二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.57 )
日時: 2016/04/29 17:33
名前: ロード (ID: 0llm6aBT)

第十話「似たもの同士?ディフォーマーVSビークロイド!」


謎のデュエリスト『D』とのデュエルで自分の立ち位置を理解した遊太は、勢いに乗っていた。

それはもう、見ていて気持ちいい勝ち方をするくらいに。

そして今日も。

「『イクスロードナイト・シルフィー』で、ダイレクトアタック!」

「うわああああ!」

今日も勝利を重ねていた。バトルアリーナにて数々のデュエリストを倒していた。

「やっりー!今日も絶好調!全戦全勝だぜ!」

「お前相変わらず勝ちまくってるな…まあ、ここまで来たらもう文句もケチのつけようもない戦績だからな」

呆れるどころか逆に嬉しそうに語る菊姫。それだけ良いことなのだろう。

「そう言えば今日はどうしたんだ?遅れて来るなんて…何処行ってたんだよ?アタシ達に連絡もしないで…」

「あ、ああそれは…ちょっと、用事が出来ちゃってさ、それを先に済ませて来たんだ」

「それならそうと、一本連絡入れてくれれば良かったんだがなぁ」

「ゴメン!お詫びとしてデュエルしてあげるからさ…良いでしょ?」

「許す、早速デュエルだ!」

「うん!」

そう言ってデュエルを始めた菊姫と遊太。デュエリストだけあって、デュエルとなると我慢出来ないようだ。


そして、ゲームショップ影沼で今日の戦績を発表する。

「えーと、今日は…遊太は全戦全勝、アタシが5勝3敗、龍奈、鏡山、真薄が4勝4敗、龍矢が3勝5敗、岩ノ井が2勝6敗か…」

「流石遊太君ッスねえ、そこが良い所ッスけど」

「えへへ、凄いでしょ?」

「お前さ…ホントに始めたばかりか?凄い戦績を収めているけど…」

鏡山の言う事に思わずドキッとしながらも、話を続ける遊太。

「えへへ…実は、時々カードが語り掛けてくるんだ、自分を出してくれって、自分ならこのピンチを切り抜けられるって…そう言ってくるんだ」

「え?カードが?」

その言葉に思わず言葉を失う菊姫達。

「……あれ、変な事言ったかな?」

「十分言ってること変だと思うがな」

「カードが話しかけてくるなんて…アニメじゃないんですからそういうのは無いですよ」

「あれ?真薄君もそう言うなんて…やっぱり変だったのかな…」

「「うん、変」」

龍矢や龍奈にもそう言われ、すっかり意気消沈する遊太。

(う〜ん…ウソは言ってないんだけどなぁ、実際この『ロードナイト』をあのフランシスさんに貰ってから、デュエル中に時々謎の声が聞こえるようになったんだ…この間のDとの戦いでも、ディアナの声が聞こえたんだ…)

(アルファ、マグナ、シルフィー、ディアナ…この『イクスロードナイト』達が僕に進むべき場所を教えてくれたんだ、お陰で勝ってこれたデュエルもあった…)

(けど、やっぱり信じてくれないよね、カードが喋るなんて…さ)

皆に変と言われ、押し黙る遊太。そんな遊太の沈黙を断ち切るかのように、龍矢が発言する。

「にしてもさあ、やっぱり俺ら実力ついてきてるよな、初めてアリーナに行った時はてんで勝てなかったのに、今じゃちゃんと勝てるようになってるからな!」

「でも龍矢負け越しているよね?確かに以前よりは強くなったけど…」

「うう…そいうこと言わないでよ龍奈〜」

「る、龍奈ちゃん、俺だって負け越してはいるッスけど、以前よりかは勝てるように…なったッスよね?」

「だが岩ノ井、お前メンバーの中で勝率最低だろ、確かに以前よりは成長が見られるがな」

「そ、そんな〜、そりゃ無いッスよアネゴ〜…」

龍奈と菊姫の言葉に落ち込む岩ノ井と龍矢。

しかし。

「でもさ!やっぱり俺らは確実に強くなってる!俺、もっと強くなりたい!」

「ああ、大会に出る為には生半可な実力じゃいけないからな、もっともっと努力して…目指すは優勝だ!」

「おー!」

「そして何よりも楽しもう!デュエルを楽しんで…そして勝とう!」

「遊太の言う通りだぜ〜!」

「おおーっ!」

この会話の内容を、店のカウンターから店長の影沼は見ていた。

(どうやら、僕がDとして遊太君の前に現れたことは遊太君にプラスの変化をもたらしたようだ…良かった良かった)


