々から崇められているのが分かる。
肝心の蛇姫様の像はないかと調べると、祠の格子状の扉から目的のものが見えた。像は蛇と人が合わさった姿をしており、眼は蛇のように凍てつくかのように鋭く、大きな口からは蛇が持つ鋭い牙と細長い舌を覗かせ、体表は蛇の鱗が無数にあった。胸のところに膨らみがあり、女性であるのが分かる。そう、これが蛇姫様だ・・・。だが、像を見た瞬間、二人は悪寒に襲われ、背筋がぞっとする。


マリオ(これは何かずっと見てはいけないような気がする・・・)
リョウマ(何か、禍々しいものが感じられるんだが・・・)
マリオ(これ、写真で撮らない方がいいかも・・・!手書きでまとめた方がいい・・・!)
リョウマ(そうしよう・・・!(ここにタクミがいなくてよかった・・・!)他には何かないか、調べるぞ!)
マリオ(賛成!他に調べられるものは祠の周辺とご神木ぐらいか・・・!)


これ以上の長居はまずいと判断し、急いで神社内を調べる。だが、焦りのせいで二人はとんでもないものを見つけてしまう。ご神木に何かがないかと視線をそっちに向けたら・・・





ご神木にずたずたに切り裂かれて紙の人形と共に釘で打たれている蛇の死骸だった・・・!





マリオ「ひっ・・・!」
リョウマ「何だこれ・・・!」


さっきからよくないものを見るマリオとリョウマは言葉を失い、尻もちをついてしまう。次の言葉を発そうとした時、木々の隙間から何かの視線を感じる。それは無数の蛇の目・・・!


マリオ「リョウマ!急いで帰るぞ!目的は果たした!」
リョウマ「分かってる!これ以上ここにいるとおかしくなる・・・!」


身の危険を感じた二人は全力で走り、神社をあとにした・・・。





その後、家に外に出た者達がどんどん戻ってくる。タクミが皆の帰りを待っていると、一番乗りにカムイが戻って来た。


カムイ「ただいまー。みんなは帰って来た?」
タクミ「おかえり。あんたが一番だ」
カムイ「そうなの?みんな、大丈夫かな・・・?」
タクミ「夕飯には帰ってくるから安心しろ。ん?そのカギは何だ?」


居間で休憩をするカムイの持ち物に見慣れないものがある事にタクミは気づく。メリルの日記帳のカギだ。


カムイ「これ?これはある人の日記帳のカギなの。駄菓子屋に寄った際に預かったんだ。」
タクミ「へー・・・。日記か、僕も昔は書いてたな・・・。懐かしいな・・・」
カムイ「タクミも日記を書いてたの?」
タクミ「まあ、たまに・・・。その日にあった出来事や戦いでの反省点、忘れてはいけない事など・・・。もちろん、あの馬鹿兄や問題を起こす双子、サクラや姉さんや母上、お前と似たアクアの事など・・・。だが、あいつ等が暴走する度に日記が愚痴日記になるんだよな(怒)。最近ではヒナタや暗夜もやらかすし(^ω^#)」
カムイ「何か、日記帳の2・3ページを一気に使いそうだね・・・;」
タクミ「お前が何を言う。だが、日記は口に出せない本音や思いを形にする・・・。特に僕のように素直になれない奴にうってつけだ。だって・・・」





タクミ「本音には悪いものだけじゃなく、いいものだってある。それは人への感謝の言葉と愛情表現だからだ・・・」





白夜王国の弟王子は口で兄弟達の事を愚痴るも、表情はどこか晴れやかだ・・・。口や行動でぎゃいぎゃいと言うものの、心の奥底ではかけがえのない兄妹や家族を大事に思っている。たった一つの言葉を述べるのでも恥ずかしい彼は、感謝の気持ちや相手への思いやりを忘れないよう、日記に本音を言葉と共に記している・・・。
素直に気持ちを伝える事や表現するのが苦手な彼の言葉はもっともであり、兄弟が多くいる二つの国の姫君は彼の気持ちは十分に分かる・・・。


カムイ(どこの世界でもみんな似てるんだね・・・今度、みんなでお泊り会でもしようかな・・・その際に下の弟と妹達をたくさん可愛がり、兄さんと姉さん達に甘えよう。)
タクミ「何を考えている?」
カムイ「何でもない!へー・・・本音か・・・日記には恥ずかしいものや見られちゃいけないものもあるんだよね・・・。ん?タクミは日記に何か恥ずかしい事を書いてるの?」
タクミ(ぎっくぅ!)
カムイ「ふーん?怪しい・・・。もしかして、女子には言えないイヤーンな事を書いてるの!?」
タクミ「何故にそっちの方を考える!?いや、大した事は書いてないし・・・;」
カムイ「まあ、年頃の男の子だし、そうなるのは分かるわ。これ以上は聞かないでおくわ!」
タクミ「この馬鹿姉は黙ってろおおおおおおおおおお!!!」
ミノリ「あらあら、二人とも仲がいいわね〜」
アルジャ「面白そうですし、少しの間は放置しておきましょう」


その後、他の仲間達も帰宅し、夕飯を食べる。夕飯のあとは皆で情報共有をする。神社に行った人達は蛇姫様の像を記憶を頼りに紙に描く。





シリアスとシリアルって・・・;

依頼8:本命の依頼人の依頼を解決せよ!(その8) ( No.56 )
日時: 2016/03/11 03:08
名前: りゅーと (ID: WeBG0ydb)

