二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 【毬栗から棘鎧への進化】 ( No.105 )
- 日時: 2015/08/30 19:00
- 名前: マルガリータ ◆Ywb2SqBO2Q (ID: Pk3oxKzN)
- 参照:
『No.75 デルビル ダークポケモン
不気味な遠吠えで自分たちの縄張りをアピールしたり、お互いの位置を確かめながら獲物を追い詰めることが出来る』
フレア団はアタックケースからモンスターボールを取り出して、放り投げると、黒い犬型ポケモンが現れた。
図鑑によると、タイプは悪・炎。分類や容姿からしても、とても凶悪そうなポケモンだ。
「だったら僕はこいつでいくぞ!ゼニガメ、GO──」
カルムがモンスターボールを投げようとした瞬間、頭に乗っていたハリマロンが降りて、カルムの前に立つ。
「ハリマロン、まさかお前デルビルと戦いたいのか……?
リマリマ!
頷くハリマロン。
ハリマロンは草タイプで、デルビルは悪・炎タイプ。相性的にはこちらが不利だ。
それを知っているのか否か、ハリマロンの戦いたいという気持ちには変わりないようだ。
ならば此処はハリマロンの意思を尊重するしかないだろう。
カルムは頷いた。
「……よし、いくぞハリマロン!」
カルム vs フレア団のしたっぱ
ハリマロン デルビル
「デルビル、ひのこ!」
「ころがる攻撃!」
デルビルは小さな炎をハリマロンに向けて放つが、ハリマロンは体を丸めて、ひのこを回避する。
転がったまま頭部にある棘を尖らせて、デルビル目掛けて突進する。
デルビルは悲鳴を上げてよろける。かなり効いているようだ。
ハリマロンは転がるのをやめて、態勢を整える。
「くぅ……デルビル、スモッグだ!」
デルビルは態勢を整え直し、口から紫色の毒ガスを吐き出す。
毒ガスはハリマロンの体を包み込み、ハリマロンは毒ガスを吸ってしまう。
ハリマロンはゴホゴホ、と咳き込む。
「ハリマロン、大丈夫か?」
ハリマロンはこくこくと頷く。
「よし、ハリマロン、やどりぎのたね!」
ハリマロンは種をデルビルに植え付けようとするが、急にガクリ、と膝を地面に伏せて咳き込みをする。
よく見れば、ハリマロンの顔が青ざめている。
「ハリマロン!?一体、何があったんだ……?」
「かかったな!スモッグは、相手にダメージを与えるだけじゃなく、40%の確率で相手を毒状態にさせる技だ!」
確率は半分も持たないが、追加効果が当たってしまったというのか。
毒はポケモンの体力を奪ってしまう状態異常なので、戦闘続行は不利だ。此処は入れ換えるしか──。
リマリマッ!
ハリマロンは首を強く降る。まだ戦えると訴えているようだ。
此処で彼の意思をへし折るのは、トレーナー失格だ。ポケモンを信じろ。信じらなければポケモントレーナーではない。
「デルビル、かみつく攻撃だ!」
「避けろ!」
デルビルの攻撃を翻すハリマロン。
「棘を固めてぶつかれ!」
頭の棘を固めたまま、デルビルにぶつける。
拷問を受けたかのようにデルビルは悲鳴を上げて、その場に倒れた。
目は回転している。つまり、戦闘不能だ。
カルム vs フレア団のしたっぱ
ハリマロン(毒状態) デルビル(戦闘不能)
winner カルム
「やったな、ハリマロン!」
カルムのハイタッチを無視して、ハリマロンはフレア団のしたっぱに向けて鳴き声を上げた。まるで、もっと戦わせろと言わんばかりだ。
毒状態で満身創痍のハリマロン。しかし、まだ戦闘狂状態のままで、毒消しで毒状態を治そうとしても、彼は振り払う。
ハリマロンがどうして戦闘狂になってしまったのかはわからないが、無理してまでもポケモンバトルをして欲しくはない。このままだと、瀕死ではなく死に至る可能性が高い。
せめて、彼に何か言葉を掛けられれば──。
フレア団のしたっぱはデルビルを戻し、「あらまー」と他人事のように言う。
「お子様の癖に強いトレーナーだな。だけど、フレア団はおれだけじゃないんだ」
したっぱの話が終わると同時に、先程戦ったしたっぱとよく似たフレア団のしたっぱが現れた。誰が誰だか、よくわからない。
「化石漁ってて何か騒がしいと思ってら、子供と戦ってたのか。こんな子供相手に負けるとはな……。情けない、今度はおれとバトルだ!いけぇ、ズルッグ!」
『No. ズルッグ 脱皮ポケモン
頑丈な頭蓋骨とゴムのような弾力性がある皮を持つ。頭突きをする時には自分もフラフラすることも』
したっぱパート2が繰り出したのは、黄色い体に、長い皮をズボンのように履いているポケモン、ズルッグ。
カルムはポケモンを入れ換えようとモンスターボールを手に持つが、ハリマロンは拒絶し、前に出る。
「ハリマロン……」
無理してまでもポケモンバトルをして欲しくない。何か、ハリマロンに掛ける言葉があれば……。
カルムの想いを余所に、バトルは開始される。
カルム vs フレア団のしたっぱ2
ハリマロン ズルッグ