二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: ポケモン 風変わりな旅道中 ( No.21 )
- 日時: 2016/08/08 13:24
- 名前: アーリア ◆IYbi.dCFgs (ID: 3qG9h5d1)
ノクタス。そう呼ばれて出てきたポケモンはさながら「人型のサボテン」だった。
緑色の体、規則的に並んだ棘。頭の真っ黒な空洞から黄色の光が浮かび上がり、その目がカイン達を睨みつける。カインがとっさに構えると、糸目の男は首を振った。
「止めておきなさい。いくら”タイプ相性”が良いからと言って、あなたのポケモンでは私のポケモンに勝てませんよ」
ノクタス、見たところによると草タイプだろうか。ヒコザルは炎タイプ。
相性は間違いなくこちらが有利だろう。が、ノクタスとヒコザルとではレベルが違う、それもタイプ相性など通用しない程に——男はそう言いたいのだろう。
これはまずいと思ったのか、シラカシ博士は食って掛かろうとするカインを止めに入った。
「カイン君、彼の言う通りだ。少なくとも君たちがここで危険な目に遭う必要はないんだ」
「うるせぇ、大人しく引き下がれるか!」
しかし、そんな事はカイン達にとって関係なかった。
引けと言われて引き下がれる状況ではない。いや、そもそもカインに引き下がる気も無かった。
S.W団、コイツ等は人の物を盗むだけでなく、人のポケモンを盾にとり、その上カインたちを脅している。こんな卑怯な野郎共の言う事を聞いてたまるか! カインはそう言いたげに背後の博士を睨んだ。博士は「ひえっ」と困った様子で悲鳴を上げる。そんなやり取りを見て口を開いたのはリーフだ。そして、彼女の口から出たのは予想外な言葉だった。
「その通りですよ博士。ここで引き下がるわけにはいかないわ」
「リ、リーフちゃん、状況分かってるの!?」
「えぇもちろん」
そう言ってみせるリーフは涼しい顔をしていた。それどころか、リーフは懐からモンスターボールを取り出してみせる。これには博士も糸目の男もあっけにとられる他なかった。糸目の男は少々沈黙した後、苦笑を浮かべながらリーフに尋ねる。
「ご婦人、よもやこの人数相手に勝てるとお思いで? こちらには人質(?)もいるのですよ?」
「そうねぇ、卑怯なことするじゃない。ロケット団と同じニオイがして嫌ね、貴方たち」
(ロケット団?)
一瞬頭にハテナマークが浮かんだカイン。それはさておき、リーフはやる気だった。リーフは臆することなくノクタスの前にボールを放り投げると、中から出てきたポケモンを見上げた。
「アメモースちゃん、いけるかしら?」
リーフのボールから出てきたのは、むし・ひこうタイプのポケモン、アメモースだ。
カインはゲージの中で時々このポケモンを見かけていたが、まさかリーフのポケモンだったとは。他のポケモンと同じく、彼女が”ブリーダーとして”世話をしているポケモンの一匹なのだとばかり思っていたカインは驚いた。
さて、アメモースは大きな目のような触覚を大きく広げノクタスを威嚇する。やる気満々のようだ。それを見てカインとヒコザルも負けじと前へ出る。そして、ヒコザルはカインの肩から飛び降りるとノクタスに対峙した!
そんな状況に笑ったのは糸目の男だ。男は仲間の方に視線を向ける。
「二匹で相手をすればどうにかなるとでも? ここにいるのは私だけでは——」
「その言葉、そっくりそのままお返しするわ」
リーフが男の言葉を遮った。その言葉を聞いて、糸目の男は嘲笑を浮かべる。
「あぁ、シラカシ博士ですか? 彼が増えたところで状況は変わりませんよ」
「あら、博士の事じゃないわよ?」
どこかしらばっくれたようにキョトンとした表情を浮かべるリーフ。
彼女はニコリと微笑むと、唐突に二回手を叩いた。そして彼女は大きな声で叫ぶ。
「みんな、 ”訓練開始”よ!」
その瞬間、ゲージの方から激しい音が轟いた。
>>028
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お久しぶりでございます、ナナドラ3の攻略してました。中々いいエンディングでした
さて、肝心の本編もとい序章なんですが…短くてすいません!
あと……終わる終わる詐欺すいません。また伸びます(
が、今日の内に序章は書き上げたいと思いますので、しばしお待ちを。
リーフがチート気味なのにはちゃんと理由がりますのでどうかお許しを…!
あ、ちなみにオリキャラさんまだまだ募集してます。よければキャラお願いします!m(__)m