二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.158 )
日時: 2016/11/12 14:10
名前: ロード (ID: MMm5P7cR)

ひとまずデッキが見つかって安心していた遊太達は、観客席に戻っていた。

「いや〜……まさか真薄君がデッキを二つ持っていてよかったね。危うく不戦敗になるところだったね。菊姫」

そう安心した表情を見せる遊太だったが、菊姫はまだ腹にすえかねる表情をしていた。

「き、菊姫?」

「アタシはアイツが失格にならなかったのが不満で仕方ない。そもそも仮にも地区最強だったんだろ!? 卑怯なことせず堂々と戦えば良いんだよ!」

「し、仕方ないよ。はっきりとした証拠が見つからなかったから……」

「今は真薄のデュエルを落ち着いて見るッスよ、アネゴ」

「うむう……」

二人になだめられ、ひとまずはおとなしくなった菊姫。すると、向こうから榊原兄妹と、鏡山がやってくる。

「おーい! 遊太ぁー!」

「あっ、龍矢君達」

「真薄がデュエルしてるってことは……見つかったのか!」

「どこを探しても見つからなかったけど、まさかシードの才羽さんと天羽さんの二人が見つけてくれたんだよ。でも、あの二人証拠を見つけて来るって言ってどっか行っちゃったけど……」

「本当か!? ああ〜、これで俺達が走り回らなくて良いんだな」

「けど……真薄君のデッキはびしょ濡れになって、使い物にならない様子ッス……」

「そんな! それじゃあ、今真薄君が使っているデッキは……」

「十中八九、前より劣るデッキかもしれねえ。けどよ、それでも勝ってやるって意気込みに溢れているぜ、アイツ」

デュエルリングの真薄は、以前よりも闘志に溢れた面持ちであった。それを見た全員は、安堵の表情を浮かべる。

「頑張ってね。絶対に勝ってよ。真薄君」

静かにエールを送る遊太。その静かなエールは、おそらく真薄の心にも届いているだろう。


1・石崎のターン

(アイツら余計なことしやがって……でもいいさ、このデュエルで勝てば、文句無しだ!)

「僕のターン! 僕は手札から、カードを4枚セットして、ターンエンド」(石崎手札5→1)

石崎

ライフポイント8000
手札枚数1枚
モンスター0体
魔法・罠ゾーンのカード4枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数0枚
除外されているカード0枚


いかにも怪しい伏せカードの枚数。当然真薄は、警戒の色を強める。

(伏せカード4枚……絶対に何かあるはずだ。ここは慎重に攻めて行こう)


2・真薄のターン

「僕のターン、ドロー!」(真薄手札5→6)

「僕はモンスターを裏守備表示でセット。更にカードを2枚場に伏せて、ターンエンド」(真薄手札6→3)


真薄

ライフポイント8000
手札枚数3枚
モンスター1体(裏守備表示)
魔法・罠ゾーンのカード2枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数0枚
除外されているカード0枚


お互いに慎重な滑り出しとなったこのデュエル。すると、石崎が動く。

「伏せカードにビビっているのかな〜? なら、こっちから行かせてもらうよ!」

「!」


3・石崎のターン

「僕のターン、ドロー」(石崎手札1→2)

「僕は、手札から『プロミネンス・ドラゴン』を攻撃表示で召喚!」

渦巻く炎の中から、炎の龍が現れる。攻撃力は1500と、そこそこの数値。

「『プロミネンス・ドラゴン』で攻撃! プロミネンス・フレア!」

荒れ狂う炎が裏守備モンスターに直撃! 簡単に破壊されてしまう。が。ソイツはアーマーを着込んだ戦士。真薄が言う。

「『クロス・ポーター』の効果発動! このモンスターが墓地へ送られた時、デッキから『ネオスペーシアン』と名のつくモンスターを1体、手札に加えられる。僕は『N・アクア・ドルフィン』を手札に加える」(真薄墓地0→1)(真薄手札3→4)

「ふーん、サーチ効果ね。けど、全く無問題だね。僕はターンエンドと同時に『プロミネンス・ドラゴン』の効果発動。自分エンドフェイズに、相手に500ポイントのダメージを与える!」

ドラゴンは炎を荒げ、真薄にダメージを与える! 

