二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.103 )
- 日時: 2016/07/09 16:44
- 名前: ロード (ID: 0llm6aBT)
第十九話「電撃ビリビリ!電池メンズ」
苦戦しながらも、見事二回戦に勝利して勝ち上がった遊太。とりあえず第1シードの面目は保たれたようだ。
そして、他のデュエリスト達による真剣デュエルが今も行われていた。
遊太の友達の中で、次のデュエルを行うデュエリストは…。
「うおー!第8シードの星野星也が圧勝したぞ!」
「流石シードだ!」
第8シードの星野星也は、対戦相手であった川野忠雄をわずか7ターンで倒し、早々に勝ち名乗りを受けていた。
「まあ、こんなものかな?」
と余裕をかましてデュエルリングから去った星野。
その様子を、遊太と菊姫はしっかり見ていた。
「…凄いね、あの人7ターンで決着つけちゃったよ」
「ま、シードとなればこれぐらいやるのは当たり前だろ遊太」
「シードって、こんなに期待感大きいんだね」
「ああ、シードになっている奴らは殆ど関東じゃ名の知れた奴らばっかりだ、遊太は選考会でロベルトさんぶっ倒してダークホースになったし、他の奴らは実績も実力も申し分無い奴らだしな」
「……その割には、菊姫は全然注目されてないね」
「心配するな、これから勝ち上がれば嫌でも覚えるさ、それに…アキラを倒せば全てかたが尽くしな」
「そう言えば、アキラ君にはリベンジしたいんだったっけ?」
「ああ、あんなに酷い負け方をしたら、誰だってリベンジしたくなるだろうぜ」
(どんな負け方をしたんだろう…?)
疑問を抱きつつも、聞くことはしなかった遊太。菊姫にとってそれはきっと嫌な思い出だと思ったから。
「そう言えば、皆何処へ行ったんだろうね?真薄君や龍矢君とか」
「ああ、岩ノ井の奴は緊張してちょっと腹を下し気味らしくトイレ行ってる、鏡山と真薄はデッキを調整するために静かな所に行ってて、龍矢と龍奈は…またジュースでも買いに行ってるんじゃねえか?」
「そうなの、あっ、第5シードの江崎と車田君がデュエルを始めるみたいだよ!」
「そーいや、龍矢君車田君と戦いたいって言ってたけど…遅いね」
「ほっとけ、いない方が悪いんだろ」
「それではこれより、2回戦第5試合、江崎絶斗と車田優の試合を始めます!」
アナウンスが終わると同時に、デュエルが始まる!
始まると同時に、遊太と菊姫は視線をデュエルリングだけに固定した。
一方、龍矢と龍奈はというと。
「かーっ!サイダーうめえ!」
会場の中にあるドリンクコーナーでジュースを飲んでいた。龍矢だけ。
「ねえ龍矢、ちょっとリラックスしすぎじゃないの?」
「なあに、平常心のままデュエルが出来るっていうのは良いことだぜ」
「平常心すぎるのも問題だとは思うけどね…」
龍奈が龍矢に苦言を言うものの、それに耳を貸す龍矢ではない。
「大丈夫大丈夫!リラックスさえしてれば、なんとかなるって!」
「あっそう、どうやら何を言っても駄目みたいね」
呆れた龍奈はそのまま自分のジュースを飲む。これから戦うのは龍矢自身なのだから、別にほっといても問題ないと思った。
その傍らでは、デュエリストが話をしていた。
「第5シードの江崎とデュエルしてる奴、誰だっけ?」
「車田…車田優って奴だったね、ビークロイド使いの」
「さっき見たけど、かなり押されてるみたいだぜ」
「ジャンボドリルを召喚したみたいだけど、あっという間にXYZに破壊されてるぜ」
「このままじゃ、負けるかもしれないな…」
これを聞いて龍矢は、今デュエルしているのが以前戦ったアイツ、車田であったことを思い出す龍矢。
「えっ!?アイツデュエルしてたの!?ヤバい!見過ごすかもしれない!」
「もう!ちゃんとトーナメントを確認しないのが悪いんでしょ!」
「行かなきゃ!」
そう言って龍矢は会場へ戻って行った。龍奈もそれについて行くことにした。
一方、遊太はというと。
「全く、あの二人何処へ行ったんだろ、菊姫に言われて二人を探しに来たのは良いんだけど、二人が何処にいるかわからなくちゃ…」
二人を探して会場の中を走り回っていた。
「ったく、菊姫も人が悪いなあ、もうすぐデュエルが終わりそうだから僕に探して来いって言うなんて…それに、自分はデュエル見ているって言うし…あーあ、なんか厄介事押し付けられてるみたいだ」
そう独り言を言いながら二人を探して走り出した遊太。が。
ドガッ!
