二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: ポケットモンスター_ナナイロ冒険記_第二部 ( No.142 )
日時: 2015/10/11 00:22
名前: こーすけ ◆TG/gZwenNc (ID: sE.KM5jw)


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『おぎゃー!おぎゃー!』

部屋中には赤ん坊の声が響き渡った。リュウト達はん?と思い目を開くと二人の夫婦が泣いている赤ん坊を抱っこなどをして泣き止ませてる、一体どうなっているのだろうかここは先程の屋敷には間違い無いはずだが…何かが違う、それにあの夫婦はリュウト達には気づいていない。

「これはまさか…ニャスパーがわたくし達に見せてくれてるのかもしれません。ナナリーの過去を」

ヒメが口を開いてそう言った。リュウトはなるほどアニメとかでよくあるなと言った。赤ん坊の父親がニコと笑った。

『ナナリー…早く大きくなれよ〜』

やはり赤ん坊はナナリーである事は変わり無いようだ。ナナリーの母親は胸を出してナナリーに母乳を飲ませて泣き止ませる。

「おぉう」
「自重しなさい」

いやらしい目付きになったリュウトにシモーナが突っ込みを入れる。こんな時でもリュウトはやっぱりリュウトなんだなと改めて思うヒメ。

とてもナナリーを抱いて本当に幸せそうな夫婦。リュウト達は再び白い眩い光に包まれた。

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『長年名前のなかったこの街を『ナナリーシティ』という名にしようと思うんだ。』

少し時間が飛びナナリーは一歳半くらいに成長していた。ナナリーの父親が母親にそう言った。自分の娘を可愛がるあまりに街の名前を自分の娘と同じ物にしたようだ。ナナリーからしたら傍迷惑な気もするが…。当のナナリーは「あう?」と首を傾げながらニャスパーの体毛を引っ張っている…。このニャスパーはきっと今自分達にこのビジョンを見せてるニャスパーだろう。

『あらあら、あなたったら…ナナリーこの街は貴方の名前と同じナナリーよ。うふふ」
『キャッキャ!』
「なるほどな…。こうやって街の名前が…」
「……親馬鹿ね…」
「自分のおじいちゃんとおばあちゃんですよ?」

シモーナは「はぁ…」と溜め息をつく。可愛いからって普通街に自分の娘と同じ名前をつけるだろうか…?

また、白い光に包まれるリュウト一行。次は何年後の記憶だろうか。

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次にニャスパーが見せてくれるのはナナリーが7歳の頃の記憶みたいだ。ナナリーはジグザグマ、オタチ、コラッタ、ヒメグマなど可愛らしい小型のポケモンから。バクオングやペンドラー、ローブシンといった大型のポケモンに囲まれていた。勿論この中にはニャスパーもいる。

『えへへ、みんなキレイキレイにしてあげましょうね〜』

ナナリーは懐からブラシを取り出し一匹一匹丁寧にブラッシングを掛け始めるみんなとても気持ち良さそうにしている。何とも微笑ましい光景である。ペンドラーのブラッシングをしていると背中に傷がある事に気がついた。

『あなたケガをしてるのね、いまなおしてあげる!』

ナナリーはニコッと笑ったリュウトとシモーナは救急バックでも取ってくるのかと思ったが予想を反した。ナナリーの手が綺麗に光ったペンドラーの背中を優しく摩るとみるみる傷口が塞がっていく。リュウト達は目を疑った一体何が起きたというのか。

「ドラララッ……」
『え?おともだちとケンカしちゃったの?じゃああやまらなきゃね!』

ヒメが驚いている目をパチクリさせているどうしたのだろうか?

「凄いです……ナナリーはポケモンの言ってる事が分かるようですよ。」
「…………とんでもねえな。シモちゃんの母親」
「ええ、私も初めてしたったというか…生まれてから母親の顔は写真でしか見た事なかった。」

ナナリーはポケモンを癒す力とポケモンの話している言葉が分かるという特殊な能力を同時に二つ持っていた。この事は両親は勿論、街の住人達も全て知っていた。これが外部に漏れたら大変であるナナリーの両親は街の住人達に厳重にこの事を他所のものには話すなと言っておいた。

ナナリーは性格もよく容姿もいい住人達からもポケモンからもとても好かれていた。
しかし平和は長くは続かなかった。再びリュウト達は白き光に包まれ次の記憶に進んだ。

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