「うっ、く……」(真薄ライフ8000→7500)

「そして、改めて僕はターンエンド」


石崎

ライフポイント8000
手札枚数1枚
モンスター1体『プロミネンス・ドラゴン』(攻撃表示)
魔法・罠ゾーンのカード4枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数0枚
除外されているカード0枚



4・真薄のターン

(ライフは失ったけど、たった500ポイント。なんの問題もない。今度はこっちが攻める番だ!)

「僕のターン、ドロー!」(真薄手札4→5)

「僕は手札から、魔法カード『コンバート・コンタクト』を発動。自分フィールドにモンスターがいない時、手札とデッキのの『ネオスペーシアン』を1枚ずつ墓地へ送ることで、2枚ドローできる! 僕は、手札からアクア・ドルフィンを、デッキからは『N・フレア・スカラベ』を墓地へ送る」(真薄墓地1→4)

「そして僕は、『E・HERO アナザー・ネオス』を攻撃表示で召喚!」(真薄手札5→4)

まるで、ネオスを子供にしたようなモンスターが召喚される。攻撃力も、レベル4で1900と最高クラス。それを見て、遊太がはしゃぐ。

「わあっ、あれってDXで勇気が使っていたカードだ! 『ネオスペーシアン』といいネオスといい、あのデッキってDXを意識したデッキなのかな?」

「かもしれねえが、石崎は仮にも地区最強だったデュエリスト……そう簡単にはいかないと思うぜ」

「う……確かにそうかも、菊姫」

そしてデュエルリング。真薄が召喚したと同時に、石崎は。

「君が召喚したから、僕は罠カードを発動するよ。罠カード『隠れ兵』! このカードは、相手が召喚・反転召喚に成功した時、手札から闇属性モンスターを特殊召喚できる。僕は『ボーガニアン』を守備表示で特殊召喚!」(石崎手札1→0)(石崎墓地0→1)

ボウガンを持った1つ目のモンスターが特殊召喚される。守備力は1000と、いまいちだが……? 

「……なら、僕はアナザー・ネオスで『プロミネンス・ドラゴン』を攻撃! アナザー・オブ・ネオス!」

小さいながらも、強力なチョップが相手に襲いかかる! ……が。

「そうはいかないよ! 永続罠『グラヴィティ・バインド−超重力の網』を発動! この罠がある限り、フィールドのレベル4以上のモンスターは攻撃できない!」

「ええっ!?」

重力の網に引っ掛かったアナザー・ネオスは、そのまま地面に叩き落とされる。攻撃は無効化されてしまった。

「これじゃ攻撃は……ターンエンド!」


真薄

ライフポイント7500
手札枚数4枚
モンスター1体『E・HERO アナザー・ネオス』
魔法・罠ゾーンのカード2枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数4枚
除外されているカード0枚


あの永続罠が発動したことに、菊姫は恐慌する。

「あのモンスター、そして罠……コイツはマズイぞ!」

「どうして? お互いに攻撃できない状況なのに……」

「まあ見てろ……攻撃デュアル無くても、奴はダメージを与えられる……」


5・石崎のターン

「僕のターン、ドロー。このスタンバイフェイズに『ボーガニアン』の効果発動! 相手に600ポイントのダメージを与える!」(石崎手札0→1)

『ボーガニアン』から矢が発射され、真薄はダメージを受ける。

「ぐ……」(真薄ライフ7500→6900)

「更に場より罠カード『仕込みマシンガン』を発動! 相手のフィールドと手札の合計×200ポイント相手にダメージを与える! 今の君のカードは6枚! よって1200のダメージのダメージを君に与える!」(石崎墓地1→2)

「ううっ!」(真薄ライフ6900→5700)

「そして 僕はターンエンド。そしてプロミネンスの効果で、君に500のダメージ!」

「またしても……」(真薄ライフ5700→5200)


石崎

ライフポイント8000
手札枚数1枚
モンスター2体『プロミネンス・ドラゴン』(攻撃表示) 『ボーガニアン』(守備表示)
魔法・罠ゾーンのカード3枚
発動しているカード1枚『グラヴィティ・バインド−超重力の網』
墓地の枚数2枚
除外されているカード0枚


これを見て、遊太達は。

「菊姫、さっき言ったことって……」

「ああ、石崎のデッキは相手を抑制し、その上ダメージを与えるカードでひたすら相手のライフを直接削る……」

「『ロックバーン』だな」