マルス「お屋敷の方に行ったけど、肝心の鏡の情報は得られなかった・・・」
エリーゼ「従者もいたよ!門のところに二人しかいなかったけど、他の従者さんは作業中だったのかな・・・?」
タクミ「こっちは進展なしだ・・・。ミノリの方には異変はなし・・・」
マリオ「神社の方に行ったが、正直言うと行かない方がいい・・・」
カムイ「これは何かヤバそうだね・・・」
タクミ「ああ・・・(家にいてよかった・・・」
アルジャ「俺も像の方は見ましたけど、ちょっと何か嫌悪感が生じました・・・やっぱり、外から来ると感性が違うからそう思うんじゃないでしょうか・・・?」
ミノリ「私は小さい時から見てたから何も思わないけど、外の人だとそうなっちゃうのかしら・・・?」


気になる点はいくつかあるも、二日目はこれで終了・・・。





チチチチチ・・・


エリーゼ「眠い・・・トイレ・・・」


三日目の早朝、エリーゼはトイレに行きたくなり目覚める。部屋にはカムイが隣で寝ており、彼女を起こさないようにそっと起きる。ちなみに部屋は二階の空き部屋を借りており、カムイとエリーゼ、マルスとタクミ、マリオとリョウマで別れている(男性陣が部屋分けの際にタクミが必死に説得してたのを記しておく)。
眠い目でトイレを済ませ、洗面所で手を洗う。再び寝ようとした時、誰かが外へ出ようとするのが見える。誰かと確認する間もなく、相手は即座に家から出た。誰だったのだろうと思う中、彼女は床に何かが落ちてるのを見つける。それを拾い、確認をすると・・・


エリーゼ「蛇恋結び・・・?」





三日目。この日はミノリの用事があり、隣町のショッピングモールへ行くようだ。依頼ばかりだと疲れてしまうのでたまには息抜きが必要と、彼女が考案した。


ミノリ「本と睨み合ってばっかりだと疲れるし、たまには外に出ましょう。」
アルジャ「構いませんよ。おとといに隣町に行ったみたいですが、その際に済ませてなかったんですか?」
ミノリ「あの日は定期検診もあったし、それに注文したものは今日届くみたいだったの。あと、他にも準備しないといけないし・・・。明後日は・・・」
アルジャ&エリーゼ「!」


依頼人の妻の言葉に暗夜王国関係者は言葉の真意に気づく。他者からすると分からないが、二人は瞬時に理解して買い物に同行する。


アルジャ「分かりました。俺も手伝います!」
エリーゼ「あたしも手伝う!」
ミノリ「ありがとう・・・。皆さんはどうしますか?」
カムイ「私も気分転換に外に出ようかな?」
マリオ「蛇姫様の呪いもあるし、準備はした方がいいな・・・」
リョウマ「たまには息抜きも必要だ!何かあったら俺等に言ってくれ!荷物持ちもやる!」
タクミ「じゃあ、出かける準備をするぞ」


一同は隣町のショッピングセンターに行くべく、準備をする。幸いにもミノリの体には異変はなく、子供は無事だ。移動の面で少し不便な部分もあるが、妊婦がいるので無理はさせないようにする。時間をかけて隣町のショッピングセンターに着いた。


マリオ「かなりデカいお店だなー」
ミノリ「この地方では一番の施設ですし、最新のものもあるからね。」
マルス「唯一の娯楽や暇つぶしと言ったら、ここに人が多く来そうだね。」
アルジャ「中にはゲームセンターやホビーゾーンやフェアなどもありますし、エリーゼ様とタクミ様も時間いっぱい遊べると思います。」
タクミ「子ども扱いするな・・・;」
リョウマ「年少組を気を使ってだと思うぞ。今回は依頼の事を忘れて、買い物を楽しむぞ!」
エリーゼ「はーい!」


一同はショッピングセンターでお買い物を楽しむ。依頼から一時的に解放された一同は買い物を楽しんでおり、何も買わなくてもそこら辺を歩いたり、店の商品を目で楽しむだけでも十分。現在、一階のサービスカウンターでミノリが本来の目的である何かを取りに行くようであり、カムイとリョウマは付き添いで同行。


ミノリ「リョウマ様、カムイ様、本当にすみません・・・;手伝わせちゃって・・・;」
リョウマ「気にするな。たまにはあの旦那にも休みは与えないとな?」
カムイ「重たいものはこっちが持つよー。(ねぇ、ミノリ・・・」
ミノリ(カムイ様、どうしたの?)
カムイ(昨日、メリルに会ったけど、家に帰ってた?)


小声でメリルはちゃんと帰って来たかと依頼人に聞くも、彼女は首を横に振る。あの後、夫婦で待ってたが全く帰ってない。買い物へ行く時にも連絡はしたが、反応はない・・・。


カムイ(そんな・・・)
ミノリ「(気を使ってくれてありがとうね・・・だけど、無事でよかったわ・・・)あ、サービスカウンターが見えたわ!ちょっと取りに行くね!」


サービスカウンターで目的のものを取りに行こうと、依頼人は列に並ぶ。その間にリョウマと待つが、彼は少ししょんぼりするカムイに気づく。


リョウマ「どうした?何かあったのか?」
カムイ「リョウマ兄さん・・・。実はちょっとね・・・」


メリルの件は少し言葉を濁し、いざこざに悩んでいる事を話す。別世界の妹の話を白夜王国の第一王子はふむふむと話を聞く。


リョウマ「カムイ、お前は優しいな・・・他人の事を考えてるなんて・・・。だが、何でもかんでも首を突っ込むのはよせ。それは当事者同士の問題でもあり、当事者が解決しないといけない・・・。依頼に余計なものを持ち込むな・・・。それが障害となって、命取りとなる・・・。戦いでも同じだ・・・」
カムイ「ごめん・・・でも、何か自分も同じような事があったから・・・」
リョウマ「・・・」


