二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.61 )
日時: 2016/05/04 15:47
名前: ロード (ID: 0llm6aBT)

7・龍矢のターン

「俺のターン!ドロー!」(龍矢手札3→4)

(さっき『ガード・ブロック』で引いたカードは『百機夜工』…ダメだ、これじゃあ勝てない…)

(それに…今の俺の手札には『ジャンクBOX』と『アームズ・ホール』、そして『D・スクランブル』…これじゃあどうすれば良いのか分からない…)

(ここはやっぱり、パワーツールで何とかモンスターを除去してから…)


-------------------
『ジャンクBOX』
通常魔法
自分の墓地からレベル4以下の「D(ディフォーマー)」
と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはこのターンのエンドフェイズ時に破壊される。
-------------------

-------------------
『アームズ・ホール』
通常魔法
このカードを発動するターン、自分は通常召喚できない。
(1):デッキの一番上のカードを墓地へ送って発動できる。
自分のデッキ・墓地から装備魔法カード1枚を選んで手札に加える。
-------------------

-------------------
『D・スクランブル』
通常罠
相手が直接攻撃を宣言した時、
自分フィールド上にモンスターが存在しない場合に発動する事ができる。
その攻撃を無効にし、手札から「D」と名のついたモンスター1体を特殊召喚する。
-------------------

-------------------
『百機夜工』
速攻魔法
自分の墓地に存在する「D(ディフォーマー)」と名のついたモンスターを
全てゲームから除外する。
自分フィールド上に表側表示で存在する機械族モンスター1体の攻撃力は
このターンのエンドフェイズ時まで、
この効果で除外したモンスター1体につき200ポイントアップする。
-------------------


悩む龍矢の頭の中に、一つの声が響く。

(全くお前はこんなことで悩むなんて本当にアホだなぁ)

その声は、妙に荒々しい声であった。

(…誰!?誰だよ!?)

(俺はお前のエクストラにいる奴だが?)

「ちょ、ちょっとタイム!」

すかさずタイムを取ってエクストラデッキを確認する龍矢。

声は、エクストラに入っていた『機械竜 パワー・ツール』から聞こえていた。

(お前…俺に何言ってるんだよ?つーか…カードが喋ってる!?)

(あんだよ?カードが喋っちゃ悪いかよ?)

(カードが喋るなんて…!)

(ちょっと新入り!ボクのマスターをアホって言うな!)

すると今度はフィールドの『パワー・ツール・ドラゴン』から声が聞こえた。随分と子供っぽい声である。

(ボクのマスターはそりゃあ考え無しに攻撃するけど、だからってアホとはなんだアホとは!)

(さっきのモンスター攻撃とかまさに考え無しの攻撃じゃねえか!)

(と、ともかく!ボクのマスターはそういうのなんだ!)

(んだとー!?)

「あーもう!カード同士でケンカするなー!」

「え?」

「ええ?」

いきなり意味不明な事を叫んだ龍矢に不思議がる龍奈と優。ついでに影沼店長も。

「龍矢…どうしたの?」

「…うあっ!何でもない…」

ひとまず誤魔化した後、デュエルに向き直る龍矢。

(おいおい…!どうしようって言うんだよ?)

(一先ず装備魔法をサルベージしな、それで良い)

(…よし)

「魔法カード『アームズ・ホール』を発動!デッキの1番上のカードを墓地へ送り、墓地から装備魔法を手札に加える!俺は『団結の力』を手札に戻す!」(龍矢墓地8→10→9)(龍矢手札4→3→4)

「…こっから来るかな?」

「そして、更に魔法カード『ジャンクBOX』を発動!墓地から『ディフォーマー』モンスターを1体蘇生する!俺は『D・リモコン』を蘇生する!」(龍矢墓地9→10→9)(龍矢手札4→3)

「もうチューナーを蘇生したということは、もう一度シンクロ召喚を…!」

「その通り!レベル4のラジカッセンに、レベル3のリモコンをチューニング!」

「機械の竜が、今暴走し相手をなぎ倒す!シンクロ召喚!出ろ!『機械竜 パワー・ツール』!」(龍矢墓地9→11)

「あのカードは…確か、さっき買ったカード!」

『パワー・ツール・ドラゴン』にそっくりな機械ドラゴンだが、その体には黒いラインが走っていたりと、何処か邪悪さを感じるモンスターである。

「このカードが…俺の新たな切り札モンスターだ!」

「うわあ…か、カッコいい…!」

「そして本物のパワーツールの効果発動!」

(何だよ!俺が偽物だって言うのか!?)

