二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.43 )
日時: 2016/04/14 15:45
名前: ロード (ID: PtmJe7wa)

第八話「七色に輝くレインボー・ドラゴン」


ミナコ社が主催する、デュエルモンスターズのジュニアユース大会に出場することになった遊太たち。

バトルアリーナで行われる高レベルのデュエルを味わった遊太たちは、ひたすらにその高いレベルに追いつこうとしていた。

それにより、デュエルの腕が向上し始めた皆。特に遊太は特に高い伸びを見せていた。

そして、今日も…。

「『イクスロードナイト・アルファ』でダイレクトアタック!」

「うわぁぁっ!」

「やりー!また勝ったー!」

「相変わらず調子良いな遊太」

「あ、菊姫、聞いて聞いて!今日早くも5連勝だぜ!いえーい!」

「凄いなぁお前…何をどうしたらそんなに馬鹿勝ち出来るものなのかねぇ?」

「うーん…実力?」

「…そう言うと思ってた、じゃあそろそろ皆集合させるな」

そう言って菊姫はあちこちでデュエルしていた岩ノ井、鏡山、真薄、龍矢、龍奈をデュエルを中止させて呼び寄せた。

「えー、今日もここバトルアリーナでデュエルをして大会に備えているアタシたち、それで…皆今日はどれくらい勝ったのかな?」

「はいはーい!僕は5戦5勝!絶好調!」

「僕は4戦2勝2敗ですね、最近上手くHEROを回すコツをつかみ始めてきたんですよ!」

「俺は…1勝4敗ッス、恐竜族のパワーは相手より勝ってるッスけどねぇ…」

「俺は3勝2敗、やはり忍者の展開力が決め手だったな」

「へっへーん!俺は5勝4敗、見事に勝ち越したぜ!」

「私は3勝1敗1引き分け、にしても相手があんなカードを使ってくるなんてね…」

「よし、皆だいぶこのバトルアリーナのレベルの高さに慣れて来たみたいだね!今日はこの辺で解散するよ、それじゃあ明日もここに集合な!」

「「はーい!」」

こうして今日もデュエルの特訓を終えて帰路に着く遊太たちであった。

そして、龍矢、龍奈の兄妹はというと。

「なー龍奈、今日帰りにゲームショップ影沼寄っていかないか?」

「なんで?」

「新しい『ディフォーマー』のカードを買うんだよ!今の俺のデッキじゃまだまだ力不足かな〜って思って…龍奈だって、今のデッキじゃ力不足だって思ってるだろ?」

「確かに、今の私のカードじゃ…力不足かも」

「だろだろ〜!?今日はちゃんとお小遣いも持ってきてるし、買いまくるぞ!」

「あんまり無駄遣いするとまたお母さんに怒られるわよ?」

「大丈夫大丈夫!大会に出るにはこれくらいの出費どうってことないって!」

「…大丈夫かなぁ?」


こうして、帰り道にて遊太や菊姫もよく立ち寄るゲームショップ影沼にて、新しいカードを買うことになった龍矢と龍奈。

「さあやってきたぞ〜…!買い放題タ〜イム!」

龍矢は早速カードコーナーへ行き、何か良いカードがないか物色し始めた。

龍奈も目当てのカードを探すためにカードコーナーをぐるりと回るが。

(…無いなぁ『究極宝玉神 レインボー・ドラゴン』)

彼女のお目当てであるレインボー・ドラゴンが無いのだ。ショーケースに飾られているカードはレアカードばかりだが、レインボー・ドラゴンだけは無いのだ。

(やっぱり、あんなレアカードこんなところには売ってないのかな…)

レインボー・ドラゴンは、数年前限定発売されたカードであり、そのイラストのカッコよさと強さから、非常に高い人気を誇るカードである。その後再録されたものの、未だに市場に出回っている数の少ない超レアカードであった。