自分も似たような境遇があり、他人事とは思えない。あの時のメリルはどこか悲しそうな顔をしており、悲痛に満ちていた・・・。他人を思うカムイにリョウマはネズミのぬいぐるみを渡す。


カムイ「リョウマ兄さん・・・?」
リョウマ「だが、あんたはあんたなりに頑張ってる。困っている奴や放っておけない奴に優しいし、思いやりがある。それがカムイのいいところでもある。王女としての自覚もあるし、誰からも認められる。正直言うと、あっちの俺や兄妹達や部下や仲間が羨ましい。そんな顔はするな。」


最年長ながらにいろいろと見て来たリョウマは相手のいいところや悪いところを見ており、ちゃんと指摘する。普段おふざけを好む彼でも、次期国王としての自覚はあり自分の信念は簡単に曲げたりはしない。厳しくも優しい言葉にカムイは元気になる・・・。


カムイ「リョウマ兄さんは優しいですね・・・気持ちが少し軽くなったわ・・・ありがとう・・・」
リョウマ「おう・・・!」
カムイ「ふと気になるけど、このぬいぐるみ、あきらかに某ネズミのパチモンですよね?著作権は大丈夫ですか?」
リョウマ「さあ(・ω・)」


二人が会話していると、ミノリが戻って来た。彼女の手には大きなプレゼント袋があった。


ミノリ「ごめん!遅れちゃって・・・!待った?」
カムイ「大丈夫。それよりも、目的のものは買いました?」
ミノリ「はい!」
リョウマ「何か、大きな荷物だな。包装もプレゼント用だし、誰かに渡すのか?」
ミノリ「ええ。これだけは大事に運ばないとね。」





マルス「あれ?アルジャ、本を持って来たの?」
アルジャ「え?本は家においてたはずなのに・・・?」


休憩所で休むのはマルスとアルジャ。荷物や時刻の確認をしている時、アルジャのカバンから古文書が出て来た。


アルジャ「いつもの癖で持って来たのでしょうか?なくさないようにカバンにしまっておきましょう。次はどこに行きます?」
マルス「次はえっと・・・ん?アルジャ、ズボン破れてない!?」
アルジャ「え?うわっ!本当だ!!?」


依頼人の夫の服がどこかで破れたらしく、彼の細い足が見える。最悪な事に今日着ている服は上下が一緒のタイプであり、それ以上破れるとまずい事になる。


アルジャ「生地が特殊なのと長年着てたから、いつかはこうなるとは分かってますが、人が多くいる場所でこうなると恥ずかしいです・・・;」
マルス「これはまずいし、近くの服屋で新しい服を買おう;僕のマントを腰に巻いて応急処置をして・・・」


軽い応急処置をし、近くの服屋で新しい服を購入する。そこでタクミが異変に気付き、彼も駆けつける。


タクミ「ゲーセン、楽しかった・・・。あれ?二人共どうしたんだ?」
マルス「タクミ、ちょうどよかった!アルジャの服が破れちゃったから、彼に合いそうな服を持って来て!」
タクミ「分かった!ちなみにサイズは・・・」


試着室に送り届けた後、急いで服を探しに行く。適当に選んだため、彼はぎょっと驚くも、せっかく選んだので全部試着する。しばらく待つと、アルジャがカーテンを開けて登場。チョイスした服は流行の服であり、知的な彼のイメージを柔らかくしている。


アルジャ「何着か着たけど、似合っていますか?」
タクミ「カッコいいぞ。着ない服は僕らで戻しておくから、会計を済ませてくれ。」
アルジャ「お二方に感謝してます。すみませーん、この服を着用で購入します。」

依頼8:本命の依頼人の依頼を解決せよ!(その9) ( No.57 )
日時: 2016/03/11 22:42
名前: りゅーと (ID: WeBG0ydb)

腹筋崩壊要注意





今着ている服を着用で購入し、店員にタグを切ってもらう。破れた服は袋の中にしまい、再度買い物を続ける。
時刻は夕方と夜の間になり、早めに帰らないとまずい。みんなに連絡をしようとした時、偶然にも服コーナーに知り合いがいた。


ミノリ「アルジャ君、いたの!こっちも済ませたわ!あら?アルジャ君、着替えたの?」
アルジャ「途中で服が破れてしまったので・・・;」
ミノリ「あらら。だけど、イメチェンしたアルジャ君も素敵よ!」
マルス「これで全員が揃ったね。じゃあ、帰ろ・・・」
ミノリ「すみません、リョウマ様とマリオさんが変わった服を持って試着室に向かわれたんですが・・・;」
タクミ「え;」


今の発言で嫌な予感しかしない。気は進まないが、試着室の方に行くと、カムイとエリーゼがスマホを構えてwktkしながら待っていた。すると・・・


・・・おや!? マリオの ようすが・・・!
・・・おや!? リョウマの ようすが・・・!


BGM:ポケモン進化BGM


アルジャ「何故に有名ゲームの進化BGMなんですか!?」
カムイ「えwww何に進化しちゃうのwwwいや、クラスチェンジと言うべきかwww」
エリーゼ「任天堂の英雄と剣聖がどうなっちゃうのwww」
マルス&タクミ「BBBBBBBBBBBB(無心でBボタン連打」


多くの人達がB連打をするも、両者は進化(?)を遂げ、試着室のカーテンを開けた!


おめでとう! マリオは ミューモンに しんかした!
おめでとう! リョウマは いたいやつに しんかした!





