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「………ふっ、ヘルガー」

ダイナーの合図でヘルガーは紫色の奇妙な炎をダイヤストーム向け放つ炎とダイヤストームはぶつかり合うがダイヤストームは炎で溶けてしまう。今の声、技…

「ヒ、ヒメ…リュウト…！！」

物陰に隠れてタイミングを見ていたリュウトとヒメ、しかし不意打ちも無駄に終わった。スタスタと倒れこんでいるカルムに近づく。

「あとは任せろ」

普段は冴えない顔付きの彼だがカルムにはリュウトがとてもかっこよく見えた。ダイナーはリュウトとヒメを見てふっと笑っている。

「お前らが近いとわたくしのやけどがいつも以上に疼きますよ」

ヒメはヘルガーの炎を喰らい大火傷を負った時々火傷が疼く。ダイナーのヘルガーが近くにいると疼きぱなしになるらしい。リュウトはゴクリと唾を飲みこむ、ダイナーはパチンと指を鳴らした。
ヒメとリュウトは構えるが何も起きない…。パルシェンもヘルガーも何も攻撃を仕掛けてくる気配はない。……上空からなにか大きな音が聞こえた、リュウトが上を見上げると黒のドクロマークが刻まれているヘリコプターだ。
今の指パッチンはそういう事か…。ダイナーはリュウトと戦う気はないようだ。
ヘリコプターからは網が発射され倒れこんでいるデオキシスを捕まえる。これじゃあスイクンの時と全く同じだ…！

「ダイヤストームを放ってやりますよ！」

ヒメは今度はヘリ向けてダイヤストームを放とうとするもヘルガーがヒメにタックルをかます、ヒメは吹き飛ばされ壁に叩きつける。ヒメは岩、妖精タイプ。ヘルガーは悪、炎タイプ相性的にはヒメが圧倒的なのだが…。

「ふっ、また、私の勝ちだなリュウト君。ではまた会おう…！」

ヘリからハシゴが出されダイナーはハシゴに捕まり登って行くスイクンの時同様何も出来ずにまた奪われて行った…。いや、今はカルムだ

「おい、生きてるか？」
「な…何とか…生きてるよ……。」

傷口を抑えながら苦しそうに喋るカルム。「そうか」とだけ言う。

「おい、病院行くぞさっさと立って歩けよ」
「えぇ…肩貸してくれよ……」
「チッ、仕方ねえなぁ…とでもいうかマヌケ」

結局リュウトは肩すら貸してくれなかったカルムは痛いのを必死に我慢しながら何とか立ち上がる。つららの刺さった場所から血が溢れ出てくる生まれだてのオドシシみたいにプルプル震えているカルム

「死ぬなよ」
「こんな怪我人に自力で歩かせておいて……。」
「カルム頑張ってください！」

立っているだけでも目眩がする吐き気もするカルム。

「おい、カルム君お前ダイナーの目的聞いたよな死にかけでもいいこれ見てくれるか？」

リュウトは鞄からタウンマップを出しカルムに見せた１０番道路付近にある街を指差すリュウト。街の名前は《ナナリーシティ》……ナナリーって確か…。

「そう、あいつの嫁の名前だ…。偶然とは思えねえ名前だ。人みてえな名前普通付けるか？街に…？ここに行けばわかる気がするんだ謎がよ、ナナリーを殺してダイナーにブラック団なんて物を作らせてしまった真の黒幕がよ」

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近いうちに新作小説をスレ立てする予定です！やってみたかったポケモン擬人化（？）系小説を！ナナイロ本編３９話は明日の昼ごろ投稿予定です。