二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.121 )
- 日時: 2016/09/05 22:40
- 名前: ロード (ID: 0llm6aBT)
10・菊姫のターン
「アタシのターン! ドロー!」(菊姫手札2→3)
「このスタンバイフェイズに、罠カード発動!」
「何だ!?」
「罠カード『バトルマニア』を発動! このカードは発動された時、相手モンスターは全て攻撃表示になる! そして表示形式を変更することは出来ず、このターン可能ならば相手モンスターは攻撃しなければならない!」(中ノ島墓地6→7)
「ほお……ここで一気に勝負を決めようっていうのかい」
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『バトルマニア』
通常罠
相手ターンのスタンバイフェイズ時に発動する事ができる。
相手フィールド上に表側表示で存在するモンスターは全て攻撃表示になり、
このターン表示形式を変更する事はできない。
また、このターン攻撃可能な相手モンスターは攻撃しなければならない。
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「このターン、お前はコイツの効果でバトルを強要され、しかも『磁力の指輪』の効果でお前は『アステカの石像』しか攻撃出来ない! そして効反射ダメージで……お前のライフは0だ!」
この罠カードの発動によって、もうダメかと思う遊太達。
「ああっ! そんな罠カードを出すなんて!」
「戦闘を強要されたら、もう菊姫に勝ち目は……!」
しかし、菊姫はそれを待っていたかのようにニヤリと微笑む!
「フッ……この時を待っていたんだよ!」
「何だよ!? お前はこのカーン、戦闘を強いられて反射ダメージを受けるしかもう残された道は無いんだぞ! なのに待っていたなんて……! どういうつもりだ!?」
「確かに今のアステカは、アタシのモンスターじゃ倒せない……だけどな、その守備力を下げてしまえば、何も問題はないぜ!」
「罠カード発動! 『反転世界』! このカードが発動された時、フィールド上の効果モンスター全ての攻撃力・守備力を入れ替える!」(菊姫墓地6→7)
「な、何ィ!? 攻守を入れ替えるだとお!?」
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『反転世界』
通常罠
フィールド上の全ての効果モンスターの攻撃力・守備力を入れ替える。
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一瞬全てのモンスターが逆さになったと思ったら、一瞬にしてモンスターが元通りになる。
だが、攻撃力・守備力はというと……全て反転していた。菊姫の巨人と獣以外は。(『アステカの石像』攻撃力0→3500 守備力3500→0)(『キャッスル・ゲート』攻撃力0→2400)(『グリーン・ガジェット』攻撃力1400→600 守備力600→1400)(『古代の機械巨人』攻撃力3000→3000 守備力3000→3000)(『古代の機械獣』攻撃力2000→2000 守備力2000→2000)
「しゅ、守備力が0になっちまった……!?」
「更にアタシは『歯車街』の効果で、リリース1体で『古代の機械巨竜』を召喚! リリースするのは『グリーン・ガジェット』!」(菊姫手札3→2)(菊姫墓地7→8)
歯車モンスターをリリースされて出されたのは、歯車がむき出しの鋼鉄の機械巨竜。首には『グリーン・ガジェット』がハマっていた。
「巨竜の効果発動! リリースしたガジェットモンスターによって、更なる効果を得る! グリーンをリリースしたことで、貫通効果を得るぜ! そして……巨竜は『反転世界』の効果を受けてないので、攻撃力は3000のままだ!」
「そ、そんなバカな! 貫通効果を得るだと!?」
「更に、巨人は元から貫通効果を持っているぜ!」
「う、ウソだろ……!?」
「どうやら『バトルマニア』が仇になっちまったみたいだな! 行くぜラストバトル! まずは『古代の機械巨竜』で『アステカの石像』を攻撃! プレシャス・ブレイド!」
機械巨竜が守備力0となった石像に攻撃する! 守備力0の石像はいとも簡単に破壊されてしまい、その貫通ダメージを受ける中ノ島。
「うわあああ!」(中ノ島ライフ8000→5000)(中ノ島墓地7→9)
「続いて『古代の機械巨人』で、『キャッスル・ゲート』を攻撃! アルティメット・パウンド!」
守備力0となっては大きな扉も簡単に破壊される。しかも貫通ダメージで、更にダメージを喰らう。
「のわあああああ!」(中ノ島ライフ5000→2000)(中ノ島墓地9→10)
「これで最後だ! 『古代の機械獣』で、中ノ島にダイレクトアタック! プレシャス・ファング!」
そして、守る壁はもう無くなった中ノ島に、強力なダイレクトアタックが決まった!
「うわあああ!」(中ノ島ライフ2000→0)
ライフが3桁の状態、そして相手はライフが殆ど減らされていないこの状況から、まさかの大逆転勝利を収めた菊姫。
これに遊太達は当然歓喜した。
「やったー! 勝ったー!」
「流石アネゴッスよぉ!」
「これは相当凄いことだぞ!」
そして、会場も沸きに沸く。
「あんな状況から一気に勝つことが出来るなんて!」
「アイツも伊達にシードじゃなかったってことか……!」
「あの女、凄いじゃねえか! まさかあんな風に勝利を収めるなんてよ!」
そして、リングから降りた菊姫と中ノ島はというと。
「な、なんで……どうしてあの状況で負けたんだ……?」
「フン、アタシを甘く見るからこんなことになるのさ」
「絶対に……絶対に勝てるはずだったのに……」
「……あのよ、アンタ最初の時、アタシになら勝てるって言ったよな?」
「ああ、言ったけど?」
「勝てるって思っていた時点で、アンタは負けていた。つまりは……相手の実力を考えていなかったってことだ」
「え……」
「デュエリストに弱い奴なんていねえ、強い奴ばかりだ。それを考えていなかったお前は……戦う前から負けていた」
「そ、そうなのか?」
「ああ、そういうことだ」
「わ、わかった……今度はそういうことに気を付けてデュエルするぜ」
「じゃあ、頑張れよ」
そう言って、菊姫は遊太達の所に戻って行った。
そして、菊姫は皆から手厚い歓迎を受ける。
「凄いよ菊姫! まさかあんな状況から大逆転ぶちかますなんて!」
「流石アネゴッスよお! 信じてましたよお!」
「凄いぜ! 流石菊姫だ!」
「まあ、今回はアップアップだったけどな……」
(見ていろアキラ、今からトーナメントを勝ち上がって、必ずお前のところへ行くからな!)
第二十一話。終わり。