二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- a little SantaClaus ( No.242 )
- 日時: 2015/12/24 23:25
- 名前: マルガリータ ◆Ywb2SqBO2Q (ID: CjSVzq4t)
- 参照:
クリスマスの夜。メディオプラザは人やポケモンで一杯だ。ツリーの人気度は非常に高く、ツリーの前で記念撮影をしたり、告白したしたり、キスを交わすカップルなどが多く見られる。それでも僕は、何とか居場所をとって、ユリーカを待っていた。
ジュカインはこういった渋滞を好まないので、今はモンスターボールの中にいる。マイナンは相変わらずボールの外にいて、街のイルミネーションや歩く人々、そしてツリーをあちこち見回している。街のスピーカーからジングルベルのBGMが流れ込み、その曲に合わせて歌う人も何人かいた。
こんな人混みが溢れるメディオプラザに、果たしてユリーカは来てくれるのだろうか。ぼんやりと人々を眺めていると、聞き覚えのある声が、僕の耳にはっきりと届いた。
「アイおにーちゃん!」
パタパタと駆け寄るユリーカとプラスルは、お揃いの格好をしていた。ボンボンのついた赤いポンチョに赤の手袋、いつもなら黄色のバレッタも、今日がクリスマスなのか、星型だ。ポシェットは相変わらずだが、綿毛が施されている。プラスルも赤いポンチョを羽織っていた。その姿はまるで、絵本の中から飛び出した、サンタのようだ。
突然、僕の目の前に現れた小さなサンタは笑った。
「おくれてごめんね、まった?」
「否、大丈夫だけど」
「そっか、よかった!」
安堵の溜息を零した後、またニコニコ笑うユリーカ。そこで暫くの沈黙が訪れる。彼女は一体何の為に僕を呼び出したのだろうか。買い忘れか何かだろうか。
そう言えば、今日もシトロンがいないな。愛する妹を一人にさせて、アイツは一体何をしているのだ。
シトロンについて問うと、ユリーカはいえにいるよ!と笑って答える。ということは、どうやら会議から戻って来ていることが解る。何故シトロンと一緒じゃないのか訊くと、僕と二人きりになりたかったから、らしい。正確には、二人と二匹だが(ジュカインはモンスターボールの中にいる為)。
懐かれているな、僕。何故彼女は僕はこれ程の好意を向けているのかは、僕自身もわからない。もしもこの場にシトロンがいて、先程のユリーカの言葉を聞いたら、アイツは何て言うか。やはり可愛い妹を、僕にそう易々と渡さないだろう。
そんなことを考えていると、ユリーカは優しく、そして静かに口を開き出した。
「ねぇ、おにいちゃん……。ここにきてもらったのは……じつは、わたしたいものがあるからなんだ」
はい、これ! メリークリスマス!
笑顔を向けて差し出されたのは、赤いリボンでラッピングされた白い箱だ。まさか、自分宛てのプレゼントが貰えるなど思いもしなかった。
僕に、プレゼント……?
ユリーカに視線を移すと、ユリーカは早く開けて、と言わんばかりの表情をしている。
僕はリボンを解き、箱の中を開けてみる。中は──
黒い、手袋……?
この色は何処かで見たことのある黒だ。しかし、それが何処なのかが、全く思い出せない。
僕が手袋を眺めていると、ユリーカは照れくさそうに笑う。
「あたしがあんだんだよ。アイおにいちゃんにはいつもおせわになってるから、そのおれいのプレゼント! きのう、あたしがおにいちゃんにえらんでほしいものがあるっていったの、おぼえてる?」
『おにいちゃんに、えらんでほしいものがあるの──』
漸く思い出した。あの黒い毛糸だ。確か、ユリーカが僕に毛糸の色が選べられないと言うから、僕が選択したんだ。あの『えらんでほしいもの』の正体はこれだったのか。
でも、はじめてつくったからけっこうじかんかかっちゃった。後頭部を掻きながら言うユリーカ。手袋を嵌めている為見えないが、その小さな掌の指には、いくつもの絆創膏が貼られているだろう。僕の為に粒粒辛苦してくれるなんて、お前はなんて奴だ。
手袋を嵌めると身体に暖かさが伝わってくるのがわかる。かつて嵌めていたあの手袋よりも暖かい。
「ありがとう」
お前には敵わない。
ふと、頭上から何かが降り掛かることに気付く。雪だ。雪が降っている。僕がかつて暮らしていた地方は比較的温暖な気候だったから、雪を見たのは初めてだ。まさか此処で見られたとは。
雪を見て人々が驚愕と興奮交じりを上げている。僕は感情をあまり表に出さない方だが、今の状態は、驚愕と興奮の二つである。
こんな素敵なクリスマスを迎えることが出来るなんて。クリスマスも、案外悪くないんだな。
ユリーカは雪を見てはしゃいでおり、アイおにいちゃんもおいでよ!と手を降って誘い出す。それを見て、僕は溜息を吐きながらも、ユリーカの元に寄るのだった。
Merry Christmas,my little Santa Claus!!!
◆
少し早いけれど、メリークリスマス(棒読み)
去年は英検やら何やらでクルシミマスデーだったから、今年は大丈夫だろうと思っていた自分が馬鹿でした。同級生に何組かのカップルがクリスマスデートをすると言う話を聞きましたが、正直言ってどうでも良いです←
因みにマルガリータは一生家族とクリスマスを過ごすつもりです。でも、普通の日常と変わらな((
それより、ネットの知り合いがクリスマスのせいでやさぐれているので何とかしてくれサンタさん
リア充のせいで、いつもより酷いssが出来ました。全国のシトロン、ユリーカファンの皆様、申し訳ありませんでしたぁぁぁぁ!!!
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