二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 【ポケモン】_出逢いはナナイロで…_【コラボ】 ( No.10 )
- 日時: 2015/09/26 20:12
- 名前: マルガリータ ◆Ywb2SqBO2Q (ID: 0O230GMv)
- 参照: 若干ヤンデレ気味
「………………………………」
「ニャスゥー」
「………………………………」
「おい何か喋れよ」
「………………………………」
「あなたが喋ってくれないと、わたくしたちは何て言えば良いかわかりません!」
「………………………………
僕のお金がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!!!」
▼カルムは 目の前が 真っ暗になった!▼
その後カルムが代わりに5800円支払ったが、これでカルムの財布がパーになってしまった。青い財布の中には札も小銭もない。
その後カメールとピカチュウをボールの中に戻し、ポケモンセンターで回復をさせてもらった。今は先程助けてくれた自分の歳上である普通の顔をした黒髪のトレーナー『リュウト』と彼の同行者であるポケモン、そして、パートナーの一匹であるニャスパーとプレミシティを歩いていた。
カルムの頭が項垂れると、肩に乗っているニャスパーはニャパァと鳴き、顔の顔を伺う。
「うう……何で僕に支払わせたんですかぁ……」
「だったら、スカンプーにヘドロばくだん食らってた方がマシか?俺がいなかったらお前死んでたからな」
「それと、あなたのカメールとピカチュウも、ブラック団に奪われていたかもしれませんね!」
「ありがとうございますあの支払いはあなた方への恩返しです」
リュウトのズル賢さに悪寒を感じ、棒読みだがリュウトにお礼を述べた。彼には敵わない。
ふと、リュウトの隣にいるポケモンと目が合う。路地裏では色々あったので、彼女のことにはあまり気付かなかった……訳ではなかった。驚いたことは彼女が人語……というか脳内に直接語り掛けているような感じだった。テレパシーだろうか。
容姿は白い長袖のようなドレスらしきもの、下半身は灰色の岩となっている為、脚がなく、宙に浮いている。岩の左側にはピンクの宝石が埋もれている。胸元には菱形の宝石があり、小さく尖った耳。頭部には2つの宝石がツインテールのようになっており、最も印象的なのは……彼女の真ん中にあるピンク色のダイヤモンドだ。
『ディアンシー 宝石ポケモン
メレシーの突然変異。ピンク色に輝く体は世界一美しいと言われている。両手の隙間から沢山のダイヤを一瞬で生み出せる』
「ディアン、シー?」
「今はリュウトから『ヒメ』と言う名前を名付けて貰いました!何せ、わたくしは姫なので!なのでわたくしをヒメと呼んで下さい」
「へぇ……ヒメ、触っても良いかな?」
カルムがヒメに向けて手を伸ばした瞬間、手袋を嵌めた左手によって叩かれる。
カルムは小さく悲鳴を上げ、顔を上げる。
怒りに満ちたリュウトがこちらを睨んでいた。怒りだけじゃない、何かを恐れているようにも見える。その恐れは多分……
「汚い手でヒメに触んじゃねぇぞ青ジャージ。ヒメは俺の大切な相棒だ、一度でも触ったら今度は助けねぇぞ」
やはり、ヒメから来ているようだ。何か合ったか知らないが、リュウトはヒメに他人に触られることを恐れているらしい。独占欲と言うものから来ているのだろうか。ヒメを触らせたくない、触るのは俺だけだ、少しでも触ったら俺が許さない──!!そんなオーラを放っている。
カルムは少し混乱していたが、ふと、カルムのポケモンたちが誰かに触られる光景が横切る。触っている相手とポケモンは楽しそうだが、自分だけ何故か正直に喜べなかった。醜くて、歪んでいて、ドロドロとした汚い感情がカルムを支配していた。
ああ、こういうことだったのか。
リュウトと同じ気持ちを感じたカルムは、いつの間にか紳士のポーズを真似て言う。
「これはこれは、大変申し訳ありません」
「「……はぁ?」」
「私のしたことは決して赦されることではありません。もしも私が、麗しき姫を汚した場合……リュウト様、あなたの手で私を──。……なんてね♪びっくりした?」
カルムは紳士のポーズを真似た後、顔を上げて笑う。
ニャスパーはニャァーと鳴いた。
随分変わったトレーナーだな、とリュウトとヒメは思った。今まで沢山の変人と出会ってきたが、彼のような人は始めてだ。それにヒメを珍しがって近寄る人は今まで何度も合った。このように追い払い、当然みんなは怯えていたが、彼はこの反応だ。しかもいつの間にかタメ口になっている。
暫くニャスパーと戯れていたカルムだが、何かを思い付いたかのように目を見開いた。
「そうだ!リュウト、ヒメ、ポケモン研究所が何処にあるか知らない?」
「あなたは此処に来たばかりなのですか?」
「そうなんだ。実は僕──」