二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: ポケットモンスター_ナナイロ冒険記_第二部 ( No.179 )
日時: 2016/09/15 19:01
名前: こーすけ ◆TG/gZwenNc (ID: 8NNPr/ZQ)


【第44話:極悪の華】

・・・・・

ーートカイシティ

ここはトカイシティ名前通り『都会』な街であるプレミシティ程ではないがこの街もビルや豪華そうな店が何軒も立っている、その他にもがあったり街の中に公園があったりもするプレミシティの事件以降住人はこちらに引っ越し、観光客もプレミよりこちらを優先するようになった。

「よし、着いたぜ……トカイシティ…ちょっいと騒動を起こしてやるぜ」

このトカイシティに一人の黒い服を着た男…『ブラック団』下っ端のダンだ。リュウト達がこの街に到着する前に先に到着した。彼がなぜこの街に来たかは1時間前に遡る……。

〜〜〜〜〜

1時間前

「え!?トカイシティで騒動を起こすですか!?」
「あぁ、そうだてめえは今から例の小僧が行くトカイシティに行き小僧が付く前にひと暴れして来るんだ。到着前に街が破壊されてたら野郎は怒ってお前と本気で戦う…そこでその姿はこのビデオカメラで撮影して来い。」

ツルクがダンに頼んだ事は実に分かりやすく、単純で簡単な物だった。つまり街を破壊して奴を誘い出せとの事しかし街の破壊などしたら警察も黙ってはいないはず。

「安心しろよ。この組織とナナイロの警察は繋がってんだ街の破壊なんて大した事ねえよ」

そんな問題だろうか?確かに自分達が起こしてきた事件は大抵ウチの首領と警察が繋がってるからどんな大事でも揉み消されて来た。

だが、ダンはリュウトと何度か絡んだ事があるから分かるが彼は街の破壊や住人の殺害くらいでキレたりなどしないこんな事で奴の本気の本気など見られないと思うがこのツルクに逆らったら何されるか分かったもんじゃないのでとりあえず従う事にしとく、彼からビデオカメラを受け取ると早速任務を果たす為にトカイシティに向かった。

〜〜〜〜〜

「ビルを一つ沈めれば大騒動だろ。

ダンはこの街で一番でかいビルを破壊しようと企むサナギラスを地面に潜らせ下から攻撃しようというのだ。早速作戦を実行しようとしたまさにその時

「このクソガキ!!!!何処に目ェ付けてんだコラァ!!目ン玉からゲロぶちまけられてぇのか!?」
「ひぃ…!」
「うお!?な、なんだ・・・?」

モンスターボールからサナギラスを出そうとした時急に男の大声が響いた声がする方を向くとスキンヘッドの肥満男とモヒカンの見るからにガラ悪く頭の悪そうな連中が園児二人に凄い剣幕で絡んでいた。園児は怯えて今にも泣きそうな顔している…園児が抱えているあのガキ共はあの不良共とぶつかってしまったようだ。

「たくっ…たかだかガキとぶつかったくれえでうるせえ連中だぜ気を取り直して…」
「待ってください!!!」
「今度はなん…………………!!」

次は女性の声が響き振り向くとダンはその女性に目を奪われてしまった。その女性は身長が高めの金髪で綺麗な長髪の美人、そのお淑やかそうな外見からは似合わない大声で不良達と園児達の間に入った。

「ケント君、マサオ君大丈夫?もうはぐれちゃ駄目って言ったでしょ?」
「ごめんなさい…タカコ先生……」
「ごめんなさぁい……」

お淑やかそうな女性の名前は「タカコ」というらしい彼女はこの園児達の先生みたいだ。はぐれちゃ駄目と言うところからきっと幼稚園のお遊戯で散歩でもしていたのだけどこのケントとマサオは迷子になってしまったのだろう、そしてこの状況だ

「ほう?てめえがこいつらの責任者ァ!?大事なズボンに泥ついちまってんだよ…!責任とって貰おうか!?」
「ミンチにしてトイレに流してやりましょうぜこのゲロブタ女!」

