二次創作小説(映像)※倉庫ログ

マーグレットがやってきた。 ( No.83 )
日時: 2016/10/11 10:54
名前: 葉月 (ID: 7hcYnd26)

今回はサンジボイスのあの人が登場するお話ですの(^ω^)
強面だけど絵本描きっていうギャップが凄いあの人ですwww
ちなみに黄瀬の過去も捏造してますwww

「マーグレットがやってきた。」

とある本屋にて、黒子はキセキの世代らと共に探し回っていた。漫画やゲームの攻略本、小説や雑誌など売っているのは当たり前だが、オススメの本に「マーグレット」と書かれた名前の絵本が置かれていた。
その絵本を見て、桃井が「あ!」と声を上げた。

黒子「桃井さん? どうしたんですか?」
青峰「んだよさつき。絵本なんてガキが読むもんだろ? 何で絵本見て声上げんだよ」
桃井「マーグレットっていう超人気の絵本作家知らないの!? ほら! 全国各地でも活動していてさ、授賞式の時には代理人が出てやって当の本人は姿を見せないんだよ?」

桃井がマーグレットの話をし始めると、黄瀬が思い出したかのように話す。

黄瀬「そういえば俺、そのマーグレットっていう人に会ったことがあるッス!」
黒子「黄瀬君、本当ですか!?」
青峰「マジかよ……」
黄瀬「うん。俺が撮影の合間に彼に会ったんスよ。顔は……青峰っち並みの強面だったッス」
青峰「あ? 顔は俺みたいってどういうことだよ?」
黄瀬「青峰っち顔怖いッス! その睨みつけるような目であの人が見たんスよ!」
桃井「きーちゃん、カツアゲとかされてなかったの?」
黄瀬「別にカツアゲなんてされなかったッスよ。とっても優しい人だったッス。その時グレアムっちと藤目さんにもたまたま会って四人でお茶して授賞式の話をしたんスよね」
黒子「グレアム君と藤目さんにも会ったんですか!?」

黄瀬がグレアムと藤目の名前を挙げた途端、黒子の目はギラギラ光りだした。その様子に青峰はやや呆れ顔、桃井は苦笑い。

桃井「テツ君藤目さんの大ファンだもんね」
黄瀬「ちょっ、黒子っち顔近い近い! 今から話すから離れて!」

黄瀬に言われた黒子は大人しく下がり、黄瀬はコホンと咳払いをすると、撮影の合間に彼らがやって来た事を話した。





そうッスねー……俺がまだ中学校に上がった頃だったんスよ。その時俺は青峰っちに会って、バスケ部に入ってなかったことは黒子っち達も知ってるよね? モデルの仕事として撮影をしてて、メイクさんが「黄瀬君、お客様が見えたよ」って言われてさ、撮影を終えたところで行ったんスけど、そのお客様っていうのがそのマーグレットだったんスよ。
本名はカゲトラさんっていうんスけど、あの有名な絵本作家のマーグレットという名前で書いてたらしいんス。
カゲトラさん曰く、マーグレットの正体があんな顔じゃ子供達が泣くだろうって。だからマーグレットの姿は謎のままにして欲しいって。秘密にしてほしいって俺に言ったんス。
俺はカゲトラさんに「何で絵本を描くようになったんですか?」って聞いたら、聞かれた本人は……

カゲトラ「元々は年の離れた妹のためにと絵本を描き始めたんだよ。妹は体が弱くてな、俺はあいつのために何かしてやらねぇとって考えたら、そうだ、絵本を描こうって決めたんだ。その思いのつもりでやったんだがそれが全国で売れちまってさ、マーグレットという著名で絵本を出したってわけさ。親御さんも子供も笑顔でいられるのも悪くねぇな」

って答えたんス。まさかカゲトラさんに妹がいるなんて全く知らなかったし、絵本を描こうとした理由が元々は妹のためだったとは初耳だったッス。カゲトラさんの話を聞いて、妹思いの優しいお兄さんだなぁ、とつくづく思ったんス。
俺は姉ちゃんが二人いるんスけど、妹がいないからお兄ちゃんをやったことがなくてさ、カゲトラさんの話を聞いてお兄ちゃんはこういうもんかって思ったんスよ。
それでね、また撮影の時間が来た時は一旦彼と別れたんス。雑誌の撮影を終えて、またカゲトラさんと会って、今度はグレアムっちと藤目さんも一緒で四人でお茶したんスよ。この時はまだグレアムっちと藤目さんもカゲトラさんと同じく有名な作家さんだったというのは知らなかったんだけどねwww だけど、思い返してみると出会いは本当にあるんだなぁと思い知らされたッスね。


青峰「ふーん。それでお前はその後もそいつらに会ったことあんのか?」
黄瀬「中一までは度々会ってたけど俺が中二になってバスケ部に入って、数ヶ月に遠くまで引っ越しちゃったからそれっきりッスね」
桃井「きーちゃん、マーグレットさんやグレアム君、藤目さんはまた会えるよね?」
黄瀬「それはまだわからないッス。きっと何処かで逢えたらいいなってそう思うんスよ」
黒子「彼ら、また会えるといいですね」

思い出話をしていた黒子達に緑間がやってくる。

緑間「お前らこんなところで何をしている? 絵本の前でお喋りなど通行の邪魔だ」
黄瀬「あ、ごめん緑間っち! さっきね、マーグレットの話をしてたところッスよ!」
緑間「マーグレット……? 誰なのだよそれは」

緑間の発言に対して黄瀬と桃井が声を揃えて叫ぶも、青峰が代わりに説明した後、彼らは本屋を出た。




その後、彼らはクロスオーバーワールドにて再会したのはまた別の話。





〜終〜