マリオの格好:新バンド「BUD VIRGIN LOGIC」のアイレーンのコスプレ
リョウマの格好:おそ松さん20話に出たカラ松の痛い恰好(グラサン+自分の顔がプリントされたキラキラタンクトップ+丈が異様に短いズボン+キラキラした靴)





マリオ「お待たせ(はぁと」
リョウマ「カラ松ガールズカモン!」
カムイ「これ、進化と言うよりメガシンカだよねwww何で新バンドのコスプレをしちゃってんのwww」
エリーゼ「うわwww痛いwww痛いwww自分の顔がプリントされたタンクトップだけでもやばいのに何でそんな恰好をwww」
マルス「どっからどう見ても合体事故だああああああああああ—————!!?とりあえず、BVLや闇属性バンド関係者、BVLファンや全国のショウバイロッカー達に謝罪して!!?」
タクミ「何でその格好をした!?BGMの無駄遣いだなオイ!!?つか、中の人ネタの引き出しが多くねぇか!?中村悠一さんやFEifの登場キャラ(特に白夜関係)やカラ松、およびファンや関係者の人達にマジで焼き土下座しろやあああああー!!?」


※カラ松の顔がプリントされたカラ松タンクトップ、実際に出ます(2016年4月に)


エリーゼ「一つ聞くけど、何でSB69のミューモンのコスプレなのwwwあと、尻尾がスカートの下から見えるんだけどwww」
マリオ「ああ、新ジャンルと仲良くなるべく、相手の格好をして相手の気持ちになってみようと考えた!ちなみに尻尾は俺のケツの筋肉で挟んでるぞ!」
リョウマ「おい!俺が引っ張っても抜けないぞ!?」
カムイ「どれだけ大殿筋と中殿筋と小殿筋を鍛えてるのwww」
アルジャ「笑っているところ悪いですが、もう少しで暗くなります;」
ミノリ「あ;そうだったわ;私の目的も済みましたので、皆さん、帰りましょう;」


場所の関係もあるので早めに帰らないと遅くなってしまう。玄関口から出ると、外は冷えており少し肌寒い。一部の者達はマントを体に巻いたり、温かい飲み物で暖を取ったりする。当然、ミノリの方にも準備を怠らない。


アルジャ「ミノリさん、このケープを使ってください。体を冷やすと、影響が出ますので」
ミノリ「ありがとう。あら、フード付きで体をすっぽりと覆うタイプね」
エリーゼ「何か、聖母さんみたいだね!子供に加護が来そうだね〜」
マリオ「よーし、じゃあマイホームに帰るぞ〜」
マルス「その格好で帰るの!?」


変人二人がオサンティ(違)な恰好を気に入った模様だ。当然、一部の人達は彼等から少し離れて歩いてます;つか、何でそんな服を販売してるんですか。





カムイ「うわー、全く見えないわー・・・」
エリーゼ「家の明かりがぽつぽつとあるね」
ミノリ「みんな、はぐれないようにね?」


一同は帰路を引き返す。帰り道も気を引き締める。家まであと少しの時、突然、後方から車が走る音がする。轢かれないように隅に移動するも、車の様子がおかしい。何故なら、音を発するワゴン車は猛スピードで走っており、明らかにこっちに向かっている!


タクミ「あの車、スピードが出過ぎてないか!?」
マルス「みんな、構えて!」
アルジャ「ミノリさん、こっちの方に!」


嫌な予感しかせず、全員戦闘態勢に。車は一同の真横に止まり、中から目出し帽をかぶった三人の男達が車から降りる。男達の格好は肌の露出を押さえており、素顔が全く見えなかった。急いで撃退しようとしたが、男達の方が素早く動く!男達は二人の人物を手際よく車の中に引きずり込んだ!


BGM:こち亀のテンポの速いBGM





女装したマリオと痛い恰好をしたリョウマを(爆弾投下)





マルス&タクミ( )          °Д°
アルジャ「え・・・;普通、ミノリさんかエリーゼ様達を狙いますよね・・・;」
カムイ「何であっちをハイエースしちゃうのwww」
エリーゼ「ここには選り取り見取りの美少女や美女がいるのにwww」


明 ら か に 人 選 ミ ス だ よ な ?(吐血)ちなみにハイエースには二つの意味があります。一つはトヨタが実際に販売する大型の商用車(乗用車)であり、耐久性も優れ、人や荷物を多く乗せられる便利性がある。もう一つは幾度も現実やドラマや映画で誘拐や拉致の際に使われる車であるため、ハイエースするという動詞になった。
だが、目の前で誘拐沙汰が起きてるので急いで止めないといけない!


マルス「今のシーンで衝撃が大きいけど、急いで助けないと・・・;」
タクミ「兄さん、マリオ、今すぐ助k「抵抗するわけねぇよゴルルァ!!」ざっけんなゴルァ——————————!!?」
エリーゼ「まさかの無抵抗www」
マリオ「やっぱり、ヒロインはこの俺だ!人気投票第1位と第4位に勝る力があるのよ!オホホホホ!」
リョウマ「第3位だからって図に乗ってんじゃねーぞ!バーカ!」
カムイ「えwww私達、マリオのヒロイン力に負けちゃったのwww」
エリーゼ「悔しいのぉwww悔しいのぉwww」
ミノリ「世の中には変わった趣味の人もいるからね・・・;」
タクミ「いっその事、あの馬鹿兄と裸族を保健所へ連行してください(吐血」


無抵抗でハイエースされる男二人に白夜王国の弟王子の怒りはマッハ。アリティアの王子と依頼人夫婦は唖然としており、二つの国の姫君と暗夜王国の妹王女は普通にありえない場面に腹筋が崩壊し、その場で笑い転げる。って、今のは公式の人気投票だよね?(女性部門1位はカムイ、女性部門4位はエリーゼ、男性部門第3位はタクミ、男性部門6位はリョウマ)
一方、ハイエースされた男達は・・・;


