二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.213 )
日時: 2017/03/01 18:22
名前: ロード (ID: MMm5P7cR)

そして、デュエルリングを降りた二人。向かい合って話すことはというと。

「やべーわ、やっぱりお前はあの時より成長しているし、あの時あのカードが無かったら本当にヤバかったわ」

「……」

「けれど、今ならお前より俺の方が上。ということだな」

「……やっぱりお前、友達いねーだろ」

「は? 負けた奴が何言ってるんだよ」

「見たまんまのこと言ってるんだよ。優劣つけたがったり、勝ち負けをやたら気にしたり……そういうとこ、本当に友達いねえってわかるわ」

「……え?」

「何がお前をそういう風にさせたのかは知らねえが、とりあえずお前は友達がいねえ、独りぼっちなヤローだ」

「……」

「じゃ、アタシは仲間の所に戻るわ。帰る所があるからな」

そう言って、デュエルリングを去って行った菊姫。

去って行った後を見て、アキラは言う。

「なんだよ、改まって……勝てば誰だってついてくるんだ。誰だって勝った奴を凄いって言うんだ。それが……何がいけないんだよ」

そして、戻って来た菊姫。それを遊太達は、快く出迎えてくる。

「いやあ〜、負けちまったあ」

「アネゴ〜! 惜しかったッスね〜!」

「全く、あのカードが無ければ、確実に勝てたのに……」

「まあそう言うな、岩ノ井、鏡山。今回ばかりはアタシの負けだよ」

取り巻き二人をなだめ、菊姫は遊太に言う。

「おい遊太。アイツのデュエル……」

「うん」

「アイツのデュエル、アイツの性格と同じで、恐れるに足りるもんじゃねえ。バーンに気をつければ、負ける相手じゃねえよ。お前なら」

「うん……わかった。頑張るね、絶対に勝ってみせる」

「さて、アタシは……3位決定戦だ! 勝負だぜ、真薄!」

「は、はい!」

真薄を指差して、それを断言する菊姫。真薄も、それに応じる姿勢だ。

「今の僕で、菊姫さんに勝てるかどうかわかりませんが、僕はやってみせます!」

「ああ、真薄。あの二人は早々と全国出場を決めたが……アタシは次のデュエルで、全国出場を決めてみせる!」

「僕だって……あなたには負けませんよ!」

真薄と菊姫は、互いに向き直る。それを、取り巻き二人組と龍矢龍奈が、じっと見つめていた。無論、遊太も。


第三十五話。終わり。