「うわあっ!」
「痛いっ!」
誰かとぶつかってしまった遊太。その拍子に、遊太のデッキのカードが散らばってしまう。
「あっ、カードが…」
「ご、ゴメン…」
「こっちこそゴメン…なんか悪いことしちゃった」
「ああー!カードが散らばってるう!」
「ホントゴメン!僕も手伝うよ…」
散らばったカードをかき集める遊太とぶつかった少年。
メインデッキを遊太が、エクストラデッキを少年が集めている。
「ふーっ、やっと集まった…」
「僕からも、これあなたのエクストラです」
「あっ、ありがとう!あっそうだ!龍矢と龍奈の所に行かなきゃいけないんだった!それじゃ!」
遊太は少年に別れを告げ、龍矢と龍奈を探しに行った。
しかし、少年はというと…。
「キヒヒ、仕込みは完了!後はデュエルを待つだけだ!」
「覚悟しろッ!」
そして、遊太と龍矢兄妹はというと。
「あーいた!もう、探したんだよ!」
「あー悪い悪い!ちょっとジュース飲んでたらいつの間にか…」
「もう、龍矢がのんびりしてるのがいけないんじゃないの」
「もうデュエルが殆ど終わりかけてるよ!行こう!」
なんとか榊原兄妹と再会出来た遊太。そのまま二人と共にメイン会場へと向かう。
会場へ戻って来た三人だったが、デュエルの内容はというと…。
「あーっ!もう終わってるぅ!」
「どうやら車田君が負けちゃったみたいね」
「おー、遅かったなお前ら、もうデュエル終わったぞ」
「あーあー……」
菊姫に呆れの表情で迎えられる三人。
「それに、この後の試合はお前と東浩二って奴の試合だから、早く行かねーとお前失格になんぞ」
「あっ、そうだった!ちょっとリラックスすぎたかな…ともかく、俺行ってくるよ!」
「龍矢ー!リラックスよ、リラックス!」
「わかってるわかってる!心配するなって!」
そう言って龍矢は、デュエルリングへと向かって行った。
「大丈夫かな…龍矢、龍矢って結構ドジな所あるから、心配だわ」
「そう心配するなよ、アイツは確かに何かをやらかしてしまいそうな奴だが、デュエルに関してはそのドジが発揮されないことが多いからな、心配は無用だぜ」
「そうだと良いんだけどね」
そしてデュエルリング。急いで来た龍矢だったが、相手はいなかった。
「あれ?俺の相手は東って奴だったはずだったんだけど…来てねえな」
「すいませーん!」
向こうから走ってやって来た黒髪の少年。どうやら彼が対戦相手だったようだ。
「お待たせしました!東浩二です!遅れて申し訳ありません!」
「おー、遅かったな」
「へへっ、ちょっと遅れちゃいました」
「両者、用意出来ましたね?それでは、デッキを交換してシャッフルしてください!」
審判に言われて、東とデッキを交換しシャッフルする龍矢。
「遅れて来ちゃったから、この試合5分で終わらせちゃおうかな〜」
「何!?お前5分で俺を倒そうだなんて…相当自信家って見えたぜ」
「自信家っていうより、自信そのものだよ」
「その5分を打ち破ってやるぜ!俺のデッキでな!」
「はい、それまで!シャッフルは止めて、お互いのデッキを戻してください」
そう言われてお互いにデッキを持ち主に戻す東と龍矢。
「ルールはマスタールール3、ライフポイントは8000、良いですね?」
「「はいっ!」」
そしてお互いにジャンケンをする。東がチョキ、龍矢がグーだ。
「ジャンケンで勝った龍矢選手、先攻後攻どちらを取りますか?」
「俺は後攻で良いぜ」
「東選手先攻、榊原龍矢選手後攻でよろしいですね?では、両者デュエルリングについてください!」
お互いにデュエルリングに昇り、デュエルの用意をする龍矢と東。
「準備は出来ましたね、それでは!」
「「ルールはマスタールール3!ライフポイントは8000!」」
「「デュエル!」」