二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: Fate 運命が歪み始めた物語 ( No.9 )
日時: 2015/10/05 16:03
名前: 雪乃 ◆YY./.qapS. (ID: wR.Qnrni)

オルフェウス&理沙主人公小説 Ⅱ

attention
・Ⅰと同じです

「‥‥あれ?」

少女はオルフェウスをジロジロと見るなり、珍しいものでも見るかのように不思議な表情を浮かべた。一体何が可笑しいのだろうか。それとも
納得がいかなかったのだろうか。

「‥‥どうした、マスター」

「貴方、ギリシャ神話のオルフェウス様ですよね」

「あぁ、確かに私は人類最初の吟遊詩人と言われたギリシャ神話のオルフェウスだ。何か気にくわなかっただろうか、主よ」

オルフェウスはマスターである少女に向かって少し悲しげな表情を浮かべた。少女は「いえいえ!そんな事ありませんよ!」とほんの少しだけ慌てた様子を見せながらもそう言った。

「オルフェウス様は男性だと存じたのですが‥‥その‥‥」

「何だ、言いたいことがあるならはっきり言うといい」

「あの、何で性別が女性なんですか!!!!」

「‥‥君の目は節穴かい?マスター」

オルフェウスは静かな怒りを何とかして抑える。生前性別を間違えられたことはしばしばあったが、こう面としかも堂々と大声で言われるのはさすがのオルフェウスも頭に来たようだった。それが失言だったと気づいたのか少女は顔を真っ青にして肩をガタガタと震わせる。

「ごっ、ごごごごごごごごめんなさいぃぃぃぃぃっ!!!先程オルフェウス様は「言いたいことがあればはっきり言うといい」とおっしゃったものですからつい調子に乗って本音をぶちまけてしまいましたっ」

確かに、自分ははっきりと言えと言った。
‥‥あぁ、こんな年端もいかないような少女がマスターとは上手くこの聖杯戦争を勝ち抜けるものだろうか‥‥と思いながらその場にしゃがみこんでいる少女、もといマスターを見ながらオルフェウスは不安になってきた。

「すまない。謝るのは私の方だ」

「え‥‥?」

今にも瞳から大粒の涙がボロボロとこぼれそうになっている少女の瞳を見つめながらオルフェウスは彼女の目の前にしゃがみこんだ。少女は一体何をするつもりなのだろうかと少し‥‥いや、正直に言うとかなり不安だった。

「「言いたいことがあるならはっきり言うといい」‥‥そう言ったのは私の方だな。怖がらせてしまってすまない、マスター。立てるかい?」

「あ‥‥はい」

差し出された手を取り、少女は立ち上がる。

「ごめんなさい、オルフェウス様」

「‥‥いや、大丈夫だマスター」

少しだけ、戦いに赴くのが遅れてしまったが問題ない。
ここから始めようか、私達の‥‥役割のないもう一組が加わった聖杯戦争を。

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時期はzeroでもstay nightどちらでも想像しても構いません。
それにしてもオルフェウスさんのクラスどうしよう。