二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: フェアリーテイル小説 ( No.140 )
日時: 2016/06/17 21:36
名前: ミカン ◆v14FA1Ogmc (ID: 98AXyywb)


あれ、ロキだ。


見つけたのは、雨がとても強い日だった。

でも、勝手に出てきたいいんだっけ?あ、でも前にルーちゃんからいつも出てきて困ってるって言ってた気がする。

「ロキ!」

あれ、気づいてない?

近くに行くと、泣いているのが分かった。

「ロキ?」

ハッとした顔になり、裾で涙をふいた。

「や、やあレビィ」

同じなのに何かが違う。

そういえばここルーちゃんの家の前…。嫌な予感がした。

「どうしたの?」

「なんでもないよ…」

「でもルーちゃん最近いないよ!」

「ほっといてくれ!!!」

「?!」

ロキが、女子に向かって怒鳴るのを初めて聞いた。

でもそれはむやみに嘆いてるのではなくまるで…。

感情がコントロールできてないみたい。

「ごめん…」

止めなきゃダメ、絶対後悔する!

「待って。ルーちゃんは大事な友達なの…話だけ聞かせて」

迷ったそぶりを見せる。

半ばあきらめていた。

やっぱ、無理だよね…。地味にプライド高いし。

「ルーシィは、もともと体はいい方じゃなかったんだ」

病気かな?でも、そんなんだったら簡単に言うはず…。

「体調が悪くなったのは、タルタロスと戦って以来かな。ルーシィの体はボロボロだったんだ」

怖い、もう結論は薄々わかっていて…。

でも、認めるのが怖い。

「この前死んだんだ」

やり場のない感情は、どこにあてればいいんだろう。

捨てればいい?置いてくればいい?

どうやって?どこへ?

でも私は違う。


頬が冷たくて、触ってみると、濡れていた。

雨だろうか、と目元に手を当てると、水滴がついた。




_____泣いていた。



いつの間にか私はロキに肩を貸してもらい、わんわんと泣いていた。

泥だらけの地面に膝をつけて、ただただ泣きじゃくっていた。

ロキは、励ますでもなく、怒るでもなく、見下ろすでもなく、遠いどこかを見ていた。

自分でも、どこからこんなに水分が出てくるのかと驚いていた。


気が付くと、傘は後方にあり、前身は濡れていた。

そして目の前の精霊は、立って泣いていた。







翌日ルーちゃんの家を訪ねたが、そこには冷たいルーちゃんしかおらず、金色と銀色に輝くカギはどこにもなかった。


END