二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 【東方】楽園に現れた少女は幻想を操りし存在 ( No.3 )
日時: 2016/05/07 00:06
名前: 魔夜 (ID: y88BZl/P)

「私が代わりに説明してやるぜ。幻想になった者、つまり忘れられた者が来る世界、それが幻想郷だぜ」
魔理沙が隣の部屋へゆっくりと歩いてきて、説明する。
「へぇ……。レイ、きっと皆に忘れられたからここに来るのは不思議じゃないのかも……」
顎に手を当てて、そう呟く。
「あ、自己紹介がまだだったな。私は霧雨魔理沙、魔法使いだ。魔理沙と呼んでくれ、よろしくな。ついでにこいつは一応ここの巫女、霊夢だ。
……所で、そんな顔をしていたら、客が逃げるぞ?」
魔理沙はにこりと澪澄に自己紹介をした後、呆れたような顔で巫女に言う。
「あ……そうね。……私は博麗霊夢。ここの巫女をやっているわ。よろしく」
魔理沙の言われた事を受け取った後落ち着いた顔になり、霊夢も自己紹介をする。
「よろしく、霊夢ちゃんに魔理沙ちゃん!レイは神坂澪澄だよ〜」
こちらもあいさつし、澪澄は立ち上がるが少しふらつく。
「だ、大丈夫か?」
「結構高い所から、階段から落ちたから全然大丈夫じゃないよ……」
「はぁ!?高い所から落ちて助かる上にタイミング良く幻想入りするなんて幸運の持ち主ね……。……魔理沙、この子、大丈夫じゃないらしいから永遠亭に連れて行って」
「おう、分かったぜ!それならレイ、箒に乗ってくれ」
「え?乗ってどうするの?」
「どうするってこれで行くんだよ。」
「え、う、うん……?」
意味がよく分からない澪澄は首を傾げながら、おそるおそると箒に乗る。
「よし、今に意味が分かるぜ。じゃあ、出——発——!」
澪澄が乗ったのを確認すると箒を浮かして、永遠亭への方向に飛ぶ。
「わわわっ!わー!」
「いってらっしゃい。……ふぅ、疲れたわ。じゃあ、二人が帰って来るまで休憩しよう……」
一人になった霊夢は、疲れきった顔をして畳の部屋へ戻って行く。
—————————————————————————————————
「ただいまだぜ」
「ここは私の家であんたの家じゃないわよ。で、怪我はどうだった?」
「大した事無いってさ。明日、明後日ぐらいになれば完治するそうだぜ」
「ふぅん、あんたに女神様が微笑んだそうね、そんな大したことない怪我で済むなんて。……そういえばあんた、どうせ住むところ無いんでしょう?だから私の所に住んだらどうかしら?」
澪澄が大した怪我を負っていない事を聞いてそう反応した後、しばらく考えこんでからそう提案した
「おお、霊夢。レイが起きる前に愚痴言っていかにも面倒臭そうだったのにそんな事言うなんて驚きだな。見直したぜ」
「紫に頼まれたからね、やらないといけないのよ。それにタダで住ませないからね。そうだ、毎日、料理を作ってもらいましょう」
わざと驚いているような口調でそう言う魔理沙に対して、上を向いてそう応える霊夢。その会話の中に。
「呼んだかしら?」
突如、紫がスキマからひょっこりと現れる。
「あんたは呼んでない。何か用?」
目の前の妖怪に、霊夢は冷たい感じで聞く。
「そうそう、この子の能力を伝えるのを忘れていたから来たのよ」
「スペルカードの弾幕を作る時は主に能力を駆使するからな、皆。レイの能力は何なんだっ?」
「何で嬉しそうに聞くのよ?」
すかさず魔理沙に呆れたようにツッコむ霊夢。
そしてその様子を見て微笑んでいる紫と、皆の話を聞いて頭に青いハテナが沢山浮いている澪澄。
「えっとね、この子の能力は『幻を操る程度の能力』と『形を操る程度の能力』よ」
「うへっ?普通の人間の私に能力があるの?」
「そんな事言ってたら、霊夢も魔理沙も普通の人間よ」
「へ、へぇ……。普通の人間が不思議な能力を持つなんて幻想郷は凄いね」