マリオ「きゃああああー!変質者が現れたわー!」
リョウマ「どなたか助けてくれー!」
男A「ゲシャゲシャシャシャゲシャゲシャシャ?(訳:あの方の言うとおりに変わった格好をした男と獣人の女で合ってるか?」
男B「キシャシャシャシャ、キシャキシャシャ・・・?(訳:こんな女を欲しがるなんて、あの方は一体どういう考えをしてるんだ・・・?」
マリオ「ちょっとぉ!どこ触ってるのよ!警察呼ぶわよ!」
リョウマ「俺のマリコたんに何をするー!」


車内は当然大惨事になってました(笑)。普通だったら、車内に連行された人達はとんでもない目に遭う事が想像出来るが、どっからどう見てもコントにしか見えません。混乱する中、二人はある事に気づく。相手は人が理解出来ない言葉を発しており、それは蛇の鳴き声に等しい。


男C「シャシャ・・・シャーシャシャシャー!?(訳:おい待て・・・こいつ、野郎だぞ!?」
男A「ゲシャ!?(訳:男かよ!?」
マリオ「いやぁー!スカートをめくらないでぇー!(ん?今のは・・・!?」
リョウマ「マリコたんの純潔を奪うんじゃねぇぇぇぇぇ!!(俺も一瞬だけ見えたぞ!」
男C「シャ、シャシャーシャシャシャー!?(訳:しかも、この尻尾は偽物だぞ!?」


なあ、この茶番劇、早く終わってくれないか?マジで腹筋が壊れそうなんですがwww男達はマリオの尻尾を引っ張ろうとするが・・・



アッー♂(尻尾を取る音)



マリオ「抜いちゃらめえええええー!!」
リョウマ「マリコたぁぁぁぁぁん!!!(ごめんwww俺の腹筋、もう限界ですがwww」
男B「キシャシャシャ!?キシャキシャ!(訳:ただの変態カップルかよ!?今すぐ捨てろ!」





こ れ は ひ ど い

依頼8:本命の依頼人の依頼を解決せよ!(その10) ( No.58 )
日時: 2016/03/11 03:24
名前: りゅーと (ID: WeBG0ydb)

とんでもないものに係わった男達は即座にマリオとリョウマを・・・





現場から200m離れた場所で捨てた(笑&ケツに挟んだ尻尾はマリオの頭に投げられた)





タクミ「あ、返品された」
エリーゼ「ちょwww裸族リーダーと白夜の伊勢海老が路上に捨てられたwww」
カムイ「しかも、ほぼ目と鼻の先www」
エリーゼ「さっきから車が激しく揺れてたけど、リョウマ王子達は何をしたのwww」
マルス「えっと・・・;仲間が無事なのを喜ぶべきかな・・・;」
アルジャ「何か、とぼとぼと歩いて帰ってくる姿に哀愁を感じますが・・・;」
ミノリ「とりあえず、リョウマ様とマリオさんの傷を癒しましょう;」


普通ならピンチのシーンのはずなのに、ギャグカオス組と裸族のパワーのせいで一気にギャグに変わってしまった。なあ、シリアスとギャグの落差が酷くない?


カムイ「マリオ、リョウマ兄さん、大丈夫?と、言っても、即座に返品された地点で100%無事ですもんねwww」
リョウマ「あー、やっぱり、俺のカッコよさに男達が嫉妬したのか・・・」
マリオ「ヒロイン力を高めすぎたか・・・」
タクミ「お前ら、僕が今すぐタウンページを開いて保健所に連絡するから大人しくしろ」
アルジャ「また襲って来る可能性もあるし、急いで家へ戻りましょう・・・!」


二人に治癒魔法を使うと、大急ぎで家へと引き返す。道中に怪しい人物や怪しいものは見ておらず、先ほどの男達はいない。急いで家に帰ると、周囲を確認しすぐに中へ入る。


ミノリ「こ、怖かった・・・(メリルちゃんはまだ帰ってない・・・」
アルジャ「み、皆さん・・・休憩しましょう・・・夕飯はそのあとにしましょう・・・」


家に無事に帰れたと言えど、まだ心臓がバクバクする。誰もが心を落ち着かせる時間が必要である。子供にはよくないため、アルジャはミノリを休ませる。その間にもエリーゼが精神安定魔法を使い、不安を軽減させる。
少しだけ落ち着くと、夫婦を除いた一同はマリオとリョウマに呼び出される。呼ばれた理由は先ほどの誘拐騒動だ・・・。


マリオ「俺達が呼んだ理由は言うまでもなく、さっきの奴だ・・・それについて話し合いをする・・・」
タクミ「なあ、先ほどの車のナンバーは覚えているか・・・一応は覚えているけど・・・」
マルス「残念だけど、車のナンバーは当てにならない。偽装ナンバーの可能性が大きいからね・・・」
カムイ「速攻で叩きのめしたかったけど、相手が素早かったわ・・・あと、何でああなったのかな」
エリーゼ「史上最低の誘拐騒動だよねうん」
タクミ「いろいろとツッコミたいが、兄さんとマリオ、車内で何があったんだ?まあ、聞きたくはないが」


先ほどので衝撃が大きかったが、まずは車内で何があったのかと聞く。だが、予想外の言葉が口から出る。


マリオ「車内で何かがあったかと話す前に実はみんなに言わないといけない事がある。あの拉致の時、あれはわざと誘拐されたんだ」
マルス「わざと・・・!?どういう事なの・・・!」





