二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.82 )
日時: 2016/06/02 12:36
名前: ロード (ID: rHtcSzQu)

第十六話「侵略のエーリアンデッキ」


ジュニアユース選手権・関東地区予選が始まり、集まったデュエリストは互いにしのぎを削り合っていた。

1回戦は既に2試合が終了しており、第1シードとなっている遊太の対戦相手は、木島亀也に決まった。

そして、1回戦第3試合。車田優対東中野賢のデュエルはというと…。

「『スーパービークロイドージャンボドリル』で、裏守備モンスターを攻撃!ジャンボロイドリルッ!」

「のわあああ!」

「東中野賢、ライフポイント0!よって勝者、車田優!」

「おおおっ!」

「やったぜ!」

あの時自分とデュエルした車田優が出場していたことに、喜びを隠せない龍矢。

「凄いな…まさかアイツが出てるなんて!アイツの『ビークロイド』…凄く進化している気がする、今の俺とデュエルしたら、凄い事になりそうな気がする!」

「凄い楽しみなのね…以前デュエルしたからか余計に」

「あったりまえだろ龍奈!以前デュエルしたんだぜ!かぁ〜!早くデュエルしたい!」

「と言っても龍矢、お前2回戦からだろ?まずは東浩二とデュエルして勝って、そして車田が第5シードの江崎に勝たないと戦えないぜ?」

「う、うん…わかってるぜ菊姫…」

「全く、後先考えてねえんだから…」

菊姫が龍矢に注意していると、菊姫は隣にいる真薄の様子がおかしいことに気づく。

「…どうした真薄?緊張しているのか?」

「は、はい…僕、こういうのはあまり慣れてないというか…大勢の人に見られるのは少し恥ずかしいというか…」

「でも見ろよ、龍矢とか遊太は緊張するどころか燃えているぜ」
 
「…?」

「う〜!早く俺もデュエルしてえ!早く…早く強い奴と戦いたい!」

「僕も…シードとはいえ油断はしない、ここにいるのは強敵ばかり、でも、僕も皆と同じように早くデュエルしたい!」

遊太と龍矢はこんな具合であった。緊張感よりも、やる気の方が上回っており、既に臨戦態勢に入っているようだ。

「な?この二人を見ていると、緊張なんて吹っ飛ぶだろ?」

そう言われると、真薄は二人の様子がとても頼もしく見えた。まるで、緊張なんてしてないように見えて。

「…ふふ、なんかあの二人を見てると緊張してるのが馬鹿らしく見えてきますね」

「だろ?このデュエル馬鹿二人を見ていると、緊張なんてしてる方がおかしく見えるだろ?」

「はい」

真薄の顔が笑顔になる。丁度その時だった。

「1回戦第4試合の準備が出来ました!対戦する広野真薄君と星衛君は、デュエルリングに集合してください!」

デュエルのアナウンスが流れた。緊張がほぐれたグッドタイミングで、真薄はデュエルに呼ばれた。

「呼ばれたぜ、頑張って来いよ真薄!」

「は、はい菊姫さん!僕頑張って来ます!遊太君も、皆さんも応援してください!」

「うん、わかった!」

そう言って、真薄は勇んでデュエルへと向かって行った。

(皆が期待していてくれてるんだ…その期待に答えられるように、頑張らなくっちゃ!)


デュエルリングに辿り着いた真薄。既に対戦相手の星衛と、審判がいた。

「来ましたね広野真薄君、それでは、星衛君と広野真薄君は、互いにデッキを渡してシャッフルしてください」

「「はい」」

真薄の目の前にいる星衛は、黒目勝ちな目をした真薄と同じぐらいの背丈をした少年である(つまりチビ)。その目のせいで、どこか宇宙人っぽい雰囲気を持つ少年である。トゲトゲしい髪の毛も、それを助長させている。

デッキを渡して、お互いにシャッフルする。

シャッフルしている最中、星は真薄にこう言う。

「ねえ、宇宙人って信じる?」

「宇宙人?僕は信じてないかな」

「でもさあ、宇宙は広大だよ、もしかしたら、地球を狙って侵略してくるエーリアンがいるかもしれないよ」

「侵略?」

「うん、きっと僕とのデュエルで、君は侵略されるかもしれないよ、僕の宇宙人達によって」

「???」

「はい、そこまで!シャッフルが終了です、デッキを持ち主に返してください」

デッキをお互いに返す二人。

「それでは、二人ともジャンケンをして、先攻後攻を決めてください」

「「はい、ジャンケン・ポン!」」

真薄はチョキ、衛はグーであった。

「星君の勝ちですね、先攻後攻どちらを選びますか?」

「先攻で」

「星衛君が先攻、広野真薄君が後攻ですね、では、ルールを説明します、ルールは現行のマスタールール3、ライフポイントは互いに8000ポイントです」

「「はい」」

「では、デュエルを開始します、両者、リングに上がってください!」

「「はい!」」

審判に言われ、デュエルリングに上がる真薄と衛。

互いにデッキをセットし、デュエルの準備は万端。

「用意が出来ましたね、それではこれより、1回戦第4試合、広野真薄対星衛のデュエルを始めます!」

会場がどよめく、このデュエルも、観客や参加者にとっては見逃せないデュエルだということだろう。

「ルールはマスタールール3、ライフポイントは8000!」

「デュエル開始ィィィ!」

「頑張れー!真薄!」

「君の力で勝利を掴むんだ!」

「はい、わかりました!」