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Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.109 )
日時: 2016/08/06 10:29
名前: ロード (ID: 0llm6aBT)

第二十話「LITTLE HERO」


次々に勝ち名乗りを上げて行く遊太の仲間達。

次の対戦は、広野真薄対第4シードの才羽亮との対戦である。

果たして、真薄は勝てるのだろうか……。

ここは会場の何処か。真薄は鏡山と一緒にデッキを見直していた。

「よし、大体こんな感じで良いんじゃないか?」

「うん、よし…これなら何とかなりそうな気がします」

「ひとまずこれならアイツとも戦えるだろう、後は……勝ちたいって思い、それで負けるんじゃねえぞ」

「はい、わかりました」

「じゃあ、行って来い!俺はまだ試合がまだ先からな」

「はい」

そう言って、真薄は鏡山と共に試合会場へと戻って行った。

そして、試合会場に戻って来た二人。客席には、遊太、菊姫、榊原兄妹がいた。そして、デュエルは……。

「あっ、カズヒロさん!」

「真薄、お前アイツと知り合いか?」

「以前、菊姫さんの紹介でデュエルしたんです、かなり強いんですよ」

「そうなのか……」

デュエルリングでは、カズヒロのフィールドに『DーHERO ドグマガイ』と伏せカード2枚、そして対戦相手の方には…見た事の無いモンスターが2体、永続魔法1枚と永続罠2枚があった。

そしてライフポイントは、カズヒロが800、相手が3500。カズヒロが押されている状況であった。

「菊姫さん、どうしたんですか?カズヒロさんが押されているなんて……」

「真薄、お前相手が誰だか知ってるか?」

「えっ…」

電光掲示板を見てみると、戸田和弘VS石崎洋太と書かれていた。

真薄は既視感を覚える。石崎洋太。以前何処かで見た事があるのだが……。

「石崎洋太……あっ!確かあの時、アキラ君に負けていた優秀なデュエリスト!」

「そうだ、まさかアイツがこの大会に出ていたとはアタシも驚いたが……流石に強いな、カズヒロが…手も足も出てねえ」

「えっ…そうなんですか?」

「ほら、見てみろよ」

菊姫の言う通り、石崎が発動した罠カードによって、カズヒロのライフが0になってしまった。石崎の勝ちである。

「あーあ、負けちまったよ、伊達に地区最強の名前は持ってなかったな」

「流石、凄いですね……」

「やっぱり、この大会のレベルは凄く高いですね…」

不安に思う真薄だが、遊太がそっと手を差しのべる。

「大丈夫だよ、さっき勝てたようなプレイングが出来る真薄君なら、きっと大丈夫だよ!」

「そうですかねぇ……」

「確かに、相手はあの才羽亮、神奈川の大会をその圧倒的火力で征した実力派デュエリスト…楽に勝たせてもらえるとは思えないぜ」

「ですよね……」

「だがな、デュエルってのは以外と分からない物なんだ、頑張れば、あの才羽にだって勝てるかもしれねえ」

「……ありがとうございます!菊姫さん」

菊姫に勇気づけられた真薄。それを後ろから応援する龍矢と龍奈、そして遊太。

頑張りたい、頑張ればやれるかもしれない、そう考えた真薄。

その時。

「二回戦第八試合がまもなく始まります!対戦する才羽亮選手と、広野真薄選手はデュエルリングに来てください!」

「早速来たな……行って来い!真薄!」

「頑張ってね!」

「頑張れな!」

「は、はいっ!」

真薄は、自身のデッキを持って勇んで行った。

応援してくれる仲間がいる、共に高みを目指せる仲間がいる。そして真薄には、もう一つ勇気をくれる物があった。

懐から取り出した一つのデッキ。実はこのデッキ、試合で使うデッキではない。

「ネオス……お願い、僕に力を貸して……!」

このデッキは、遊戯王DXの主人公である上代勇気の本来のデッキ、『コンタクト融合ネオス』である。

デッキの構成がまだ甘く、実戦には使えないと判断したものの、大好きなネオスと一緒にいたいという思いから、お守り代わりに持ってきたのである。

そのデッキを強く握りしめると、もう一度懐にしまってデュエルリングへと向かって行った。

そして、デュエルリングにつくと中学生ぐらいの男がいた。

「来たか」

「広野真薄選手、来ましたね?それでは早速、才羽亮選手とデッキをお互いに交換して、シャッフルしてください」

「はい」

お互いにカットアンドシャッフルする二人、すると、才羽が真薄に言う。

「広野真薄君だったね」

「は、はい……」

「さっきのデュエル、中々良かったぞ」

「ありがとうございます」

「このデュエル、お互いに良いデュエルをしよう、さっきのようなデュエルを期待しているぞ」

「は…はいっ!」

「シャッフルが終わりましたね?それでは、お互いデッキを持ち主に返してください」

「はい」

その後ジャンケンをする二人、真薄が先攻で、才羽が後攻だ。

そうしてデッキをお互いに返した後、デュエルリングへと上がる二人。

そして。

「全力でぶつかって来い!君の全てをぶつけてみせろ!」

「……はいっ!」

「それでは、これよりデュエルを始めます!」


「「ルールはマスタールール3!ライフポイントは8000!」」

「「デュエル!」」