二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: Fate 運命が歪み始めた物語 ( No.13 )
日時: 2015/10/10 17:43
名前: 雪乃 ◆YY./.qapS. (ID: wR.Qnrni)

白主人公小説 Ⅰ

attention
・創作あり
・zero時間軸

「此処は何処だ‥‥?」

刀を持った少女の英霊は気が付けば第四次聖杯戦争の戦場に立っていた。見慣れない街、建物。何もかもが少女が知っている世界ではなかった。

「‥‥そして、僕は誰だ?」

召喚された瞬間、何もかも忘れてしまったのだ。さっきまでは全て覚えていたはずなのに。それなのに全て頭の中から抜けてしまった。

自分が何者だったのか、
自分が何故此処にいるのか、
自分が何のために呼ばれたのか。

覚えているのは‥‥

「‥‥何を、守ればよかったんだ?」

自分の使命だけ。だが肝心な何かを守ればよかったのかは忘れてしまったが。

「何も、思い出せない」

必死に思い出そうとするが、何も浮かんでは来なかった。その代り彼女の頭にズキィと痛みが走る。まるで電流か何かが通ったかのようだ。

「‥‥ッ」

突然痛み出した頭に思わず顔をしかめる少女。時間帯はちょうど夜‥‥聖杯戦争が行われる時間帯だったため昼にはそれなりの人通りがあるであろう道には誰もいない。しばらく痛みが引くまで此処で休もうか。そう思った矢先である。

「‥‥誰だ、貴様」

目の前には金髪のオールバックの男。いや‥‥サーヴァントがいた。十中八九彼はこの聖杯戦争の参加者なのだろう、と思いながら少女は彼を見た。

「‥‥それはこっちのセリフだよ、眩しくて見えないんだけど」

少女の言う通り彼の全身は黄金の鎧に包まれている。それが月明かりに照らされ、金属独特の冷たい光を放つ。

「ほぉ‥‥言うではないか雑種」

怒りを露わにすることなく、サーヴァントは少女の姿をじっと見つめる。「‥‥何だよ、僕に何か用?」と言いながら少女は彼を睨みつける。もしかすれば一気に倒されてしまうかもしれない。今ここで倒されるのは嫌だ、せめて真実を知ってから倒されたいという思いが少女の中にはあった。

「その表情、その瞳‥‥気に入ったぞ」

「は‥‥?」

「雑種、貴様を我の女になることを許可する」

見知らぬ世界に迷い込み、自分の記憶を何もかも失った。そこに現れたのは英雄王‥‥ギルガメッシュだった。

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まさかのAUOルート。
AUOさん初描きです。
口調合ってるだろうか‥‥