二次創作小説(映像)※倉庫ログ

prologue ( No.7 )
日時: 2016/01/30 22:46
名前: バタフライ ◆T0qJfISYm6 (ID: cWF1aDDB)

食堂に戻ると……
「……?」
私はなにか気配を感じた。
「どうしたの?」
「気配?……さぁな」
「……」
私はゆっくりと、食堂のテーブルクロスをめくる。
「ちょっ何してるのツバサ」
すると……
「あっ」
「……」
中に少女がいた。まとまった焦げ茶色のショートヘアに、将校が着ているような服装でバッチリと決めている。
……バッチリ、という割には身長が足りないが。でも弓形よりは大きい。
話を戻す。その少女は私を見ると……
「……」
なぜか睨みつけるように、威嚇してきた。
「えっ?あの……」
「……あ、えっと……もしかして寺本氏の言っていた、女の子でありますか?」
「そうだが……」
「やっぱり!」
すると少女はテーブルの下から出て、いきなりビシッと敬礼をした。
「御手洗 茜(みたらい あかね){超高校級の参謀}であります!
 ふつつかものですが、よろしくお願いいたします!」
声が大きい……
「こんなところで何してたんだ?」
と、島津が聞くと、
「え?先ほどからずっとここにいましたよ?」
「気配を消すのが得意なんだな」
「いえ、そんなこともありません。だって、今貴殿に見つかったばかりではありませんか。えっと……」
「ツバサ。そう呼んでくれ」
私が名乗ると、御手洗は……
「ツバサ氏、以後、よろしくお頼み申す!」
と、再び敬礼。
「御手洗、これでもかなり頭がいいのよ。参謀って言うほどだし。
 多くの立てこもりとかの事件で、警察に進言して解決に導いたことがあるんだって」
「それにしても、この街を探索しても、わからないことばかりであります。
 なにしろ連絡用の手段もないんで、報告も面倒なのです」
「電話はないのか?」
私が聞くと、寺本、島津、御手洗は3人とも手を横に広げた。
「あれば使ってるけどな」
「そもそも、こんな地下だと電波届かないんじゃない?
 ……それに、あたしが持ってきたカバンとかもないし……」
「……そうか」
しかし、なぜ彼女たちはこんな場所に連れてこられたのだろうか?