龍奈のデッキは『宝玉獣』。当然レインボー・ドラゴンが切り札なのだが、1枚しか手に入れておらず、彼女のデッキでは出すのが非常に難しい。

そもそも、彼女が何故そんなレアカードを持っているのかは、龍矢と龍奈だけの秘密である。

とはいえ、せめて2枚入っていなければ上のデュエリストまともに戦えないと感じた龍奈は、店長である和希に頼み込んだ。

「あのう、影沼さん、レインボー・ドラゴンのカードってありますか?」

影沼店長には中々お世話になっていたが、だめもとで聞いてみた龍奈。期待など最初からしていない。

すると、驚くべき答えが返ってきた。

「レインボー・ドラゴン?そのカードならあるけど?」

「えっ!本当ですか!?」

「ああ本当さ、限定発売されたあのカードだよね?あのカード、何故か1枚だけ売れ残ったみたいなんだ、ちょっと待ってて、持ってくるから」

店の奥に入って行った影沼店長。まさかこんな近くで自分のキーカードであるレアカードを手に入れられて、喜ぶ龍奈だった。

「まさかこんな近くであのレインボー・ドラゴンをゲット 出来るなんて…嬉しい!」

しかし、そう簡単には手に入れられない。厄介事を引き起こす人物が、店内にいた。

(レインボー・ドラゴン…だと!?そんな超レアカードがこんなチンケな店に…あっただと!?)


奥から出てきた影沼店長。手にはレインボー・ドラゴンのカードを持っている。

「いくらですか?」

「特別価格で、500円だね」

「えっ、良いんですか?」

「別に良いさ、これは、特別価格だよ?」

「ありがとうございます」

早速お金を出して、カードを受け取ろうとした龍奈。しかし!

バン!

いきなりレインボー・ドラゴンのカードに手を置いた奴が隣に現れた。ソイツは、中学生くらいの男だった。

「コイツは、レインボー・ドラゴンは俺が頂く!」

「な、何言ってるの?これは私が買うカードよ?」

「コイツはお前みたいな女には相応しくないんだよ、見ろ!」

男はリュックからあるものを取り出す。それは、数々のドラゴンのレアカードであった!

「こんなに、ドラゴンのレアカードを…!」

「1999年、デュエルモンスターズが始まってから生まれたレアカードのドラゴン、全てだ!このドラゴン達全てを持っている俺はははだな、ドラゴンマスターと呼ばれているんだよ、それに、日本人でもこのレアなドラゴン達を全て持っているのは俺しかいない、わかるな女?」

「どういうことなのよ?」

「だからよ、このレアカードのレインボー・ドラゴンは、ドラゴンマスターの俺、瓜生が持ってこそ、価値があるってもんだ、お前みたいにドラゴンのなんたるかもわからないド素人が、持つべき物じゃねえんだよ!」

「そ、そんなこと言われても…」

龍奈が口答えすると、瓜生は龍奈の胸ぐらを掴む。

「譲るな?譲らないとお前…」

「や、やめて…」

威圧されて怖がる龍奈。すると。

「止めろ!龍奈に手を出すな!」

「龍矢!」

「アン?てめえ邪魔するのか?」

「デュエリストならルールを守れよ!それに、龍奈に手を出したら、俺が許さないぞ!龍奈は、俺が守る!」

「何ィ、てめえガキの癖に…!」

睨みあう瓜生と龍矢。一触即発のこの状況で、影沼が提案する。

「そうだ…ここはデュエルで決めないかい?」

「ン!?」

「デュエルで?」

「ああ、あんまりこういうのはやりたくないけど、ここはデュエルで決めよう、瓜デュエルをして、どちらか勝った方がレインボー・ドラゴンを手に入れられるってのはどうだい?」

「面白い、この俺のドラゴンが焼き付くしてくれる!」

「龍奈ちゃん、君は受けるのかな?」

「わ、私…受けます!レインボー・ドラゴンをかけて、デュエルします!」

「よーし!よく言った龍奈!それでこそ、デュエリストだぜ!」

(…だって、レインボー・ドラゴンは龍矢との思い出が詰まったカードだもの、負けたく ない!)


龍奈と瓜生。二人はデュエルデスクに向かい合い、デュエルを始める!

「「ルールはマスタールール3、ライフポイントは8000!!」」

「「デュエルッ!」」