二次創作小説(映像)※倉庫ログ

【すべてはここから始まる】 ( No.3 )
日時: 2016/01/28 18:12
名前: マルガリータ ◆Ywb2SqBO2Q (ID: 8R/poQo9)
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 それと同時に、二人の少女が玄関で立っていることを発見する。
 一人は褐色の肌に、巻かれた茶髪、黒のリボンが結われたピンクのTシャツにショートパンツといった活発そうな背の低い少女。
 もう一人はカルムと同い年であろう背丈で、オーク色の髪を下ろし、自分と同じくサングラスを乗せた帽子を被った少女だ。この二人のうちどちらかが隣人だろう。
 オーク色の髪の少女が口を開く。

 「ようこそ。アタシはセレナ。貴方のお隣さんよ」
 「あたしサナでーす!よろしくね♪」

 見た目通り、セレナは落ち着いた口調、サナはフレンドリーに話しかける。

 「セレナにサナか。僕はカルム、よろしく!」
 「あのね、あたしたちあなたを呼びに来たの!」
 「え、僕を……?」
 「カロス地方には、プラターヌさんという立派なポケモン博士がいらして、アタシたち6人の子供にお願いがあるんですって」

 6人、ということはカルムやセレナたちの他に子供がいるのか。それはともかく、どうしてアサメに来たばかりのカルムをプラターヌという人物が知っているのだろうか。

 「とにかく隣町に行こ!そこでなんと!ポケモンがもらえるんだって!」
 「え、ポケモンが貰えるの!?マジで!?」

 サナの言葉に、カルムは飛び付いた。サイホーンレーサーであるサキはサイホーンとヤヤコマを持っているが、カルムはポケモンを持っていないのだ。なので、ポケモンを持つことを夢に見ていた。

 「ほら、早く行こ!」

 ◆

 セレナやサナに連れられ、場所はメイスイタウン。田舎のアサメタウンとは異なり、カフェや店がある。

 「おーい、みんな!」
 「サナ、セレナ!こっちだよー!」

 サナが呼んだのは、テーブルの椅子に座っている3人の少年。一人はバニプッチのプリントされてある服を来たふくよかな少年、二人目はオレンジ色の髪の小柄な少年、三人目は……うつ伏せである。
 サナたちは少年たちが座っているテーブルの椅子に腰をかける。

 「では、紹介するわね。こちらカルム」
 「みんなよろしく!」
 「で……カルム、こちらに椅子のが、パワフルなダンスが得意なティエルノ君に、テストはいつも満点!だけど控えめトロバ君に、彼は……アイニス。アニメ大好きだけど怠惰なの」
 「ほらぁ、起きなよぉ」

 サナが揺さぶって起こそうとするが、二本のアホ毛が揺れるだけ。
 すると、二本のアホ毛が上がり、素顔が現される。水色のショートカットに、モンスターボールのヘッドフォンをかけた少年だ。意識が覚醒されていないのか、眼は歪んでいて、大きな欠伸をした。

 「……ふあぁ、クロスガンダムが最終回だったから、夜更かししちゃったよぉ。……で、君誰?」
 「カルムだよ、よろしくアイニス!」
 「カルメ焼きね、よろしく……」
 「あはは、まいっか!」

 名前を間違えられ、指摘するが彼は気に止めていないようだ。
 その後ティエルノとトロバと自己紹介を終えると、ティエルノが切り出した。

 「あのね!仲良くなる為にニックネームで呼びたいんだ、カルやんってどう?」
 「えー!やだっ!!カルタロが良い!」
 「こ、此処は……カルPでどうでしょうか」

 突然始まったニックネーム戦争。三人のニックネーム戦争に、カルムはキョトンとしている。はっきり言ってニックネームのセンスがダサい。

 「セレナとアイニスはどう?」
 「アタシはパス。そんなのどうでも良いわ」
 「オイラもぉ……」
 「仕方ないなー、ねぇ、カルムはカルやん、カルタロ、カルPどっちが良いと思う?」
 「僕は、みんなが呼びやすい方で呼んでくれたら良いよ!」
 「やったぁ!じゃああたしはカルタロって呼ぶね!」

 そんなこんなでニックネーム戦争の結論は、みんなが呼びやすい方で良いということに。

 「ねぇ、ティエルノ。早くアタシたちのパートナーになるポケモンに会わせてくれない?」
 「だよねぇ!僕たちがポケモンと出会った時の感動、アイニスたちも味わってねぇ」

 待ってました。カルムが楽しみにしていたポケモンたちの対面。一体、どんなポケモンなのか、楽しみだ。
 ティエルノはバッグから三個のモンスターボールが入った箱を取り出し、三個のモンスターボールを投げる。

 ハリハリッ!
 フォッフォ!
 ケェーロ!

 三匹の可愛らしいポケモンがモンスターボールの中から現れる。
 一匹目は針鼠のような茶色の体をしたポケモン。
 二匹目は黄色い狐のような体で耳から赤い毛が飛び出されたポケモン。
 三匹目は水色の蛙のようなポケモン。

 「ハリマロン、フォッコ、ケロマツだよ。カルやん、セレナ、アイニス。この中から好きなポケモンを、一匹選んでね!」

 どれも可愛らしくて欲しい。それが本音であるが、選べるポケモンは一匹のみ。迷う。
 悩んで考え抜いた結果、カルムはあるポケモンの元へと歩み寄り、手を差し伸べた。