二次創作小説(映像)※倉庫ログ

第一章「夜明けの決闘」プロローグ ( No.2 )
日時: 2015/11/30 14:52
名前: 鳳凰 (ID: jusjvnjl)

「またか……」
「まただわ……」

そんな声が今日も城下町から聞こえる…。
先程から配られている号外によると近隣の集落が蛮族に教われて壊滅したそうだ。
それも今回だけではない。
奴等は財宝や食料を奪い尽くしているらしい。

「…………」
僕はそれを知った途端、走って城へと戻った。
今にも千切れそうなボロボロの服を着て、あえて住民になりきることで、自分の身分と正体を隠していた。城の裏口にある隠し階段をかけ上る。
かけ上った先は自室。自室で急いで王子としての装いをする。

実は僕は城の外への外出を禁じられている。
理由は僕が悪い人間だからとか辺りで殺人鬼が暴れまわってるからとかではない。

……王子はいないことだとしているのだ。
僕の父イルネフ王は何らかの理由により息子が、つまり僕が死んだということにしているらしい。

しかし、剣の稽古はしなくてはならないのだ。

僕が死んだことにされているのに何故、稽古をする必要があるのだろうか。

と、思いながら木刀を持って中庭で稽古をするのだった。

………その一方。





「兄貴。次の襲撃はどうしますかい?」
「………ナバリアス。………の脇にある村を狙うぞ。」
「へっへっへ……分かりましたぜ。『あれ』があるかもしれませんしな……」

族が動き始めようとしていた。

>>4