そして翌日。大会まで後三日となった日。龍矢と龍奈は二人だけでゲームショップ影沼に来ていた。

「今日は趣旨を変えてカードを買おう!」

「龍矢はこの間のレインボー・ドラゴンが強奪されそうになった時、買ったばかりじゃなかった?」

「それはそれ、これはこれ、大会で勝ち抜く為にはやっぱり強化が必要だって!」

「…確かにデッキを強化して地力を上げるのは、良いことだとは思うけど…」

「それじゃあ、またカード買おうっと!買い放題タ〜イム!」

「…確かに、デュエルでタクティクスを磨くのも良いけど、たまにはこういうのも良いよね、じゃあ私もっと」

そして、カードを買い終えた龍矢と龍奈はというと。

「へへへ…こんなにカード買っちゃったぜ!」

「殆どストレージボックスに入っていたのだけどね」

「それにさ、こんなカードも買ったぜ?『機械竜 パワー・ツール』っていうカード!」

「私も『恐牙狼 ダイヤウルフ』とか『虚空海竜 リヴァイエール』みたいな役に立つカードが手に入って良かったわ」

「にしても、この『機械竜 パワー・ツール』って言うカード、闇に染まった『パワー・ツール・ドラゴン』みたいでカッコいい!それに、なんか使えそうだし…」

「確かによく似ているわね…それじゃあ早速、買ったカードをデッキに組み込んでデッキを新しくするわ」

「俺も俺も〜!機械竜を組み込んで二大パワーツールにするぜ!」

「龍矢のエクストラには『パワー・ツール・ドラゴン』が3枚入っているって言うのに…」

「良いじゃねえかよ!パワーツールが二種類いればきっと強くなれるぜ!それこそ上に行けるぐらいに!」

「ふーん…」

買ったカードを使ってデッキを再構築する龍矢と龍奈。

それぞれのカードのシナジーを確認しつつ入れたいカードを入れ、いらなくなったカードをケースに戻す。

「うーん、これを入れると…これがいらなくなっちゃうし…これを入れたら…今度はこれがいらなくなっちゃう…なー龍奈ー、どっちが良いと思うー?」

「それくらい自分で決めたら?」

「もう、ケチィ〜」

そうして色々考えながらデッキを組んだ結果…。

「出来たー!俺自慢のニュー『ディフォーマー』デッキ、完成だぜー!」

「私も『宝玉獣』デッキが出来たわ」

「あ〜、デッキを新しくしたらなんかデュエルしたくなったぜ!早速このデッキでデュエルしたい!」

「うん、じゃあ私のデッキと——」

「出来たー!」

後ろから大きな声が聞こえ、思わず振り向く龍矢と龍奈。

そこには龍矢達と同じ年頃の少年がいた。手にはデッキを持っており、どうやらデッキを完成させたようだ。

「やっと僕の『ビークロイド』デッキがリニューアル出来た!早速このデッキで誰かとデュエルしたいな〜!」

それを見て、龍奈は龍矢に言う。

「ねえ龍矢、あの子とデュエルしてみたら?」

「え?」

「あの子もデッキを組み立ててすぐみたいだし、龍矢のデュエル相手にも丁度良いんじゃない?『ビークロイド』っていうデッキを持ってるみたいだし…」

「…そうだよな!龍奈とはいつもやってるし、やってみよう!」

そう言って龍矢はその子の所へ向かって行った。

「ねえ、デッキが出来立てなんでしょ?俺とデュエルしてくれよ!」

「え、君は?」

「俺、榊原龍矢!俺の『ディフォーマー』デッキも丁度今出来た所だから、デュエルしたくなった!デュエルしてくれる?」

「…うん!僕もこのデッキがどんなふうに動くのか知りたくなったし…丁度デュエルしたくなったからやろう!」

「ああ!やろうやろう!で、君の名前は?」

「車田優(くるまだすぐる)、さあ!デュエルデュエル〜!」

これを遠目から見て、龍奈はこう感じる。

「なんか龍矢君とあの子…ちょっぴり雰囲気が似てるなぁ」

そして、デュエルデスクに移動し、お互いのデッキをデスクに置く優と龍矢。

「大会も近いし…やっぱりデッキが回るかどうかはやってみないとわからないしね」

「えっ?優もミナコ社の大会に出るの!?」

「うん!やっぱりデュエリストなら、大会に出たくなるよね〜」

「かくいう俺も大会に出るんだ!」

「へぇ〜、龍矢君も…」

「それじゃあ、そろそろ始めるぜ!」

「うん!」 


「「ルールはマスタールール3!ライフポイントは8000!」」

「「デュエル!」」