二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.226 )
日時: 2017/03/17 17:27
名前: ロード (ID: MMm5P7cR)

「来たね」

観客席のロベルト・フランシスが、遊太のカードの状況を見て確信する。それを見て、隣にいた影沼和希は疑問を抱く。

「一体どういうことだい?」

「遊太君のエクストラデッキに眠る、『イクスロードナイト』達が目を覚ましたのさ。あのカードは普通のカードとは違っていてね、遊太君がデュエルの心に気づいた時、本当の力を発揮する」

「ええっ? カードにそんな仕掛けなんて……できるものなのかい?」

「できるんだよ……彼らの力を使えば」

一方、いきなりテキストが書き換わったことに、ただただ困惑する遊太。

「えっ……? ナニコレ? テキストが変わっちゃったよ? えっと……コレ使っていいの?」

「焦るな遊太殿。マシンは正常に作動している。ということは、普通に使っても問題は無いということ! さあ、アキラを倒すのだ!」

墓地ののアルスから聞こえる声。遊太は、たまらずエクストラデッキや墓地のカードを確認する。すると、全てのカードのテキストが書き変わってしまっていた。

「ほ、本当に大丈夫なの?」

「心配しないでくれ……私達は君を助けるために、この力を解放した。さあ、やってくれ」

「わ、わかった。じゃあやるよ!」

(とは言っても……今ドローしたこのモンスターは、今は特殊召喚できないレベル8のモンスター……)

(まあいいや。早速生まれ変わったアルファのモンスター効果を使おうか! ばれないと良いけど……)

「アルファのモンスター効果発動! 墓地より『ロードナイト』モンスター2体をデッキに戻す事で、デッキ・墓地から『英雄騎士』カードを手札に加えるか、墓地より魔法カードを手札に加えるかのどちらかを選べる!」

生まれ変わった効果を前にしても、全く動じないアキラと会場の人々。菊姫達も、特に意に介してはいない。

(よかったあー! 『イクスロードナイト』達の何かがそうさせたのかな……)

(これで良いだろう。さあ、やるんだ)

「言われなくたって! 僕は、ネクロとボルカを2体デッキに戻して、デッキより『英雄騎士の剣』を手札に加える」(遊太墓地14→12)(遊太手札1→2)

「そして僕は、装備魔法『英雄騎士の剣』をアルファに装備。攻撃力が800ポイントアップ! そして、このカードを装備しているモンスターが相手を破壊した時、そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える!」

「……!」

「バトル! 僕は、攻撃力3600となっているアルファで、『真紅眼の黒竜』を攻撃! ダーク・ロードソード!」

アルファの斬撃攻撃で、攻撃力2400の『真紅眼の黒竜』は破壊される……と、思いきや? 

「墓地より『復活の福音』を除外することで、俺のフィールドのドラゴン族モンスターは破壊されない!」

「だが、ダメージはそのまま受ける!」

「くっ……」(アキラライフ6000→4800)(アキラ墓地12→11)

「僕は……これでターンエンド!」


遊太

ライフポイント1400
手札枚数1枚
モンスター1体『イクスロードナイト・アルファ』(攻撃表示)
魔法・罠ゾーンのカード1枚
発動しているカード1枚『英雄騎士の剣』
墓地の枚数14枚
除外されているカード2枚


10・アキラのターン

(ここまでやっておきながら、まだやる気かよ……でも、もう終わりみたいだな)

(一気にトドメを刺してやる)

「俺のターン、ドロー!」(アキラ手札0→1)

「よし、俺は場から『真紅眼の凱旋』の効果を発動し、墓地の『メテオ・ドラゴン』を特殊召喚する。そして手札から、魔法カード『マジック・プランター』を発動! 自分フィールドの永続罠1枚を墓地へ送って、2枚ドローする!」(アキラ墓地11→10→12)(アキラ手札0→2)

(ここで手札を補充して来たか……)

「そして俺は手札から、魔法カード『巨竜の羽ばたき』を発動! コイツは、俺のフィールドに表側表示で存在する、レベル5以上のドラゴン族モンスターを手札に戻す事で、フィールドの魔法・罠を全て破壊する魔法カード!」

「何!? そんなことをしたら、君のフィールドの『黒鋼竜』も……」

「フン、なんの策も無くそんなことするかよ……俺は、レベル6の『メテオ・ドラゴン』を手札に戻し、フィールドの魔法・罠を全て破壊する!」(アキラ手札2→1→2)(アキラ墓地12→131)

(ヤバい、ヤバいさ!)

