二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.123 )
日時: 2016/09/06 18:17
名前: ロード (ID: 0llm6aBT)

第二十二話「宝玉の煌めき」


皆にもみくちゃにされながらも、皆に歓迎される菊姫。

そして、菊姫はある疑問を率直に述べる。

「にしても、アタシにかけたあの呼びかけ、どうしてあんな風に的確だったんだ?」

「ああ、それならあの人、才羽さんが色々教えてくれたんですよ」

そう言って自分達がいた客席に立っている一人の男を指差す真薄。そこにはさっき真薄と戦っていた才羽がいた。

「あの人、菊姫さんが焦っていたことを見抜いて、それを僕らに教えてもらうように言ったのですよ」

「そ、そうなのか……! ありがとよ、後でアイツにも、礼を言わなきゃな……」

「言ってあげてよ、今回のデュエルは才羽さんのお陰で勝てたようなものだから」

「ああ、行ってくる」

「あ、俺達も行くッス!」

「俺も俺も!」

そう言って、菊姫は才羽の所へ向かって行った。ついでに岩ノ井と鏡山も。

そして3人が行った後、遊太は龍奈に言う。

「次は龍奈ちゃんの番だね。兄の龍矢君も初戦を突破したし、ここはやっぱり龍奈ちゃんも突破したいよね」

「うん。だって龍矢が勝ったから、私も頑張らないとね」

「ああ! 俺が勝ったなら、龍奈も勝たなきゃダメだしな」

「あっ、酷い。勝てるかどうかもわからないのに、勝たなきゃダメって言うなんて」

「えー? だって、龍奈は俺よりデュエルが上手いのに、頑張るだけっていう自信のない事を言うなんて」

「けど相手によっては、初戦負けもあり得るかもしれないからね。じゃあ、私はジュース買いに行ってくるわ」

そう言って、龍奈は3人の所を離れて行った。そして、龍矢が言う。

「なんだよ龍奈の奴。やけに弱気じゃねえか」

不満げな表情を浮かべる龍矢に対し、遊太と真薄が言う。

「まあまあ、龍奈ちゃんも全力を尽くすみたいだし、そう否定的に捕えなくても良いんじゃない?」

「龍奈ちゃんの実力は、龍矢君が一番よく知っていますからね。きっと大丈夫ですよ」

「うーん……そうかなあ?」

一方龍奈はというと、会場の一角にある休憩所でサイダーを飲みながらリラックスしていた。

「リラックスリラックス……しっかりリラックスすれば、きっと大丈夫なんだから……」

そう言うと、懐から1枚のカードを取り出す龍奈。そのカードは、青いカードをしたモンスターであった。

「ねえ……私のこと、恨んでる? あなたを使わなくなって、もう3年が経つけど……レインボー・ドラゴンを思い出とか言っちゃったけど、本当はあなただって……」

カードは何も答えてはくれなかった。

「……そう、よね。カードが喋るなんて……そんなことないわよね。あなたを使ったデッキ……まだあるけど、使ったらあの時の二の舞だから……ごめんね?」

何やら訳のわからないことを言っている龍奈に、とある人物が話しかける。その人物は。

「よう、久しぶりだな」

「あ、あなたは……瓜生!?」

「俺もこの大会に参加していたが、まさかお前も参加していたとはな……」

「私のレインボー・ドラゴンを、まだ狙っているの?」

「いや? 別に狙ってなんかないさ。それよりも……お前が持っているその儀式のドラゴンに興味あるな……」

「だ、ダメ! これは私の中でレインボー・ドラゴンの次に大切なカードだから……!」

「流石にそんなことはしねえよ。ただ……レインボー・ドラゴンを狙っているというのはウソじゃねえよ」

「やっぱり……!」

そして、シードの天羽天子の試合が終わると、次の試合である氷川と瓜生の試合が告げられる。

「おっ、俺のデュエルだな……それじゃあ、俺は行ってくるぜ。ま、お前も頑張って俺と試合出来るといいな!」

そう言って、瓜生は去って行った。

そして……一人思い悩む龍奈。

「レインボー・ドラゴンは確かに、私と龍矢の思い出のカード……けれど、あのカードも私にとって思い出のカード……けれど、あのカードも私にとって思い出のカード……私は、どっちを取ったらいいの……?」

そう言うと、更に考える龍奈。

すると、龍矢が龍奈に話しかける。

「探したぜ、龍奈。」

「あっ、龍矢……」

「どっちでもいいだろ、思い出のカードなんて」

「……」

「レインボー・ドラゴンでも、そのカードでも同じだと思うぜ」

「……そうだよね、思い出のカードは、どっちでも良いよね。戻ろ、龍矢」

「ああ!」

そう言って、双子は試合会場に戻って行った。

すると、試合が凄いことになっていた。

「アレ!? もう終わっちまったのか!?」

「どうやら終わっちゃったみたいね……」

氷川と瓜生の試合は、既に終わっていた。しかも、氷川の圧勝で。

すかさず、客席にいた菊姫に試合の内容を聴く龍奈。

「あっ、菊姫さん。デュエルはどうなりましたか?」

「ああ……序盤は瓜生が押していたんだが、徐々に氷川に追い詰められていって、起死回生をかけた手札から3体リリースするドラゴンをカウンターされちまったらしくてな……そして負けた」

「そうなんですか……」

「そんなことより龍奈! お前次のデュエルだろ! 行って来い!」

「あっ、はい! 行ってきます!」

「ああそれと! デュエル中は余計なことを考えないようにな。そうなると、アタシみたいに苦戦するぞ!」

「はい、わかりました!」

そう言って、龍奈はリングへ向かって行った。

そして、龍奈は行く途中こんなことを考えていた。

(そう……よね、目先のことに集中できないで、デュエルに勝つことなんて出来ないわよね……集中!)

デュエルリングには、龍奈の対戦相手である花咲林がいた。

「やっと来たか……」

「花咲選手、龍奈選手、共に来ましたね? それでは、互いのデッキをカットアンドシャッフル!」

そして互いにシャッフルしたあと、ジャンケンをする。龍奈がチョキで、花咲がパーだ。

「勝った龍奈選手、先攻後攻を選んでください」

「じゃあ後攻で」

「では、花咲選手先攻、龍奈選手後攻! 互いにデュエルリングに上がってください!」

そして、お互いにデュエルリングに上がって行く二人。

「準備が出来ましたね? それではデュエルスタートです!」


「「ルールはマスタールール3! ライフポイントは8000!」」

「「デュエル!」」