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Re: 【視点小説】クリスタルの物語2【参加者募集中】 ( No.321 )
日時: 2015/12/25 23:53
名前: 涼月@トリッブ変更 ◆eVf1G29mRc (ID: faiurqMg)
参照: トリップ変更しました。

番外、本当は結ばれるはずだった二人のお話。

ーーー鶴丸国永の場合ーーー
「カラ松くん、膝重いってばぁ…んもー…」
…仲いいよな、あいつら。
「やあ、鶴丸国永」
「わっ、Верныйか。驚かすなよ」
「……つっこみたいけどやめておくよ」
あれ、なんか怒ってるか?
「…少し、彼女の…ルイ提督の運命について話しておこうと思ってね」
…あいつの、運命?
「私が見てきた…いくつかの、別れ道を」
「別れ道、か」
「まずは…あの子が、親友の一人を失ったところから…」



ーーー過去、二葉瑠衣の場合ーーー
「せん…せい?」
見てしまった。
先生が、涼ちゃんを……
4人揃って、顔面蒼白。
なんで…?
「…見られちゃったかぁ」
笑顔。
それが怖い。
「じゃ、死んでもらわないとね」
「っ、茉耶!」
「わー」
なにあの声。
やる気だせお前。死ぬぞ。
…待ってて、涼ちゃん。
「幸恵!涼は頼んだ!」
その優真の指示が、何を意味するかはわかっていた。
「…!」
先生に組みつく。
その圧倒的な早さで。
「動かないでください」
「……流石だね、二葉さん」
「褒められても嬉しくないですよ…。それがあなたの本性ですか?」
「そうだよ?」
…はあ。
ダメだこいつ…
「幸恵!涼ちゃんは?」
「わかんない…」
しばらくして、警察と救急車がきた。



『その後、彼女らが涼と呼んだ存在は亡くなった。事の始まりは、その数日後の事さ』



ーーー過去、松野カラ松の場合ーーー
「……」
相変わらず、先輩が泣いている。
「…ねえ、カラ松くん」
「……二葉先輩…?」
「あたし、どうしたらいいのかな」
「……わかりま、せん」
お互い、うつむいたまま。
と、先輩の友人が来た。
「瑠衣、ちょっと屋上まで来てもらえる?」
「…はい」
……
「いかなくていいの、カラ松兄さん」
「…ああ、いくよ」

屋上にきた。
先輩と兄弟が集まる。

ーーー過去、二葉瑠衣の場合ーーー
はあ…
なんで女子に囲まれてるんだ。
フェンスに頬杖をつき、風を感じる。
「なんのよう?」
「涼月が死んだとき、近くにいたんでしょ?」
「ええ、いました。それが?」
「あんた、先生と仲良かったらしいじゃない」
「……で?」
「あんたが涼月を殺すように仕向けたんでしょ?」
「…は?なんでそんなことしなきゃなんないの」
「知ってるのよ?」
やれやれ、めんど…。
「そんなのする訳ないじゃん、大体さ」
「あっそ。いいわ。死んで償いなさい」
振り向いた瞬間、そのまま押される。
体が、宙に浮く。
…そっか。屋上だもんな。
死ぬね、これ。
…いっそ、このまま死んでいいね。
流れて落ちて、それで……
なんだろう。
落下死って、すぐにつぶれるものだと思ったけど…
すごく、長いなぁ。
ごめんね、涼ちゃん。
貴方の分までいきるっていったのに……
ああ、やだ。
死にたくない、堕ちたくない。
「先輩!」
えっ…?

ーーー過去、松野カラ松の場合ーーー
「あんたが涼月を殺すように仕向けたんでしょ?」
…さっきからきいてりゃ。
「兄さん、やっぱ……」
「やめろ、カラ松。変に行っても…」
「だが…」
「信じろ」
……信じる…
怒りは収まらなかったが、黙って話を聞いていた。
「あっそ。いいわ。死んで償いなさい」
…え?
「なっ……」
先輩…!
「先輩!」
「カラ松!」
フェンスを飛び越える。
先輩を抱き上げ、自分が下になるようにした。
そのまま、床に叩きつけられる。
「……カラ、松くん……?」
痛い。
内臓を全て吐きそうになる。
特に強く打ち付けた腕は、骨がひび割れ軋む音がした。
次第に、血が流れてくる。
目の前も、見えなくなる。
「え、カラ松…くん?」
「…先輩……無事で、よかった……」

ーーー過去、二葉瑠衣の場合ーーー
「……カラ、松くん……?」
頭がズキズキする。
ほとんど考えることもできなくなっていたが、わかったのは…
『彼が、守ってくれた』
「え、カラ松…くん?」
彼の体に血が滲む。
…いや、いや……
「…先輩……無事で、よかった……」
彼の目が閉じる。
息はある。
気を失っているだけだ。
それはわかっていた……けど。
「ねえ、しっかりして!カラ松くん!ねえったら!返事してよ!」
顔面蒼白のまま、彼を揺さぶる。
ダメだ、自分も頭が痛い…
そのまま、彼を抱いたまま…
意識を手放した。

『その後、二人は病院に搬送され、一命をとりとめる。カラ松は腕と足の傷は後遺症が残るが、命に別状はない。ここからだよ。運命の別れ道は』

「カラ松くん」
彼の病室に入る。
「…ごめんなさい、あたしのせいで、そんな傷……」
「いえ…先輩が、無事でよかった…」
「なんで、庇ってくれたの…?あたしなんて、あそこで死んじゃっても…よかったのに…」
「…だって、あのままだったら先輩死んじゃってた…でも…誰の命も失わずにすんだ…それでいいじゃないですか」
…この子は…
「…先輩、もしかして……俺のこと、嫌いですか……?」


『さて、ここから三つの別れ道ができる。どの道全て見せるが……作者の皆様に選んでほしい。』


別れ道の選択
A 「そんな訳ないよ」と正直な気持ちを伝える
B 「死ねばよかったのに」とキツく突き放す
C 抱きしめる

『さあ、選んでくれ』