不良達はモンスターボールを構えるこの教員とガキ達を殺す気だ。冗談で言ってるんじゃなくてマジでやる気だ。ダンには分かる自分も人やポケモンを殺めるからだ自分も殺人をする時ああいう目をしている。

「タ、タカコせ、せんせぇ!」
「二人共逃げて!先生がなんとかしてみるから!」

タカコは震えた手でボールを構えた。ダンは他の住人達はなにをやっているんだ?こんな美人と子供がピンチなのに周りを見ても他の連中は見て見ぬ振りどころか見てすらもいない自分達には関係ない、殺すならさっさと殺せばいい、話した事もねえ野郎の事なんざ知るわけねえだろと考えているだろう。そうこれがナナイロ地方だ…名前からしてか綺麗な名前だが住んでる住人達は他人の事なんど興味などない連中の集まり、死亡者も他の所の2倍はあるこの世にある地方の中でももっともド汚い所だ。

しかしあのタカコと言う女…他の連中と違う真剣にあのクソガキ共を守ろうとしている。教員だからという立場とかじゃない一人の人間としてあのガキ共を守ろうとしている様々な人間を見てきたダンは目や匂いだけでどういう人物か分かるようになっていた、彼女のような綺麗な人間がまだこの地方にいたなんて…自分達の邪魔をするあのガキだってあんな綺麗で真っ直ぐな目はしていない……。ダンはいつの間にか彼女に釘付けになっていた

認めたくはないけどきっとこれが……『ひと目惚れ』なのだろう。
あのクズ不良達はモンスターボールからくわがたポケモンのカイロスとくらやみポケモンのヤミラミを繰り出して来た。タカコははなかざりポケモンのお嬢様のようなポケモンドレディアだ。

「ドレディア、あまいかおり!」
「馬鹿かてめえはよォ!戦争つーのはよォーー!攻撃しねえと勝てねえんだよ!!カイロス薙ぎ払え!」

カイロスはドレディアが甘い匂いを発しても全く動じずドレディア向かって一直線に突っ走り頭に付いている大きなハサミでドレディアを薙ぎ払う倒れこんだドレディアに追い打ちをかけるようにその太い足で何度も踏み潰す。

「戦いは始まったばっかなんだよ!くたばるんじゃねーぞマンカスが!!カイロス!」

カイロスは足をどけ倒れこんでいるドレディアを持ち上げ殴り飛ばした。殴り飛ばされた勢いで、ごろごろと地面に転がるドレディア

「せ、せんせぇ…!」
「大丈夫よ大丈夫…安心して。ドレディアこうごうせいで体力を回復よ」

一方的に嬲られるだけのドレディアを見て園児達は不安になりタカコの服の袖を掴んだ。タカコは相変わらず優しく微笑み園児達の頭を優しく撫でてあげた。ドレディアは太陽の光を浴び体力を一旦回復させようとするも

「ヤッハーー!!俺っちのヤミラミを忘れんじゃねえよ!ゲロブタ!!ねこだまし!」

モヒカン男のヤミラミがドレディアの目の前で手の平をパンと叩きドレディアを怯ませ回復を阻止させた。その隙にカイロスはハサミでドレディアを挟んで上に持ち上げそのまま地面に何度も何度も頭から叩き付けた。もはやただのリンチだ。

この光景を見てダンは唇を噛み締めた。自分が誰かを助けようなどとそんな事できるわけがないというかしてはいけない自分だって奴らと同じ人間もポケモンも数えきれない程殺して来たのだから、ここは見なかった事にしよう…そう思い場所を移動しようとした時

「誰か…助けて…お願い……!!」

タカコの助けを求める声がダンの中にあるなにかが切れた。

「・・・やめろ!!クソカス共!!!!その騒ぐ事しか考えられねえ便所ネズミ以下の脳みそを床にぶちまけられてえかァ!!!!!!!」

・・・・・