二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.54 )
日時: 2016/06/07 20:38
名前: ロード (ID: 0llm6aBT)

5・遊太のターン

「僕のターン、ドロー!」(遊太手札0→1)

「僕は『ロードナイト・アーサー』を攻撃表示で召喚!」(遊太手札1→0)

「『ロードナイト・アーサー』の特殊効果発動!このモンスターが通常召喚された時、相手フィールド上で最も守備力の高いモンスターを1体破壊出来る!つまり、トリシューラを破壊する!アーサー・クエイク!」

「それにチェーンして罠カードを発動する」

「そ、それは…?」

「罠カード『激流葬』を発動、これはモンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時、フィールド上のモンスターを全て破壊する罠カードだ」

「そ、そんな…全てって…!で、でも、そんなことをしたらお前のモンスターも!」

「構わん、全てを激流に流す」

激流によって、全てのモンスターが押し流されて行く!Dのモンスターも、遊太のモンスターも。

「ディアナが破壊された事により、モンスター効果発動!このモンスターが破壊された時、ライフを1000回復する!」(遊太ライフ6900→7900)


-------------------
『イクスロードナイト・ディアナ』
レベル8
光属性
戦士族 融合・効果モンスター
攻撃力・2700 守備力・2500
このモンスターは『英雄騎士への覚醒』の効果で特殊召喚出来る。
このモンスターが相手モンスターを破壊した時、破壊したモンスターの攻撃力分の数値か、レベル・ランク×400ポイントライフを回復出来る。
相手モンスターの効果が発動された時、そのモンスターの守備力分のライフを払う事で効果を無効にし、モンスターを守備表示に変更する。この効果は1ターンに2回まで発動出来る。
このモンスターが破壊された時、ライフを1000回復する。
-------------------


「これで、フィールドはリセットされて…」

「リバーストラップ発動『激流蘇生』これはフィールド上の水属性モンスターが破壊された時、フィールド上から墓地へ行ったモンスターを全て特殊召喚し、特殊召喚したモンスターの数×500ポイント相手にダメージを与える」

「ええっ!?てことは…」

「トリシューラ・グングニール・メガロアビス・重装兵を特殊召喚する」(D墓地7→9)


『激流葬』
通常罠
(1):モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時に発動できる。
フィールドのモンスターを全て破壊する。

『激流蘇生』
通常罠
自分フィールド上の水属性モンスターが
戦闘またはカードの効果によって破壊され墓地へ送られた時に発動できる。
その時に破壊され、フィールド上から自分の墓地へ送られたモンスターを全て特殊召喚し、
特殊召喚したモンスターの数×500ポイントダメージを相手ライフに与える。
「激流蘇生」は1ターンに1枚しか発動できない。


「そ、そんな…!」(遊太墓地7→9)(遊太ライフ7900→5900)

「さあ、お前は何かやることはあるかな?」

「うぐ…ターンエンド…!」


遊太

ライフポイント6900
手札枚数0枚
モンスター0体
魔法・罠ゾーンのカード0枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数9枚
除外されているカード1枚


6・Dのターン

「私のターン、ドロー」(D手札0→1)

「ここまでよくやった、そのタクティクス、引きの強さ…全てにおいて高水準だ」

「……」

「だが、もうどうにも出来ないようだな、行くぞ、私のバトルフェイズ!全てのモンスターでダイレクトアタック!」

「うわああああ!」(遊太ライフ5900→0)

負けた。Dの起こす高いレベルのデュエルの前に、負けてしまった遊太。


負けのショックにより、跪く遊太。その負けが、よっぽどショックだったようだ…。

「…遊太よ」

Dは跪き、項垂れる遊太に近寄りこう言う。

「これでわかっただろう、今のお前の実力は、この程度の物でしかなかったということだ」

「……」

「だが、今はこの程度だということだ」

「…今は?」

「そう、今のお前の力はこれだけしか無いが、お前はもっと…高みに上る可能性を秘めているということだ」

「え…そう、なの?」

「お前がもっと強くなりたい、もっと技量を高めたいと思えれば、その思いがお前を強くする」

「…そして、お前はもっとデュエルを楽しみたいと思っているのだろう?」

「……あ」

「だがさっきのお前はデュエルを楽しんでいるようには見えなかった」

「そういえば…さっきデュエルしていた時は、自分の事で頭がいっぱいだった…楽しんで…なかった」

「デュエルを楽しむ心と、自分を高める心があれば…きっとお前はもっと強くなれる筈だ」

「D…」

「さっきのお前は今の自分がどうなのか知りたくて、自分を見失ってしまっていた…今自分が…どうなのか知りたい、さっきのお前はそれだけだった」

「確かに今の自分を確認することは大事だ…だが、現状にばかり囚われていては前に進むことは出来ない、今のお前に足りなかったのは実力じゃない、未来への思いだ」

「……」

「今のお前は可能性を持っている、可能性とは未来への暗示、つまり…これから来る出来事に臆していては可能性も潰えてしまう…」

「覚悟を持て、これから何が起ころうとも立ち向かう勇気で行け、未来を…恐れるな」

「D…!僕は…!」

「…その目は…わかったようだな、自分の今いる場所が、そして、これから行くべき場所が」

「うん…なんか、吹っ切れたよ!自分のやりたい事が分かった!」

「…それなら大丈夫そうだな、お前がわかったなら、私はお前の前から去ろう…あ、後ディスクは返してくれ」

マスク越しに微笑んで見せると、Dは遊太に渡したディスクを返してもらい、その場を去って行った。

「ありがとう…D…未来を恐れるな…か!」

そして、外でマスクを外したDは。その正体を現す。

「ふぅ…これでわかったかな、遊太君は」

マスクを外したその顔には、ゲームショップ影沼の店長、影沼和希の顔があった。

「昔の格好を引っ張り出して、こんなことをやってみたは良いけど…意外と僕もまだまだいけるもんだな」

「彼は今、覚醒の道を辿る事になった、さて、僕も…Dとしての仕事を再開しますか」 
 
Dの正体は、影沼和希。彼のDとしての役割をまた再開すること、遊太の心に晴れ間が見えた事。

全て彼の思い通りに進み、満足したのであった。

第九話。終わり。