ホテルから出て、次はスーパーマーケット……のような店だ。
Market FUTURE
「……」
ここにも{未来}という意味の英語が使われている。
「ん……!?」

………………………たち未来…………望を……



なんだ?
今確かに、なにか聞こえた気がする。
「今度はどうしたの?」
「ん?」
寺本の言葉で我に返る。
「体調が悪くなったら言いなさいよ?無理しちゃダメなんだから」
「いや、大丈夫だ」
にしても……聞き覚えのあるような、声だった。
スーパーの中に入ると……
「おぉ!ジャパニーズせんべいにジャパニーズ緑茶!さらにジャパニーズ梅干もありますね!」
「確かに、ここにはなんでも揃ってるねぇ〜。地下であることを忘れそうだよぉ」
わかりやすい外人のような見た目の金髪の男。
のんびりとした……いや、むしろ気だるそうな紺色のサラサラヘアーの男。
「ワット?どなたデス?」
「その言い方は、ちょっと物騒だな」
島津が呆れたように言った。
「あぁ、さっき話してた女の子、目が覚めたのよ。名前はツバサ」
「……よろしく」
私が頭を下げると、二人は頭を下げた。
「ジャパニーズ白衣の天使に会えるなんて光栄です!光栄の至りです!」
「あ、いや、そういう意味で着ているわけじゃない……はずだ」
「そういう意味ってぇ、どういう意味ぃ〜?」
……正直この男の喋り方はイラッとくる……
「ワタシ、ワンダレイ・フォルキースでござる!フォルと呼んでくださいませ!」
「えぇ〜?ボクぅ?ボクは君塚 孝之ぃ(きみづか たかゆき)。よろしくぅ」
そして2人とも名乗った。
「ユナイテッドステーツオブアメリカから、日本文化に触れるためにやってきました」
「その割には日本語が堪能だな」
「えぇ!日本のドラマで日本語たくさん覚えました!」
フォルは立て板に水という言葉が似合うように、日本語をスラスラと喋る。
「そして日本のドラマに、自ら脚本を提供している{超高校級の推理脚本家}だ。
 フォルが作る推理作品はどんなやつも引き込まれるそうで、
 脚本の賞も多数受賞しているらしい」
「ワオ!ミスター島津にお褒めいただけるとハッピーです!して、ミスターツバサ!」
「私は女だ」
自分でも冷静に突っ込んだと思う。
「どんなドラマが好きですか?」
「え?……ドラマ……」
私が考えていると……
「ごめん。言い忘れてたんだけど、ツバサは自分が誰なのかとか、自分の才能はなんなのかとかがわからないの。
 いわゆる、記憶喪失なの」
「WOW!それはミステリーによくある展開ですね!
 記憶がない少女が次々と難事件を解決していく!おぉ〜!いいドラマがかけそうだ!」
「勘弁してくれ……」
このままいくと、本当に私を題材にした脚本を書きそうだ。
第一私役を誰がやるというのだ。私は、私だ。
よほどの美人じゃない限り……じゃ、なくて、今度は君塚の方を向く。
「あぁ。ボクの才能〜?ボクは{超高校級の測量士}だよぉ」
測量士……?測量士は確か、専門の大学をでないとなれないはずだ。
他にも条件はいろいろあったはず。それにこの間延びした喋り方……
本当に、君塚は測量士なのだろうか?
「測量士といっても、実際の測量士とは違う。
 君塚は様々な場所の長さなどを推し量って、地図や案内板などの制作に役立っている。
 こいつがはかる長さは、あらゆるものが1ミリも狂わないらしいぞ」
「なんだ。そういうことか」
島津の言うことに、納得しつつ、少しだけほっとした。
「しかしスーパーなのに売り場面積が狭いねぇ〜。レジもないしぃ、そもそもここ本当にスーパーなのかなぁ?」
「いや、表に{Market FUTURE}と書いてあったから、多分間違いないと思うが……」
「あぁ、そうなのぉ?ボク、てっきり何かの暗号だと思ったぁ」
暗号なわけがないだろう……
「……ところでさぁ、ツバサぁ」
「どうした?」
「大きいねぇ」
「な!?」
私の顔は、耳まで赤くなった。
「な、ななな、何を言っているんだ!」
「何って、足の事だよぉ?」
「……えっ?」
足を見る。そういえば君塚はずっと、私の足を見ていた。
「女の子にしたら靴のサイズが大きいなぁって思っただけ〜」
「……」
……断言しよう。
私は君塚とは仲良くなれない……

prologue ( No.8 )
日時: 2016/02/03 22:53
名前: バタフライ ◆T0qJfISYm6 (ID: cWF1aDDB)