「…デッキから装備魔法を3枚選び、相手に選ばせる!」

「じゃあ…それを」

「よし、これはもう一つの『団結の力』!これを『パワー・ツール・ドラゴン』に装備するぜ!」(パワー・ツール・ドラゴン攻撃力2300→3900)

「そして、もう一つの『団結の力』を機械竜に装備するぜ!」(機械竜パワー・ツール攻撃力2300→3900)

(ククク…俺に装備させたご主人様に一つギフトを送ってやるぜ)

「あっ…『機械竜 パワー・ツール』の効果発動!このカードに装備魔法が装備された時、デッキから1枚ドロー出来る!」(龍矢手札2→3)

「くそ…ドローを許すなんて…」

「よーし、これなら…速攻魔法『リミッター解除』発動!機械族モンスターの攻撃力を2倍にする!」(『機械竜 パワー・ツール』『パワー・ツール・ドラゴン』攻撃力3900→7800)

「こ、ここでそんなカードをドローしただって!?」

「行けー!『機械竜 パワー・ツール』!ヴァルバロイドに重装解体!」

「ヴァルバロイドの攻撃力は4000…それに対して機械竜の攻撃力は7800…!」

「行けーっ!」

「のわーっ!」(優ライフ3000→0)

「ま、まさかあのドローであんなカードを引くなんて…!」

「よっしゃあ!勝ォー利!」


-------------------
『機械竜 パワー・ツール』
レベル7
闇属性
機械族 シンクロ・効果モンスター
攻撃力・2300 守備力・2500
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
自分のターンにこのカードが装備魔法カードを装備した時、
デッキからカードを1枚ドローできる。
「機械竜 パワー・ツール」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。
また、1ターンに1度、フィールド上に表側表示で存在する装備カード1枚を選択し、
正しい対象となるこのカードに移し変える事ができる。
この効果は相手ターンでも発動できる。
-------------------


 
そして、デュエルが終わった後…。

「いやあ驚いたよ、まさか土壇場であんなカードを出してくるなんて…」

「へへっ、さっき買ったばかりのカードだったのに凄く役に立ったぜ」

「いやあ、凄かったね君のディフォーマーデッキ!モンスターもカッコよかったし、凄い強いね!」

「そうでもねーよ、お前のビークロイドもカッコいいし、凄いモンスターもいたぜ!」

「うん、ありがとう…」

そう言って、龍矢と優が握手をする。固く、がっちりとした握手であった。

「なんか…すがすがしい気がしてる」

「うんっ」

「お前も大会に出るんだろ?出会ったら手加減無しだぜ!」

「当然さ!そっちも大会に出るんなら勝ってよね!」

「じゃあな、優!」

「またね、龍矢君!」

そう言って優は去って行った。

それを見て龍奈はこう言う。

「なんか…龍矢と優君って似てる気がする」

「え?俺アイツとそんなに似てたか?」

「いちいちはしゃぐ所とか…もうそっくりだったわ」

「うん、俺もそう思うね」

「て、店長まで〜」

「いちいちはしゃぐのとカッコよさの定義とか、凄く似てたね」

「うう…だけど、俺は大会に出場するからには優勝を狙うぜ!アイツにだって負けないぐらい強くなる!」

「似てるって言うんだったら、ソイツの上を行くだけだぜ!」

「俺だって、遊太や菊姫に遅れをとらない!俺だって、皆と一緒に強くなるんだぜ〜!」

龍矢は龍奈に宣言した。それはもう、満面の笑みで。

しかし、龍矢は疑問に思っていた事があった。

(にしても…あの2体のパワーツールから聞こえた声…一体なんだったんだろ…?)

(もしかして…あの時遊太が言ってた、カードから聞こえた声って…アレの…事だったのかな?)

第十話。終わり。