二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.29 )
日時: 2016/03/18 17:50
名前: ロード (ID: IWueDQqG)

3・アキラのターン

「俺のターン、ドロー…」(アキラ手札2→3)

「このデュエルの前に言ったよな石崎?」

「ああ、僕が酷い負け方するって言った君の発言だろう?残念ながら酷い負け方をするのは君になりそうだ」

「…ふん、アンタは何も分かっていない…」

「何…?」

「わかってないならそれでいいや、俺の2枚の伏せカードと、レッドアイズだけでお前を葬る…俺はこう予言しておこう、ターンエンドだ」

「な、なんと!?アキラ選手は何もせずターンエンドしたー!?」


アキラ

ライフポイント5800
手札枚数3枚
モンスター1体(真紅眼の黒竜)
魔法・罠ゾーンのカード2枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数1枚
除外されているカード0枚


「アキラ選手、まさかの何もせずにターンエンド!これは勝負を捨てたのか!?」

「アキラ君いくら勝負を諦めたからって、何もせずにターンエンドするなんてデュエリストとしてのプライドを捨てたのかい?」

「いいや、俺のレッドアイズと2枚の伏せカードでお前を葬る…そういった筈だけど?」

「精々強がりを言ってな、どうせ僕の勝ちだとは思うけど…」

4・石崎のターン

「僕のターン、ドロー!」(石崎手札0→1)

「実況である私が言うのもアレですが、果たしてアキラ君は諦めてしまったのか?それとも何か作戦があるのか?」

「作戦なんて無いさ!どのみち僕が勝つのだからな!」

「…ふふっ、調子に乗ってると後で痛い目に遭うぜ?ま、どうせ俺が勝つんだけどな…俺の『真紅眼の黒竜』で…」

ギャラリーでアキラのことを見ていた遊太。すると…?

(アキラ…やはり私を使ったあのコンボを使うのか?)

(…また謎の声!…けど『ロードナイト』を使ってデュエルしてないのに…なんで!?)

(アキラよ…それは確かに私にしか出来ないコンボだが…だがそれは私を犠牲にして成り立つコンボ…また…それをやるのか?)

(この声…厳かだけど深みを持つこの声は…まさか、アキラ君のレッドアイズ!?)

(…やはり、私の声はまだお前に届かないのか…構わない、やってくれ…)

(本当なら、私が奴に突撃すれば良いだけのこと…それなのに相手に攻撃させて…相手より上回りたい…強くありたい…それがアキラ、お前のデュエルだから…)

(レッドアイズが…悲しんでいる?)

遊太が聞こえているレッドアイズの声のこともお構いなしに、アキラは不敵に構えている。

「行け!『闇の侯爵ベリアル』で『真紅眼の黒竜』を攻撃!ヘル・スクラッチャー!」

『真紅眼の黒竜』はベリアルの攻撃によって簡単に破壊された。その時、アキラは不敵に微笑む!(アキラライフ5800→5400)

「この瞬間!罠カード発動!『レッドアイズ・バーン』!」

「何っ!?罠カード!?」

「『レッドアイズ・バーン』は、自分フィールドの『レッドアイズ』モンスターが戦闘か効果で破壊された時、そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手と自分は受ける!」

「何!?疑似的な『破壊輪』の効果を持つカードだと!?」

「さらにカウンター罠『地獄の扉越し銃』を発動!このカードはダメージを与える効果が発動した時、そのダメージを相手に与える!」

「そ、そんな!アキラが受ける筈のダメージを僕が受ける事になって、これで僕のライフは…」

「THE・ENDだな」

レッドアイズの形をした黒き炎が石崎に襲い掛かる!

「うわああああ!」

ドカーンッ!

アキラの罠により、ライフポイントが0になってしまった石崎。アキラの予言通りになってしまった…。(石崎ライフ3000→0)


『レッドアイズ・バーン』
通常罠
「レッドアイズ・バーン」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドの表側表示の「レッドアイズ」モンスターが戦闘・効果で破壊された場合、
破壊されたそのモンスター1体を対象として発動できる。
お互いのプレイヤーはそのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを受ける。


『破壊輪』
通常罠(制限カード)
「破壊輪」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):相手ターンに、相手LPの数値以下の攻撃力を持つ
相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
その表側表示モンスターを破壊し、
自分はそのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを受ける。
その後、自分が受けたダメージと同じ数値分のダメージを相手に与える。

 
『地獄の扉越し銃』
カウンター罠
ダメージを与える効果が発動した時に発動する事ができる。
自分が受けるその効果ダメージを相手に与える。
(全て遊戯王カードwikiより)


「こんな…筈じゃ…」

「言っただろ、レッドアイズと伏せカード2枚でお前を倒すってな…そしてお前は…酷い負け方をした」

実況は。

「…なんということでしょう!まさかの圧倒的不利な状況からこの勝利!そして、伏せカードを考えず猪突猛進してしまった石崎選手…これはデュエリストとしてどうなのか?せめて伏せカードを1枚でも除去してから攻撃すれば良かったのでは?」

「勝負にたらればを言ってはしょうがありませんが、この状況で除去カードを使わないのは…」

「とはいえ、アキラ選手の勝利だー!」

「数々の熱戦を生み出したこの『バトルカップ』のデュエル!しかし、決勝戦はわずか4ターンで決着!」

「しかし、数々の熱戦を生み出し、そして頂点に立ったの…彗星の如く現れ数々のデュエル大会を征し、そしてこの大会を征して地区最強の称号を手に入れた、八神アキラ選手だあああ!」

ワアアアアアッ!

これをギャラリーで見ていた遊太達はというと。

「…凄いです、まさかこんな決着になるなんて…」

「高いレベルのデュエルだったぜ…!」

「…けど、あの時自爆特攻していれば効果を発動出来たんじゃ?」

「なのにわざわざ相手に攻撃させるなんて、相手を馬鹿にしているような…そんな気がしました」

「…レッドアイズ…」

アキラのデュエルに感心しつつも、そのデュエル内容に疑問を持つ遊太達。

特に遊太は、レッドアイズの声と思われる謎の声を聞いて一層胸が苦しくなっていた。

(…レッドアイズ…その苦しみ…分かって貰えず苦しいだろうな…)

(今度は僕らの『ロードナイト』の…声?)

(いずれ、その苦しみから解放される時が来るかもしれん…いずれ…な…)

(ロードナイト…?)

遊太の耳に聞こえる謎の声。レッドアイズと…ロードナイト?

「レッドアイズ…」

「ん?どうした遊太?」

「いや、何でもない…」

表彰台に上がったアキラは、そのまま表彰され地区最強の称号を手にした。

しかし遊太には聞こえていた。

彼の持つ『真紅眼の黒竜』の、苦しみの声を…。