二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.30 )
日時: 2016/03/22 17:44
名前: ロード (ID: IWueDQqG)

第五話「デュエルと強さ」


『バトルアリーナ』での大会で見事優勝し、地区最強の称号を手に入れた八神アキラ。

だが彼はそんなことで満足するはずも無く、その他の大会に出場し優勝をかっさらっていた。

当然その情報は遊太や菊姫達に届いており、アキラの強さを改めて再認識した。

そして、アキラは東京大会も征したことが情報として届いた。

「凄いですね、アキラ君の快進撃」

「ああ、奴は以前対戦した時から強さを感じていたけど、ここまでやるとは思ってなかった」

菊姫と真薄がゲームショップ影沼で話していると、そこに龍矢と龍奈が入ってくる。

「やっぱこっちの方はすげえ!強いデュエリストが沢山いるもんなんだな!俺、いつかソイツとデュエルしてみたい!」

「もう、龍矢ったら…今の龍矢じゃ瞬殺されるのが目に見えているわよ」

「も、もう龍奈ったら酷いなぁ…」

龍奈の言い分に岩ノ井や鏡山も同意する。

「ああ、今の龍矢じゃ瞬殺されるのが落ちッスね」

「同じく」

「岩ノ井に鏡山まで…じゃあお前らはどうなんだよ!」

「勿論」

「「俺達も瞬殺される」」

ゴチン!ガツン!

そんなことを抜かした岩ノ井と鏡山にゲンコツをぶちかます菊姫。

「なんでんなこと言うんだ!せめて善戦ぐらいしろ!」

「ですけどアネゴ…俺達じゃあのレッドアイズには太刀打ち出来ないッスよ…」

「……」

呆れて物が言えない菊姫。すると遊太が口を開く。

「けどさ…アキラ君、随分と酷い発言してるよね…」

「あ、遊太、いたんだ?」

「さっき来たとこ」

「そうですな…随分と調子に乗った発言をしてるのが見て取れますしね」

「相手が弱かっただけとか、勝つべくして勝ったとか…そういう相手を軽視するような発言ばっかりしてるって話だよ…」

「ま、仕方ないだろ」

菊姫が諦めたように言う。

「実際アイツはこの東京じゃ敵無しのデュエリストになっているからな、異を唱えられるのは、実力が同じくらいか上のデュエリストしか…」

「そんなのおかしいよ!」

遊太が声を荒げて否定する。

「そんなの絶対おかしいよ、デュエルって言うのは、もっと皆でワイワイやって、お互いに楽しむものだと…僕は思う」

「……」

「だから…さ、強さだけを求めるデュエルは違うと思うんだ」

「遊太…」

「僕は今、デュエルを通じて菊姫や岩ノ井に鏡山、真薄君に龍矢君に龍奈ちゃん…皆デュエルを通じて僕と友達になった…」

「デュエルは、強さだけも求めるものじゃない、デュエルを通じて心を通い合わせるものだと、僕は思う、実際に皆とするデュエルは楽しいし、もっと色んな人とデュエルしてデュエルを楽しみたいと、僕は思ってる」

「だから、アキラ君の強さだけを求めるデュエルは、違うと僕は思うんだ…」

遊太のその言葉に、うんうんと頷く全員。影沼店長も、レジの場所で頷いている。

すると。

「やれやれ、俺も嫌われたもんだね」

「!」

「その声は!」

「八神アキラ!」

「ここに何しに来たんだ?」

「何って、俺は普通にここにカードを買いに来ただけだけど?」

「やいアキラ!今度こそ決着着けるよ!」

「ん?お前…誰だっけ?」

「だーかーら!アタシの名前は一条寺菊姫だ!忘れてんじゃねえ!」

「弱いデュエリストには興味は無くてね」

「んぐぐぐ…この強者の余裕め…」

その時、菊姫とアキラの横に割って入るように遊太が言う。

「アキラ君っ!」

「ん?お前誰?」

「僕は六道遊太、そんな事よりアキラ君っ!」

「だから何だ?」

「君のその相手をないがしろにするその言動と、強さだけを求めるそのデュエルは、良くないと思うよ!」

「…フッ、デュエルで強さを求めて何が悪い?デュエルは力だ、強くなきゃ…勝てないからな」

「違う、デュエルは強さだけを求める物じゃない…デュエルは、人と人とを繋ぐ架け橋なんだ!」

「…ふーん、そんなのがお前のデュエル?」

「な、なんだよ…!」

「なら、俺とデュエルだ六道遊太」

「デュエル?」

「デュエルは力だってことを…お前に教えといてやる」

「…良いよ、そのデュエル、受けて立つ!」

「やめろ遊太!ソイツは並大抵のデュエリストじゃない、お前が敵う相手じゃない!」

「…わかってるよ菊姫、けど、デュエリストには、負けると分かっていても受けなきゃいけないデュエルがあるんだ!」

(!)

これに真薄が反応する。何故なら、これは遊戯王DXの上代勇気の決め台詞であったからだ。

それを今、遊太が使っている。真薄には、勇気がそこにいるような気がしていた。

「…頑張れよ遊太!そんな奴、ブッ飛ばしてやれ!」

「そうよね、頑張って、遊太君!」

龍矢と龍奈の後押しを受けて、デュエルデスクへと向かう遊太。そしてアキラ。


「「ルールはマスターズルール3、ライフポイントは8000!」」

「「デュエル!」」

かくしてデュエルは始まった!