二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.172 )
- 日時: 2016/11/17 21:21
- 名前: ロード (ID: MMm5P7cR)
一方。遊太達に決意表明をする鏡山。龍奈の対戦が終わった後、次に対戦するのは鏡山とアキラである。
「なんとか頑張って来ます。アネゴ」
「おう。みっともない負け方だけはするんじゃねえぞ」
「頑張って来てね。僕らも応援するから」
「おう! 勝ってくるぜ!」
そう言って、鏡山はデュエルリングへと向かって行く。遊太と菊姫は、何か一抹の不安を抱えていた。
そしてデュエルリング。アキラはもう到着しており、腕組みをしていた。
「よう。今度の相手はお前か?」
「ああそうだ。以前俺達とアネゴをコテンパンに負かしたの、まだ覚えているぜ。今度はそう簡単にはいかないぜ!」
「え? お前と戦ったことあったっけ? ……まあいいや、どのみち俺にとってお前は通過点でしかないんだよ」
「……その言葉、必ず後悔させてやるぜ……! 岩ノ井みたく、エクストラ縛りなんてするんじゃねえぞ!」
「ああ、わかったよ」
互いにデッキをシャッフルし、互いに返す二人。
そして、じゃんけんの結果、先攻はアキラとなった。
「それでは、先攻は八神アキラ選手。後攻は鏡山大地選手で良いですね?」
「はい」
「では、各自デュエルリングに上がってください!」
そうして、二人はデュエルリングへ上がった。
「では、これより3回戦最終試合、八神アキラ選手と鏡山大地選手のデュエルを始めます!」
「「ルールはマスタールール3! ライフポイントは8000!」」
「「デュエル!」」
1・アキラのターン
互いに手札を5枚引き、初手を確認する二人。
鏡山はというと。
(これは……一先ずエースを出せるが、次の引きに期待だな)
が、アキラはというと。
(……なんだよこの手札は?)
一見すると、事故にも見える手札。ひとまず。
「俺は手札から『強欲で貪欲な壺』を発動。デッキから10枚除外して、2枚ドローする」(アキラ除外0→10)(アキラ手札4→6)
ドローした結果、アキラはニヤリと微笑む。
(おいおい……これじゃあ俺の勝ちじゃねえか……!)
「俺は手札から『伝説の黒石』を召喚し、効果を発動! このカードをリリースして、デッキからレベル7の『レッドアイズ』を特殊召喚する。俺は『真紅眼の黒竜』を特殊召喚する」(アキラ手札6→5)(アキラ墓地0→1)
いきなりアキラのエースモンスター、『真紅眼の黒竜』が出る。そして。
「そして俺は、手札から魔法カード『黒炎弾』を発動! 自分フィールドの『真紅眼の黒竜』の攻撃を不可能にする代わり、相手に真紅眼の元々の攻撃力分のダメージを与える!」(アキラ手札5→4)(アキラ墓地1→2)
「ぐっ……いきなりかよ……」(鏡山ライフ8000→5600)
「そして俺は、手札から『融合』を発動。『メテオ・ドラゴン』と『真紅眼の黒竜』をリリースし、融合召喚!」
「宇宙より飛来し竜、赤き目の竜。今こそ一つとなりて、その力で戦場を焼き払え! 融合召喚! 現れろ、レベル8『メテオ・ブラック・ドラゴン』!」(アキラ手札4→2)(アキラ墓地2→5)
現れたのは、隕石を身に纏った巨大な竜。体中にはマグマが走っており、その力をわからせている。攻撃力も3500と、恐ろしく高い。
「いきなりそんなモンスターを出すかよ……」
「俺はカードを2枚セットして、ターンエンド」(アキラ手札2→0)
アキラ
ライフポイント8000
手札枚数0枚
モンスター1体『メテオ・ブラック・ドラゴン』(攻撃表示)
魔法・罠ゾーンのカード2枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数5枚
除外されているカード10枚
2・鏡山のターン
「俺のターン、ドロー」(鏡山手札5→6)
(いきなり攻撃力3500かよ……だが、なんとかなるさ! 俺のデッキには、岩ノ井のカードが眠っているんだ!)
「俺は手札から『成金忍者』を召喚! そして効果で、手札から罠カードの『忍法 空蝉の術』を墓地へ送って、デッキからレベル4以下の『忍者』を表側守備表示か裏守備表示で特殊召喚する! 俺は『忍者マスター HANZO』を表守備表示で特殊召喚!」(鏡山手札6→4)(鏡山墓地0→1)
「そして俺は、HANZOの効果発動! 反転召喚・特殊召喚された時、デッキから『忍者』を手札に加える。俺は『黄昏の忍者ーシンゲツ』を手札に加える」(鏡山手札4→5)
「更に俺は、この2体のモンスターでエクシーズ召喚! 出ろ、ランク4『機甲忍者 ブレード・ハート』をエクシーズ召喚する!」
二刀流の凄腕忍者が現れる! しかし……?
「罠発動! 『火霊術ー「紅」』を発動! 俺の炎属性モンスターをリリースして、その攻撃力分のダメージを相手に与える! メテオ・ブラックの攻撃力は3500。3500のダメージを受けてもらうぜ」
「何!? 自分のモンスターをリリースするだと!?」
「そして俺は、更に罠カード『破壊輪』を発動! 相手のモンスター1体を破壊し、その元々の攻撃力分のダメージを与える!」
「えっ……!? さっき俺は2400のダメージを受けてライフが5600。そして3500と2200のダメージを受けて俺は……」
「そういうことだ。結局はこんなもんさ!」
「ぐああああ!」(鏡山ライフ5600→3400→0)
負けた。まさかの1ターンキルが成立。遊太達はただただ唖然とするだけであった。
「1ターン、キル……」
「こんなことって……」
「流石……アキラ君だ!」
唖然とする一同の中、遊太だけがアキラに向かって褒めていた。
そしてリングの上では、鏡山がまだ唖然とした表情で立っていた。
「嘘だろ……? 殆ど何も出来ずに負けてしまった……」
「だから言ったんだ、俺にとってお前は通過点でしかないってな」
「俺のこのグループの到着点は、はっきり言って決勝と、あの遊太だけだ。よーく覚えておくんだな」
そう言って、アキラは去って行った。
そして、鏡山は戻って来て全員に言う。
「マジか。アキラの奴、そんなこと言ってやがったのか」
「え、僕にそんなこと言ってたの……?」
「というか、遊太の奴をそんな風に見ていたのかよ……これから対戦相手になる龍奈や菊姫すらも眼中に無いって、アイツ何をそんなに遊太に固執してるんだ?」
「けれど、それ程僕のことを……なら、僕は絶対に決勝に行くよ。断言する」
「ああ、期待されているんなら、答えてやんなきゃいけないのがデュエリストだろうな」
「うんっ。だからこの次のデュエルも勝つよ!」
そう決意を固めた遊太。残りのメンバーも、決意に溢れていた。
残るメンバーは、遊太、龍矢、真薄、菊姫、龍奈の五人。
一方。アキラはというと、以前の選考会で憧れの人、ロベルト・フランシスのことを思い出していた。
(ロベルトさんは、遊太に目をつけていたって言っていた。なら俺は、その遊太をぶっ潰してロベルトさんに思い知らせてやる。俺の強さを)
(奴が勝てなきゃそれまでだ、だがな……アイツは絶対決勝に残ってくる。それなら……俺も負ける訳にはいかない!)
第二十九話。終わり。