二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 第9話:私の生きる意味は その1 ( No.229 )
- 日時: 2016/05/17 18:43
- 名前: 桜 (ID: zwFbxykG)
これにて一旦はアイオーン様とリデルのお話は終了させていただきますが、シーンによっては書く場合もあります。次回からはいよいよ本格的にダークモンスター事件です!
アイオーン「好きだ」
ーーーえっ?
アイオーン「ずっと言えなかった・・・お前がずっと好きだったのだ・・・」
アイオーンの告白にリデルは戸惑う。
リデル「・・・何言ってるんですか。あなたにはチュチュさんがいるでしょう・・・?」
アイオーン「チュチュは関係ない。リデルだけ見てた・・・お前が欲しい」
アイオーンはリデルの髪にキスをする。リデルは言う。
リデル「・・・分かりません。だって私は私のことが嫌い何ですから・・・好きってどこがですか!?信じられませんよ!」
アイオーン「そんなの俺だって分からん!」
リデル「なっ・・・」
アイオーン「人のことは散々と踏み込むくせにっ、自分の壁は絶対に壊そうとはしないリデルにはずっとイラついてたしっ、危なっかしいのだ!」
リデル「〜〜〜〜〜っ(何もそこまで・・・」
アイオーン「・・・だがな」
アイオーンはその理由を言う。
アイオーン「・・・ほっとこうとはしないから、抱きしめたくなるのだ・・・」
アイオーンの理由にリデルの胸が高鳴る。だけど・・・
リデル「ごめんなさい・・・」
アイオーン「リデ・・・」
リデル「私は(私は)ゼン君が・・・ゼン君が、好きです・・・!」
リデルの断りに彼女は拳を握りしめる。
リデル「(言った。言ってしまったんですとうとう。こんな風に口にするための言葉じゃないですのに!!)だから嫌だったんですよ!!ゼン君のことを誰かが知る度に、何かが終わってく・・・(歯車が)記憶を思い出に変えようとするんです!!私は嫌なのに・・・(回る)何にも(回りだしてしまう)忘れたくないのに・・・!!(私何かどうしようもない力で)・・っ」
歯車が、少しずつ回って、遠くなる。あなたは止まったままなのに、私は進む。それが嫌だったんです。
リデル「お願い・・・優しくしないで(痛い)誰も私にさわらないで・・・(痛い)傷を・・・消さないで(痛くてたまらない)ゼン君が待ってるんです・・・(だけど、この痛みがあなたと私に残された、たった一つの絆だから)暗くて深い海の底で、独りきりで、ずっと私を待ってる・・・(私は守ります」
リデル「みんな、みんな大っ嫌いですよ!どうして私とゼン君の邪魔するんですか!!」
リデルの怒りながらの涙にアイオーンは優しくリデルの手を握る。彼は言う。
アイオーン「お前が、生きてるからだ」
リデル「・・・っ」
すると、アイオーンの手に自分の手の感触が分かる。それは温かい人肌・・・。それこそが生きている証・・・。リデルは自分の首を横に振り回しながら涙を浮かべる。アイオーンは優しく言う。
アイオーン「お前が、今、生きているからだぞ・・・」
アイオーンの優しい声にリデルは泣きながら彼に抱きつく。アイオーンはリデルが泣きやむまで彼女を抱きしめ続けた・・・。これを見ていたクルミが涙を流し、ゼオとププルが安心させるかのようにクルミの手を握りしめ続けた・・・。
涙が、後から後から溢れて、私はもう何も言えなかった。この気持ちがなんて名前か分からない。激しい慟哭の中目覚めたのはついに一度だけ。
きっと私は運命を告げられた。
星華(王ドラ)「何ですって!?そんな・・・」
王ドラはアミティから事情を聞いてあの戦いの真相を知った。王ドラは頭を抱え込む。
星華(王ドラ)「そうですかぁ、リデルさんにそんなことが・・・あのバカ魔王、わざと教えてくれなかったんですねぇ・・・しかし心配ですね、リデルさん、大丈夫ですか?」
アミティ「・・・。やっぱり、かなり空元気になってたよ。あたし達で良ければ力になれないかと思って・・・」
星華(王ドラ)「・・・そうですね。リデルさん一人で悲しみを抱え込むのはよくない・・・ここはみんなで悲しみを分かち合った方がいいですね。リデルさんだって仲間ですからね・・・」
王ドラの言葉にピアニッシモのスタッフの大半はコクンと頷く。マルクは聞く。
マルク「ーーーあのさぁ、そんなに悲しいもんなの?敵が死んじゃったくらいでさぁ・・・」
恭子(マタドーラ)「マッ、マルク!」
