二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- うちの本丸には審神者が4人いた。 ( No.526 )
- 日時: 2015/09/17 22:05
- 名前: 涼月@オオカネヒラ ◆VUQvTq9Vpk (ID: oVVCFUDs)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=29253
番外便乗?
※ぎねくんメイン。他の人物(特にユウマ、ルイ、ユキエ、マヤ)についてはURL参照。
『俺は、一体何年生きている?』
数えることにも疲れ、本丸がある2205年にまた歴史を下る。
その日も、いつもと変わらなかった。
ユウマとルイ、ユキエとマヤ。
そんな主がいる本丸から『行ってくる』と言って、退屈な過去で日常を過ごし、帰ってくるだけだった。
俺が、もっと早く気づいてやるべきだったんだ。
事が起きたのは、俺が日常を過ごしている間の『戦』。
ルイが、主が。
他の刀剣の誰よりも信頼していた鶴丸さんが折れた。
仲間を庇って、だった。
御守りは短刀達に渡していたらしい。
鍛刀さんに相談したが、『直すなら、それ相応の時間がかかる。直っても記憶がある可能性は少ない』と言われた。
その日から、主が部屋から出てこなくなった。
ただ、来る者は拒まなかった。
短刀達が来れば、一緒に絵を描いて遊んだ。
光忠さんが来れば、ご飯を受け取って一緒に食べていた。
鶯丸さんが来れば、茶をすすって茶菓子を食べた。
一期さんが来れば、彼の隣で泣いた。
長谷部が来れば、無言で寄り添っていた。
ユウマやユキエ、マヤが来れば、げーむを一緒にしていた。
とりあえず、そんな感じだったんだ。
次第に、笑顔も乾いていった。
俺は、主の部屋には入らず、彼女の話を聞いていた。
そっと鞘を抜き、雪を眺めながら。
そんなある日、俺が帰ってきたときだった。
主は、部屋で首を吊っていた。
光忠さんによると、朝ご飯を持ってきたときにはもう…だそうだ。
手紙には、こう書かれていた。
『短い、楽しい人生でした。皆、今日までありがとう』
その日から、自分の年を数えるのも嫌になった。
ただ、ふと思い出したのは。
『俺も、一度焼夷弾で焼けた』
あぁ、あのときと同じなんだな。
「薄々、こうなる気はしてたんだよなぁ…ま、これも運命か」
燃える、セカイの中で、ゆっくり目を閉じる。