二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- prologue ( No.12 )
- 日時: 2016/02/26 20:35
- 名前: バタフライ ◆T0qJfISYm6 (ID: cWF1aDDB)
ホテルの中の自分の部屋に向かおうとすると……
「傷の舐め合いは終わったか?」
「!?」
島津が物陰から覗いていた。
「し、島津……お前どこに……」
「別に?モノクマから聞いた話も、それによって絶望してるあいつらにも嫌気が差したからここに来ているだけだ」
「……」
「そんなことより……」
私の方を向く島津。
「お前、いいのか?」
「何が……?」
「お前、親を殺したんだろ?」
「!!?」
戦慄した。
なぜ島津がそれを知っている……!?
「ど、ど、どうして……!」
「さぁな。で、そのことを知ったあいつらを……殺したいとは思わないか?」
「ふ、ふざけるな!私は……私はそんなこと、思ってない!」
「どうだろうな。お前のような奴が、一番思っているかも知れないぞ?
現に俺は……お前のような掴みどころのないやつが絶望に落ちたことを知っているからな」
それだけを言うと、島津は自分の部屋に向かった。
「島津。寺本が……」
「あぁ。それもわかってる。どうせ俺のことを呼んでいるんだろう?
……まぁ。どうでもいいことだが」
「どうでもいいって……」
「忘れるなよツバサ」
島津は冷たく言い放った。
「誰が敵か。誰が味方か……見誤ればお前に待っているのは……」
「{絶望}それだけだ」
「……忠告、ありがたく受け取っておくさ」
一度冷静になって、島津の言葉を聞いた。
……この男には、腹を立てるだけ無駄だ。
だが……次の言葉には、私は怒りを覚えざるを得なかった。
「まぁ。あえて言っておくが……」
「俺は出来るぞ?」
パタン……
ドアを閉める島津の後ろ姿が、鎌を持った死神のように見えた。
私は再びその場に立ち尽くした。
俺は出来る。
つまり島津は、ここから脱出するために人殺しが出来る。
「……」
電子生徒手帳を手に持ったあと食堂に戻り、その事を話した。
「……!」
全員、絶句した。
「う、うそ……やろ……!?」
「ばっさん……それは……本当っなの……!?」
「この状況で嘘をつけるほど、私に余裕はないさ」
自分でも今言うことはダメなことだと分かっている。
だが、どうしても精神と脳が制止しろという命令を出してくれなかった。
「つ、つまり……島津には警戒しろと……そう言いたいんだね?ツバサさん」
「あぁ。そういう事だ」
「確かに……島津さんは最初に会った頃から少しおかしかったんですよね〜。
高城とかいう女たらしよりマシですが」
「きっつ!?消えやがれに始まりついに呼び捨てなのか!?」
しかしその時、とある人物が声を荒らげた。
「そうやって疑い合うことが、モノクマの思うツボってわかんないの!?」
「!?……寺本……」
「モノクマの手のひらの上で踊らされてるってことに、どうして気がつかないの!?
こうやってみんなして疑いあうのが、モノクマの狙いなんだよ!?」
寺本の血液が逆流しているのが、顔を見るだけでわかった。
「で、でも……寺本ぉ」
「絶対にダメだからね!みんなして疑いあったり、殺しあったり、糾弾しあったりするなんて……
あたしが絶対に許さない。……絶対に」
その目は、少し殺気立っているようにも見えた。
「……ごめん」
「……もういいよ。ツバサ。いろいろあって……疲れたんだもんね。あたしこそ……ごめん」
再び重い空気が食堂を支配した。
「誰かを殺した者だけがこの街から出る権利を持つ」
モノクマの出した条件は、ひどく簡単で……
ひどく、難しいものだった。
prologue
ようこそ 地下都市ジェネシスへ
END
生き残りメンバー
ツバサ 島津 蓮
寺本 遥 ワンダレイ・フォルキース
北条 雪見 黒峰 渚
千葉 涼子 千堂 剛
御手洗 茜 秋吉 慎二郎
弓形 あきら 高城 大和
杜若 泉 君塚 孝之
早川 志保 谷崎 翔馬
<16人>
To Be Continued
プレゼント「白いヘッドホン」をゲット!
ツバサ愛用(?)のヘッドホン。
コールドスリープから目覚めた頃には首の後ろに着けていた。
壊れているのか、音楽を聴くことはできない。