星華(王ドラ)「・・・あなたはそうかもしれないですけどね・・・「好きな人」が死んだも当然ですよ。リデルさんは自分に影響を及ぼしてくれた人を失ってしまったんです。この悲しみは・・・敵も味方も関係ないんですよ。いいですか、今のこと絶対リデルさんに言うんじゃないんですよ!?」
二戸(ドラニコフ)「そうだよー」
マルク「ヘイヘイ、分かったのサ」
星華(王ドラ)「ーーーリデルさんには曲のホルンを担当してもらおうかと思うんですけどねぇ」
王ドラはリデルの体調を待って延期にしようかと考える。一方、収録が終わったアイオーンはリデルを連れて散策していた。リデルは言う。
リデル「・・・大好きな曲があるんです。「たなばた」という曲。アルトサックスのソロがカッコ良くて、簡単そうだけど親しみやすくて・・・みんなが大好きな、大好きだった曲何です。後からその曲の楽譜にホルン用があることを知ったんです。大変でしたけど、その楽譜もようやく見つけました。でも、私。今でもその楽譜を開けられずにいるんですよ・・・」
アイオーン「そんなの、開けたくてどうしようもなくなるまで、そのままでいいのではないか?」
リデル「・・・」
アイオーン「そのうち開きたくなるぞ」
リデル「なるかな・・・」
アイオーン「なるぞ!それに、後悔や悩みが一つもない人間なんて、案外つまらないものだぞ」
アイオーンの言葉にリデルの心は揺れる。リデルは言う。
リデル「・・・何かアイオーンさんらしくない言葉です」
アイオーン「バレたか。これはクルミの受け売りだ」
リデル「クルミさん・・・」
その日のうちに散策する。少しずつ頑張ればいい。アイオーンの心の中でそう思った・・・。
- 第9話:私の生きる意味は その2 ( No.230 )
- 日時: 2016/05/17 18:45
- 名前: 桜 (ID: zwFbxykG)
翌日。星華の姿の王ドラは結局期限を延ばさず、リデルにクルミが作曲した新曲のメロディーにホルンのレコーディングをさせることを決定した。王ドラは言う。
星華(王ドラ)「リデルちゃん。準備はいい?」
リデル「はい・・・」
李如(ドラリーニョ)「リデルちゃん、あんまり元気ない・・・」
星華(王ドラ)「・・・(まだ吹けないんですね・・・まあ、空元気よりは安心しましたが、荒療治ですし、どのみちここで吹けないなら私は降りる」
すると、メロディーが流れる。今回リデルが担当するのは前奏と間奏だ。王ドラはメロディーが流れてもホルンが吹けないリデルの身を案じて止める。
星華(王ドラ)「・・・。もう一度最初から流すわよ」
リデル「はい・・・(どうしよう。何も考えられません。あんなに愛しいと思ったゼン君の声も、今は知らない音のように響く。心よ、教えて下さい。私はどうしたらいいですか?何のために生きてきたんですか?何のために生きていくんですか・・・生き抜くため?それともゼン君のために生きるため?ゼン君に会うために・・・?ーーー全部違った。全部違ったんです」
すると、リデルはホルンを吹き、楽譜とは違うメロディーを吹く!
朝海(タママ)「!?リデルちゃん!?曲のメロディーとは全然違うわよ!!?」
星華(王ドラ)「黙って!」
リデル(私。私の命は。そうです)
仲間のためにあるんですーーー・・・。
リデルの頭の中はゼン、リデルとゼンの抱き合い、ゼンの骨。一同はこれに衝撃を受ける。これをアイオーンとクルミが見ており、彼女の行動を見守る。
そしてホルンを吹き終えた時、リデルは息切れしていた。
美加(ドラえもん)「リデルちゃん・・・」
城戸(キッド)「社長・・・本テイクの前に休憩取った方がいいですか?」
星華(王ドラ)「いいえ・・・」
目取(ドラメッド)「でも、リデルちゃん、あの状態じゃ「いいの・・・」
星華(王ドラ)「もう。今のを使う」
城戸(キッド)「えっ!!?マジ!?編曲後のメロディーで録ってますよ〜;」
星華(王ドラ)「そっちを編曲し直せばいいでしょう?」
アイオーン『どうした?早く来い』
リデル『何で私、帰って来ちゃったんですか・・・?魔導小学校を卒業した時は平気でしたし、私と同じ亜人さんがいても探そうって気にはならなかったのに・・・』
アイオーン『そんなの決まってるだろうが』
リデルはアイオーンの方に振り向き、優しく微笑むアイオーンがいた。
アイオーン『ここはお前が初めて自分の足で選んで進んだ道なのだから、簡単に手放すな』
リデルはアイオーンの言葉を思い出して、涙ながらに答えた・・・。
リデル「はい・・・」
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