二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.216 )
日時: 2017/03/02 14:44
名前: ロード (ID: MMm5P7cR)

第三十六話「菊姫さんと僕」


アキラと菊姫のデュエルが終了したことで、残すは決勝戦と3位決定戦となった。

決勝に進出した遊太とアキラは、既に全国への出場を決めていた。が、ブロックごとに全国出場者は3人選出されるため、3位決定戦を必要としていた。

そして、その3位決定戦は、広野真薄と一条寺菊姫であった。この二人は共に、友人同士であった。

「2週間前はお前、全くルールすら理解していなかったって言うのに、いつの間にかベスト4で全国出場権をかけて戦おうとしている。すげえことじゃねえか」

「はい、喜ばしいことです」

対戦を控えているというのに、どこか和気藹々としている二人。それは、お互いを褒め称えるものであった。

「菊姫さんも、アキラ君にあそこまで対抗するなんて……やっぱりあなたは強いデュエリストです!」

「ハッ、褒めたって勝ちは譲ってやんねーぞ」

「もちろん、全力で戦いますから、菊姫さんも全力でお願いします!」

「おう、わかってらあい!」

そう言って、二人は握手を交わす。その後、菊姫は真薄に言う。

「そういやさっき、お前遊太に憧れてデュエル始めたとか、遊太に追いついてみせるとか言ってなかったか?」

「あ、はい。言いましたけど?」

「そういうことは、アタシに勝ってから言うんだな。アタシにも勝てないようじゃ、遊太にはまだまだ追いつけないぜ」

「はい。ですけど、菊姫さんだって強いデュエリストですよね。ですから、やってみせます。ここで勝って、遊太君に追いついてみせます」

「見せてみろよ、その追いつくデュエルって奴をよ」

そして、観客席の遊太達はというと。

「いよいよ、菊姫と真薄君のデュエルが始まるね……」

「ああ、真薄はこの俺に勝ったからな……俺の方が経験者だって言うのに、たった2週間のデュエリストが勝っちまうなんてよ〜」

「もう龍矢ったら……もう少しツメが甘くなかったら、勝てたかもしれないじゃない」

「でも、アネゴは結構デュエリストとしては強い方ッスよ。それはもう、さっきのデュエルが出来るくらいには……」

「ああ、アネゴはどこか、デュエリストとして一皮剥けたような気がするからなあ」

「今のアネゴは、本当にやり手ッスからねえ」

口々にデュエル予想をする龍矢龍奈に、取り巻き二人組。

それに対し、遊太はというと。

(ねえ皆……どっちが勝つと思う?)

(この策士ドゥフトの目を持ってしても、デュエルの行方はわからぬ)

(それはどうして?)

(今の二人は、実力が拮抗しているからな)

(あーそー、でもコイツの予想、時々当てにならねえ時があるから気をつけろよ)

(そうかデュナス……まあ頭の悪いお前には、わからないだろうがな)

(なんだとドゥフト! そういうテメエは、頭が良いと言っても知識が若干偏ってるじゃねえか!)

(落ち着け二人とも、見苦しいぞ)

(うう……わかったよデューク)

精霊達の声と、デュエルの予想をしていた。というより、『イクスロードナイト』達が好き放題言っているだけだが。

そして、デュエルリングへと向かって行った菊姫と真薄。

お互いにデッキを交換してシャッフルした後、先攻後攻を決める。菊姫は先攻で、真薄が後攻だ。

「全力でやり合おうぜ、真薄」

「負けませんよ、菊姫さん」

「それでは3位決定戦、一条寺菊姫選手と、広野真薄選手のデュエルを行います!」


「「ルールはマスタールール3! ライフポイントは8000!」」

「「デュエル!」」