二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: Fate 運命が歪み始めた物語 ( No.29 )
- 日時: 2016/01/05 20:53
- 名前: 雪乃 ◆YY./.qapS. (ID: wR.Qnrni)
理沙&オルフェウス主人公小説 Fate/ExtraパロⅡ
attention
・創作です
・Fate/Extraパロです
・>>21の続編になっています
・軽くプレイした程度の知識で執筆しました
・サビ子→理沙ちゃんになっています
・一回戦の話です
・シリアス多めです
・理沙ちゃん語り手になっています
最初は、軽い気持ちだった。
どうせたかがゲームみたいな世界の中なんだから誰も死にはしないだろう、なんて気持ちで月の聖杯戦争に挑んだ自分が馬鹿だったんだ。
第一回戦の戦いが始まった。
「おや、お嬢ちゃん。そんな楽器で戦おうってのかい?」
「僕は男だ!お嬢ちゃんなんて名前で呼ぶな!」
いかにも余裕そうな表情を浮かべ、挑発をしてくる女性のサーヴァント。それに反応してしまうオルフェウス様。
マスターである間桐君は油断しているからなのか、それとも彼の性格が災いしたのか案外簡単にサーヴァントの情報‥‥マトリクスにつながる
キーワードを口から零してくれた。
「理沙、さっさと片付けよう。僕はお嬢ちゃん扱いなんて御免だ!」
「りょ、了解です」
「はぁ?何言ってんのさ、勝つのはこの僕だ!脇役は引っ込んでなよ」
‥‥間桐君はこちらを何とも思ってないようだ。普通の相手なら少しは緊張感を持って挑むのだろうが彼からは全くそれが感じられない。
「ライダー!」
「お願いします、キャスター様」
余裕を持った間桐君の声と、静かに彼の名前を呼んだ私の声が「戦場」に響いた。
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「理沙、感謝するよ。これで君と共にいられる」
「いっ、いえ。こちらこそ」
撃たれ弱い、というキャスターの致命的な弱点ともいえる耐久Eを礼装で何とか補いライダーの猛攻を何とか凌ぎ、勝利をつかむことが出来た。
これで、一回戦は幕を閉じるんだ‥‥そう思ったのも束の間。
私達の間に壁のようなものが文字通り割って入ってきた。
「な、何だよこれ!こんなの聞いて無いぞ!」
何が起こったのかさっぱり分からなかった。
「‥‥理沙。見ない方がいい」
オルフェウス様はそう言いながら私の目の前にマントを広げてそう言った。見えるのは彼の青いマントだけ。後はこの状況が分からず混乱した間桐君の悲痛な声が聞こえる。
「‥‥消えてしまうのか」
ぽつりとオルフェウス様がそう呟いた。消える‥‥?まさか。
「お、おい月園!友達じゃないか、僕ら。だから‥‥」
嫌だ、嫌だ、嫌だ。私、まさか‥‥この手で人の命を‥‥?そう実感するのが怖くて思わず耳を塞いだ。
「助けてくれよ‥‥現実世界の僕はまだ八歳なんだぞ!?」
そんな彼の助けてほしいという訴えなんて、私の耳には聞こえない。
「‥‥理沙。帰ろう?」
そう言って手を差し出したオルフェウス様。それに応えるように私は自分の手を彼のそれにそっと乗せた。
——————————幼い命を奪ったばかりの、自分の手を。
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Extra、赤王様で始めました。
皆魅力的で困る。