最後の建物……ライブハウスのような場所にやってきた。
……しかし、地下街にライブハウス……?
「……」
ドラムの音が聞こえる。
「すごい迫力……志保ね」
「志保?」
「中に入ればわかるよ」
中に入ると、黒髪のロングヘアの女がドラムを鳴らしていた。
「「「……」」」
その様子をじっと見守る、3人の男女。
「……」
不思議と引き込まれるような魅力を感じた。
ジャ〜〜〜ン!
最後に力強くシンバルを叩き……
「は〜……スッキリしました!」
満面の笑み。
周りが拍手するので、私も拍手した。
「和太鼓以外聞いたことはなかったが……通ずるものがあるな」
と、体格の大きな男。
「今のBGM、なんとすごい……メモメモ……」
メガネをかけたおなじくアイボリーカラーのロングヘアの女。
「いやぁ。やっぱりいいねぇドラムって。叩く子がかわいいと、よけいにね」
どう見てもキザな男。
「っと、おやぁ?」
……こちらに気付いたようだ……
「またまたかわいい女の子が……」
「はっ……?」
急に背中に手を回してくる……
「これは運命の思し召しか、はたまた……必然か」
「いや、あの……」
「顔を真っ赤にして、か〜わい〜いねぇ」
なんだろうか……この感覚……
「やめなよ高城!虫酸が走ってるでしょ!」
そう、それだ!
「……は な し て く れ!」
自分でもびっくりするぐらい語気を強めた。
「おっと、俺としたことが……悪いねぇ」
ため息しか出ない……
「これがナンパというやつなんですね。そうだ。メモメモ」
メモをするな……私まで恥ずかしい……
「……そういえば、汝は初めて見るな、名は?」
ようやくその男によって場が引き締まった。
「私か?私はツバサ。その名前で呼んでくれ」
「うむ、我が名は秋吉 慎二郎(あきよし しんじろう)。{超高校級の空手家}……ということになっている」
威厳溢れる喋り方に、私の背筋は徐々に伸びてくる。
「あ、わたしも自己紹介をしないと……わたしは早川 志保(はやかわ しほ)です。
 ドラムとロックを愛する、どこにでもいるような普通の女の子です」
「あ、あたし?あ、あたしは北条 雪見(ほうじょう ゆきみ)。えぇっと……{超高校級の書記委員}だよ」
と、言いながらもメモを取っている……
「そして俺の名前は高城 大和(たかぎ やまと)。{超高校級の登山家}さ。
 俺に越えられない山と、落とせない女はないね」
「アーハイハイ」
ー▽ー <こんな顔をしながら。
「冷たい!?氷もびっくりだなぁ」
「ノイズはいけません!」
「そしてこっちは毒々しい!?」
咳払いをして、島津が(一応)紹介する。
「これでも高城は、世界のあらゆる山を登りきったとんでもない精神力の持ち主なんだぞ?
 それに甘いルックスから、{登山王子}とも言われてるしな」
嘘だ。絶対。
「で、志保は{超高校級のドラマー}。志保の演奏は国内外から高い支持を受けてるの。
 動画サイトで上げた動画なんて、再生数が5千万回以上になってるんだって」
華奢な体つきからは思いもつかないほど、パワフルな演奏だった。
それにこのおしとやかな見た目……ギャップも人気があるだろう。
「やめてください寺本さん。わたしよりうまいドラマーなんていくらでもいますから」
「じゃあ俺が夜のロック、教えてあげようか?」
「消えやがれです」
「「!?」」
今一瞬早川の顔が黒いオーラに覆われたような!?
き、気のせい……だよな?
「とりあえず、これからよろしくお願いしますね」
目の前にいるのは、普通の女の子だ。
うん。普通の女の子、早川 志保だ。……きっと。
「しかしツバサ殿。貴殿はろっくとやらを聞くのではないのか?」
「え?」
「その首に付けているものは、へっどほんというもののはずだ」
「あぁ。これ?」
そういえば、このヘッドホンは何故身につけているのだろう?
コードレスタイプのようだが、電源を入れる部分も見当たらない。
これは一体なんなのだろうか?
「と、秋吉の紹介もしないとな。
 秋吉は空手の試合で500戦以上して未だ負けなしらしい。
 次期秋吉流の頭首としても期待されていて、秋吉とまともに戦える人物はいないとまで言われているな」
「ふ、島津殿、あまり買いかぶるものではないぞ?」
服の上からもわかる筋肉隆々の体。そして凛々しい如何にも日本男児の顔……
500戦無敗と言われても、不思議ではない。
「ところでツバサ殿。少し気になることがあるのだが……」
「なんだ?」
「あのかめらというもの、一体何を撮っているのだと思う?」
「カメラ……?」
目線の先に、確かに監視カメラがあった。
今思えば、今までやってきた場所全てに天井から監視カメラがあった。
これは一体どういうことだろうか。
私たちは閉じ込められ、何者かに監視されている……?
「……」
「ん?気になることでもあったのか?」
と、北条に言うと……
「え?い、いや!何も!」
北条はメモ用紙で自分の顔を隠した。
「あ、いや。それほど踏み入って聞くつもりはなかったんだ。ごめん」
「ご、ごめんって……謝るのはあたしのほう!……だ、だよ……」
恥ずかしいのだろうか?
「雪見、こう見えても色々な要点とかをまとめあげるのがすごくうまいの。
 裁判の証言記録、国会での答弁、雪見に任せたら一言一句間違えずに完璧にメモするらしいよ。
 ……こんなふうに極度の恥ずかしがり屋なのが玉にキズだけどね」
「つ、つ、ツバサさん!」
「?」
私がじっと見ると……
「……や、やっぱり、何でも……ない!」
「言えよ。気になるだろう?」
「じゃ、じゃあいいですか?あ、あの……」
……しばしの静寂。
「あ、あたしたち、どこかであったよね?」
「……え?」
キョロキョロと辺りを見回す。
「……」
全員、「いいや?」といった顔だ。
当然私にも、北条 雪見という名前を初めて知ったし、北条の顔も今初めて見た。
「ご、ごごご、ごめんなさい!記憶違いだったみたいで……!」
「……」
にしても、急に何を言い出すのだろうか……
まぁ。初対面だしあまり気にすることもない……だろう。
……これで一通り街の施設は回りきったはずだ。
だが……
「そういえば島津、あそこ、どうなったんだろうね」
と、寺本がいった。
「あそこ?」