その時、アルファの声が聞こえる。

(遊太、私の力を使え!)

(あっ、そうだ! アルファの、この書き変わったテキストなら……!)

「僕は、アルファのモンスター効果発動! 相手が魔法カードを発動した時、手札を1枚捨てることでその発動を無効にして、破壊する! マジック・ジャマー!」(遊太手札0→1)(遊太墓地14→15)

アルファが自分フィールドに魔法陣を作ると、魔法カード『巨竜の羽ばたき』は無効化されてしまった。

「チッ、弱体化させてやるつもりだったが……だが、どっちにしろ、お前の負けには変わりねえよ。俺はフィールドに存在する、レベル7モンスター2体でエクシーズ召喚を行う! 現れろ、ランク7『No.11 ビッグ・アイ』!」

現れたのは、あの時遊太を苦しめた三角目玉。これを見て、遊太は……。

「……」

全く動じていなかった。

「ついでに、エクシーズ素材となったことでフィールドから墓地へ送られた『鋼黒竜』の効果を発動。フィールドから墓地へ送られた時、デッキから『レッドアイズ』カードを手札に加える」(アキラ手札1→2)(アキラ墓地15→16)

「今手札に加えたカードは……」

「このカードの発動は出来ずに終わっちまうかもなあ……俺はビック・アイのエクシーズ素材を1つ取り除き、ビッグ・アイのモンスター効果発動! エクシーズ素材を1つ取り除くことで、このモンスターの攻撃を出来なくする代わりに、相手モンスター1体のコントロールを得る! 俺が選ぶのは当然、お前の『イクスロードナイト・アルファ』!」(アキラ墓地16→17)

ビッグ・アイの目から放たれた、謎の赤い光によって、アルファはフラフラとアキラのフィールドに行ってしまった。

「……!」

「どうだ? これでお前のフィールドと手札にカードは0枚。この状況じゃ防ぐ手だては……そうはねえよなあ」

煽るアキラであったが、遊太はそれに動じず、逆に遊太に言う。

「ねえアキラ君。そのビッグ・アイはさっきでも特殊召喚できたよね? なんで今出したのか……僕にはわかる気がする」

「どういうこった?」

「要は、君は常に相手よりも上にいたいという気持ちがある。だから、ひたすら舐めプレイをして自分が上であることを証明したがっている。つまりは、上であることを証明するために、全力を出したがらない。全力を出して負けたら、カッコ悪いし、その上底が知れてしまうって話」

「何が言いたい……」

「なんかわからないけど、そんなことしてまで上であることを認めさせたいのは、君は負けるのを怖がっているような気がするんだよ」

「は? 上である事を認めさせると同時に、負けるのが怖いだと!? お前何を言っているんだ?」

「そんなことをして上だって認めさせても、全力でやらなきゃ誰も君を認めてはくれないだろうし、かえって反感は強まるばかりさ。全力を出して、ぶつかり合うのがデュエルってものじゃないかな?」

「だからお前は何を言っていやがる……」

「そのままだと、君は一人でずっとそのままだと思う。だから……」

「うるさい! 無駄な時間稼ぎなんかしやがって……コイツで終わりにしてやる! 俺は流星竜で、お前にダイレクトアタック!」

そう宣言した時であった。

「な、何!?」

いきなりアキラのフィールドのモンスターに、光の剣が突き刺さっていた。

「一体、どういうことだ?」

「……僕の墓地にある、『光の護封霊剣』の効果を発動したのさ。相手ターンにこのカードを墓地から除外することで、相手の直接攻撃を封じる。これで、君の攻撃は通らない!」(遊太墓地14→13)(遊太除外2→3)

「いつの間に、そんなカードを墓地に……今まで散々墓地へ送るチャンスは、いくらでもあったからか……?」

「知りたい? それは……君が破壊した、あの伏せカード、だよ」

「ま、まさか! あの時破壊した2枚の伏せカードの1枚が、それだったのか!?」

「そ、そういうこと。さあ、次は何があるかな?」

「お、俺はカードを1枚セットして、ターンエンドだ……」(アキラ手札1→0)


アキラ

ライフポイント4800
手札枚数1枚
モンスター3体『流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン』(攻撃表示) 『No.11 ビッグ・アイ』(攻撃表示) 『イクスロードナイト・アルファ』(攻撃表示)
魔法・罠ゾーンのカード1枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数17枚
除外されているカード2枚