アルジャ「え・・・;普通、ミノリさんかエリーゼ様達を狙いますよね・・・;」
カムイ「何であっちをハイエースしちゃうのwww」
エリーゼ「ここには選り取り見取りの美少女や美女がいるのにwww」
マリオ(俺を目に付けるとは通だな!拉致はよくないぞぉ♪ん・・・?今、何か違和感が・・・!?)
リョウマ(マリオも気づいたか・・・!これは一芝居打つぞ!)
マルス「今のシーンで衝撃が大きいけど、急いで助けないと・・・;」
タクミ「兄さん、マリオ、今すぐ助k「抵抗するわけねぇよゴルルァ!!」ざっけんなゴルァ——————————!!?」





拉致された時、二人は相手の違和感に気づいたのだ。自分達の腕を掴む手はやけに冷たく、手の構造が人のものではなかった。瞬時にまずいものが関与していると判断し、味方に危害が及ばないためと相手の情報を得るためにわざと無抵抗で拉致されたのだ。


リョウマ「腕を掴まれた時、明らかに人の手とは違ってた・・・!嫌な予感がした俺は即座にマリオの考えに合わせ、みんなを守るためと情報を得るためにわざと無抵抗でハイエースされた。」
タクミ「あの時は馬鹿兄貴を殴ろうと思ったけど、ちゃんと考えてたのか・・・」
カムイ「構造が違うって・・・どんな感じなの・・・?」
リョウマ「大きく角ばった感じであり、体温は冷たかった・・・。相手は人が理解出来ない言葉で話してた・・・。そして・・・」





マリオ「体に蛇の鱗があった・・・!」





蛇と言う用語に全員が固まった。車内で抵抗した際に相手の服の隙間から蛇の鱗が見え、神社で蛇姫様の像を見た二人は目の前で起きた真実に絶句するも、それは予感が確信へと変わる瞬間であった・・・!当然、この件に最も関与するのは蛇姫様の呪いと神社で見たあの像・・・!完全に偶然とは言えず、同時に自分達の依頼にとんでもないものが絡んでいる事に絶句する・・・。


マリオ「あの誘拐のは完全に相手からの宣戦布告と取ってもいいだろう・・・!みんな、油断はするな・・・!」
カムイ「あの、一つ質問してもいい?」
リョウマ「何だ?」
カムイ「あのハイエースの時、何でオサンティな二人を選んだの?」
マリオ「蛇姫様の呪い関係が強いだろう。相手は慣れてた感じだ。奴らの会話の内容は全く分からなかったが、ミノリとアルジャの特徴で拉致ったのだろう。」
エリーゼ「アルジャの服装はプライベートでもアレンジした民族衣装を着るのが趣味・・・」
タクミ「ミノリは狐の獣人だろう。あと、子を宿したお腹・・・」


依頼人夫婦は目立つ特徴があり、誘拐の時には有力な情報にもなる。だが、ショッピングセンターで帰る前にある事をしたのがきっかけで狙われなかった。一つはミノリが持参したケープで耳と尻尾とお腹を隠し、アルジャが服を着替えたのがきっかけで狙われなかったのだろう。んで、たまたま・・・;


リョウマ「つまり、俺達が相手の特徴と一致した格好だったため、真っ先でさらわれたって事www」
カムイ&エリーゼ「wwwww」
マルス「ちゃんと情報を共有出来なかったからだろうね・・・;」
タクミ「男達がどうなったかは想像出来るなうん」


アリティアの王子の推測通りに「獣人の女と変わった格好をした男の夫婦を連れて来い」の言葉でうまく情報が共有出来なかったため、変人二人を拉致したのだろうwwwこんな勘違いは普通にねぇよwwwあまりにもアホらしい展開にまともな人達はOTLした事は言うまでもない・・・;





三日目の夜、またしても事件が起きた。それは草木も眠る丑三つ時、皆が眠りについた時に起きた。


マリオ「と、いう訳だ・・・ああ、大丈夫だ・・・」


マリオは二階の廊下でWSTに連絡を取っていた。廊下に出たのは同室のリョウマを起こさないためと電波のいい場所で連絡してるのだろう。夜間で働く仲間達に伝えると、彼は遠くにいるルイージを思い出す。


マリオ「リーダーである俺でも心細くなる時だってある・・・はぁ・・・ルイージやみんなに会いたいぜ・・・」


部屋へ戻ろうとした時、彼は何かを見つける。それはアルジャが持ってたはずの古文書だ。「何故ここに?」と思うが、おそらくは何かの拍子で落としてしまったのだろう。


マリオ「貸してくれたと言えど、丁寧に扱わないとなー;アルジャは確か下で起きてたはず・・・。トイレ行くついでに返しに行・・・!?」


階段を降りようとした時、階段から何かの禍々しいオーラを察知した。それは邪悪さを孕んでおり、誰がどう見ても確実に近づいてはいけないものだと言うのが分かる・・・!


マリオ「完全に殺気が感じられるんだが・・・!外に出た方がいいな・・・!」


携帯と古文書を持ったマリオは廊下の窓から屋根に飛び移り、死角になる場所に隠れる。彼が身を潜める中、他の者も異変に気付く。


リョウマ(夜に襲撃ってふざけんな・・・!刀で叩き切りたいが、明らかに別のオーラが感じられる・・・!)


マルス(家の戸締りはちゃんとしてるはずなのに・・・!一体何が起きたというの・・・!?)
タクミ(gkbrgkbrgkbr)


カムイ(エリーゼ、こらえて・・・!)
エリーゼ(お姉ちゃん・・・!)


異変に気付いた者達は布団の中で大人しくし、枕元にあった携帯を持って連絡を取り合う。その間に何かが這うような音がし、その音は不快感と恐怖感を増幅させる・・・!(ここから先はLINE風で進行します)


まりーお:みんな、大丈夫か!今は動くな・・・!
かむい:何か、凄い重圧感で押し潰されそうなんだけど・・・!
えりぜ:怖いよぉ・・・
さかもと:タクミの奴、大丈夫なのか!?あいつ、こういうものが苦手だ・・・!
たくみん:にいさんこわいたすけてふとんのなかにいるうわなにかはいってきた
まるっす:タクミの文は「兄さん怖い助けて布団の中にいるうわ何か入って来た」僕達の部屋に何者かが入って来た・・・!

依頼8:本命の依頼人の依頼を解決せよ!(その11) ( No.59 )
日時: 2016/03/11 03:33
名前: りゅーと (ID: WeBG0ydb)

何者かはふすまをスーッと開け、中に侵入する。得体のしれない何かが部屋に入ってきたため、恐怖はより増幅する。年少組のタクミとエリーゼは泣きそうであり、布団やカムイにしがみつく・・・!


たくみん:やばいなみかうろkにおおわねたあしがみえた
まるっす:タクミ、耐えて!解読すると・・・ヤバい何か鱗に覆われた足が見えた・・・
かむい:また蛇!?いい加減にして!
まりーお:あまり外の光景は見るな!
さかもと:タクミの元に行きたいのに・・・!ん?マリオの布団、やけに膨らんでないか?マリオは外にいるのに・・・
まりーお:あれは俺が持参したルイージ抱き枕だ
たくみん:はいっ!?
まるっす:マリオ、かさばる荷物を持って来たの!?
かむい:マジでwwwどんだけブラコンなのwwwまあ、私も人の事は言えないけどwww
さかもと:じゃあ、俺もカムイ(ゆめひめサイドの男主人公)とタクミの抱き枕を作れば・・・
たくみん:お前等、せっかく来たシリアスをぶっ壊すんじゃねぇよ!!
えりぜ:あ、タクミ王子の字の表記が戻った


お前等、シリアスをぶっ壊さないでください。恐怖でひらがな入力や誤字入力した白夜王子の弟王子はツッコミモードになる。だが、今ので恐怖が吹き飛びました。さっさといなくなれと願う中、最大のピンチが・・・


まりーお:まずい。尿意が・・・
まるっす:マリオ、耐えて!相手はまだいる!
まりーお:ん?用水路があるぞ
えりぜ:それがどうかしたの?


BGM:こち亀のテンポの速いBGM





まりーお:よし、高いけどそこにするか
たくみん:お前は何を言ってんだああああああああああー!!?





すみません、任天堂の英雄がとんでもない発言をしました。ちょっと待て、夜中に人の家の屋根から用水路に向けて立ちションですか?完全に不審者にしか見えませんよ?


さかもと:こいつ、正気かwwwまあ、相手には気づかれないもんなwww
かむい:くそうwwwくそうwwwシリアスがギャグになったんだけどwww
えりぜ:やばいwwwこれは堪えられないんだけどwww
まりーお:まあ、尿意さえ消えれば問題ないが
たくみん:人として問題大ありだろ!!見られたらどうすんだよ!!?
かむい:ねえ、マリオのシーンはポケスペのエメラルドを思い出すんだけどwww(エメラルドは高い所から立ちションするシーンがある)
えりぜ:明らかに一番見つかりやすいのに見つからないのが凄いんだけどwww
まるっす:あれ?今、窓から何かが飛んで行くのが見えたんだけど・・・;って、マリオのズボンとパンツだー!!
かむい:ちょwwwパンツの柄が某有名お菓子の模した対決ものなんだけどwww
さかもと:まさか、きのたけ戦争かwww
えりぜ:そう、それwwwしかも、画太郎風のwww
まりーお:やべぇ;ズボンとパンツが飛ばされた;用水路に流れなかっただけでもセーフか。じゃあ、やりまーす
たくみん:うがああああああああああああああああああああ





※しばらくの間、お待ちください





まりーお:セーフだよな?
まるっす:ア ウ ト で す


一同がぎゃあぎゃあ言ってる間に何者かはいつの間にかいなくなってた。威圧感から解放された一同は部屋の電気をつける。


エリーゼ「お姉ちゃん、怖かったあああああー!」
カムイ「よしよし、大丈夫だからね。私も怖かったわ・・・」
リョウマ「タクミ、大丈夫か!」
タクミ「兄さん、怖かった・・・死ぬかと思った・・・」
マルス「みんな、大丈夫だね・・・部屋の中は・・・」


何者かがいなくなった部屋を一通り見ると、少しだけ物色した跡があった。だが、自分達の荷物や部屋の荷物は盗まれていない。相手は何の理由でここに来たのかは気になるが、先ほどの蛇の件もあるので笑えない。いくつかの疑問が残る中、アルジャが一同の元にやって来た。


アルジャ「皆さん、どうされましたか!?エリーゼ様とタクミ様、泣いてませんか!?」
エリーゼ「アルジャは大丈夫!?さっき、何かヤバいものが来て・・・!」
アルジャ「ちょっと待ってください!誰も来てませんよ!俺はキッチンで作業をしながら、帰りが遅いメリルをずっと待ってました!第一、俺がいる場所は玄関が目に入りますし、勝手口もそこにあります!って、何で庭にズボンとパンツが・・・?」
マリオ「あ、それ俺の」
アルジャ「ぎゃあ!不審者!」


依頼人の夫の証言通りにキッチンは目立つ場所にあり、誰かが来てもすぐに分かる。家の戸締りはしっかりとしてるし、家に入る際には確実にアルジャに発見される。夢でも見たのかと思うも、部屋は少し荒らされた形跡がある。
そう思っていると、窓辺に何かがいた。そう、一匹の蛇だ。散々と蛇にまつわる事に振り回される一同は気が立っており、蛇を追い払う。蛇は相手からの攻撃に気づき、急いで去った。


カムイ「どれだけ蛇が出れば気が済むのよ・・・!」
リョウマ「それよりもミノリと妹の方は大丈夫か!」
アルジャ「家にはあまり寄りませんけど、携帯にはメールが来てます。ミノリさんは部屋がすぐ近くですし、戸締りもちゃんとしてますので誰も入ってません・・・!ちょっと確認を・・・」
ミノリ「ううっ・・・!ああ・・・うああ・・・!」


二人の確認をしようとした時、ミノリの部屋から女性の声がした。その声は依頼人の妻の者であり、彼女はうめき声をあげていた。異変に気付いた一同は急いで部屋に向かう。ふすまを開けると、ミノリが布団の上で呼吸を荒げながら苦しんでおり、誰かに助けを求めるかの如く手を高く伸ばしていた。衣服は乱れており、そこから彼女の体が見える。


エリーゼ「ミノリの体の痕が赤くなってない!?」
アルジャ「まさか、蛇姫様の呪いで苦しんでるのか・・・!」
ミノリ「く、苦しい・・・た、助けて・・・!」


ミノリの体を縛る痕が体を締め付けるかのように赤くなっており、それが濃くなるにつれて彼女は激痛に苦しむ。彼女が苦しむという事は腹の中にいる子供も・・・!


リョウマ「これ、まずくないか!何をすれば・・・!」
マリオ「まずは救急車を呼べ!救急車が来るまでの間はエリーゼは魔法を使え!あと、マコに連絡をしろ!それ以外は病院へ行く準備をしろ!」
エリーゼ「分かった!ミノリ、救急車が来るまで我慢して・・・!」
カムイ「私、救急車を呼びます!」
アルジャ「ミノリさん・・・!」


マリオがテキパキと指示を出し、マルスとリョウマとタクミはマコがいる武家屋敷へと向かう。屋敷には従者達がおり、三人が来たと同時に相手は前に出る。


従者A「・・・」
タクミ「マコはいるか!急いで彼女を呼んでくれ!緊急事態なんだ!」
従者B「・・・(察知する」
マルス「早く呼んで!もたもたしないで!」


従者は相手が必死である事を瞬時に察し、現統治者を呼びに行く。従者が呼びに行った後、マコがどたばたと走ってくる。


マコ「一体、こんな夜中にお客さんが来るなんて・・・!あなた達、ミノリちゃんとこの・・・!」
マルス「大変なの!ミノリの体の呪いが発動して、彼女が危険な状態なの!」
マコ「ミノリちゃんが!?分かったわ!私も向かう準備するわ!あなた達、屋敷を頼むわ!」


その後、救急車が来てミノリは病院に運ばれた。その間にもエリーゼがずっと付きっ切りで魔法を使い、アルジャは苦しむ彼女の手を握ってずっと呼び掛ける・・・。病院に着くと彼女は手術室へと運ばれ、手術室のランプが灯る。そこから先は踏み入る事が出来ないので待つ事しか出来ない・・・。そこにマコを呼びに行った人達とマコもやって来る。


カムイ「エリーゼ、お疲れ・・・少し横になって・・・」
エリーゼ「大丈夫だよね・・・」
マコ「アルジャ君、ミノリちゃんは・・・!」
アルジャ「今、手術室へと運ばれました・・・!」


全員、ミノリの無事を祈る事しか出来ず、ひたすら待ち続けた・・・。最悪な展開にならない事を願う中、手術室のランプが消える。手術室から医者が出て来て、一同は彼女の安否を聞き出す。


アルジャ「先生!ミノリさんは大丈夫ですか!」
医者「ミノリさんは・・・」
一同(ゴクッ・・・)
医者「一時は危なかったのですが、命には別状はありません」
リョウマ「よかった・・・」


無事だと言う言葉に全員がほっと胸を撫で下ろす。彼女は経過入院をし、その日に退院が可能だ。皆が喜ぶ中、医者は浮かない顔をしている。彼はマコだけを呼び出す。


医者「マコさん、あのちょっと・・・」





ミノリ「すう・・・すう・・・」
アルジャ「ミノリさん・・・」


病室にはミノリが眠っており、近くにはアルジャが眠っていた。一同はホッとし、起こさないように部屋をあとにする。あの時はいろいろとあってドタバタしており、眠気が襲う。ソファをベッド代わりにして仮眠を取ろうかと考えた時、マコが神妙な面持ちで待っていた。





次で最後

依頼8:本命の依頼人の依頼を解決せよ!(その12) ( No.60 )
日時: 2016/03/11 03:41
名前: りゅーと (ID: WeBG0ydb)

マリオ「マコ、どうしたんだ?」
マコ「あなた達、ちょっといい・・・?ミノリちゃんとアルジャ君がいないうちに伝えないといけないの・・・」


どうやら訳ありであり、現統治者は空き部屋に一同を連れて話をする。彼女は手に持っている封筒から一枚の写真を取り出す。


マコ「先ほど、胎児のエコー写真を撮ってもらったんだけど、とんでもないものが映っていたの・・・!」


その写真はミノリが病院に運び込まれた際に撮った写真である。エコーの写真にはミノリとアルジャの子が写っているはずだが・・・


タクミ「兄さん、僕は夢でも見てるのかな・・・?」
リョウマ「俺もそう思いたい・・・何だよこれ・・・!」
マルス「何で・・・?そんな・・・?」
エリーゼ「こんなのあんまりだよ・・・!」
マリオ「蛇姫様の呪いは子供にすら容赦しねぇのかよ・・・!」
カムイ「どういう事なの・・・!?ねぇ・・・!」




写真に写る胎児の体に蛇が巻き付いていたからだ・・・!





後半に続く!


マルス&タクミ「お願いですからシリアスさん、死なないでくださいOTL」
シリアス「無理ぽOTL」





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